著者
蔡 超 白松 俊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.1J305, 2018

<p>近年、ウェブ議論システムやウェブアンケートの利用が頻繁になっている。そのため、特定の話題に興味を持つ議論参加者やアンケート被験者を、SNS上で発見したいというニーズが増加している。本研究では、ユーザ数の多いTwitterを対象として、特定の話題に興味を持つユーザを発見する手法を試作する。具体的には、あるキーワード群でTwitter検索をするとbotアカウントやスパムアカウントが多く出力されてしまう問題を解決するため、非個人ユーザフィルタリング手法を提案する。訓練データの作成時には、キーワードでの検索とハッシュタグでの検索という2回の検索結果を用い、個人ユーザと非個人ユーザのバランスを調整した。これを用いてSVMによる個人・非個人の分類モデルを学習し、F値0.93を達成した。</p>
著者
神成 淳司
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第21回全国大会(2007)
巻号頁・発行日
pp.2E59, 2007 (Released:2018-07-29)

日本の食料自給率は先進国内で最悪のレベルであり,今後,政府の支援が限定されることにより更なる悪化が予想される.この状況は,熟練した農業生産者以外には高い生産性を得ることができない国内農業の収益性の悪さが生み出すものである.海外事例を参考に,収益性に関する課題克服等を主目的とした,農業分野におけるAI研究の適用可能性について論じる.
著者
関口 海良 堀 浩一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.3H1OS25a03, 2018 (Released:2018-07-30)

AI倫理の重要性は近年益々大きく認識されているが,成果がAI技術の研究開発に取り入れられているとは言い難く,両者にはギャップが存在している.本研究では,AI技術者による倫理的な設計の実践を支援することを通じて,このギャップを解消することを課題として,有機的で動的なAI倫理ライブラリを実装し提供を開始した.ここで有機的とは,AI倫理ライブラリが異なるAI倫理間の複雑な関連を踏まえて支援することを意味する.また動的とは,AI倫理ライブラリがAI技術者とのインタラクションを通じて新しい文脈を考慮しながら支援することを意味する. 具体的には,AI倫理ライブラリは各AI倫理の構造の違いを明確にしたり,AI倫理の相互の意味的な距離を提示したり,また,AI技術の研究開発の延長線上に連続的にAI倫理を捉えられるようにシナリオパスを推薦する支援を行う. さらにAI倫理ライブラリによって,上記を通じてAI倫理の側もより実践的に再構築され得るものと期待される. 本論文では,倫理的な設計学を適用してAI倫理を扱う議論の枠組みを整理しながら,AI倫理ライブラリの概要と事例を紹介した上で,上記効果について評価を行う.
著者
味方 さやか 小林 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.2D24, 2010

<p>大規模な災害発生時には、複数のライフラインが同時に被害を受ける可能性があり、人々の生活に多大な影響を及ぼす。そのため、早急に災害復旧を実現する計画が必要となるが、ライフライン同士は密接な関係を持っているため、復旧には複数の制約が生じ、それに合った復旧計画の作成は困難な問題である。 本研究では、最適化計算を用い、より効率良く複数の相互連関を持ったラフライン網の災害時復旧計画の作成を目的とする。 </p>
著者
味方 さやか 小林 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.1A43, 2009

<p>家族のような生活共同体における集団生活では,共通のTODOタスクが発生する.それらのTODOタスクは家族の誰かが達成しなければならないものであり,家族員に負担をかけずに達成されることが望ましい.このことより,本研究では家族を取り上げ,家族員の個々の能力やスケジュールを考慮し,互いが協調することにより負担を軽減し,効率よくタスクを達成できるように振り分けがなされたスケジュールの作成方法を提案する.</p>
著者
佐藤 竜也 有田 隆也
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.5, pp.168, 2005

競合型共進化アルゴリズムの問題点であるFocusingの解決のため,遺伝子型/表現型空間での近さではなく,個体の振舞いの類似度を使って多様性を保つ適応度共有法を提案する.ナンバーズ・ゲームでの各手法の比較評価により有効性を確認した.
著者
長野 匡隼 中村 友昭 長井 隆行 持橋 大地 小林 一郎 金子 正秀
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2G404, 2018 (Released:2018-07-30)

