1 0 0 0 OA 銀の反応

著者
後飯塚 由香里
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.580-581, 2018-12-20 (Released:2019-12-01)
参考文献数
4
著者
馬場 宏明
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学教育 (ISSN:24326542)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.5-9, 1980-02-20 (Released:2017-09-15)

色は光と視覚器官である眼とがあれば生ずる。しかし両者の間にはしばしば物質が介在するし, 光の生成, 視覚の発生そのものにも物質がかかわっている。光と物質との相互作用は反射, 屈折, 散乱の形でも起こるが, 色を取り扱うときには, 光の吸収と放出とがとくに重要である。この問題に立ち入る前に, 光の本性について概観しよう。
著者
上村 礼子
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.552-555, 2015-11-20 (Released:2017-06-16)
被引用文献数
1

化学基礎「物質の探究」では,ペーパークロマトグラフィーを用いた水性ペンや植物の緑葉の色素成分の分離を探究活動として取り扱っている教科書が多い。授業での学びを深め,課題研究などで,化合物の分離・定性・同定を行うにはペーパークロマトグラフィーより,シリカゲルを固定相として用いた液体クロマトグラフィーが適している。今回,高等学校でも活用しやすい薄層クロマトグラフィーの実験方法についても紹介する。
著者
須見 洋行
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.358-359, 2015-07-20 (Released:2017-06-16)

「納豆」という言葉が初めて登場したのは平安時代であるが,現在の「糸引き納豆」が紹介されたのは江戸時代に入ってからで,最も古い食べ物の辞典ともいうべき「本朝食鑑」にも記載されている。この糸引き納豆は日本人の多くが好きである一方,特に外国ではニオイや粘りを嫌う人も多い。しかし,蒸した大豆よりも栄養価が高く,さらに納豆にしか含まれない血栓溶解酵素ナットウキナーゼをはじめ各種効能成分が含まれている。本稿では世界に誇る日本の糸引き納豆の魅力について紹介する。
著者
越沢 徳美 岡田 稔 横山 祥
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.1220-1223, 1959-08-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
8

パルプの塩素処理に際して起るセルロースの不均一系酸化崩壊に対して, パルプ中に含有されるリグニンの及ぼす影響と,塩素水溶液に微量のアンモニア化合物を添加した場合の効果とを論じた。ブナサルファイト未晒パルプおよびそれを亜塩素酸ソーダで段階的に脱リグニンして調製したパルプについて,種々の条件で,普通の塩素処理とアンモニア化合物を添加した塩素処理とを行い,各場合の挙動を比較検討した。パルプ中に含まれるリグニンはその塩素化反応速度が速いために有効塩素を優先的に消費し,セルロースの酸化崩壊を緩慢にして保護的作用を示す。またアンモニア化合物を添加して塩素処理すると,セルロースの酸化崩壊が著しく抑制され,効果的に脱リグニンし得ることが確認された。
著者
室谷 寛 後藤 忠俊 笹本 興児
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.197-200, 1968-02-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
2

塩基性炭酸マグネシウム( 炭マグと略称) は4MgCO3・Mg(OH)2・4H2O の化学組成であリ, つぎの工程でつくられる。すなわち, (a) 塩化マグネシウム( または硫酸マグネシウム) 溶液と炭酸ナトリウム( または炭酸アソモニウム) 溶液との反応, (b)炭酸水素ナトリウム溶液( または正炭酸マグネシウム懸濁液) の熱分解。本研究では, これら反応における生成物の挙動をX 線分析により調べた。上述の反応では, 共通して中間体ができる。(a) では, 初めに無定形物質, つぎに中間体, 最後に炭マグが生成する。(b) では無定形物質は得られない。無定形物質の安定性は溶液の濃度と温度に依存するらしい。中間体は80℃ 以下の温度で生成しやすい。このものはAB またはABC 型の積層変化を起す層構造であることが推定される。また中間体は脱水により炭マグに変わるとき, その( 00l ) 面だけが変位するので, 炭マグ類似の構造と考えられる。炭マグ製造工程において, 上の諸現象は製品の品質に直接影響する。
著者
川島 慶子
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.68-71, 2015-02-20 (Released:2017-06-16)

