著者
原口 誠 有川 節夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.132-139, 1986-09-01 (Released:2020-09-29)
被引用文献数
2

We present in this paper a formal theory of analogical reasoning. We are mainly concerned with three subjects, a formal definition of analogy, a formalization of the reasoning in terms of deduction, and a method for realizing the reasoning in a logic programming system. First we assume that each domain for the reasoning is represented by a set of definite clauses, and hence it is the least model for the set. Then we consider an analogy as a partial identity between the models. Secondly we introduce a notion of rule transformation to transform rules in one domain into those in the other. Then we can formalize the reasoning as a system with three inference rules, instantiation of rules, modus ponens, and the rule transformation. Finally, based on this formalization, we present an extended pure-Prolog interpreter which performs the detection of analogy and reasoning by the analogy at the same time.
著者
藤井 晴行 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.2D5OS28b4, 2014 (Released:2018-07-30)

経験のデザイン,機械作曲,研究方法のデザインなどについての一人称研究の概要とそれらを通して得られた知見を身体性という観点から報告する.デザインの一人称研究は研究者や被験者の身体性を自覚的に扱う研究である.デザインの思考においては記号(設計図,図式,数式,ことば)の操作が身体性をもつことが重要であることは言うまでもない.身体性を欠く思考がデザインにいかなる弊害をもたらすかについても言及する.
著者
伊藤 毅志 河口 恭平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014)
巻号頁・発行日
pp.3B4OS10b1, 2014 (Released:2018-07-30)

コンピュータチェスの分野では、人間とコンピュータが協調して対戦するアドバンスドチェスというゲームが行われている。本研究では、アドバンスド将棋というゲームを提案し、その状況で人間がどのようにコンピュータを利用していくのかを観察した。その結果、コンピュータに対する信頼度に応じて、コンピュータを使って人間が強くなるという利用法、人間が協力してコンピュータを強くするという利用法の二つが観察された。
著者
疋田 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.AGI-013, pp.05, 2019-11-22 (Released:2021-09-16)

In this study, "AGI" is used in the sense of creating AI as general-purpose as possible, and consciousness is not essential. Existence of consciousness is a viewpoint of "strong AI" and "weak AI", it is different from generality. Nevertheless, since consciousness was created in the process of evolution, having consciousness is considered advantageous for survival, and it may be used to improve AI performance. Therefore, we conducted experiments using deep generation models to improve the performance of AI with several functions in consciousness.
著者
鈴木 彰人 辻 晶弘 田代 雄介 須田 真太郎 鈴木 徳馬 伊藤 諒
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.3D4GS1004, 2022 (Released:2022-07-11)

世界では日々ニュースが発信され、金融市場や資産価格などに対して様々な影響を与えており、ニュースの情報量を把握することは非常に重要である。本研究の目的は、特定のイベントに対する各国の将来時点のニュースの量を予測することである。予測の際には自国のみならず他国からの情報波及の影響を考慮する必要があり、尚且つその波及に対して時系列構造を考慮する必要があると考えられる。本研究では、他国の情報を考慮したGAT(graph attention network)モデルを、時系列構造を考慮したLSTM-GATモデルに拡張することを試みている。実験の結果、LSTM-GATを用いて他国の情報を追加することで、自国ニュースの時系列情報のみを用いたLSTMや、他国情報は考慮するが時系列構造を考慮しないGATと比較して予測精度が向上することが分かり、本手法の有効性を確認することができた。
著者
米納 弘渡 秋山 英三
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 知識ベースシステム研究会 89回 (2010/3) (ISSN:24364592)
巻号頁・発行日
pp.03, 2010-03-29 (Released:2021-07-14)

人間社会においては、互いに一度しか付き合うことのない非血縁者間でも協力行動が見られる。しかし、社会全体のことを考慮せずに自分のためだけを考えれば、協力しない方が常に得であるのも事実である。そしてそのように考えるならば、利己的な個人にとっては、自発的に他者に協力行動を取るべき理由は存在しないはずである。このような協力行動の進化を説明するために、これまで多くの人々が「集団間での闘争・淘汰では、集団の中に協力的な個体がより多い集団の方が生き残りやすい。」と主張してきた。しかし人類の場合、それに加え、その人を取り巻く人々や社会、文化によっても大きな影響を受けている。そのような文化的な慣習・制度の一部(単婚性や食料資源の共有)は、集団内での淘汰のメカニズムの効果を弱め、協力行動の進化を促進させる可能性がある。本研究はこのような考えの先行研究に基づき、集団構造を持ったエージェントシミュレーションを行う。そしてその結果を用いて、「人類社会で、どのような条件で協力が進化しうるか」を調査する。\n
著者
三浦 崇寛 浅谷 公威 宮本 由美 清水 愛織 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.3K4GS1002, 2022 (Released:2022-07-11)

持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けて、環境や人体に危険性のある物質をいち早く検知し対応への取り組みに繋げることは、規制の整備を行う国だけでなく化学物質を利用する企業や研究者にとっても求められている。これまで化学物質のリスクはQSARなどを用いた物性が着目されていたが、環境問題に繋がる環境蓄積性などはマイクロプラスチックを筆頭として物性から推定することが難しい。そこで本研究では、規制内容が近い物質は学術コミュニティにおいて類似の文脈で議論されているという仮定に基づき、有害性のある化学物質に関する論文の引用情報と文書情報を機械学習により分類することで危険度の高い物質について議論している論文とその物質名を抽出する手法を提案する。4つの有害性/環境対応に関するカテゴリに対して実験を行った結果、書誌情報を用いることで有害性に関する論文を網羅的に取得することが可能であり、特に引用表現が物質の危険性予測に有効であることを示した。評価実験では抽出された論文を目視により評価を分類精度の検証を行なった上で、有害性関連論文の数から有害性のある物質推定を行い提案手法が有効であることを示した。
著者
中山 聖也 浦野 昌一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2D6GS205, 2022 (Released:2022-07-11)

