著者
曽 紅 川島 徳道
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.71-78, 2012-03-01

本研究は、順式腹式呼吸法が不整脈と心拍変動と自律神経に及ぼす機能評価を目的に24例を対象とし、呼吸法前後の変化を指尖脈波解析器で計測した。結果、順式腹式呼吸法には、心拍変動の活性効果、不整脈の軽減解消効果、低下したLF/HF値の増加、自律神経活動のバランスを整える効果があることがわかった。
著者
佐古 曜一郎 小野 朋子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.36-59, 1997-03-01

著書らは皮膚光覚や透視という視覚外認識の存在を立証すべく研究を進めている。今回、色紙や色のついたセルスポンジ、さらにLEDなどの素材を用いて、視覚を遮断した状態での色の感知・識別実験を2名の功能者の協力で行い、有効かつ興味深いデータを得たので報告する。17色の色紙を用いた実験、5色のセルスポンジを用いた実験、3種の単色紙の実験などからは、視覚外認識の存在可能性が強く示唆された。また、これは皮膚への色情報の伝達が遮断されても可能なことが観察された。一方、LEDを用いた実験では、異なった波長でも同じ光として感じてしまうので、色のついた素材の認識より識別が困難になるという注目に値する結果も得られた。
著者
上田 至宏 樫葉 均 石井 昌明 柳田 利雄 喜多村 祐里 佐伯 吉捷
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.269-275, 2000-03-01

オルゴールの音色には可聴域以外の高周波が含まれ、かつオルゴール特有のリズムとも相俟って心が安まると指摘する人があり、この効果を癒しとして利用しようとする音楽療法の一種にオルゴール療法がある。そこでオルゴール音の脳波、光トポグラム等への影響を検討した。一般に健常人の安静閉眼時の脳波は後頭部を中心にα波成分が優位になるが、リラクゼーションが得られると、α波パワーの増大と徐波化がみられる。しかし、今回のオルゴール音を使用したリラクゼーション時の結果では、αパワーの増大と徐波化もみられたが、他の周波数帯域(特にβ帯域)のパワーも増大した。今回、脳梗塞後に末梢の感覚障害等を有する患者に、オルゴール療法を行っている時の脳波を測定する機会があり、その患者では特にβ帯域のパワーの増大傾向が顕著に表れた。オルゴール音は、皮膚の活動を賦活する働きがあるだけではなく、高周波による影響が骨伝導を通して深部の脳波活動にも影響をあたえているようであった。
著者
橋爪 秀一
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.148-152, 2010-03-01

ストレス指標として、唾液中のクロモグラニンA(CgA)及び瞳孔対光反応(瞳孔ストレス強度)を用いて、食品素材のストレス改善効果を検討した。それぞれの食品素材はデンプンペーストに混ぜ合わせた添加物として摂取した。その結果、CgAを指標とした場合に水との間で有意差(P<0.05)が得られたのは唐辛子の添加物であり、瞳孔ストレス強度で有意差(P<0.05)が得られたのはテオブロミン-リッチカカオエキス、抹茶或いはカルダモン(カレースパイス)との添加物であった。更に、これらの食品素材を練り込んだソフトキャンディーについてストレス改善効果の検討を行ったところ、カルダモン、唐辛子或いはブドウ種子ポリフェノールを練り込んだソフトキャンディーが両指標で有意差(P<0.05)を有することが明らかになった。
著者
渥美 和彦 山本 幹男 長谷川 洋作 伊藤 正敏
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.18-36, 2003-03-01

国際生命情報科学会(ISLIS)と財団法人未来工学研究所の主催で、Human PSI Forum, "Human Potential Science" International Forum『潜在能力の科学』国際フォーラム-物理・生理学的アプローチ-joint with「こころと体の不思議」国際フォーラムand第14回生命情報科学シンポジウム(国際版)を日本の千葉市幕張OVTAで2002年8月22日-27日に、450名、9カ国からの参加を得て開催し、成功した(予稿は、Journal of ISLIS, Journal of International Society of Life Information Science Vol.20, No.2, 2002に掲載)。2004年8月には、この成果を発展させる国際フォーラムのソウルでの開催が計画されている。
著者
岡本 聡
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.88-93, 2012-03-01

「五大」とは、世に遍満し、万有を作る五つの元素。地水火風の「四大」に「空」を合わせたものをいう。「大」は梵語の意訳で、元素の意である。「空」を中心とする「四大」という死生観があった。昨年は、古典文学と「五大」という視点で、芭蕉を中心とした古典文学の中にどのように「五大」思想が取り込まれているのかという事を発表した。本発表では、前回の発表でふれられなかった『伊勢物語』の古注釈や、古今伝授、あるいは心敬の連歌論『ささめごと』などの記述を中心におきながら、それがテイク・ナット・ハンなど現代の仏教徒が書いたものといかに関わっているかという事について触れていきたい。前回も触れたが、米国オークリッジ国立研究所が行った放射性同位元素分析によれば、一年間で生有体を構成する原子の98%が入れ替わるという事である。この事から考えると、「四大」が「空」を中心に循環するという思想は理にかなったものという事になる。本発表では、「五大」思想を中心におき、それが日本の古典文学と現代に息づいている仏教とにいかに描かれているかという事を検討していきたい。
著者
田中 昌孝 中村 広隆 小久保 秀之 陳 偉中 張 トウ 相馬 隆郎 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.152-158, 2001-03-01