キュリー夫人ことマリー・キュリーは「ラジウムの発見者」として有名だが,彼女が発見したのはラジウムだけではない。ポロニウムも発見しているし,トリウムの放射性を発見したのもマリーである。放射能という言葉を作り,この現象が当該元素の原子的性質であることを最初に見抜いた。それなのに,どうしてラジウムだけが有名なのだろう。そこにはマリーの生きた時代と切り離せない事情がある。ここでは,マリー・キュリーがいかにして,先の発見をなしとげたのか。特にラジウムは,一般にどのような発見だと受け止められたのかを見ていこう。
著者
小川 利彦 柴田 勝喜 矢留 智津子 高瀬 福巳
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.720-724, 1971-04-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
10
被引用文献数
1

各種のアゾ染料を塩化第一スズ, 亜硫酸ナトリウムで還元し, その反応溶液の可視スペクトルを測定した。その結果, アゾ染料の還元性についてつぎの知見を得た。モノオキシアゾ染料, o,o'-ジオキシアゾ染料, およびそのコバルト錯塩染料を塩化第一スズで還元すると, i)その反応はアミン類生成にまで進み, ヒドラゾ化合物の生成が律速段階になる, ii)一連の供試アゾ型分散染料における還元速度と置換基との関係は, ハメット則に適合しρは正となる, iii)o,o'-ジオキシアゾ染料に比してそのコパルト錯塩染料は還元の活性化エネルギーが大である。また供試酸性アゾ染料を亜硫酸ナトリウムで還元すると, i)比較的低温度では反応の第一段階でヒドラゾ化合物を生成し, その後徐々にアミン類を生成する, ii)アミン類生成の活性化エネルギーはヒドラゾ化合物生成の活性化エネルギーに比して高い。
著者
鳥居 一雄 浅賀 質 山崎 拓
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.664-666, 1969-03-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
1

1N塩酸溶液あるいは1N塩化ナトリウム溶液で処理した天然モルデン沸石をカラム充てん剤として用い,アルゴン,窒素,メタンおよび一酸化炭素の分離を調べた。塩酸溶液で処理したモルデン沸石を充てんしたカラムを用いることにより,未処理のモルデン沸石カラムで認められたメタンのテーリングを十分押えることができたが,273℃の温度で活性化したものでは一酸化炭素との分離が困難であった。323℃に加熱することにより容易に一酸化炭素と分離されたが,一酸化炭素はシャープなピークが得られなかった。塩化ナトリウム溶液で処理したモルデン沸石カラムは未処理のものとほぼ同じようなクロマトグラムを与えた。モルデン沸石に塩酸溶液処理あるいは塩化ナトリウム溶液処理を行なっても,アルゴンと窒素との分離にはさほどの影響は認められなかった。塩酸処理後,さらに塩化ナトリウム溶液処理をほどこしたモルデン沸石はモレキュラーシープ5Aあるいは13Xに匹敵する分離性およびHETP値を示した。
著者
太田 明廣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.297-300, 2002-04-20 (Released:2017-07-11)
参考文献数
6
被引用文献数
1

天然物として不快臭源から芳香物質まで多様なにおい物質が知られている。不快臭源としては腐敗アミン, 含硫物質が代表的で, また, 最近では加齢臭も話題になっている。これら含硫物質や加齢臭源の化学構造について説明する。一方, 芳香物質としては精油, 動物性香料が知られている。特に植物の約80科に含まれる精油はその成分と共に薬剤, 食品, 化粧品などに広い用途が見られる。これら天然におい物質の生成についてふれ, 更に, 化学構造とにおいとの関係についても述べる。
著者
小村 照寿 今永 広人 渡辺 信淳
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.892-895, 1970-05-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
9
被引用文献数
1

