著者
服部 力 土居 祥兌
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.305-312, 2000
被引用文献数
2
著者
渡辺 眞之
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.165-169, 2000
被引用文献数
1
著者
石井 清
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.103-114, 2000
著者
渡辺 眞之 Komarek Jiri
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
no.34, pp.115-124, 2000-12
被引用文献数
1
著者
鈴木 正将
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.37-44, 1972

1971年国立科学博物館が行なった北海道幌尻岳生物調査の採集品のうち, ザイウムシ類の標本を検討し, 3亜目・4科・7属・7種を同定し得た。その種名は次のとおりである。1) ツムガタアゴザトウムシNipponopsalis yezoensis (SUZUKI) 2) マキノアゴザトウムシSabacon makinoi SUZUKI 3) トゲザトウムシOligolophus asperus (KARSCH) 4) スジザトウムシMitopus morio (FABRICIUS) 5) ユミヒゲザトウムシLeiobunum curvipalpi ROEWER 6) ナミザトウムシ Nelima genufusca (KARSCH) 7) アカマタテヅメザトウムシ Peltonychia akamai SUZUKI, n. sp. これまで北海道(クナシリ, エトロフ島を除く)からは, 2亜目・3科・8属・9種が知られているが, 今回の採集品のうち, アカマタテヅメザトウムシ以外の6種はすべて, 北海道の他産地と共通である。アカマタテヅメザトウムシは, 北海道から初の有鉤類の発見である。同種は本州の山梨・群馬両県からも発見されたが, 北海道と本州間には, 交尾器はもとより, サイズや形態的にも僅少の差しか認められない。有鉤類は熱帯に饒産するが, タテヅメザトウムシ科は例外で, ヨーロッパや日本・韓国を含む東アジアのみから知られ, かく現在の分布は旧北区に限られている。それは本来東洋区的な要素であるが, その祖先は非常に古い地質時代にヨーロッパやアジアに進出し, そこで分化したと推察される。しかし, いまでは遺跡的動物として, 両地方の洞窟や地中にわずかに残存しているにすぎない。他の6種はいずれも典型的な旧(全)北区系要素であり, しかもすべてが本州と共通である。もっともツムガタアゴザトウムシとスジザトウムシは極度の寒地性の種で, 本州ではいまのところ日本アルプスの高所(1,500m以上)のみから発見されている。アカマタテヅメザトウムシは, 西日本産のニホンタテヅメザトウムシや韓国産の Peltonychia coreana から, 第3,4趺節の爪の分枝のもよう, および交尾器の構造などで明瞭に識別することができる。
著者
松丸 国照 松尾 康弘 林 明
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
no.14, pp.p25-32,図2p, 1981-12

伊豆半島の静岡県田方郡中伊豆町下白岩(第1図)および下田市満金(第2図)にそれぞれ発達する石灰質岩は単体のレピドシクリナおよび浮遊性有孔虫を多数産出することで有名である。筆者らが下白岩および満金両化石産地のレピドシクリナおよび浮遊性有孔虫の研究をとおして確認したことは, おおよそ次のように要約される。1. 下白岩産地の下白岩層および満余産地の白浜層群下部層から共通して Lepidocyclina (Trybliolepidina) rutteni VAN DER VLERK を産出する。この大型有孔虫の胚芽室構造形態は下白岩標木群および満金標本群とも互いに酷似している。このことから, 筆者らは Lepidocyclina の胚芽室促進進化の程度は同じ段階のものであると結論づけることができた。2. 下白岩層からの浮遊性有孔虫群集は Zone N.14 および Zone N.17 をそれぞれ示す群集の混合からなっている。一方, 白浜層群下部層からの浮遊性有孔虫群集は Zone N.17 のものである。3.1,2の資料を総合すると, L. (T.) rutteni を産する下白岩層および白浜層群下部層は互いに対比される。また, 両地層の時代は浮遊性有孔虫分帯の N.17,つまり後期中新世と示唆される。