気功師が手かざしを他者に行うと、それをされた部位に温度変化を感じたと答える人がいる。気功師の掌に温度変化があるのか。また、その時の生理について解明するため、次の実験データの分析を行った。実験は、気功鍛錬者を被験者とし、右掌から発気するイメージをさせた。掌皮膚表面温度をサーモグラフとサーミスタにより測定した。また、その時の呼吸パターン、脈派も測定した。その結果、右掌温度は全体的に、安静では上昇、発気イメージでは下降した。この時の呼吸時間と呼吸深度は、安静では短く浅く、発気イメージでは長く深かった。また、発気イメージした右手労宮では温度変化があったが、発気イメージしなかった左手のそれはほとんど見られなかった。
著者
小久保 秀之 高木 治 小山 悟史 山本 幹男
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.23-46, 2011-03-01

ヒーリング中の人体近傍のヒーリングパワー(J値)の空間分布を、生体センサ(白いぼキュウリの切片)を用いてガス測定法にて定量測定した。被験者は中国人超能力者2名、一般公募によるヒーラー5名であった。各被験者は眼前の生体センサに30分間の非接触ヒーリングを2試行ずつ行い、また、ヒーラーの前後・左右に50cmまたは25cm間隔で生体センサを配置してJ値の空間分布を測定した。結果、パワーが大きければ一般のヒーラーのJ値分布の形は超能力者の場合と同様の波型分布となった。波型分布は人体近傍に不可視の層構造が形成されることを意味すると考えられた。また、近傍分布の様子から、ヒーラーが制御に失敗してヒーリング作用を標的センサに集中させられなかった場合と、元々強いパワーを持っていなかった場合とを識別できる可能性が見出された。制御に失敗した場合のポテンシャル分布は、1次元調和振動子の波動関数で近似できることから、ヒーリングは成功したときだけでなく、失敗したときも一定の物理法則に従っており、さらに、その基礎方程式が2階の微分方程式である可能性が示唆された。
著者
渡辺 恒夫 小久保 秀之 高澤 健司 河野 貴美子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.106-111, 2008-03-01

自然の修復的効果を、皮膚伝導水準(SCL)と心拍(HR)という心理生理学的指標を用いて評価することを試みた。12名の大学生が2つの実験条件の双方に、心理生理学的計測の被験者として参加した。自然条件では被験者は10分間のストレス課題の後、自然環境AVをパソコン画面上で8分間視聴し、都市条件では同じ手続きで都市環境AVを視聴した。ストレス課題は70-80dBの騒音中でクレペリン検査を受けることであり、自然環境AVは無人の海岸風景の映写、都市環境AVは幹線道路の交通混雑の映写だった。両条件ともAV視聴中にSCLは低下を続け、条件の間に有意差は見られなかった。一方HRは都市環境AVで上昇し、自然環境AVでは低下し、両条件間で有意な差が認められた。SD法によるこれら環境刺激への心理的評価等に基づいて、自然環境刺激はリラックスを、都市環境刺激は退屈をもたらしたと解釈された.
著者
近藤 ふさえ 中島 亨 鈴木 麻美 田中 伸一郎 田中 利明 下山 達宏 半田 桂子 浅間 泉 古賀 良彦 石田 均
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.435-443, 2006-09-01

本研究は、T2DMを対象に携帯型身体活動測定器(以後Actigraphと略す)を用いて測定した。睡眠時活動量とPittsburgh睡眠調査票(PSQI)、起床時睡眠調査票AM版(OSA)、およびHbA_<1c> を分析した。その結果、T2DMでは高齢者よりも非活動期(睡眠期)時の活動量(mG)が多く、入眠時の活動と中途覚醒による活動が推察された。HbA_<1c>が高いほどGlobal scoreは高くなる傾向はあるが、有意な差は認めなかった(r=0.30, p=0.304)。また、OSAでは「I起床時眠気」「II入眠と睡眠時間」で平均より低かった。T2DMは「眠れない」と自覚する以前に睡眠障害が出現している可能性が示唆された。
著者
沈 再文 刀禰 明子 朝山 正己
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.105-117, 1999-03-01
被引用文献数
2

