著者
森永 凌汰 玉城 大生 小野 智司
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2B5GS602, 2022 (Released:2022-07-11)

近年の深層ニューラルネットワーク(DNN)の急速な発展は,自然言語処理(NLP)分野においても様々な技術革新を起こしている.しかし,DNNがその性能を発揮するためには大量の学習データが必要であり,特に教師信号のラベル付けがボトルネックとなっている.このため,教師なし学習データから教師あり学習データを生成する自己教師あり学習が注目を集めている.一方で,日本語を対象とした文章校正支援の研究が広く行われており,表記ミスや同音異義語誤りなどの表層的な誤りの検出が可能となっている.本研究では,文法的あるいは意味的な整合性に基づいて,文の接続関係の妥当性を判定する自己教師あり学習方式を提案する.提案手法は,ランダムに選択された2つの文を切断し,結合することで文を合成し,結合箇所へのラベル付けにより,教師なし学習データから教師あり学習データを合成する.実験により,NLPタスクにおける提案手法の有効性を確認した.
著者
卓 越 森本 孝之
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.FIN-029, pp.81-86, 2022-10-08 (Released:2022-10-01)

Autoregressive integrated moving average (ARIMA) is a widely used linear model withgreat performance for time series forecasting problems. Supplemented by support vector regression (SVR), an effective method to solve the nonlinear problem with a kernel function, ARIMA-SVR model captures both linear and nonlinear patterns in stock price forecasting. However, it does not have high accuracy and parameter selection speed when its parameters are chosen by the traditional method. Therefore, in this study, we applied genetic algorithm (GA) to optimize the parameter selection process of SVR to improve the performance of the ARIMA-SVR model. Subsequently, we built the ARIMA-GA-SVR model by integrating ARIMA with optimized SVR. Finally, we used actual stock price data to compare the forecasting accuracy of the proposed model, ARIMA and ARIMA-SVR models using error functions. The result shows that the proposed ARIMA-GA-SVR model outperforms other models.
著者
井筒 雄介 中川 歩 笠間 俊夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2022, no.FIN-029, pp.61-66, 2022-10-08 (Released:2022-10-01)

不動産価格の一つである土地の価格は,実勢価格,公示地価,路線価,固定資産税評価額の 4 種類が存在し,公示地価を起点として他の価格が形成されている.しかし,公示地価として公示されるのは標準地として選定された地点のみであり,標準地と離れた場所では,土地取引時や固定資産税の算出時に,適切な価値として評価することができない可能性を孕んでいる.また近年では,機械学習を用いて土地の価格単体や建物込みの取引価格,賃料等を予測する研究が盛んに行われているが,公示地価を予測対象とした研究や,モデルの入力として周囲の標準地の価格を適用した研究の事例は少ない.そこで本研究では,標準地ではない地点の公示地価に資する価格(土地価格)を予測可能とすることを目的に,モデルの構築および検証を行った.予測対象地点の土地に関する属性情報に加え,周囲の標準地の件数を一定数で取得し,その標準地の属性情報を説明変数とした機械学習モデルを構築,検証した.この結果,一定の精度で任意の地点の土地価格を予測可能なモデルを構築できた.
著者
朱 中元 中山 英樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回 (2017) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.2O42, 2017 (Released:2018-07-30)

ニューラル機械翻訳モデルにアテンションが重要な役割を果たしている。しかし、アテンションモデルの計算は全ての位置について行われるためで、計算複雑さを大幅に上昇した。本研究では、冗長なアテンション計算を削減できる新しいメカニズムを提案する。提案モデルは、位置に基づくペナルティを計算し、大きくペナルティされた位置に対するスコアの計算はスキップされる。実験で、計算を平均50%以上削減できることを確認した。
著者
浦上 大輔 郡司 ペギオ幸夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1H3GS1b01, 2021 (Released:2021-06-14)

リザバーコンピューティングにおいて時系列データの記憶と分類を担うリザバーは、臨界的な性質を持つことが望ましいと考えられている。しかし、一般的にあるシステムにおいて臨界性を実現するためにはパラメータの微調整を必要とする。一方、我々が提案している非同期セルオートマトン(AT_ECA)はそのようなパラメータ調整を必要とせず、臨界的な時空間パターンを生成する。また、AT_ECAをリザバーとする学習システムは、高い学習能力を有することが明らかになっている。これらを踏まえて、本研究の目的はリザバーの状態を解析するための指標を提案して、AT_ECAの臨界性と学習能力の関係を明らかにすることである。まず初めに、初等セルオートマトン(ECA)をリザバーとした場合について、臨界的な時空間パターンを生成する特定の局所ルールの学習能力が高いことを示し、そのリザバーの状態の特徴を上記の指標によって明らかにする。次に、AT_ECAをリザバーとした場合について、多くの局所ルールで同じ特徴が認められることを示す。これらの結果より、AT_ECAの高い学習能力はその普遍的な臨界性に由来することが明らかになる。
著者
清水 大地 岡田 猛
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回 (2014) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1M5OS05b3i, 2014 (Released:2018-07-30)

本研究ではブレイクダンスにおけるバトルというパフォーマンス場面を対象とし,ダンサーが交代して披露し合うことによって踊りに生じる変化を検討した.エキスパートのバトル映像を対象とし,領域で重要とされる「踊りの4要素」といった観点から,クラスター分析等による検討を行った.結果として,踊り方に数種類のスタイルが見られ,同一のダンサーでも踊り合いを通して踊りのスタイルが変化していったことが示された.

