著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫 鈴木 宏正
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.51-58, 2009-01-27
被引用文献数
1

"あみぐるみ"は毛糸を使って作るぬいぐるみであるが,毛糸の編み方によって形状をデザインしていくため,初心者にはデザインすることが困難である.我々は3次元モデリングプロセスにインタラクティブな物理シミュレーションを組み合わせることであみぐるみを効率的にデザインできるモデラーを作成した.本システムは自動で編み目を計算してあみぐるみモデルをシミュレーション結果として提示するため,初心者にでも直感的にデザインでき,編み図も容易に得ることができる.また,初めてあみぐるみに挑戦する初心者でも製作手順を容易に理解できるようにするために,製作手順を視覚的に提示する製作支援インタフェースも備えた.あみぐるみ初心者でも容易にオリジナルなあみぐるみを作成できることを確認したので報告する.
著者
三谷 純 鈴木 宏正
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2003年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.9, 2003-03-26 (Released:2005-03-01)

本稿では180度に開いたときに立体形状が立ち上がる「折り紙建築」の設計を計算機で支援する手法を提案する。紙に切り込みを入れ、互いに格子状に組み合わせて作成した立体は平面へ折り畳めることを利用し、対象とする3Dデータを元に180度型折り紙建築の展開図と配置図を生成する。切り込みの生成時にはパーツが抜け落ちないようにする方法も提案する。本手法を計算機上に実装し、実際に工作を行ってその有効性を確認した。
著者
山口 泰 辻本 徳介 鈴木 宏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.35, pp.31-36, 2001-04-20
参考文献数
2

狭山事件においては足跡石膏型が重要な証拠の1つとされてきた.すなわち,犯行現場に残された足跡と押収された地下足袋で作られた足跡との,類似性が争点となっている.従来の鑑定は写真を基本として類似性を議論している.すなわち,足跡石膏型を写真撮影した上で長さや角度を測定し.形状の類似性を立証しようとしている.石膏型が,本来3次元形状であることから,今回,我々は3次元スキャナを用いて足跡を計測した.その上で足跡の3次元形状を観察するとともに,2つの足跡の類似性を検討した.Plaster casts of footprints have been considered as important evidences in the Sayama case. Namely, one of the issues is either thefootprints at the scene correspond with the footwears. The previous opinion was based on photos of the plaster casts. They measured distances and angles in the photos. We have taken range images of the plaster casts by using three dimensional laser scanner. This report discusses the three dimensional shapes of the plaster casts and their similarity.
著者
今村 幸太郎 大竹 豊 鈴木 宏正
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.289-290, 2011 (Released:2012-03-05)

単眼写真を用いた低解像度スキャンメッシュの精細化方法を提案する.本研究では単眼の写真から物体表面の反射特性を見積もる.その後Lambertの拡散反射光のモデルを基本とした光の反射の式から,見積もった反射特性,低解像度スキャンメッシュの法線,写真の輝度値を手掛かりとして,局所的な光源ベクトルと法線ベクトルを推定する.推定された法線ベクトルを用いて形状変更をする.これにより物体表面の細かな凹凸が復元できる.
著者
執行 可愛 大竹 豊 鈴木 宏正 長井 超慧
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2014年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.579-580, 2014-09-01 (Released:2015-03-01)

「ねぶた」に代表されるような張り子のワイヤフレーム構造をポリゴンメッシュから半自動的に作成するシステムを提案する.与えられたポリゴンメッシュから手動で選んだ2頂点を,メッシュを良く近似するようなベジエ曲線で繋ぐという操作を繰り返し,フレームを作る.メッシュの特徴を反映するために、曲率により重みづけた最短経路を利用する。その後作成したワイヤフレームに肉付けし,3Dプリンタで作成して紙を張る.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫 鈴木 宏正
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1_51-1_58, 2009-01-27 (Released:2009-03-27)

“あみぐるみ”は毛糸を使って作るぬいぐるみであるが,毛糸の編み方によって形状をデザインしていくため,初心者にはデザインすることが困難である.我々は3次元モデリングプロセスにインタラクティブな物理シミュレーションを組み合わせることであみぐるみを効率的にデザインできるモデラーを作成した.本システムは自動で編み目を計算してあみぐるみモデルをシミュレーション結果として提示するため,初心者にでも直感的にデザインでき,編み図も容易に得ることができる.また,初めてあみぐるみに挑戦する初心者でも製作手順を容易に理解できるようにするために,製作手順を視覚的に提示する製作支援インタフェースも備えた.あみぐるみ初心者でも容易にオリジナルなあみぐるみを作成できることを確認したので報告する.
著者
鈴木 宏正 原 雄司 瀬戸 康史 森田 修史
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.161-162, 2010

本研究では,プラスチック製品の加飾法の一つである革シボについて,そのデザインから加工をコンピュータで支援する方法について検討している.本発表では,現状技術のレベルを見るためのフィージビリティースタディーを行ったので,それについて報告する.ここでは,シボの凹凸データを合成し,高品質表示を行い,さらには金型の直彫り加工によって試作品を作成した.
著者
長井 超慧 大竹 豊 鈴木 宏正
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.2308-2317, 2011-07-15

