著者
梅野 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.250, pp.87-90, 2014-10-16

従来の擬似ランダム符号やカオス符号とは異なる概周期関数に基づくスペクトル拡散通信を提案する。干渉雑音が従来の全てのスペクトル拡散通信と比較して桁違いに減少していることを示す。
著者
黒澤 秀太 金岡 晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.502, pp.197-202, 2014-03-27

パスワード設定時にパスワードメータを配置することで設定されるパスワードが強化されることが知られている。UrらはUSENIX Security'12においてさまざまなパスワードメータを用意しそれらの違いによるパスワード強度を評価した。本稿ではパスワードメータの改良として、ユーザの属性に応じたメータ表示を行い、属性に応じたインセンティブをメータ表示で与えることにより設定されるパスワードを強くする効果が期待できる手法を提案し、ユーザ実験によりその効果を評価した。
著者
前田 浩邦 山肩 洋子 森 信介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.214, pp.37-42, 2013-09-12

料理は複数の材料に対しそれぞれ加工を加えたり,混ぜ合わせたりしながら,一つの料理を作り出していく流れ作業である.よってこれまでも,レシピの表現形式のひとつとして,作業フローグラフが用いられてきた.従来も,レシピテキストを半自動でフローグラフに変換する研究が行われていたが,これらの研究で対象としていたレシピは,プロの料理人や編集者により製作されたものであり,すでに規格がある程度統一されているため,ルールを適応することが比較的容易であったと考えられる.一方,Web上で最も多いのはCOOKPADや楽天レシピに掲載されているようなユーザ投稿型のレシピであるが,これらのレシピは表現の自由度が高く,従来型のルールにあてはめることが困難である.そこで本研究では,投稿型のレシピテキストをフローグラフに変換する際のデータフォーマットを提案する.さらに,特徴的であった事例を複数紹介する.
著者
芝田 将 泉 将之 西村 友佑 佐村 敏治 西村 治彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.213, pp.77-82, 2014-09-12

スマートフォンの急激な普及により,不正アクセスや情報漏洩の危険性が増加しつつある.従来のPIN(Personal Identification Number)やパスワードのみの認証システムでは総当り攻撃や覗き見攻撃に対して脆弱であり,比較的容易になりすましを行うことができる.効果的な対策としてPINやパスワードを入力すると同時にタッチスクリーンの入力パターンを利用した生体認証方法がある.本研究ではPIN入力時のタッチスクリーン認証の可能性について議論する.特に本論文では,スマートフォンアプリ実装方法や闘値決定手法について提案する.
著者
蓮実 梢 石田 貴士 秋山 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.105, pp.185-191, 2014-06-25

標的となるタンパク質を定めて行う薬剤開発において,薬剤標的タンパク質の選定はとても重要となる.この標的タンパク質探索には,既に病原体のゲノム情報等を利用して探索を行うための統合的なデータベースシステムが提案されてきたが,その生化学経路情報については統合の対象とされていなかった.しかし,この情報を用いることであるタンパク質が病原体の生命維持に対して致命的であるかという議論が可能となるため,生化学経路情報の統合は標的タンパク質の探索のために有用であると考えられる.そこで本研究では,顧みられない熱帯病の新薬の標的タンパク質を探索するための統合データベースシステムiNTRODBに,トリパノソーマ科寄生原虫に関する生化学経路情報を追加し,またそこにゲノム等に関連する情報を表示するインタフェースを開発することで,標的タンパク質の探索の更なる効率化を目指した.
著者
小川 将史 井上 真郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.306, pp.321-328, 2014-11-17

本研究では,組み合わせ最適化問題である『複数巡回セールスマン問題』の厳密な最適解の探索を行う.この問題では,全ての都市を何れかのセールスマンが一度ずつ訪れて共通の出発地点に全員戻るのに要する時間を最小にしなければならない.ゼロサプレス型二分決定グラフ(ZDD)とsimpathアルゴリズムを応用することにより,条件を満たす解を全列挙し,最適解の効率的な探索が可能なアルゴリズムを提案する.
著者
山之上 卓 吉村 圭一郎 小田 謙太郎 下園 幸一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.495, pp.59-65, 2015-03-05

