著者
高木 佐恵子 松田 憲幸 曽我 真人 瀧 寛和 志磨 隆 吉本 富士市
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.386-396, 2003 (Released:2004-02-29)
参考文献数
17
被引用文献数
3

絵画は,心を豊かにするための重要な研究テーマの一つである.これまで,絵画に関する多くの研究では,実際の画材を再現するような機能を提供するばかりで,ユーザが描いた絵を評価し,アドバイスを与えるようなものはなかった.そこで,我々は,初心者のための基礎的な鉛筆デッサンの学習支援システムを提案する.提案システムは,モチーフに関するデータとユーザが鉛筆で画用紙に描いたデッサンの画像を入力とし,ユーザへのアドバイスを出力とする.提案システムでは,次の四つの機能により,処理が行われる:モチーフの特徴解析,デッサンの特徴解析,誤りの同定,アドバイスの生成と提示.提案システムの有効性を確かめるため,扱う対象を基礎的なモチーフに対する主要なアドバイスに限定したプロトタイプシステムを開発し,実験を行った.その結果,提案システムの有効性が確かめられた.
著者
鯉渕 幹生 田中 宗一郎 高尾 契太 晝間 崇史 植田 寛 林 正樹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.63-64, 2005

NHK技術研究所が開発したテレビ番組記述言語TVML用いて楽曲のイメージを表現した映像作品の試作に挑戦した。誰もが共感できる「愛」をテーマに主人公BOBが愛するMARYのために奮闘する姿を描いた。MARYに会いたいという、たった一つの目的に向かってひたすら進むBOB。あえて難解なストーリーを廃し、デフォルメされたCGを使う事によってストレートに作品のテーマを感じてもらおうと試みた。BOBはMARYに会いたいという一心でどんな試練でも乗り越えていく。その姿を見て自分の愛する人、家族や友人、恋人と共に励ましあい頑張っていく大切さ、また一人ではないという事の心強さに気づいて欲しいと思った。
著者
花沢 勇気 田部 翔太 山口 浩貴
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.93, 2017

多くの学生バンドの悩みであるのが照明のコストである。思い通りの演出でこだわりたいものの 実際にはコストが高く、ライブハウスの照明機材も質素なものが多い。本作品はそんな照明業界をプロジェクション技術の応用で覆すべく、学生による映像制作グループ iNEXTION が考案した新しい照明演出である。 これにより学生アーティストでも手軽に、コンサート級の照明演出を表現の一部として取り入れてもらいたい。
著者
川添 和人
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.7, pp.27-28, 2008

今日の映像はコンピューターの画像処理や表現技術により、豊かな情報文化をもたらしています。一方、見る人の目も進み、臨場感や違和感選別の能力ももちあわせています。メディアの違いや、技術的な進化の中で、作り手として、時代感覚・表現と感性に葛藤している先端の方の考えを伺い聞く機会としました。特別招待講演者 川添和人氏は、1959年生まれ。早稲田大学卒業後、特撮工房アニメーションスタッフルームに12年ほど在籍し、この間アニメーションからミニチュア製作、モーションコントロールカメラの開発、特殊美術デザイン、コンピューターグラフィックスに至るまで様々な特撮技術を駆使し、TVCMを中心に数多くの映像制作に携わりました。95年"有限会社スペイシィ"を設立以降、映画「スパイ・ゾルゲ」「海は見ていた」「梟の城」『プライド"運命の瞬間"』などのVFXスーパーバイザーや、ミュージックプロモーション、ゲーム開発、WEBコンテンツ制作、イベントの企画などに映像のジャンルを広げながら、現在、株式会社スペイシィプロダクツを有しての、CG業界の先駆者としてご活躍されています。
著者
河村 尚登
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.222-239, 2014-03-30 (Released:2015-11-06)
参考文献数
34
被引用文献数
1
著者
羽石 秀昭
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.748-754, 2008-09-25 (Released:2011-08-25)
参考文献数
4
著者
渡部 昭彦 小宮 一三 臼杵 潤 平田 滋昭 鈴木 華代 池田 弘明
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.25-32, 2004