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著者
山下 達雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, pp.1142, 2000-11-01 (Released:2020-09-29)
著者
内山 祐介 中川 慧
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.FIN-026, pp.40, 2021-03-06 (Released:2022-11-08)

複数資産からなるポートフォリオのアセット・アロケーションの問題において, 期待リターンとリスクのトレードオフを考慮した平均分散法が使用されてきた. しかし, 期待リターンの推定は困難であり, アウトオブサンプルのパフォーマンスが優れないことなどから, リスクのみに焦点を当てたリスクベースのポートフォリオ構築手法が複数提案されており, 実務を中心に注目されている. 加えて, ポートフォリオを構成する資産変動同士は背後に共通するファクターを持つと考えられ,これらの情報を抽出ために次元削減の手法である主成分分析が応用されている. 本研究では, 量子力学にあらわれるシュレーディンガー方程式を応用したシュレーディンガー主成分分析を用いたリスク分散ポートフォリオとして, シュレーディンガー・リスクパリティポートフォリオを提案する. これによりサンプル点が不等間隔や少数のケースであっても主成分と相互相関が精度良く推定でき, 効率的なリスク分散が可能になると考えられる. 提案手法を既存のリスク分散ポートフォリオと比較し,有効性と課題を検証する.
著者
長沼 大樹 藤森 岳 武内 茉莉 長瀬 准平
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1D1GS202, 2022 (Released:2022-07-11)

自然勾配学習法の高速な近似手法の開発により、高い収束性を持つ二次最適化が深層学習においても用いられている。二次最適化においては、情報行列の逆行列計算が必要となるが、一般に深層学習の問題設定では情報行列は退化する。そのため、ヒューリスティックスとして、定数倍された単位行列を足し込む dampingと呼ばれる手法が用いられている。本研究では、Levenberg-Marquardt法による damping決定方法から着想を得て、dampingをスケジューリングする手法を提案し、その効果を検証した。
著者
武田 海人 松吉 俊 兼松 祥央 三上 浩司
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 96回 (2022/12) (ISSN:09185682)
巻号頁・発行日
pp.03, 2022-12-01 (Released:2022-12-01)

本研究では簡易なゲームシナリオを対象とし、テーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)の司会進行役であるゲームマスターをテキストチャットにより演じるAIを試作した。TRPGは対話とダイスを振った結果により進行するゲームである。複数プレイヤーが参加し、分身となるキャラクターのロールプレイを通して問題や謎を解決する。ゲーム内の行動は対話で宣言し、行動の成否はダイスの出目とキャラクターの能力値を比較し決定する。ゲームマスターは対話によりシナリオの描写を行い、プレイヤーの発話や行動に応じて適切な対応と発話をしなければならない。本研究ではプレイヤーの行動可能範囲が限定され、ゲームマスターが担当する人間キャラクターが存在しない簡易なシナリオを作成した。そのシナリオを用いて経験者、素人、本研究のAIの3者のゲームマスターが、協力的、非協力的なプレイヤー群に対しTRPGを進行した実験について報告する。
著者
松本 健 牧本 直樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.FIN-022, pp.77, 2019-03-03 (Released:2022-12-14)

Researchs for financial time series in stock or foreign exchange markets, have been one of traditional themes of financial market analysis. Statistical model approaches such as ARMA and GARCH were mainstream of conventional analysis. However, it is difficult to understand and predict financial time series structures, which are generally characterized by high noise level and low autocorrelation. Meanwhile, researchs to capture the structure by artificial intelligence has been increasing in recent years. In particular, Long Short-Term Memory (LSTM), which can capture time series structure, is already widely used in the field of natural language processing and speech recognition. Therefore, in this study, we investigated the model performance in each TOPIX core30 constituent stock by using logistics regression (LOG), random forest (RAF), gradient boosting (GBT), support vector machine (SVM), and LSTM. The performance was evaluated by metrics such as prediction accuracy, F1 measure, AUC, and return. As a result, LSTM showed the best performance in the models. Moreover, we discussed the effectiveness of the stock market neutral strategy by applying the above prediction models. 10-quantile portfolios using the predicted probability outputted by the model, remarks higher accuracy and returns than individual stock trading in all models. Furthermore, LSTM outperformed the others and it is consistent with the result of S&P500 constituent stocks analysis.
著者
山口 敦子 櫛田 達矢 山本 泰智 古崎 晃司
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会第二種研究会資料 (ISSN:24365556)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.SWO-047, pp.07, 2019-03-10 (Released:2021-09-17)

ライフサイエンスのRDFのデータベースは,測定機器の発展に伴い,ますます巨大化し複雑化している.そのような状況のもと,効率的に利用したいデータの関係を洗い出し,その関係を利用して検索をかけるには,適切に定義したRDFデータベースのスキーマを利用できることが望ましい.そこで,ライフサイエンスデータベースにおけるスキーマがどの程度適切に定義されているかを調査し,その分析結果を報告する.