電力は日々、各電力会社の需要想定に基づいて供給が行われている。電気は貯めておく事が難しい特徴を持つ為、常に需要と供給のバランスを取ることが重要であり、このバランスが著しく崩れた場合は大規模な停電に繋がる可能性も存在する。電力需要は人々の生活と密接に関係しており、1日の中で昼にかけて増加し夕方以降低下する事や冷暖房の使用によって夏冬に増加する事といった日ごとや季節ごとの周期的な変動をする事が知られている。そのため、高精度な電力需要予測には時系列データの解析に適した手法を用いる事が望ましい。これらを踏まえて、従来の機械学習の手法としてRNNを用いた手法が存在し、RNNは短期的な依存関係の学習は可能である一方、長期的な依存関係の学習が難しいという課題がある。この課題を解決する手段の1つとしてRNNの派生の一種であるLSTMが提案されている。本稿ではこれらの2つの手法を電力需要予測に適用し、比較・検討する事で電力需要予測の高精度化を目指す。
著者
池田 健一郎 浦野 昌一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2D6GS204, 2022 (Released:2022-07-11)

近年、再生可能エネルギーへの注目が高まっている中、太陽光発電は固定価格買取制度などの国の積極的な政策により導入量が増加傾向であり、それに伴い太陽光発電の活用が高まっている。太陽光発電は気象状態に影響を受けやすく、特に日射量が太陽光発電量と強い相関性を持つことから、太陽光発電量予測と同時に日射量予測の研究が盛んに行われている。しかし、太陽光発電は、気象に依存しやすいことで安定的な供給に課題がある。電力系統運用の発電計画を立てる際には、各発電の発電量を正確に把握する必要があるため太陽光発電量の高精度な予測が必要とされている。本研究では、気象データの特徴を捉えた分類モデルの構築を行い日射量予測の精度向上を目的とする。 筆者らはこれまでの研究において、気象庁が提供している天気概況を用いて決定木により分類モデルを作成し天気状況を予測した後、XGBOOSTを用いて日射量予測を行った。本稿では、気象データにクラスタリング手法を用いて新たな天気状況分類を作成し、より日射量予測に適した天気状況分類モデルを構築することで、日射量予測の精度向上を目指した。
著者
溝口 理一郎 池田 満 來村 徳信
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.14, no.6, pp.1019-1032, 1999-11-01 (Released:2020-09-29)

Building an ontology requires clear understanding of what can be concepts with what relations to other concepts. an ontology thus focuses on "objects" themselves rather than "representation" of them. However, few research have dealt with what to represent to date. Theory of content (what to represent) is badly needed. As a basis of ontological engineering, this paper presents ontological theories of semantic links such as is-a and part-of based on the set theory. Formulation of instance-of, is-a and part-of links is done based on member-of and subset-of relations sets. Concepts of relations and roles are also investigated to come up with a few guidelines of an ontology design. Although the research is not completed yet, basic design for an ontology representation language of solid foundation has been done.
著者
宮部 賢志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.AGI-006, pp.06, 2017-09-14 (Released:2021-09-16)

We give an introduction of Solomonoff's universal induction, or algorithmic probability. The existence of universal prior (or computability) is the key of his result, which explains many aspects in artificial intelligence and philosophy of science. This introduction especially focuses on Solomonoff's view of probability.
著者
米倉 一男 服部 均 斉藤 弘樹 鈴木 克幸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.3H5GS305, 2020 (Released:2020-06-19)

機械設計では以前から機械学習を用いた最適設計手法が用いられてきた。近年の深層学習の進歩に伴って、これまでよりも推定精度が向上し、より幅広い設計プロセスに応用できるようになった。 本講演では深層学習を機械設計プロセスに応用するアプローチを三つ紹介する。すなわち回帰モデルによる性能推定、生成モデルによる形状生成、強化学習による形状修正である。これらの方法を、深層学習や深層強化学習wお用いた場合とそれ以外の方法を用いた場合を比較すると、深層学習等を用いた場合のほうが高精度で推定ができることを示す。これらのアプローチはデータを基にしているという意味でたデータ駆動型設計と呼べる。
著者
平林 明憲 伊庭 斉志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.FIN-001, pp.01, 2008-09-13 (Released:2023-01-06)

The generation of profitable trading rules for Foreign Exchange (FX) investments is a difficult but popular problem. The use of Machine Learning in this problem allows us to obtain objective results by using information of the past market behavior. In this paper, we propose a Genetic Algorithm (GA) system to automatically generate trading rules based on Technical Indexes. Unlike related researches in the area, our work focuses on calculating the most appropriate trade timing, instead of predicting the trading prices.
著者
熊谷 亘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.AGI-017, pp.03, 2021-02-25 (Released:2021-09-16)

While various models and algorithms for artificial general intelligence have been pro- posed, their theoretical properties are not clear. In this paper, we consider the desirable properties of AGI and describe what kind of models and algorithms can be guaranteed to have such properties from a theoretical point of view.
著者
西野 順二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.SKL-01, pp.02, 2008-09-16 (Released:2021-08-31)

発表タイトルのスキルトロニクスは、道具を使用する人間にも一定の負担として獲得可能なスキルを仮定・要求したうえで人工物を設計し、トータルシステム目標のよりよい達成を目指す、人に優しくない設計モデルである。