著者
若林 祐次 奥平 雅士
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.6, pp.17-18, 2007

データグローブを操作デバイスとしていわゆる"デコピン"の動きを検出し、指を弾く動作により球体を次々と生成してそれらの運動が相互に干渉しあうインタラクティブCG を制作した。体感的な操作から連想される結果に対し、CG ならではの、現実ではありえない動きを加えることで見た目にも面白みのある表現を実現した。
著者
辻 広生 福水 洋平 道関 隆国 山内 寛紀
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.510-521, 2017

防犯カメラにより撮影された顕著な照明光成分の偏りを有する複合劣化ナンバープレート画像の文字認識精度を改善し,かつ人の視覚特性にも適合する輝度値補正手法が求められている.この要求に沿った輝度値補正を行うため,サポートベクター回帰をRetinexモデルにおいて適用する手法を提案する.提案手法は,顕著な照明光成分の偏りに対応するためサポートベクター回帰を用いて従来のRetinex処理よりも正確に照明光成分を推定し輝度値補正精度を改善する.提案手法の有効性を確認するため,実写画像に複合劣化を付与した画像を実験用画像とし,正規化相互相関による劣化文字認識精度実験を行った結果,提案手法における正答率は従来のRetinex処理における正答率よりも最大で約39パーセント高い値となった.また提案手法を適用した画像は従来のRetinex処理を適用した画像よりもHalo が低減し,提案手法は,少なくともHalo の観点で従来のRetinex処理よりも視覚的に自然な画像を復元した.さらに実環境で撮影された防犯カメラ画像を対象とした場合においても提案手法は従来のRetinex処理よりも優位性があることを確認した.また輝度値補正手法を畳み込みニューラルネットワークによる文字認識に応用した場合においても提案手法は従来のRetinex処理よりも有効であることがわかった.
著者
小野澤 峻 石井 賢彦 浅野 耕平
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.3, pp.79-81, 2004

数十年前まで川辺でゆらめいていた蛍の光。しかし 市開発の進んだ今、その姿を 中で見ることはほとんどできなくなった。この作品は、そんな蛍たちを自分の目の前に呼び戻す、インタラクティブ・インスタレーション作品である。この作品には、体験することによって、シャボン玉を吹くことの懐かしさを感じて欲しいと共に、蛍を見たことがなかった人はその美しさに息をのみ、見たことがある人はその美しさを思い出し改めて感動して欲しいという思いを込めている。
著者
藍 天 瀧本 幸男 佐藤 甲癸 高野 邦彦
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.36, pp.73-74, 2008

立体TV実現の一方法として、コンピュータにより合成したホログラフィ立体画像データ(CGH: computer generated hologram)をリアルタイムに白色LEDで空間伝送することを検討している。既に低速のSSTV 方式を用いて1フレーム76.8kbitのデータを伝送速度2kbpsで実験した。より高精細で高速のホログラム画像を伝送するためにUSB1.1通信方式を用いて伝送実験を検討する。
著者
松本 充司 池田 佳和
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.155-156, 2007

ITU-Tは,将来の電気通信国際標準化のあり方および現在の活動の活性化を模索するため大学との協調を開始した.これは,将来の国際標準化に結びつく課題の発掘と標準化に関わる技術の大学教育への貢献から,ITU-Tと大学とがお互いに有益な関係となることを目指すものである.本論文は現在進められている標準化機関と大学との連携について,その背景と具体的施策を述べる.
著者
ジャンサ レアンドロ 若原 俊彦 松本 充司
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会年次大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.34, 2002

The development of educational contents, under WBT (Web-based training) technology, shows a constant growth, along with it, an accurate evaluation in terms of understanding of the students and an exhaustive assessment of the teaching methods; and they are related very closely. This paper presents the development of a web-based system for evaluation of students, and also includes a set of powerful features for the processing of this information, to enable the evaluation of the teaching methods. The results will show the tool is easy to use and how it helps the instructor to evaluate the teaching and evaluation methods used.
著者
竹内 幸一 吉岡 誉晃
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.73-76, 2011