コンピュータグラフィクスやCADを代表とする多くの分野で,表面メッシュは,実在する3次元物体(実物体)の形状を表現する目的で多用され重要な役割を果たしている.実物体から表面メッシュを得る手法の1つに,物体表面のスキャンなどで得られる点群データを入力として,その形状を等値面として持つスカラー場を構築し,その等値面を近似するポリゴンメッシュを生成するものがある.この手法はスキャンデータに一般的に含まれるノイズに比較的頑健であるものの,異常値や大きいノイズを含むデータに対し適用すると過剰な面を含むなど,元の物体形状とまったく異なる表面メッシュが生成されることがある.本稿では,等値面による近似手法の代表的な方法であるPartition of Unity(PU)に大域的手法であるグラフカットを組み合わせることで,異常値を含むデータに対する頑健性を高めた表面メッシュ生成法を提案する.
著者
二階堂 諒 杉 正夫 太田 順 田村 雄介 新井 民夫 佐藤 洋一 高増 潔 鈴木 宏正
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2005年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.165, 2005-03-10 (Released:2005-10-06)

著者らのグループは,セル生産システムを知能化,機械化して人間作業者を情報面,物理面の両面から支援するシステム“Attentive Workbench”を提案している.AWBの構成要素である自走式トレイ群は,物品の搬送を担当するが,搬送対象物の大きさや形によっては複数のトレイが集まって大きな形態を生成し,協調搬送を行う.この形態生成を効率良く行うヒューリスティクスを提案し,その有効性を検証する.
著者
五十嵐 悠紀 五十嵐 健夫 鈴木 宏正 Yuki Igarashi Takeo Igarashi Hiromasa Suzuki 東京大学大学院工学系研究科 東京大学大学院情報理工学系研究科:JST ERATO 東京大学大学院工学系研究科 Dept. of Engineering The University of Tokyo Dept. of Information Science and Technology The University of Tokyo:JST ERATO Dept. of Engineering The University of Tokyo
雑誌
コンピュータソフトウェア = Computer software (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.51-58, 2009-01-27

"あみぐるみ"は毛糸を使って作るぬいぐるみであるが,毛糸の編み方によって形状をデザインしていくため,初心者にはデザインすることが困難である.我々は3次元モデリングプロセスにインタラクティブな物理シミュレーションを組み合わせることであみぐるみを効率的にデザインできるモデラーを作成した.本システムは自動で編み目を計算してあみぐるみモデルをシミュレーション結果として提示するため,初心者にでも直感的にデザインでき,編み図も容易に得ることができる.また,初めてあみぐるみに挑戦する初心者でも製作手順を容易に理解できるようにするために,製作手順を視覚的に提示する製作支援インタフェースも備えた.あみぐるみ初心者でも容易にオリジナルなあみぐるみを作成できることを確認したので報告する.
著者
鈴木 宏正
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.10-12, 2007 (Released:2010-08-25)
参考文献数
2
著者
赤澤 威 西秋 良宏 近藤 修 定藤 規弘 青木 健一 米田 穣 鈴木 宏正 荻原 直樹 石田 肇
出版者
高知工科大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2005

旧人ネアンデルタール・新人サピエンス交替劇の最大の舞台のひとつ西アジア死海地溝帯に焦点を当て、事例研究として、一帯における交替劇の真相解明に取り組み、次の結果を得た。両者の文化の違いは学習行動の違いに基づく可能性が高いこと、その学習行動の違いは両者の学習能力差、とりわけ個体学習能力差が影響した可能性が高いこと、両者の学習能力差を解剖学的証拠で検証可能であること、三点である。以上の結果を統合して、交替劇は両者の学習能力差に基づく可能性があり、この説明モデルを「学習仮説」と定義した。
著者
三谷 純 鈴木 宏正
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.3-8, 2004 (Released:2010-08-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1 2