Twitterの呟きがその模様に現れる「着る電光掲示板」の開発について述べる.この掲示板を着た人は,歩く広告塔となるだけでなく,災害発生時の連絡通知手段となる可能性を持つ.
著者
出口 孝明 樽谷 優弥 長谷川 剛 中村 泰 田村 卓三 松田 和浩 松岡 茂登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.477, pp.149-153, 2015-03-02

本報告では,データセンタにおける空調機とサーバヘのタスク配置の連携制御に着目し,空調機の消費電力を削減するためのデータセンタ内のサーバの排気温度の分布を平準化するためのサーバヘのタスク配置手法を提案する.提案手法では,遺伝アルゴリズムを用いて,サーバの排気温度の分散が小さくなると予測されるタスク配置を決定する.提案手法の性能評価を数値流体力学シミュレータを用いて行い,ランダムにタスクを配置した場合と比較してサーバの排気温度の偏差を平均37.4 %減少させられることを示す.
著者
前田 真梨子 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.440, pp.75-79, 2015-01-30

二つの選択肢が表示された画面上にユーザからの入力(手の傾き等)を受けて移動するカーソルを表示し,ユーザには自身の入力だと気づかせないように工夫を加える(主体感覚を離脱させる)と,ユーザが潜在的に好ましいと思っている選択肢の方向にカーソルが自動的に動くように感じさせることができる.このときユーザから乖離した主体感覚はユーザ以外の何らかの対象(コンピュータプログラムやその上で動く擬人化エージェント)に帰属されるが,その対象にはより強い意図性が付与されるという仮定を我々は立てた.この仮説を検証するため,本研究では,スマートフォンアプリの占い風相談システムを構築し,その上で動くCGキャラクタに対してユーザが感じる意図性の強さを調べた.実験では,提案手法(ユーザが動かした方向にカーソルが動く)に加えて左右反転選択とランダム選択を用意した.その結果,二つの比較手法に対して有意差はみられなかったものの,平均値としては提案手法が最もよい結果となった.
著者
柏木 陸 小尻 智子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.513, pp.147-152, 2015-03-14

スポーツにおいて動作を成功させる良いフォームは一意に体格に応じて異なる。体格は個々人で異なるため、競技者は自らの体格を考慮してフォームを形成しなければならないが、自身の動作を客観的に分析するのは困難である。本研究では、サッカーのパスを題材として、競技者自身が体型に応じたフォームの形成を支援するシステムの構築を目的とする。動作が成功した時のフォームは競技者の体格に応じたフォームであり、失敗したときのフォームは体型に適していないと考えられる。そこで本システムは成功・失敗した動作のモーションキャプチャデータから、成功・失敗を識別する特徴を抽出し、競技者がフォームを形成する際に注意すべき特徴として指摘する。
著者
飯田 泰生 安在 大祐 王 建青
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.497, pp.1-6, 2015-03-05

人体無線網(BAN:Body Area Network)は医療・ヘルスケア分野での応用が期待できる無線通信技術として注目を集めている.その中でもインプラントBANの応用例の一つであるカプセル内視鏡は,消化管内部の画像情報取得に用いられるが,画像に位置情報を付加することで治療効率の向上が期待できる.カプセル内視鏡位置取得の方法として,人体に電界を照射した際に生じる散乱電界を用いた位置推定法が提案されている.しかし,この推定法において,散乱電界を求める際に事前に生体組織の複素比誘電率情報が必要となり,さらには計算量が膨大になるという課題が残されている.このことから本研究では,この位置推定法に遺伝的アルゴリズムを組み合わせることで事前に生体組織の複素比誘電率情報を必要とせずに計算量を減らし,人体内のカプセル内視鏡位置推定の高速化を行った.
著者
草島 直紀 ルイズデルガド アルバロ 示沢 寿之 横枕 一成 今村 公彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.490, pp.249-254, 2015-03-04

