著者
武田 真莉子
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.440-449, 2016-12-25 (Released:2017-02-25)
参考文献数
20

近年、糖尿病治療薬は目覚ましい進歩を遂げている。糖尿病治療に有効な薬効成分は、低分子からバイオ医薬まであるが、それぞれ作用機序が異なり治療の選択肢の幅を広げている。バイオ医薬としては、1型糖尿病の第一選択薬であるインスリンが代表であるが、近年ではインクレチンの1つであるGLP-1(glucagon-like peptide-1)が2型糖尿病の治療薬として重要な位置を占めるようになった。これらバイオ医薬は注射で投与されるのが一般的であるが、非注射剤化の研究開発が世界中で活発に行われており、最も難しい経口製剤化も遠い夢ではなくなってきた。本稿では、GLP-1とインスリンに焦点を当てて、その非注射製剤化に利用されているDDS技術と臨床開発動向について紹介する。
著者
横山 昌幸
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.89-97, 2018-03-25 (Released:2018-06-25)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

EPR効果についての誤解と批判について解説する。1986年に論文発表されてから30年以上が経過し、現在ではEPR効果は日本DDS学会はいうに及ばず、医薬工の関連する学会でも説明なしに引用されるほど広く知られた概念となっている。そんな状況であるからこそ、EPR効果について基本的な誤解が起こり得ると、筆者は考えている。また、誤解はなくとも、どこまでの現象をEPR効果として定義するかについては、議論があるところである。本稿の前半部分では、EPR効果の歴史と定義について記述し、誤解されやすい点について解説を加えた。本稿の後半部分では、EPR効果に対する批判論文を引用し、その内容の要点をまとめて、筆者の意見を加える。筆者の意見の大半は、この批判に反対するものであるが、このような批判を通じて議論を起こすことは科学の発展に不可欠なことと考えている。
著者
亀井 敬泰 武田 真莉子
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.287-299, 2013-09-25 (Released:2013-12-26)
参考文献数
46
被引用文献数
2 1

アルツハイマー病に代表される中枢疾患は、依然として治療満足度・薬剤貢献度の低い疾患群に分類されている。そのため、これら疾患に対して有用性の高い薬物治療法の確立が現在強く求められている。近年、中枢疾患治療として、内因性の脳内活性タンパク質や、治療部位をターゲットとするモノクローナル抗体などのバイオ薬物の利用に期待が集まっている。しかし、従来の投与法を介してバイオ薬物の脳内活性を得るためには、脳薬物移行性における最大の障壁である血液脳関門の透過性を著しく改善する、もしくは回避するストラテジーを確立する必要がある。本稿では、バイオ薬物の効率的脳内デリバリーを達成するためのさまざまなストラテジーについて、近年の研究例を紹介する。
著者
高橋 尚史 俣野 哲朗
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.46-51, 2010 (Released:2010-04-28)
参考文献数
46

HIVの発見から25年以上を経た今日においても,世界のHIV感染者数の増大はつづいており,その感染拡大阻止の切り札として期待される予防エイズワクチン開発は国際的重要課題である.これまで数々の試みがなされ,臨床試験も進められてきたが,いまだ有効性の確立したワクチン獲得には至っておらず,サルエイズモデルを中心とした基礎研究の重要性が再認識されている状況である.本稿では,これらエイズワクチン開発の基礎研究ならびに臨床試験研究の現況を紹介し,その進展状況ならびに問題点について解説する.
著者
落谷 孝広
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.10-14, 2011 (Released:2011-04-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

細胞外に分泌される分泌型microRNAは体液中を循環するが, エクソソームのようなナノサイズの小胞顆粒に包埋されるため, 多くの消化酵素が存在する血漿・血清中でも安定である. 特に, がんをはじめとする疾患の病態や進行度合いなど, ヒトの生理状態によってその発現量や種類が大きく変化するため, 血液を利用した非浸襲的な診断用バイオマーカーとしても期待されている.本稿では, 小さな分泌型microRNAの発見がもたらすメガインパクトを中心に, 疾患診断への応用や, その生物学的意義についても言及する.
著者
橋本 洋佑 近藤 昌夫 竹田 浩之
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.34, no.5, pp.374-384, 2019-11-25 (Released:2020-02-25)
参考文献数
42

