著者
吉松 藤子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.25-27, 1957-03-31 (Released:2010-03-09)
参考文献数
3
被引用文献数
1

1. 二番煮出汁を取る際の水の量を従来行のれている量の倍量用いてみたが、成分の浸出量に大差は認められなかつた。一般に二番煮出汁の旨味成分の含有量は多くないが、実際に語理に応用するには従来行われているように一番煮出汁の半量の水を用いて取るのが適当と思われる。二番煮出汁への旨味成分の浸出が悪いのは一番煮出汁を取る際の加熱による影響かと考えられる。2. 浸出温度の影響については、低温においても可成りの旨味成分の浸出をみたが(100℃の時に比較して40℃で総N91% アミノ態N75%)味・香・清澄度が幾分劣るようである。3. 土佐醤油については、1cc当りの総N及びアミノ態N量を原料の醤油に比較してみると著しい増加ではないが、アミノ酸組成が複雑化して来るので、古くより行われているものと考えられる。4. 食塩の添加による影響は、アミノ態Nは無添加の場合と差異は認められなかつたが総Nにおいては食塩添加6%の所に山が出来更に添加量が増すと総N量は減少する傾向が認められた。5. ダシガラと共に放置した場合の変化は総N量には変化が認められなかつたがアミノ態N量は時間の経過と共に幾分減少してゆくようである。
著者
湯沢 雍彦 鈴木 敏子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.392-400, 1974

1. 安乗の母と子の意識は, 一致率が横浜市より5~30%低く, ズレが大きい.そのの上, 本調査では否定的回答の一致率が高い.<BR>2.母と子別の意識のズレ方では, 両地域の子が母より否定的回答に傾斜している点は同様であるが, 安乗において一層その傾向が著しい.<BR>3.母と子の意識のズレを大きくしている要因は, 4分の1の家族が父親出稼ぎ中であり, 母親の95%が一日平均8時間49分も家庭外労働に従事している.そのうえ親子が一緒に食事をする家族が少なく, 母子の話し合う時間は一日30分以下というのが62%もある。その他親子揃って外出する機会はまれで, 親の世代に比べ子どもは仕事の手伝いをしなくなったなど, これらが親子の接触を乏しいものにしていると考えられる.<BR>4.社会的経済的諸条件の変化が影響して, 漁業継承を期待, 希望する母子は2, 3例にすぎず, 漁業に代わる具体的な将来像や展望も見出していない.したがって, 漁業継承を前提としていた親子関係は動揺しており, それが母と子の意識のズレを大きくしているようである.
著者
久武 綾子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.281-286, 1961-08-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
13

1) 婚姻届出日より第一子出生日のへだたりの統計結果から、妻の妊娠又は出産を契機として入籍するという、事実婚より法律婚への転機の一原因が実証された。2) 1) の件数は戦前戦中は特に多く、戦後も25年位までは相当多い。3) 婚姻の届出が第一子出生後2週間以内でなされる件数は戦前戦中は特に多く14%位をしめ、戦後25年位までは13%であるがそれ以後は次第に減少する傾向がみられる。4) 2) の2週間以内というのは出生の届出の期限と一致し、これは内縁期間に出生した場合に非嫡出子として一旦、母の戸籍に入るのを未然に防ぐためと推察される。5) 婚姻成立後即ち、婚姻届出後9~10ヵ月で第一子の出生をみる傾向は最近になってようやくあらわれた。6) 古い時代には特に法制的には内縁期間中の懐胎が相当多い。これは挙式後婚姻の届出をすぐに行なわなかったためである。7) 挙式日と出生日のへだたりは時代の推移にかかわらず10ヵ月にピークがある。8) 子の出生日から逆算すると式以前の同棲期間中の懐胎件数は法制上の内縁期間中の懐胎にくらべると少ないことがわかった。9) 社会生活上、挙式そのものは重大な規範でありながら、その反面、制度としての婚姻の届出はおくれがちであることが判明した。10) 婚姻届出に関する社会的経済的背景としての職業は、俸給生活者はその届出が早く、その中、教員、公務員は届出は特に早い傾向がみられる。
著者
佐藤 邦子 佐藤 孜郎
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.467-470, 1977-10-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
5