本報告では, マハラノビス距離(Mahalanobis distance)を新たに映像検索へ導入して, 野球映像ストリーム上で投球シーンを特定ショットとして判定する方法を提案した. これに基づき, 映像検索システムを試作して再現率・適合率のデータを取得した. この新しい方法は, 従来, 筆者らが研究してきた動きベクトルに基づく特定シーン検索方法と比較して, 再現率・適合率を5~10%向上できた. 本研究により開発した方式では, 従来の判定基準生成に加えて, 新たにマハラノビス距離の生成にDPSを利用しているので, 野球のライブ映像ストリームからリアルタイムに特定ショットを判定できる. 試作した映像検索システムはリアルタイム検索・判定を前提としたもので, 再現率は84~87%の高い値であった. この検索手法はホームランやヒットの検出にも利用できることを確認した.
著者
小澤 応子 黒田 麻衣 島田 美穂子 高橋 波企 植田 寛
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.5, pp.77-78, 2006

今日、映像はテレビや映画ばかりでなく広く多岐に使用されるに至っている。しかし、いまだ私達のような映像作りの初心者が映像を作る場合、様々な技術を習得したうえで、さらに多くの時間が必要である。また、初心者の作った、十分な完成度に至らない作品を多くの人に観ていただく機会は皆無に等しい。そこで今回、基本的にはスクリプト記述のみで映像制作が可能なTVML(TV program making language: NHK放送技術研究所開発)を用いて、世間に広く知られている"白雪姫"の映像化を試みた。TVMLのオリジナルキャラクターBOB等を使用し、不幸な運命を自らの力で次々に変えていく白雪姫をコメディタッチで描こうと考えた。さらに、今回の作品の発表の場をホームページで配信することに求めた。
著者
林 伸治 長谷川 修
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.726-737, 2005 (Released:2011-06-24)
参考文献数
12

顔検出はコンピュータビジョンで最も研究が盛んな分野の一つであり,近年,大きな進歩を遂げている.しかし,低解像度画像からの顔検出については,ほとんど研究されていない.本稿では,顔検出における標準的な検出器と評価画像である AdaBoostベースの顔検出器およびMIT+CMU評価画像を用い,24×24ピクセルの顔に対し88%であった顔検出率が,6×6ピクセルの顔に対しては39%まで低下することを示す.これに対し,「肩まで含む顔画像の使用」「画像の拡大」「特徴の周波数制限」「二つの検出器の統合」から構成される提案手法を示し,6×6ピクセルの顔に対して,71%の検出率が得られたことを示す.なお,上記検出率は,いずれも評価画像112枚に対して誤検出数100における値である.
著者
石川 洵
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.3, pp.7-9, 2003

従来の2D,3D,の区分にあてはまらない空間映像表示について、当社製品であるミニライブ シアターを例として、その性質についての解説および、コンテンツに関する提案を行う。
著者
宮園 知奈 伊藤 彰教 伊藤 謙一郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.17, pp.71-74, 2018

音響のみで構成されるオーディオドラマのサウンドデザインを対象とした研究は行われてこなかった.本研究では,Chion らが伝統的に行ってきた映像音楽・音響研究分野の手法を援用する.「私たちに語りかけている」 ようなオーディオドラマを「『主観ショット型』オーディオドラマ」と命名した.映画音楽の narrative 機能の基盤である二分法をもとに,Neumeyer は「5 つの双対」を提唱した.自身の過去の研究に,Neumeyer の 5 つの双対から「前景/後景」を加えてタイムライン分析を実施した.この過程で,声と効果音の中間にあたるような音が,映画に比べて多数付与されていることが分かった.特に,本研究で提案した「Mouth Noise」は重要な演出手法になり得ることが判明した.
著者
田口 博之 森谷 友昭 勝村 大 高橋 時市郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-12, 2007

3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)で復元された町の中で行き交う人々を表示する手段として,ビルボードアニメーション技術と3DCGモデルを用いている.しかし,歩行者は視点の移動による見た目の変化が大きい.本研究では,ビルボードにより視点の移動に対応した歩行者の擬似3Dモデルを表現する手法を検討した.歩行者を周囲のあらゆる角度から撮影して得たテクスチャ画像を用いて,見る角度に応じて切り替えることで表現した.テクスチャ画像枚数と物体の回転速度,カメラと物体の距離によって,ビルボードによる擬似3Dモデルと3DCGモデルとの比較評価を行ったので,報告する.
著者
田口 博之 森谷 友昭 谷村 知洋 高橋 時市郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.73-74, 2006