血液脳関門が有する強固な密着結合は、中枢神経系疾患の薬物療法の発達を妨げている要因の1つである。血液脳関門で形成されるバリアのうち、特に1kDa以下の分子の脳内への流入を制限する密着結合の形成にはclaudin-5(CLDN-5)が必須であり、CLDN-5のバリア機能の阻害による血液脳関門突破法の開発が期待されている。当研究グループは近年このCLDN-5の機能を阻害することが可能な抗体の開発に成功し、この抗体によるバリア制御技術について報告してきた。本稿では、筆者らが抗CLDN-5抗体を取得するためにとったアプローチと取得した抗体のCLDN-5阻害活性、また密着結合制御技術の中枢神経系疾患治療への応用の可能性について紹介する。
著者
髙橋 萌々子 近藤 千紘 高野 利実
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.134-142, 2017-03-25 (Released:2017-06-25)
参考文献数
8
被引用文献数
2

顆粒球コロニー形成刺激因子(granulocyte-colony stimulating factor:G-CSF)製剤は、骨髄中の好中球前駆細胞に存在するG-CSF受容体に結合し、好中球前駆細胞から好中球への分化を促進することで、末梢血中の好中球数を増加させる。フィルグラスチムのN末端にポリエチレングリコール(polyethylene glycol:PEG)を結合させ、血中半減期を延長することで作用を持続させた持続型G-CSF製剤ペグフィルグラスチムは、化学療法の副作用の1つである発熱性好中球減少症を有意に抑えるだけでなく、化学療法の治療強度を高めることもできる。PEG製剤の開発により、がん治療が今後さらに発展していくことが期待される。
著者
萩原 克宣 数井 美穂 栗原 厚 安東 治 泉 高司 池田 敏彦
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.454-464, 2015-11-25 (Released:2016-02-25)
参考文献数
30

プロントジルからサルファ剤が見つかったように、初期のプロドラッグは偶然発見されたものが多い。近年のプロドラッグ開発では、たとえば難吸収性薬物の脂溶性をあげることで消化管吸収率を改善し、酵素の働きでもとの薬物に戻して薬効を発揮させることが意図的に実施された。これは、エステラーゼなど、活性化酵素の特性が十分に解明されてきたからであるといえる。しかしながら、活性本体の化学構造および活性化メカニズムが不明な場合には、プロドラッグ開発においてこの方法を踏襲することはできない。チエノピリジン系抗血小板薬はその1例であり、臨床試験が先行し、後に活性体の構造が明らかとなった。本稿では、チエノピリジン系薬剤の臨床成績にインパクトを及ぼした代謝活性化メカニズムの違いについて紹介する。
著者
杉林 堅次
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.492-498, 2000-11-10 (Released:2008-12-26)
参考文献数
30
被引用文献数
2 1

In most drug formulations except injections, the drug must be absorbed through skin or epithelial mucosa. The drug may have a local effect in the skin, mucosae or their surrounding area, or a systemic action after taking up by the local vessels to migrate into the systemic circulation. Sustained drug action can be achieved by controlling the drug release from the formulations. Much success has already been made in the oral and topical formulations. On the other hand, increase in the transdermal and transrrnucosal absorption is achieved by enhancement of the membrane permeability. Prodrug approach, use of chemical enhancers and application of iontophcresis are the examples to improve the absorption rate of drugs. Active transport of drugs through the membranes has also been paid attention, since biological or biotechnological advances were made on the drug transporters in the epithelial membranes. Broad and active efforts for the moment on this area may give future development of many transdermal and transmucosal DDSs.
著者
熊谷 泉 浅野 竜太郎
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.518-525, 2008 (Released:2008-12-18)
参考文献数
23