2つのレンズで撮影する立体カメラは6センチのカメラ間隔が常識であった。しかし立体感が強調されすぎて不自然で飛び出す立体であった。しかもその映像は10分も見ていると自然さがなく強調立体で目が疲れてしまった。立体の要件を研究してくると、通常言われている立体撮影の鉄則である左右のレンズ間隔:視差距離が人間の目と同じの65ミリでは実際は強調立体になってしまい目が疲れていた。そこで1970年当時、ハーフミラー合成により2つのカメラ間隔を0センチから10センチまで可変できる立体カメラを試作した。広い景色の広角ワイド撮影で無い限り2つのレンズ間隔が1センチから3センチの微小視差立体カメラの方が自然な立体映像が得られた。その画像は銀座のソニービルでの立体テレビ映像公開でも試用した。1998年に1レンズ方式で大口径レンズ内の微小視差を使ったズームもマクロも可能で2D/3Dコンパチブルの実用立体カメラも完成させた。それを2008年再度S社に技術紹介したため、2009年ソニー発表の240ヘルツ単眼レンズ3Dカメラにつながった。最近はCCDやCMOSカメラが小型になってきたので電通大のアイデアコンテストを利用して2008年2カメラによる視差3センチの3Dカメラも試作した。1センチから3センチの左右カメラ間隔が家庭用立体カメラには必然と願い電子機器メーカーに紹介をした。学会や大学での発表やSIGRAPH Asia 2009でも自然な立体感を展示した。その結果か2010年から家庭用3Dカメラに微小視差方式の立体カメラが製品化されてきた。
著者
細田 真道 神田 嘉男 大竹 孝幸 池田 敬 小林 直樹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.17-27, 2007 (Released:2011-08-25)
参考文献数
21

本稿は,従来の電話網をVoIP網に置き換えた場合に,従来のFAX端末を利用した,みなし音声FAX通信で発生する問題について検討し,実験を行いその解決方法を提案する.まず,従来の電話網にはないVoIP網特有の性質について述べ,更にFAX通信の性質について述べる.次に,そこから導かれる三つの問題点,エコー問題,アナログ波形再生異常問題,けた間タイマ問題について検討を行うとともに,実験を行い事象を確かめる.最後に実験結果などから問題の解決方法を提案する.
著者
平岡 透 浦浜 喜一
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画電誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.490-493, 2016

本稿では,特異値分解を用いて写真画像からレオパード柄風の画像を生成するノンフォトリアリスティックレンダリングの方法を提案する.提案法のレオパード柄は写真画像の暗い領域は暗く,明るい領域は明るく表現されるので,レオパード柄風画像は元の写真画像を想起しやすいものとなる.提案法のパラメータを変えた実験をレナの画像を用いて行うことで,発生するレオパード柄の変化を調べる.また,レナ以外の写真画像にも提案法を適用し,生成されるレオパード柄風画像を視覚的に評価して,今後の課題について述べる
著者
佐藤 宏美
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.5, pp.79-80, 2006

本作品は、異なる二つのアナログ手法を用い共存させたアニメーション作品です。ひとりの女の心の中を白昼夢という形で具体化し、忘れかけていたある心を再び思い出すという内容。
著者
サイトウ アキヒロ
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.10, pp.25-27, 2010

「ゲームニクス」とは任天堂が製品開発に対してとても重要視している考え方であり、ノウハウでもあります。ゲーム市場を維持していくためには、粗悪なソフトの市場流通の阻止と考えた任天堂は、「スーパーマリオクラブ」というソフトの品質をチェックする機能を社内に作りました。そこでお客様が何を求めているのかを具体的に知っていくとともに、その要望を具現化していったのが「ゲームニクス」なのです。ゲームニクスは大きく5つの要素があり、それぞれに細かく細分化された項目で構成されています。これらはすべて快適な操作性の実現と思わず夢中にさせてしまうためのノウハウなのです。これはゲーム以外でも応用が利くノウハウでもあります。最新の技術も操作性が良くなければ誰も使ってはくれません。"手触り感の良い操作感"が実現できて始めて先端技術はユーザーにとっての魅力となるのです。
著者
岩切 宗利 宗石 和久
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.534-542, 2014-09-30 (Released:2015-11-06)
参考文献数
24

劇場や映画館などで盗撮された映像コンテンツ再配布は,著作者等の利権を侵害するものとして大きな社会問題になっている.その対策である電子透かし技術は,電子的な著作物の著作権を証明するために検討されてきた.電子透かしは,著作権の存在を示す手段として有効であるが,盗撮者の特定には利用できない.本論文は,劇場や映画館などで盗撮され,不正に配布されている映像から,盗撮者の撮像位置を推定する技術とその評価結果を示したものである.提案方式は,映像から得た空間座標既知の特徴点を用いて,盗撮者の撮像位置を推定する手法である.本方式に関する評価結果は,提案方式により盗撮位置を正確に推定できることを示した.盗撮位置推定の可能性は,個人特定を恐れる不正者にとって脅威であり,盗撮行為の抑止にも有用と考える.
著者
牧野 智哉
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.5, pp.69-70, 2006