我々は3次元コンピュータグラフィックスの技術を用いることで, PC上でポップアップカードの設計を対話的に行えるソフトウェアの研究開発を行ってきた.このソフトウェアを用いることで, PCの画面に表示されるポップアップカードの立体図をマウスとキーボードのカーソルキーで編集し, その展開図をプリンタから出力することができる.この展開図を元にカッターなどを用いて紙工作することで, PCの画面で設計したポップアップカードを実際に手に触れて確認できるようになる.本稿では, このソフトウェアを初等および中等教育における図工や技術・家庭科を対象とした新しい教材として活用することを提案する.中学校の技術・家庭の授業で試行的に利用してもらうために幾つかの機能拡張を行い, そして実際に授業で試行することによって教材としての評価を行った.
著者
鈴木 宏正
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究ではX線CT装置による実体計測技術をベースとした新しいエンジニアリングを実現するためのモデリング技術について研究している。特に、CTデータから物体の表面を表す3次元のポリゴンデータ(メッシュデータ)を生成する。このような処理を等値面抽出というが、平成15年度は、特に多媒質境界抽出手法を開発し、アルミ、鉄、空気の3媒質などの場合の多数の媒質が出会うところの非多様体を生成する手法を開発した。これは、CTデータから面貼りに必要な情報と領域を抽出する3次元の画像処理アルゴリズムと、それに対して面を生成するMarching-Cubeabilityという概念を創案し、新しいアルゴリズムを作った。16年度は薄板のCTデータから、その中立面ポリゴン生成機能を重点的に研究した。この中立面生成機能では、従来の等値面抽出法を適用することができないプレス部品のような板構造を扱う。そのために板の中立面に相当するボクセルからポリゴンを生成する方法を開発した。また、精度評価のための試験用サンプル部品を作成し、実際にCTデータを計測によって求めて、その評価を行った。その結果、我々の手法で作成された中立面は、マーチングキューブによって作成した表面メッシュとほぼ同等の精度を持つことが確認された。一方、薄板部品ではその強度が問題になる。そこで中立面に対して板厚も計算し、薄板の板厚分布を求める手法を提案した。また、より複雑な薄板構造物では、溶接によって複数の板が組み合わされる場合が多い。そのため、溶接部分を認識して、複数の部品に分解する方法を考案した。これによって溶接されている場合でも、それを複数の部材に分解して中立面を求めることができるようになった。
著者
三谷 純 鈴木 宏正 木村 文彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.70, pp.13-18, 1999-08-23
被引用文献数
5

本論文では、計算機上に存在するポリゴンモデルデータに対し、その3次元模型を紙で効率良く組み立てることを目的とした展開図作成手法を提案する。具体的には、展開図を切り取る際に切断の必要がある稜線の総延長、展開図に外接する長方形の面積、および展開図の部品数を組み立て易さの評価に用いる。本手法は、モデルを連続した1枚の展開図に展開することを目的とするのではなく、組み立て易さを考慮した展開図を高速に作成することを目的としている。本論文では面と稜線の関係を表すグラフに対し、深さ優先探索と欲張りアルゴリズムを用いた2種類のアルゴリズムを提案し、4通りのコスト設定方法により、作成される展開図の評価を行った。本アルゴリズムを用いた展開図の作成と、組み立ての支援を行うアプリケーションを作成し、生成された展開図をもとに紙模型を作成したので、具体例とともに報告する。This paper describes a method for generating developments of polyhedral models, which are easily constructed with paper sheet. The easiness is evaluated in terms of the total length of edges which must be cut, the area of a rectangle circumscribing the development and the number of parts of development. Our goal is not for generating the optimal development but for generating a acceptable development quickly. Basically, generating a development corresponds to finding a spanning tree of fece-edge graph of the polyhedral model. We propose two algorithms for traversing the face-edge graph, and four methods for setting costs representing the easiness of manual construction. We implemented an application which generates developments using this method and supports a user to construct paper models.
著者
鈴木 宏正 岡本 基 金井 崇
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.70, pp.1-6, 1999-08-23

三角形メッシュモデルを、特に低価格ハードウェア等で、効率的に描画するためには、グラフィックスパイプラインに発行される頂点数を削減することが重要であり、代表的な方法として、PM表現(Progressive Mesh)と頂点共有表現がある。前者は、ポリゴンの可視性に注目して、動的にモデルの詳細度を変更するLOD (level of Detail)の一種であるが、複雑なデータ構造を必要とする。一方後者は、連続する三角形で頂点を共有するもので、データ構造が単純でまたメモリー効率もよく、広く利用されている。しかし、原理的に1枚1枚の面の生成削除を行うPMに適用することは難しい。本研究では、頂点共有表現の一つであるFAN構造に対して、PM的なLODを適用するProgressive Fan表現法について提案する。試作システムによって頂点発行数を40%程度削減できるLODができることを示した。For efficient rendering of triangular meshes, particularly on a low level graphics hardware, it is critical to reduce the number of vertices passed to the graphics pipeline. Two types of approaches have been used, PM (Progressive Mesh) and vertex sharing by STRIP and FAN structures. The former is a kind of LOD (level of detail) technique, which can dynamically controls the number of vertices according to the visibility of the model. It, however, requires complex polygonal representation. The latter is a traditional technique for representing polygons in a simple data structure of small amount of memory, but does not easily fit to LOD scheme. This paper proposes a LOD technique named Progressive Fan based on FAN data structure. A prototype system is developed to demonstrate that the technique can reduce the number of vertices passed to the pipeline by about 40% in LOD process.
著者
川地 克明 鈴木 宏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.33, pp.31-36, 2002-04-19

本研究では、リアルタイム CG において人間のモーションを合成する手法について述べる。モーションを合成する際には、あらかじめ用意した基本的な短いモーションを外的な拘束条件に応じて編集して接続する。本研究ではSpacetime Constraints を用いたモーション編集において、与えられる拘束条件を限定することによって計算量が少なく、実時間でのモーション合成が可能な編集手法を提案する。In this paper we describe a method to synthesize human motion in realtime CG. In creating a motion sequence we prepare basic short motions and concatenate them with transformation in order to satisfy external constraints. We introduce an algorithm for realtime motion transformation utilizing Spacetime Constraints with small amount of computation by restricting external constraints.