液性免疫を担う主たる分子である抗体は,高い特異性と親和性ゆえに,分析試薬,診断薬のみならず,医薬としても開発されている.すでにFDAに20品目以上認可されており,100品目以上臨床研究に入っているともされるが,効果が不充分であったり,生産コスト高が問題となっている.そこで,ヒトあるいはヒト型化された抗体断片を用いた,より高機能な組換え抗体の研究が広く進められるようになった.本稿では,特にリンパ球とがん細胞を標的とした二重特異性抗体に焦点を絞り,新規な抗体医薬としてのがん治療への応用と展望を解説した.
著者
中村 貴史
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.599-607, 2009 (Released:2010-02-16)
参考文献数
41
被引用文献数
1 1

現在世界中において,生きたウイルスを利用してがんを治療するウイルス治療(Oncolytic Virotherapy)に関する前臨床研究,および臨床治験が積極的に行われている.弱毒化麻疹ウイルスは,世界中でワクチンとして利用され,その効果と高い安全性が確立されている.その一方,このウイルスは種々のがんに選択的に感染し,増殖することによって強力な腫瘍溶解性を発揮する.本稿では,分子生物学的な手法を広汎に用いた麻疹ウイルスと宿主の相互作用の解明と,その感染制御を利用しがんへ特異的に感染する腫瘍溶解性麻疹ウイルスの開発を中心に紹介する.
著者
小友 進
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.109-116, 2009 (Released:2009-06-12)
参考文献数
36
被引用文献数
1

加齢に伴う脱毛は,老人性脱毛と男性型脱毛である.老人性脱毛は,老化による毛包の消失によるもので,一定の脱毛パターンをつくらない.一方,男性型脱毛は,男性ホルモンによって起こる第二次性徴として定義され,その発症は主に毛サイクルの成長期が,男性ホルモンによって短縮して起こる毛包の矮小化で,特徴ある脱毛パターンを形成する.外観上も心理的にも関心と重要性が大きいのは後者で,そのためのアンチエイジングとしては自毛移植と薬物による方法があり,薬物によるものの中心となるのはミノキシジルとフィナステリドである.ミノキシジルによる発毛は,ATP感受性K+チャネルの開放作用の関与が示唆されている.一方,フィナステリドは,II型5αリダクターゼの阻害作用による抗男性ホルモン剤である.いずれも臨床試験で有効性が認められている.本稿では,ミノキシジルについてその薬理効果を詳しく述べた.
著者
河合 敬一
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.164-175, 2012
被引用文献数
6

イオントフォレシス法にエレクトロポレーション法を併用した経皮デリバリー法(メソポレーション法)を用いることにより、経皮吸収促進効果が飛躍的に改善できる。本稿では、メソポレーション法とその皮膚科学的応用結果について紹介する。
著者
櫻井 和朗
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.218-225, 2015-07-25 (Released:2015-10-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1

siRNAやCpGDNAなどの核酸医薬を抗原提示細胞へ選択的に送達するDDSツールとして実用化を目指して開発研究が進んでいる、多糖核酸複合体に関して、その発見から現在にいたる過程を、著者のDDSとの出会いにさかのぼって概説する。
著者
金井 好克
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.450-461, 2016-12-25 (Released:2017-02-25)
参考文献数
30

SGLT2阻害薬は、腎での糖の再吸収を抑え、尿中への糖排泄を増加させることで血糖降下作用を示す。腎近位曲尿細管のNa+/グルコーストランスポーターSGLT2を選択的に阻害する経口薬であり、天然のO-グリコシドであるフロリジンをC-グリコシド化することで代謝安定化させ、さらにSGLT2への高度の親和性と選択性を付与した化合物として創製された。SGLT2阻害薬は、腎糸球体で濾過されて原尿中に移行し、管腔膜のSGLT2に管腔側から結合することによって作用する。血糖値を下げることで糖毒性を軽減し、糖尿病の病態を改善するとともに、心血管死を低下させ、腎保護作用を示す大規模臨床試験の結果が報告され、今後の糖尿病治療への貢献が期待される。
著者
辻 彰
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.299-308, 1996-09-10 (Released:2009-02-23)
参考文献数
35
被引用文献数
1