周期の異なるサウンドループを仮想の惑星の公転運動に見立てて視覚化した、映像+音響インスタレーション作品。各惑星は、それぞれに割り当てられたサウンドループが一周する時間で太陽のまわりを一周し、公転周期(サウンドループの長さ)の差によって音の重なり方は常に変化していく。鑑賞者はコントローラーで宇宙船を操作して、音の太陽系を探索する。
著者
足利 えりか 谷口 義明 長谷川 剛 中野 博隆
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.129-136, 2010

近年,道路の通行量や建物,催し物会場等の入退場者数を把握するための人流計測の自動化に対する需要が高まっている.我々の研究グループでは,カメラで取得した動画像を用いて,人物が重なり合うような状況でも,人流を実時間,高精度に計測できる人流計測手法を提案している.提案手法では,まず,カメラを用いて斜め上空から対象領域を撮影し,取得した動画像中の所望の位置に直線状の仮想ゲートを設置する.次に,仮想ゲート上の各画素における背景差分をフレーム毎に計算し,差分が大きな画素を始点とするオプティカルフローを抽出する.抽出したオプティカルフローを始点が隣接する同じ向き,大きさのフロー群に分離し,事前学習により得た統計情報を用いて,分離したフロー群の大きさから,通過人数を推定する.本稿では,提案手法の諸要素のうち,仮想ゲートにおけるオプティカルフローをブロックマッチング法を用いて抽出する手法を提案する.提案手法では,探索範囲を仮想ゲート周辺に限定することにより,計算量を抑え,マッチング判定処理を従来より詳細に行うことができるため,高精度なオプティカルフローの抽出が可能となる.実動画像を用いた評価の結果,提案手法を用いることにより,実時間,89%の精度でオプティカルフローの抽出が出来ることを示す.
著者
鈴木 和明 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.35-42, 2005
被引用文献数
1

ドット絵は低解像度ディスプレイでは効果的な表現手法であるが,手作業によって作成するために制作時間がかかる.この制作時間短縮の要望と計算機の高性能化によりポリゴンが使われることが多くなった.しかしポリゴンによる表現よりドット絵が有効な場合も多い.制作に手間がかからなければ,ひとつの表現手法として利用範囲も拡大すると考えられる.本研究の目的は,実写画像をもとにドット絵の輪郭線を描画する手法,特に,ドット絵サイズに縮小した輪郭線の描画手法を提案することである.まず,ドット絵の特徴を明らかにするために描画手順を,および実際に描かれたドット絵の輪郭線の接続方向を調査した.輪郭線は幅1pxの直線や曲線で描かれることが多いことが明らかになった.既存の輪郭線描画手法では幅1pxの輪郭線が描画できない.また輪郭線を既存手法で縮小した場合,輪郭線と背景の2色だった画像がグレイスケール画像に不鮮明化したり,2色を保存しても輪郭線の情報が失われたりした.この課題を解決するために実写画像から抽出した輪郭線画像の縮小手法を提案する.この結果,ドット絵に求められる2値化輪郭線画像を描画できた.
著者
宮崎 誠也 申 金紅 結城 崇史 金子 満 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.2, pp.65-72, 2003

近年、スクリプト言語や自然言語入力によるCG映像作成手法が提案されている。この手法は、ユーザーによる指示内容(「木の横に立つ話者Aをウエストショットで撮影」等)に従って背景・人物CGやCGカメラ等を自動的に配置することにより、きわめて短時間に映像を作成できるのが特徴である。筆者らはシナリオベースの個人用映画制作システムDMP(Digital Movie Producer)を研究開発しているが、映像知識のないユーザーでも簡単に効果的な映像制作ができるように、映像の演出を自動的に行うDMPの演出プランニングエンジンを本稿で提案する。また映像制作技法のノウハウと実写映画の映像分析から、同エンジンで用いる知識ベースの構築方法を提案する。
著者
荒井 良徳
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:2186716X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.621-626, 2015

コンピュータ(機械)による人工知能・知的処理の大きな目的の一つに人間機能の代行があり,これにより精度の向上や処理時間の短縮等が期待できるため,様々な分野で応用されている.その一方で人間の感性を工学的に解明・模擬・応用しようという試みも盛んである.これは,人間と機械がそれぞれに得意な部分で棲み分けし,人間の高度な知的処理を最大限に活用できるようにサポート及び促進することを目的とするもので,人間の感性など未知な機能に対して逆に刺激を与える効果も生まれると考えられる.<br>本論文では,人間の有する知的処理能力をサポートする試みをとりあげ,視覚における認知促進のステージを一般的に考察した上で,動画像の認知の模擬例として先入観逐次ファジィ推論を,画像処理における感性の応用例として推論による図形の感性的輪郭抽出を,さらに人間の知的処理を刺激することによる認知の促進の例として感性的画像分類をそれぞれ紹介し今後の展望についても言及する.