著者
大津 起夫 橋本 貴充 荘島 宏二郎 石塚 智一
出版者
日本行動計量学会
雑誌
日本行動計量学会大会発表論文抄録集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.174-177, 2006-08

大学入試センター試験は約50万人の受験者を有する大規模な試験である.センター試験を採用する大学には、利用する受験科目の裁量が可能である.また同一時間に同一教科に属する複数科目の試験が実施されるため、受験者ごとに様々な科目パターンが発生し、一貫した基準による受験者の比較が難しい.ここでは、欠測値に対応した、非線形因子分析を用いることにより、これら受験者の学力比較のひとつの基準を提案し、またこれを用いてセンター試験における受験者の科目選択の状況の概要を把握する。
著者
庄司 裕子
出版者
日本行動計量学会
雑誌
日本行動計量学会大会発表論文抄録集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.202-205, 2005-08-24

購買というと「必要なものを買いに行く」ことだと思われがちであるが、実際には、初めは曖昧なコンセプトしか持たない顧客が、商品を見たり店員とのコミュニケーションしながら考えているうちに考えがまとまって購買に至る事例がしばしば観察される。我々はこのような購買を「コンセプト精緻化型購買」と呼んでいる。コンセプト精緻化型購買の特徴を分析すると、購買のような日常行為においても、従来専門的な創作活動で観察されてきたのと同様な創造的思考プロセスが存在することがわかる。日常生活における創造的思考は科学的発明や発見などに比べると小さなものだが、この小さな創造を上手に行なったり、他者の小さな創造を支援できる人は、生活の質を向上させたりビジネスで優位に立つことができる。本稿では、購買コミュニケーションを例題として、情報技術を用いて「日常生活における創造的思考」を支援するための我々の取組みについて紹介する。また、このようなアプローチのビジネスにおける応用可能性について考察する。