本稿では,連続的な時系列データを教師なしで分節化する手法を提案する.ガウス過程(GP)を出力確率分布とした隠れセミマルコフモデル(HSMM)により,連続的な身体動作を単位動作に分節化する手法(GP-HSMM)が提案されている.しかし,GP-HSMMでは,予め分類されるクラス数を与える必要があった.そこで,階層ディリクレ過程(HDP)を導入することで,GP-HSMMをノンパラメトリックベイズモデルに拡張したHDP-GP-HSMMを提案する.提案手法では,GPから単位動作が生成され,それらが結合されることで,動作全体が生成されると考える.クラス数を階層ディリクレ過程とSlice Samplingにより決定し,Forward filtering-Backward samplingによりパラメータを推定することで教師なしの身体動作の分節化が可能となる.
著者
五味 壮平 深田 秀実 吉田 等明
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.8, pp.105, 2008

ここのところ、mixiなどの巨大SNSとは別に、地域をベースとした、より小規模のSNS―地域SNS―が、全国各地で設置され、運営が行われるようになった。これらのSNSは、地域情報化のツールとして、地域活性化地域イメージの醸成、地域アイデンティティの確立などを支援するものとして期待されている。 本研究では、平成19年11月に運用が開始され、現在発展途上にある「もりおか地域SNS」を分析対象として、1)地域SNSによって醸成・共有されうる地域イメージとは、 具体的にはどのようなものか?2)地域SNSの構造や機能には、巨大SNSと比較して どのような特徴があるのか?ということについてアプローチする。これらの作業を通して、地域SNSがどのような役割を担いうるか、その可能性について考察する予定である。
著者
寺田 和憲 山田 誠二 伊藤 昭
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.73-81, 2012

We conducted an experimental investigation on human adaptation to change in an agent's strategy through a competitive two-player game. Modeling the process of human adaptation to agents is important for designing intelligent interface agents and adaptive user interfaces that learn a user's preferences and behavior strategy. However, few studies on human adaptation to such an agent have been done. We propose a human adaptation model for a two-player game. We prepared an on-line experimental system in which a participant and an agent play a repeated penny-matching game with a bonus round. We then conducted experiments in which different opponent agents (human or robot) change their strategy during the game. The experimental results indicated that, as expected, there is an adaptation phase when a human is confronted with a change in the opponent agent's strategy, and adaptation is faster when a human is competing with robot than with another human.
著者
坂井田 瑠衣 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回全国大会(2014)
巻号頁・発行日
pp.2D4OS28a3, 2014 (Released:2018-07-30)

言葉を交わさなくとも息がぴったり合ってしまう「阿吽の呼吸」は,身体の観察可能性に支えられている.他者の身体の状態や動作の意図を察知し,相手の意図や要求に沿うような反応を返すことで「阿吽のインタラクション」が成立する.なかでも,当事者にすら顕在化していない意図や要求を他者が先回りして汲み取るという身体性に根ざした知的振る舞いの様相を,複数の異なる対面相互行為場面における事例分析から明らかにする.
著者
田中 とも江 エーニン プインアウン 神谷 直輝 石川 翔吾
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.2H5NFC04c1, 2014

<p>生きる力を奪う拘束(身体/薬/言葉)が、ケア現場では大きな課題である.拘束の主要因となる排泄の問題に着目して、ケア現場における排泄ケアと拘束の関係性ついて示し、関係性を表現したネットワーク型知識映像コンテンツについて述べる.</p>
著者
田口 亮 岩橋 直人 能勢 隆 船越 孝太郎 中野 幹生
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第23回全国大会(2009)
巻号頁・発行日
pp.1F2OS72, 2009 (Released:2018-07-30)

本稿では,単語の知識を持たないロボットが,人の自由な発話から物や場所の名前を学習する手法を提案する.初期の単語候補は,学習データの音素認識結果から生成する.この単語候補を用いて単語認識と意味・文法の学習を行い,統計的モデル選択の基準を元に,音響的,文法的,意味的に不要な単語を削除・連結する.そして再び単語認識を行う.これを繰り返すことで,単語の正しい音素系列と意味が獲得される.
著者
神畠 正稔 折原 良平 清 雄一 田原 康之 大須賀 昭彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2H202, 2018 (Released:2018-07-30)

データ分析は、ビジネス、科学、スポーツなどさまざまな分野で活用されている。 その中でもサッカーチームにおける選手やチームの評価は、戦術、トレーニング、スカウティングに影響を与えており、試合結果のシュートやゴールなどのデータを活用することで、選手やチームが評価される。 しかし、シュートやゴールなどのデータを活用するだけでは、選手やチームの能力を十分に理解するのは不十分である。 本研究では、サッカーのパスのデータを用いた新しい分析手法について述べる。 選手やチームのパフォーマンスを評価するために、グラフマイニングを適用している。 選手やチームを評価するために、組織内の個々の貢献度を評価する中心性という指標がある。 本研究では得られる選手間の中心性の測定において最短経路だけでなく、最短経路より長い経路も考慮している。 その結果、提案した手法は従来の方法よりも試合結果とより整合していることがわかった。
著者
五島 圭一 高橋 大志 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第29回全国大会(2015)
巻号頁・発行日
pp.2G4OS25a4, 2015 (Released:2018-07-30)