3種の調理条件, すなわち, 5分間水戻し (試料A), 5分間水戻し後15分間煮熟 (試料B), 5分間水戻し後5%酢酸溶液に15分間浸漬 (試料C), で処理したわかめの物理性状とアルギン酸の性状とを調べた.その結果, 以下の諸点が明らかになった.1) 破断力および硬さはBが最も低く, Cが最も高かった.2) 水溶性アルギン酸 (SA) 含量は煮汁中に溶出した部分を考慮すると, AとBはほぼ等しく, Cはそれらより低かった。不溶性アルギン酸 (IA) 含量はCが最も高く, AとBはだいたい等しくCより低かった.3) アルギン酸ナトリウム水溶液を沸とう水中15分間加熱すると著しく粘度が低下した.しかしながら, 食塩を添加したものでは加熱前後の粘度にあまり変化がみられなかった.DEAEセファデックスカラムクロマトグラムは3種の試料いずれも同一であった.4) 試料CのSA区分のナトリウムとカリウム含量, ならびに残渣中のカルシウムとマグネシウム含量はいずれも他の2試料の1/2ないし1/3であった.以上の結果から, 煮熟によるわかめの軟化は総アルギン酸含量の減少とアルギン酸分子の分散状態の変化がその大きな要因であろうと推測され, 酢酸処理による硬化は遊離アルギン酸の生成による不溶性アルギン酸の増加がその大きな要因と考えられる.
著者
伊藤 葉子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.189-196, 1986

In this study, as the core of imitative behavior, interest and curiosity were chosen. Behavior that were supported to express interest and curiosity were closely watched and they were studied in relation to development of imitative behavior. The followings are the results in summary of the observations of 12-24 months old children in a nursery.<BR>1) In the scene of playing with playmates and nurses, children over 18 months were more often seen to imitate than children under them, and in the same scene, children tended to imitate elder models' behaviors than themselves.<BR>2) In the scene that children were playing with their brothers and sisters, two types of behaviors which seemed to express their interest and curiosity were often seen : they are followings, the behavior which was not same but closely resemble to their brothers' and sisters', and the behavior that children tried to take or took actually what their brothers and sisters had. It seems that they could not imitate, but showed their interest and curiosity by these behaviors. From this I think that these behaviors are in the previous stage to imitative behavior.<BR>3) Common to the scene of playing with playmates and nurses, the scene of having meals and the scene of playing with brothers or sisters, before or after imitative behaviors were observed, children were attracted by models' behaviors and stared at them. This showed that before or after they imitated, behaviors that were supported to express interest and curiosity were seen.
著者
中浜 信子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.467-472, 1961-12-25 (Released:2010-03-09)
参考文献数
10
著者
定森 許江
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.371-373, 1967

1 家鴨卵白の起泡力は、砂糖添加によって低下し、添加量80%以上においては、特に著しかった。<BR>2 砂糖を添加起泡した家鴨卵白泡は、安定度を増し添加量の増加は、安定度を高めた。<BR>3 酒石酸水素カリウムの添加は、家鴨卵白の起泡力を増し、1.5%で最大であった。<BR>4 酒石酸水素カリウムを添加起泡した家鴨卵白泡は安定度が低下したが、添加量2%においては、無添加泡と大差を認めなかった。<BR>5 家鴨卵白を用いたエンゼルケーキは質が粗、かつもろいが、砂糖と酒石酸水素カリウムの添加量を増すことによって、良質のものが得られた。
著者
稲葉 ナミ 桑田 百代 三東 純子 湯本 和子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.185-187, 1966

住所作業の代表として、物の水平移動と物をおし切る動作をとりあげ、エネルギー代謝と脈搏数を測定し、作業台の至適高を求め、身長比に換算した結果、次の結論を得た。2種の作業による至適面高は、各被検者とも身長の50~54%の範囲内にある。<BR>今後、さらに、筋電計を用いて、同様の実験を行ない、その上で最終的な結論を得たいと考えている。
著者
中嶋 朝子 中島 清子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.172-177, 1962

室内温湿度24.3~29.3℃、湿度57~80%において成人女子2名を被検者とし、四種の試験用マットレスを使用した場合即ちソフランマットレス・ハマフォームマットレス・わら布団・わら布団ともめん綿入り敷布団を重ねた場合について、その透湿性を知る為就床時の寝床内温湿度(上腹部・下肢側部)、マットレス内外面温湿度(上腹側部)などを測定した。温度測定は銅-コンスタンタン熱電対を用いて電位差計法により、湿度測定はミニマ鋭感湿度計を用いて行ない、両被検者とも各マットレス2回ずつ計16回測定した。その測定結果より次のことがわかった.<BR>(1) 寝床内温湿度・マットレス内外面温湿度の変化<BR>寝床内は就床により温度は上昇し湿度は低くなるが、温感が暑・蒸暑になると湿度は急に増加する。180分までの各マットレス内面及び外面の湿度増加を掛にタオル布団を用いた場合についてみると、ソフラン-内面6~2%・外面6.5%、ハマフォーム-内面3~21%・外面8~13%、わら-内面1.6~13.5%・外面0.8~2.5%、わら及びもめん-もめん内面3~23%・外面8~17%、わら内面9~15%・外面0.9~1.4%である。ソフラン・ハマフォーム・もめんの内外面湿度は増加しているが、わら外面は就床前と殆ど変化がない。<BR>(2) マットレスの透湿性<BR>就床前と180分後におけるマットレス内外面の温湿度から水蒸気張力を求め、その就床前よりの増加量を算出し、これらの内面増加量に対する外面の増加量をみると、ソフラン-0.43~0.53.ハマフォーム-0.30~0.62、わら-0.17~0.32わら及びもめん、-もめん綿0.67~1.00、わら-0.15~0.24で使用3時間における透湿度はソフランマットレス・ハマフォームマットレスは大体同じ程度であり、わら布団は透湿が最小であった。
著者
塩田 芳之
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.208-211, 1972

