著者
門脇 健人 清水 昌平 鷲尾 隆
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年,膨大な観測データに潜む因果構造を推定するための統計的手法が必要とされている.本研究では経時データと呼ばれる,時間の推移とともに観測されたデータを用いた因果構造の推定法を提案する.経時データの性質とデータの非ガウス性を利用することで、従来よりも緩い仮定の下で因果構造推定が可能である.更に推定された因果構造に対して時間の経過とともに有意な変化をしている部分を統計的に検出する方法も提案する.
著者
川本 淳平 福地 一斗 佐久間 淳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本稿では,位置情報のプライバシ保護出版における継続的な滞在人数ヒストグラム出力のためのアドバーザリアルプライバシを提案する.位置情報の継続的開示における,過去の開示情報との依存関係を用いた攻撃問題を,人々の行動にマルコフモデルを仮定し出力をPOIにおける滞在数に限定し扱う.提案のプライバシによる開示データは既存のヒストグラムに対する差分プライバシを満足するデータに比べノイズが少ないことを示す.
著者
有田 隆也
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

ヒト独自の社会的知能を,言語,協力,心の理論のそれぞれに関わる形質の共進化の中で創発したものとみなす仮説に基づき,構成論的手法を用いて研究している.本発表では,ゲーム論的モデルを設定した上で,進化シミュレーションと人間による社会的進化実験の両者を相補的に行うアプローチについて,言語と協力を対象として進めている研究を題材として論ずる.
著者
渡邊 恵太 加藤 昇平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

近年,Twitterが即時性の高い大規模な情報源として注目されている.そこからユーザが興味ある情報を即時的に獲得するには従来のキーワード検索では十分に対応できない.そのためTwitterではユーザの興味に合わせた情報推薦機能が求められる.このような情報推薦機能では,ユーザの興味を分析し明らかにすることが重要である.そこで,本稿では語の関連性を考慮したユーザの興味語抽出手法を提案する.
著者
横田 山都 廣安 知之 三木 光範 横内 久猛 吉見 真聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

近年,位置情報を利用したアプリケーションが数多く登場している.本稿では,PCやスマートフォンに搭載されている無線LANの受信電波強度分布を特徴量とした室内位置推定手法を提案する.本手法では,1機のアクセスポイントから位置推定を行うため既存の無線LAN環境を利用した位置推定が可能である.また.提案手法を用いた位置による情報提供アプリケーションを実装し,実空間における提案手法の利用を検証する.
著者
杉村 博 松本 一教
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

本論文は時系列データからの決定木を用いたデータマイニングの方法について提案する.時系列データの未来予測は実応用において重要であるが,単純な方法では正確性や可読性の高い決定木が学習できない.そこで,ヒントに焦点を当てて決定木を作成することで,この問題を解決した.本研究では,ヒントを自動的に改良することでさらに精度の高い決定木を得るシステムを提案する.
著者
松井 和宏 佐藤 晴夫
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

金融市場における自動取引戦略獲得のためのアプローチとして、遺伝的アルゴリズム(GA)を用いる手法に着目し、遺伝子上での指標とパラメータのコーディング法について検討する。対立遺伝子表現と遺伝子座表現という2種類の指標表現法、及びパラメータの直接/間接コーディング法について、過去10年間の株価データを用いた検証実験を行ない、対立遺伝子表現と間接コーディングの組合せの優位性を確認した。
著者
杉山 麿人 山本 章博
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

数値データに対する高速かつ柔軟なクラスタリング手法を提案する.これはK-meansより高速で,我々の知る限り,任意形状のクラスタを扱うことができるクラスタリング手法としては最速である.具体的には,2進符号化によるデータの離散化,基数ソート,そして最近隣クラスタの併合という3つの単純な手続きによってクラスタリングを達成する.合成データと実データを用いた実験で有効性を示す.
著者
増田 直紀
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

近年,計測技術の向上などを背景として,人と人がいつ,どのくらいの長さだけ相互作用するか,という「テンポラル・ネットワーク」のデータが急速に蓄積されつつある.また,類似のデータは人の社会行動以外の文脈でも記録されるようになってきている.しかしながら,その解析手法の開発はまだ十分でない.本発表では,テンポラル・ネットワークとそのいくつかの解析手法を紹介し,課題,今後の展望などについて述べる.
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

音楽の楽しみ方の未来は,音楽情報処理技術によってどのように切り拓かれていくのだろうか.世の中のすべての音楽はデジタル化される宿命にあり,いつでもどこでも好きな音楽を大量に聴ける時代が到来した.従来は,音楽は受身で聴くことが多かったのに対し,これからは,もっと自分の好みに合わせて自在に音楽を楽しむことが可能になっていく.本招待講演では,音楽を鑑賞する場面,制作する場面の両方において,音楽情報処理技術がどのように新たな可能性を切り拓いていくのかを議論する.例えば音楽鑑賞では,「能動的音楽鑑賞インタフェース」と名付けた一連の研究の中から,楽曲の構成を自動的に分析・理解して「音楽の地図」を作ることができるサビ出し機能付き音楽試聴「SmartMusicKIOSK」等,音楽の自動理解技術に基づく様々なインタフェースを紹介する.音楽制作では,「歌声情報処理」と名付けた分野から,人間の歌い方を真似て自然な歌声を合成できる歌声合成技術「VocaListener(ぼかりす)」等を紹介する.エンドユーザが直接恩恵を受けるような音楽情報処理は,これから大きく発展していくことが期待される.
著者
山口 恭平 松村 敦 宇陀 則彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