近年,資産価格の分野において,ニュースやソーシャルメディアといった大規模テキストデータを,資産価格評価の分析に用いる試みが模索されている.本分析では,ニュース記事と株価情報を用いることで,より客観的かつ資産価格分析の文脈に即したニュース記事評価分析方法と予測方法を提示する.特に、学習モデルによる比較を行うことによって、本分析方法の有効性の検証を試みる.
著者
稲葉 通将 高橋 健一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.E-I94_1-9, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)
参考文献数
28

Non-task-oriented dialogue systems are required to chat with users in accordance with their interests. In this study, we propose a neural network-based method for estimating speakers’ levels of interest from dialogues. Our model first converts given utterances into utterance vectors using a word sequence encoder with word attention. Afterward, our novel attention approach, sentence-specific sentence attention extracts useful information for estimating the level of interest. Additionally, we introduce a new pre-training method for our model. Experimental results indicated that it was most effective to use topic-specific sentence attention and proposed pre-training in combination.
著者
高津 弘明 福岡 維新 藤江 真也 岩田 和彦 小林 哲則
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.B-I65_1-15, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)
参考文献数
46
被引用文献数
1

We have been developing a speech-based “news-delivery system”, which can transmit news contents via spoken dialogues. In such a system, a speech synthesis sub system that can flexibly adjust the prosodic features in utterances is highly vital: the system should be able to highlight spoken phrases containing noteworthy information in an article; it should also provide properly controlled pauses between utterances to facilitate user’s interactive reactions including questions. To achieve these goals, we have decided to incorporate the position of the utterance in the paragraph and the role of the utterance in the discourse structure into the bundle of features for speech synthesis. These features were found to be crucially important in fulfilling the above-mentioned requirements for the spoken utterances by the thorough investigation into the news-telling speech data uttered by a voice actress. Specifically, these features dictate the importance of information carried by spoken phrases, and hence should be effectively utilized in synthesizing prosodically adequate utterances. Based on these investigations, we devised a deep neural network-based speech synthesis model that takes as input the role and position features. In addition, we designed a neural network model that can estimate an adequate pause length between utterances. Experimental results showed that by adding these features to the input, it becomes more proper speech for information delivery. Furthermore, we confirmed that by inserting pauses properly, it becomes easier for users to ask questions during system utterances.
著者
藤原 幸一 坂根 史弥 宮島 美穂 山川 俊貴 加納 学 前原 健寿
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.4C1OS27a05, 2018

<p>京都市祇園で起きた軽ワゴン車の暴走により,多数の死傷者が出た痛ましい事故は記憶に新しい.事故原因としてドライバのてんかん発作が挙げられている.てんかんとは脳細胞のネットワークに起きる異常な神経活動のため,けいれんや意識障害などのてんかん発作を来す疾患である.てんかん治療の第一選択は抗てんかん薬であるが,3割の患者は薬剤では発作を抑制できない.しかし,数十秒前に発作を予知できれば,患者は発作までに身の安全を確保し,生活の質を改善できる.我々はこれまでに心拍変動(HRV)と異常検知アルゴリズムを組み合わせたてんかん発作予知技術を開発した.オフライン解析によると,感度90%以上,擬陽性率0.7回/hが達成されている.発作予知技術が実用化できれば,発作起始の前に即効性抗てんかん薬の服薬することなどにより,発作を抑制または軽減できると期待される.このような治療法をClosed-Loopてんかんケアと呼ぶ.現在,AMED先端計測プログラムにて,Closed-Loopてんかんケアの実現に向けた研究開発を行っている.本発表ではてんかん発作予知システム開発の現状と今後の見通しについて発表する.</p>
著者
原 聡 小野 貴史 岡本 亮 鷲尾 隆 竹内 繁樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.2I3OS10a4, 2017 (Released:2018-07-30)

量子情報処理における量子ビット列の状態は密度行列により記述される。本研究では複数の実験で得られた密度行列の集合から異常な行列を検知する問題を扱う。密度行列はその量子的な性質のために揺らぎを内包しており、異常を検知するには異常と揺らぎとを識別する必要がある。従来技術では行列要素の絶対値の変化しか検知できなかったが、本研究では機械学習のスパース正則化を用いて位相変化をも検知できる手法を提案する。