塩化マグネシウムの電解における陰極電流効率の低下に対する酸化マグネシウムおよび酸化ホウ素の作用機構について検討した。酸化マグネシウムはマグネシウムの溶解度には影響しないので,その効果は浴中へのマグネシウム粒子の分散を引き起こすためと考えられる。このようなマグネシウム粒子の凝集の妨害は, 溶融塩中に分散した酸化マグネシウムがマグネシウム粒子の表面に吸着することによるものと推定される。また, 酸化ホウ素の添加はマグネシウムの溶解度にほとんど影響がないうえ, これは陰極で電気化学的な還元もうけない。しかし, 酸化ホウ素はマグネシウムと反応してマグネシウムの損失をまねくばかりでなく, 反応の結果マグネシウム粒子の表面に酸化マグネシウムやホウ化マグネシウムなどを生成する。そのため, マグネシウム粒子の分散をも助長することになるので, マグネシウムの電流効率は大きく低下するものと推定される。
著者
西脇 芳典
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.494-495, 2017-10-20 (Released:2018-04-01)
参考文献数
3

近年,犯罪は複雑・巧妙化している。安全・安心な社会を実現するには,科学捜査技術の一層の高度化が求められている。犯罪は証拠によって明らかにされるので,化学は科学捜査において重要な役割を果たしている。その基礎は中・高校で習う化学である。覚せい剤などの乱用薬物,自動車塗膜片などの微細工業製品の鑑定の概念の一部は,高校までの化学で理解できる。学校で習う化学と関連付けて科学捜査研究の成果を紹介する。
著者
須川 哲夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.118-121, 2009-03-20 (Released:2017-06-30)
参考文献数
3

インビジブルインクとは特殊蛍光色素を用いて,通常の太陽光下では目に見えず,紫外線などを照射すると可視光を蛍光発光する特殊機能インクである。ここでは,特殊蛍光色素の発光原理とインクジェット技術への応用を解説したあと,区分管理・ディスプレー関連に展開されている事例を紹介する。
著者
桝 飛雄真
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.12, pp.592-595, 2015-12-20 (Released:2017-06-16)
参考文献数
3

核磁気共鳴(NMR)の原理と,有機化合物の構造解析において重要な1H NMRスペクトルについて概説する。1H NMRスペクトルでは磁場中の試料に電磁波を照射し,水素原子による電磁波の吸収(共鳴)を測定することで有機化合物の構造に関する様々な情報(官能基の種類,水素原子の数,隣接する官能基の組み合わせなど)を得ることができる。また13C NMRや二次元NMRについても紹介する。
著者
井本 立也 原納 淑郎 西 泰英
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.115-119,A10, 1963-02-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
2

酸化亜鉛を水素で還元する反応を,静置法および循環法で,温度範囲617°~762℃,圧力範囲10~85mmHgで行ないつぎの結果を得た。まず静置法では,生成水蒸気による逆反応および抑制作用などのため反応の解析は複雑であった。循環法では反応は酸化亜鉛の量がとくに少縫の場合を除いて,酸化亜鉛の量に無関係に進行し,また水素の初圧や各瞬間の水素圧にも無関係であることがわかった。すなわち反応は時間とともに一定速度で進行していく。これら循環法の結果から,酸化亜鉛の水素による還元反応の機構は,まず酸化亜鉛が分解して酸素と亜鉛蒸気となり,この酸素と水素とが反応して水蒸気となる反応が主として起っているものと考えられる。そしてこの反応は,気相にとびだした酸素と水素との問の反応が律速していることがわかった。
著者
佐藤 利夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.989-991, 1967-09-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
12

イチョウイモ粘質物(アセチルマンナンータンパク質一フィチン酸複合体)に各種酵素を作用させて, この粘質物の粘性の発現に関与している因子の検討を行なった。プロテアーゼ,ホスファターゼ(フィターゼ)を作用させてもその高粘性は失なわれないが, セルラーゼを作用させると急激な粘度低下と還元糖の漸増をみた。このことからβ(1→4)結合をしたマンナンが粘性の発現に主要な役割を果しており, タンパク質部分, フィチン酸などは粘性発現に直接関与していないものと考えられた。