情報へアクセスするかどうかの判断は提示された情報を元におこなわれる。例えば、Webコンテンツであれば検索エンジンが提示するタイトルやスニペットが用いられる。提示される情報によっては、良質な情報であってもアクセスが阻害される場合もある。逆に不十分な情報であってもアクセスが促進される場合もある。本研究では提示される情報によりユーザの行動がどのように変化するか検証し、Webインタフェースの一検討を行う
著者
Thitiprayoonwongse Daranee Suriyaphol Prapat Nuanwan Soonthornphisaj
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

Dengue infection is an epidemic disease typically found in tropical region. Symptoms of this infection show rapid and violent to patients in a short time. There are 4 classes of Dengue infections which are DF, DHF I, DHF II, and DHF III. Nowadays, the experts need to know the set of features on dengue infection in order to correctly classify the patients. Our temporal dataset consists of clinical data and laboratory data. The data was collected from the first visit of patient until the date of discharge. We obtained 3 datasets from different regions of Thailand which are Srinagarindra Hospital (KK: 440 patients), Songklanagarind Hospital ( SK : 330 patients) and Siriraj Hospital (SR: 258 patients). Each dataset consists of more than 400 attributes. The second objective of this research is to detect the day of defervescence of fever which is called day0. The day0 date is the critical date of Dengue patients that some patients face the fatal condition. Therefore the physicians need to know the feature sets, those have effect on the condition. They expect to have an intelligent system that can trigger the day0 date of each patient. To accomplish the knowledge discovery task, we consider to employ decision tree as a data mining tool. We propose a set of meaningful attributes from the temporal data. We analyzed the result of dengue's decision tree and day0's decision tree in discussion part. Finally, we obtained high accuracy (97.0 %) and we got the new set of features that can be applied to real world data.
著者
石川 孝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

ソーシャルメディアにおいて特定のトピックに関する情報発信が一時的に急増する情報共鳴現象が起こるメカニズムを適応的ネットワークモデルによって解明する.
著者
岩井 秀成 池田 郁 土方 嘉徳 西田 正吾
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

多くのショッピングサイトにおいて,ユーザレビューが人気を集めている.しかし,小説や映画などのストーリーを持ったアイテムのレビューには,レビュアの意見と同時に,ストーリーの内容(あらすじ)が書かれている場合がある.我々は,レビュー文をあらすじか否かに分類する手法を提案してきた.本研究では,レビュー文を対象としたあらすじ分類手法の評価を行う.
著者
大西 貴之 高橋 由雅
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

薬物開発研究においては、第一に、膨大な候補構造空間の中から、注目する活性発現が期待される候補構造を探し出す必要がある。本研究では、分子骨格に対応する多様なNTG(Non-Terminal vertex Graph)よりスーパーグラフを生成し、このNTGスーパーグラフに対する部分グラフマイニングにより、特定の薬理活性の発現が期待される薬物の新たな候補骨格構造の探索・発見のための手法について議論する。
著者
関 喜史 福田 一郎 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

SNSなどのWebサービスにおいて、ユーザ同士の交流を活性化させるためにユーザ推薦機能がある。 過去提案されてきた手法は既存の友人関係ネットワーク全体を利用するものがほとんどだが、本研究では多くのSNSに存在するコミュニティ機能のネットワーク構造を利用し、関係の属性を生かしたユーザ推薦手法を提案する。
著者
西村 拓一 福原 知宏 山田 クリス 孝介 濱崎 雅弘 中島 正人 三輪 洋靖 本村 陽一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

看護や介護の現場では複数の職種の人々が連携して継続的にサービスを提供している。しかし、患者や利用者の状況や処置履歴、備品や設備の状況、業務知識、役割分担に関して情報共有することは記録、共有、活用のそれぞれの段階で負担が大きい。そこで、本提案では、現場の従業員が参画したシステム開発を行うスタイルを提案し、このスタイルで開発している現場作業で必要な知識を共有する作業時点記録技術を提案する。
著者
加藤 翔子 小出 明弘 伏見 卓恭 斉藤 和巳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

新たなユーザー嗜好モデルの構築に向けた一歩として,TwitterのFavorite機能を多重有向グラフとして捉え,Favoriteする頻度がユーザー毎に異なる点に着目し,格差を評価するジニ係数を用いて分析した.具体的には,出・入次数のジニ係数をユーザー毎に求め,相関関係,出・入次数との関係,近接度・媒介度との関係をそれぞれ探究した.また,mention機能についても同様の分析し,結果を比較した.
著者
外山 紀子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

前言語期の乳児と母親のコミュニケーションは,泣きや身体動作等による手がかりの発信とその読み取りによって成立する。離乳食開始当日から1年間の観察(母子3組各16回)に基づき,手がかりの意図性が母親による調律を経て明確化していく過程を報告する。離乳期の母子同様,人とエージェントの間でも現状では言語的コミュニケーションが成立する可能性は低い。この問題を解決する糸口を,離乳食場面の母子のやりとりに探る。
著者
原 野枝 諏訪 正樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

ある空間や生活の中で、シーンに見合った音楽を流すことは、場の雰囲気の質を高め、その場での様々なパフォーマンスを向上させると考えられる。本研究では、筆者が聴取者となり、楽曲ごとに感じ取った特徴や印象をメタ認知しデータベース化した上で、場の雰囲気をメタ認知し、音楽データベースに照合するという手法を試みる。これは、音楽の持つ要素が場の要素の一部となることを意味し、一種のサウンドスケープ・デザインである。