1. 包装、内容量には数種類の形態があり、市場価格および使用説明にある砂糖等の割合は非常に異なる。<BR>2. 成分的にはタンパク質、繊維にかなり差が見られる。<BR>3. 白あん以外はすべて着色され、赤色 2、 3、 104号等が多く使われている。<BR>4. デンプンのα化度は 40~90% であった。<BR>5. あん粒子が壊れ、デンプンが外に出ているもの、種皮が多く含まれているもの等があった。<BR>6. デンプン粒子が多く出ているあんと正常な粒子が多いあんでは粘性に差がある。
著者
久武 綾子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.188-191, 1966

1) 名古屋市を、住宅、商工業、商業、工業地域にわけ各々代表区を選び、婚姻届によって結婚式直前の夫と妻の職業を調査し、その中、夫と妻が同業のものをさがし、その同業の率を求めた結果、職業的な一つの通婚圏の実態が把握された。<BR>2) 職業中分類の教員は、調査の初年(昭和25年)頃より夫と妻の同業率が高く、他の職業と異なり、その後の年次的変化はみられず、その約25~30%は同業であった。<BR>3) 一般事務徒事者は、中分類における同業の率は、年と共に高くなり、最近では30~35%位、妻も一般事務徒事者である。<BR>4) 技能工のうち、小分類、中分類内の同業の多い職種は、女子でも就業可能な紡績、織物、陶磁器、飲食料品製造徒事者などで、最近ではこの件数もかなり増えている。<BR>5) サービス職業従事者の中では理容師問、料理人と給仕人との婚姻のような職場を同じくする者の間の同業が多い。<BR>6) 職業小分類、中分類内の同業者の婚姻には、いわゆる職場結婚と推察される標本も少なくなく、それにより結婚形態の一つの近代化が認められます。
著者
古場 久代 重松 恵子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.10, pp.829-832, 1979-12-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4

50名の女子学生を対象に, 清汁を用いて, その塩味に対する官能検査を行った.まず食塩1%の標準清汁について, その塩味の強さの評価を, カテゴリー尺度法により調査した.この清汁に対する塩味評価は, 月経周期に対して変化し, 月経周期前半期では「やや塩からく感じる」のに対し, 後半期では「ややうすく感じる」傾向が認められた.食塩濃度が異なる3種の清汁 (食塩0.8, 1.2, 1.5%) においても, 月経周期の後半期は前半期に比べて, より「うすく感じる」傾向を示した.食塩濃度の異なる4種の清汁 (食塩 0.8, 1.0, 1.2, 1.5%) のうち, 最適添加量と推定した好みの食塩濃度を月経周期に対応させて, その平均値と信頼限界を求めた結果, 月経周期の前半期と後半期では, その評価に明らかな有意差が認められた.この結果より判断すると, 月経周期の前半期は比較的うすい食塩濃度の清汁を好み, 後半期は前半期より濃い食塩濃度の清汁を好むと思われる.
著者
川染 節江 石間 紀男 吉川 誠次
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.41-47, 1971