近年の急激なトラヒック増加に対応するため,3GPP(The third Generation Partnership Project)では,LTE(Long Term Evolution)リリース13において,ライセンス帯域からの補助によるアクセスを前提に,5GHz帯のライセンス不要帯域でLTEを運用するライセンス補助アクセス(LAA:Licensed-Assisted Access)の検討が行われている.しかしながら,ライセンス不要帯域では無線LAN(WLAN:Wireless Local Area Network)等の他の無線システムが既に運用されている.そのため,LTEがWLANと共存する環境下において,LTEの導入がWLAN等の無線システムへ影響を与えないことが重要である.WLANシステムでは,LBT(Listen Before Talk)の1つである衝突回避機能を持つキャリアセンス多元接続(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)が用いられる.WLAN等の無線システムとの公平性の観点から,LAAを適用した基地局(eNB:evolved Node B)および端末(UE:User Equipment)も同様にLBTの導入が必要となる.そこで本検討では,下りリンク(DL:Downlink)において,LTEの物理信号構成を考慮した2種類のLBTを検討し,システムレベルシミュレーションによりLAAの導入によるWLANへの影響およびLAAのスループット特性を評価する.シミュレーション評価によって,LAAの導入がWLANに影響を与えないことを示すと共に,LAAの特性がWLANに対して大幅に向上することを示す.
著者
野畑 周 内藤 弘朗 清水 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.211, pp.31-35, 2014-09-11

感情分析を適用することによって、ユーザによって生成されたコンテンツ(UGC)に基づくサービスに新たな側面を加え、サービスをより充実させることができる。本稿では、ヤフージャパンのツイート検索サービスであるリアルタイム検索における感情分析について紹介する。
著者
中岡 義貴 佐藤 哲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.204, pp.57-62, 2014-09-10

インターネット上に存在する多くのレシピサイトでは,料理のジャンルや使用する食材など,様々な条件を指定することで,膨大なレシピ集号の中から単体のレシピを検索することができる.本研究では,調理者がこれまでに経験した食材や調理法に基づいて,無理なく調理のレパートリーを拡大することを目的とする,調理レパートリー拡大手法を提案する.レシピに出現する食材と調理手順に含まれる調理法の出現頻度,およびそれらの関係性を分析し,調理者の負担が少ない,未経験の食材と調理法を含むレシピを優先的に推薦する.大規模なレシピ共有・検索サイトのデータを用いて,推薦法を実装した評価実験用システムを用いた評価結果から,調理の負担が軽いレパートリー拡大やより多くの調理経験を積める効果的なレパートリー拡大などの,作り手の状況に合わせたレパートリー拡大について考察する.
著者
田中 利樹 村田 英一
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.490, pp.369-374, 2015-02-25

携帯端末が助け合って混雑を解消する技術の実証に成功 -増大するスマートフォンのデータ通信混雑解消に期待-. 京都大学プレスリリース. 2015-03-03.
著者
小山 聡 馬場 雪乃 大向 一輝 堂腰 裕明 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.182, pp.1-6, 2014-08-20

多くの国々においてオープンデータめ取組みが進んでおり,様々な統計データが行政等によって公開されている.しかしこれらのデータは画像やPDFの形式で与えられるものが少なくなく,分析やサービスの開発などでの再利用を妨げている.そこで,クラウドソーシングを用いて,画像として与えられたレガシーな統計データを機械可読な表形式に変換する枠組みを提案する.その際,作業者に表だけを作成させるのではなく,画像をスプレッドシート上でグラフとして視覚的に再現させるタスク設計を行った.このタスク設計により,データの誤りに気付き易くなる効果に加えて,再現されたグラフオブジェクトのプロパティとして項目名や系列といったデータの構造を容易に取り出し,作業結果の統合や品質管理に利用することが可能となる.国土交通省が公開している観光白書を対象に評価実験を行い,提案手法の有効性を検証した.