Lipophilicity and molecular weight have long been believed to be determinants of the transfer of drugs into the central nervous system(CNS) across the blood-brain barrier(BBB), which is formed by the brain capillary endothelial cells (BCECs). However, recent advances in studies on the BBB transport of xenobiotics, as well as nutrients and neuroactive agents, have led to a change in our concept of the BBB. It is no longer regarded as a static lipoidal membrane harrier of endothelial cells which have tight junctions without fenestrations, but rather is censidered to be a dynamic interface which has physiological functions for the specific and selective membrane transport of many compounds, as well as degradative enzyme activities. It has carrier-mediated transport systems for relatively small molecules, an absorptive-mediated endocytosis system for positively charged peptides and a receptor-mediated endocytosis system specific to certain other peptides. The recent discovery of P-glycoprotein as a specific efflux pump in addition to the above influx systems confirmed the idea that the BCECs form a well organized barrier that by actively and selectively controls the influx and efflux of compounds. From the viewpoint of drug delivery, although an increase in the lipophilicity of compounds is useful to enhance the permeation across the BBB, such a strategy would also increase the permeation into tissues other than brain. Accordingly, for the development of brain-specific drug delivery systems for neuroactive compounds, it is important to understand and utilize the specific transport mechanisms of the BCECs. Here I describe the physiological and molecular characterization of the transport mechanisms of the BBB for natural compounds, as well as bioactive xenobiotics.
著者
實吉 尚郎 小野 晶
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.465-472, 2015-11-25 (Released:2016-02-25)
参考文献数
44

合成核酸(合成オリゴヌクレオチド)を医薬品として開発する試みが活発である。同時にさまざまな乗り越えるべき問題点が多く存在しているのも事実である。本総説では、核酸分子固有の問題点を列挙し、それらを克服しえる化学的な手法について歴史をさかのぼって概説する。オリゴヌクレオチドの化学合成、使用される保護基、化学修飾に用いられる置換基、機能性残基を概観し、将来の核酸医薬の合成と応用に利用可能な手法を展望する。
著者
坪井 義晃 澤田 雅人 大塚 隆信 澤本 和延
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.46-49, 2017-01-25 (Released:2017-04-25)
参考文献数
24

体内に存在する組織幹細胞の研究が進み、それを用いた再生医療の開発が期待されている。内在性幹細胞を利用することができれば低コストで安全な治療が可能になると考えられるが、その実現のためには再生能力を促進する技術が必要である。内在性幹細胞の分化・誘導因子を局所に供給するドラッグデリバリー技術の有効性が種々の研究によって明らかにされ、臨床応用がなされているものもある。こうした取り組みの現状を紹介する。
著者
東岸 任弘 石井 健 堀井 俊宏
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.37-45, 2010 (Released:2010-04-28)
参考文献数
12

熱帯熱マラリアは熱帯・亜熱帯地域を中心に流行し,抜本的な対策としてマラリアワクチンの開発に期待が寄せられているが,いまだ著効を示すワクチン実用化の目処はたっていない.本稿では,世界で実施されてきたマラリアワクチン開発のレヴューとともに,筆者らが発見したマラリア原虫のアキレス腱と考えられるSERA5抗原から開発したSE36マラリアワクチン臨床開発の現状を報告する.また,最近筆者らが見いだした防御エピトープと自然免疫アジュバントの一つであるCpGを組み合わせることにより,より抗原性を改良した第二世代SE36マラリアワクチンの展望について述べる.
著者
牧野 公子 Mack Eric. J. 岡野 光夫 Kim Sung. Wan.
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.191-195, 1992

Hydrophilic nylon microcapsules containing concanavalin A and succinyl-amidophenyl-glucopyranoside insulin (SAPG-insulin), whose average diameter was 70 <I>γ</I>m were prepared to achieve a self-regulating insulin delivery system. The microcapsules were enclosed in polymer membranes for <I>in vitro</I> assessment and the release of SAPG-insulin was evaluated under a flow condition of glucose solution. The amount and the rate of SAPG-insulin released from this pouch were dependent upon the external glucose concentration around the pouch. Also, SAPG-insulin was quickly released from a pouch in response to the change of the external glucose concentration. In addition, to optimize this self regulating insulin delivery system, we studied the kinetics of solute permeation through a membrane separating two compartments : donor and receiver under the condition that the receiver compartment was continuously eluted.