1) クッキーの味覚は、原料の配合比により影響されると思われるので、その関連を調べるために、単体格子方格に従って、実験回数が25のCubic Modelを採用し、官能テストとTexturometerによる硬さの測定を行なった。<BR>2) テスト方法は、毎回4個ずつ基準品と比較する方法をとり、外観、風味、甘味、硬さ、舌ざわり、総合評価の6項目とし、基準品の評価は、嗜好意欲尺度にもとついた。3) クッキーの嗜好を左右する官能的要因を検討するために、総合評価と各評価項目との関係について、単純相関係数と偏相関係数を求めた。その結果、総合評価に寄与する主な評価項目は、舌ざわり、甘味、風味であることが判明した。<BR>4) 反応曲面の係数を求めることにより、実験格子点以外の配合比による試料について、総合評価を推定することができた。それによれば、小麦粉、砂糖、卵が最小の割合 (35、15、10%) では、コーンスターチが少なくてバターが多いほどよく、もっともよい配合比は、小麦粉35%、コーンスターチ8.3%、砂糖18.3%、バター28.3%、卵10.1%であると解釈できる。硬さの測定値は25-36 (T.U.) が理想的であり、コーンスターチの適量の配合は、Texturometerの測定曲線から、「もろさ」をよくする傾向があることが判明した。<BR>5) クッキーは水分が少ない (2.3~2.5%) ので保存性に富み、デシケーターを利用すれば8週間経過したものでも食味に変化のないことを確認した。
著者
光永 俊郎 福岡 千鶴子 清水 まゆみ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.36, no.9, pp.665-669, 1985-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

黒大豆のTI活性は, 黒大豆を煮沸させた調味液に浸漬するだけで50%が失活した.この活性は煮豆過程が進むとともに失われ, 最終的にはTI活性はほとんど認められなくなった.調味液中への活性成分の溶出も非常にわずかであった.一方, 黒大豆粗製TIは加熱により失活し, これは塩基性側, 高水分下で, また豆中のTI以外の物質の存在により促進された.煮豆時にもこれらが熱失活を促進すると考えられた.実際には, pHによる影響は若干であり, 豆中のTI以外の物質および水分により, 大部分のTIが熱失活することが推察された.
著者
棚橋 昌子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.276-284, 1983

乳幼児を育てながら働いている婦人の疲労自覚症状調査を行い, 家事専業主婦と比較検討し, 次のような結果を得た.<BR>1) 婦人の 20 歳代および 30 歳代は, 妊娠, 出産, 育児の時期にあたり, 家事専業, 勤労婦人ともに自覚症状訴え率が高い.<BR>2) 妻の職業別にみると, 家事専業主婦に比較して, 事務職, 看護職のものは, 朝の訴え率はほぼ同率であるが夜の訴え率は高い.<BR>3) 末子の年齢別にみると, いずれの職業においても末子の年齢が 0 歳の場合には, 朝夜ともに訴え率が高い.<BR>4) 収入生活時間別に訴え率をみると, 収入生活時間が 10 時間以上になると, 朝夜ともに訴え率が高くなる.<BR>5) 家事・育児の分担から妻の訴え率をみると, 「買物」「屋外そうじ」「戸じまり」「夜具のあげおろし」などの独立した家事を夫が分担する群では, 妻の訴え率が低くなる傾向がみられる.<BR>6) 家事専業主婦においては, 訴え率が 50 % 以上の項目は「肩がこる」「横になりたい」「目が疲れる」「ねむい」の 4 項目である.事務職においては, 訴え率が 50 % 以上の項目は, 「横になりたい」「目がつかれる」「ねむい」「肩がこる」「全身がだるい」の 5 項目である.看護職においては, 訴え率が 50 % 以上の項目は, 「横になりたい」「肩がこる」「ねむい」「足がだるい」「全身がだるい」「いらいらする」の 7 項目である.<BR>本報では, 1 日の疲労が加重されていくことに着目して検討したが, 今後, 翌日に持ち越される蓄積疲労についても検討する必要がある.
著者
辻 啓子 伊藤 きよ子 西條 セツ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.622-630, 1979

背にヨークをつけ, ギャザリングする場合をとりあげ, ギャザー分量, 長さの変化にともなう外観効果のちがいを, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線の形状から検討した結果, 次のように要約することができる.<BR>1) 裾のひろがり寸法ならびにヘム曲線の形状は, 素材物性特にcover factor, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数, 伸長弾性率, 布重量の影響を受ける.すなわちcover factorの大きい, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数の小さい素材は裾のひろがり寸法は小さく, ヘム曲線のノード数は多く, その形状は均一で美しいドレープを呈する.また伸長弾性率の小さい素材はふくらみのあるドレープのたれ下がりを生じない.<BR>2) ギャザー分量が増加すると, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線のノード数は増加するが, 布重量の大きい素材はギャザー分量が2.25倍になると, 自重により裾のひろがり寸法は小さくなる.<BR>3) ドレーパリの長さの差によるヘム曲線の形状は, 45cmと55cmの間には大差はみられないが, 90cmではノード数は約70%減少し, ノードの振幅は前者の約1.5倍となり, 同一ギャザー分量でも長さが変化すると外観効果は異なる.また布重量の大きい素材は長さが大になると, 裾のひろがりは自重により小さくなる.
著者
花岡 利昌
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.493-503, 1978-12-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
21