- 著者
-
又吉 康綱
中村 聡史
- 出版者
- 日本ソフトウェア科学会
- 雑誌
- コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
- 巻号頁・発行日
- vol.39, no.1, pp.1_55-1_71, 2022-01-25 (Released:2022-03-25)
大学で開講される初年次必修プログラミング教育では,TAが必要不可欠である.対面講義でもあった積極性を発揮できず質問できない受講生の問題は,COVID-19の影響により大学の講義がオンラインになったことで,より大きな問題となっているといえる.また,それに加え質問の順番待ちや質問対応などの制御や,TAにとって質問に対応できるだろうかという精神的な負荷も大きな問題となりうる.そこで本研究では,受講生の質問へのハードルを下げつつ,TAの精神的負荷も軽減するため,受講生がTAに直接質問をするのではなく,受講生はシステムに対して質問を行い,またTAは質問を事前に確認し,対応可能な場合に呼び出しして入室を促す手法を提案し,実装した.また,実際のオンライン講義で計1600分運用し,受講生およびTAから高い評価を得ることができた.