3DCGによる歴史的町並みの復元に関する研究を行っている。3DCGで復元された町並みのリアリティを向上するには、多くの人が行き交う様子を映像として生成する必要がある。数百人規模の大人数を扱うため、処理量が少なくかつリアリティを損なわない技術であるビルボードアニメーション技術を採用することにした。歩行者数とビルボード画像の画素数から描画速度を計測し、リアルタイム処理性能の評価を行った。リアルタイムで生成できる枚数には、テクスチャ画像の画素数が影響を及ぼすため、用意した画像から歩行者が映っていない部分をトリミングして画素数を減らして、生成できる枚数を増やした。また、カメラからの遠近に応じてテクスチャ画像を使い分けることにより、大人数(数百人)の歩行アニメーションをリアルタイムで生成することが可能になった。
著者
小田根 真仁 矢田 博彦
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.4, pp.67, 2005

この作品は漫画的実写合成映像作品を目指した。漫画特有の表現(見開きページ・ふきだし・コマ割り・効果音)を実写と合成作品化した。さらに、一画面分割多色照明というものも取り入れている。
著者
大原 一人 岡田 浩行
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.39-40, 2006

モバイル環境における動画像の視聴においては、限られたバッテリ容量の下で動作時間を延ばすことが課題である。液晶ディスプレイのバックライトを暗くして電力の消費を低減すると、画像の輝度やコントラストの低下により非常に見難くなることが欠点であった。このような場合でも見た目の明るさを維持するために動画像の統計的な性質に応じて適応的に階調を補正する方式を検討し、実験を行った結果から、視覚的な効果について検証するとともに液晶ディスプレイの省電力化への適用可能性を検討する。
著者
高原 和哉
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.10, pp.99-100, 2011

2010年の新宿で起こった戦争に介入する2100年の潜入捜査官たちの戦い.
著者
福本 麻子 塚田 浩二 蔡 東生 安村 通晃
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.311-318, 2005 (Released:2011-06-24)
参考文献数
17

本研究は19世紀西洋絵画を中心に,情報エントロピーとZipfの法則を用いて統計的解析を行っている.その結果,各流派に特徴がみられた.特に印象派絵画は複雑性が高く,同時に規則性をもつ(Zipfの法則に従う)傾向がみられた.
著者
荒井 雄大 永田 俊介 稲葉 善典 赤松 茂
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.14, pp.52-55, 2015

人と円滑なコミュニケーションをとるために顔表情は欠かせないものである.従来研究では,多様な表情を表出している多数の顔の3次元顔形状データの主成分分析によってモーフィングモデルを作成することによって,新規人物の真顔から表情を生成した.この手法をもとに先行研究では,得られた主成分に相当する各パラメータを印象変換ベクトル法によって調整し,表出強度を操作する実験を試みた.従来の印象変換ベクトル法は多様な顔形であっても同一の印象変換ベクトルが割り当てられてしまうことが以前より問題点として挙げられていて,本研究では3次元顔に応じた最適な印象変換ベクトルが割り当てられるように,サポートベクタマシン(SVM)を用いた印象変換ベクトル法を考案した.
著者
福永 大輝 大淵 康成
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 画像電子学会第285回研究会講演予稿
巻号頁・発行日
pp.172-175, 2018 (Released:2020-07-01)

本研究では、「リズムアクションゲーム」というジャンルに分類されるゲームにおいて、ゲームデータの自動生成を目的に「キー音」の自動推定を行った。「キー音」とはプレイヤーの操作に応じて発音されるサウンドのうち、もともと楽曲中に含まれる音を切り出したものである。個々のサウンドがキー音となるかどうかについて、音響的特徴とサウンドが再生される時系列情報を使用して機械学習による推定を行った結果、条件によっては 90%以上の精度が得られることを確認した。