近年、ストレスや疲労の解消法の一つとして、カラーセラピー、カラーヒーリング等のリラクゼーション方法が用いられている。しかし、視覚を用いた心身のリラクゼージョン方法については、まだ十分な科学的証明がなされていない。本研究では、色画用紙四色〈赤、青、黒、白〉を10分間にわたり被験者に見せた際の脳波、皮膚温、心電図、呼吸、脈拍の測定を行った。その結果、皮膚温は、見る前と後とで、四色によってそれぞれ異なった有意な温度変化が観察された。また、脳波においては、θ、α、β波の頻度、振幅、出現時間、部位、別の特徴などについて分析したところ、四色によって特徴的な変化が確認された。
著者
樋口 雄三 小谷 泰則 樋口 博信 峰岸 由紀子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.278-281, 1996-09-01

気功経験者と未経験者を被験者とし、30分間の瞑想を行い、その前後における内分泌及び免疫能の変化を測定した。血漿コルチゾール、アドレナリン、β-エンドルフィン、ドーパミンは減少した。β-エンドルフィンは、経験者の一部において増加した例がみられた。ナチュラルキラー細胞活性は、有意な変化はみられなかった。これらのことから瞑想によって交感神経活動が低下し、脳の活動の低下しているものと考えられる。
著者
町 好雄 劉 超 藤平 光一 石崎 俊明 浜岡 勤 古田土 節夫
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.404-410, 2001-09-01

氣合氣道の氣を調べるために、折れない腕という実験を行った。これは氣が力ではないということを見せるために行われる方法であるが、この時の生理的測定を行った。その結果、氣の状態における場合でも力を利用場合に比べ交感神経系の活動を半分程度で行っていることが分かった。この報告では気で阻止する場合に息を吐いていることがわかった。これが氣の力に結びついていると考える。力の場合は息を止めて力を出しているのとは全く異なる。
著者
木戸 眞美 愛甲 次郎
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.145-154, 2006-03-01

レイキとクリアサイトヒーリングによる東京-仙台間(300km)の遠隔ヒーリングにおいて、ヒーラーの語ったヒーリングの事象と受け手が感じた事が時間的に一致し、それぞれに対応した生体変化が受け手に見られた。生体計測は単一矩形パルス法と光トポグラフィーを用いて行った。ヒーリング中はいずれの場合も副交感神経緊張になったが、ヒーリングで用いられたイメージ的な手法に対して受け手が自覚した場合があり、自律神経の変化などが見られた。脳の血流は遠隔ヒーリングの内容に対応して変化した。
著者
樋口 雄三 小谷 泰則 樋口 博信 千 永昌 百瀬 真一郎
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.158-161, 2000-03-01

健康な6名の気功練功者を用い、多くの静功のなかで干式周天運気功を40分間行い、その前後における静脈血中のコルチゾール、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン、β-エンドルフィンなどの変動を測定した。静功直後及び40分後において血漿アドレナリンが有意に減少した。その他の項目は有意な変化を示さなかった。このことから交感神経活動水準が低下していることが考えられ、内分泌に何らかの影響を与えている可能性が示唆された。
著者
朴 〓用 李 昌勲 朴 相運 権 聖弼 崔 元哲
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.107-116, 2001-03-01

フランスの科学者J.Benvenisteは水の持つ記憶効果'memory effect'を同種療法(hoemopathy)でその可能性を見せた。日本の江本は水の結晶映像法を用いて波動による水の結晶特性の差を見せた。本研究では同様な方法を用いて磁場が水にどういう影響を及ぼすかに関する研究を行った。精製水、水道水、市販されている生水、磁化水、浄水器で処理した水、山からの自然水、などを対象に実験を行った。精製水には特性の差がほとんど現れていないが、ミネラルを含んだ水には六角結晶に差が現れる。ミネラルがあまり多い場合は逆に結晶成長率が落ちる。しかし、こういう実験には再現反復性に問題があるが、傾向性から水の六角結晶に磁場の影響があることが観察できた。
著者
木戸 眞美
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.86-90, 1996-03-01

本研究では、ある日本人青年の念力や透視などの特殊能力について、コンピュータを用いた数当て、金属曲げや電気泳動法に対する影響、写真や文字の透視などの実験を行い、その有意性について検討した。念力および透視実験では、同時に近赤外分光に基ずく脳内酸素代謝と単一矩形パルス法による自律神経の変化を測定し、それぞれの現象に伴る前兆とも思われる変化を検出した。
著者
滝口 清昭 遠山 茂樹
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.428-441, 2003-09-01
被引用文献数
7

犬等のペットが嗅覚とは考えられない状況下でも遠くから主人の帰宅を感知する現象が経験的に知られている。しかし犬は低周波音に対する感度が人間よりも低く、また足音自体の情報量も個人識別するには不十分で音以外の原因が推測された。歩行は別な側面から見れば、異なる物質同士が強い圧力で接触、加圧され剥離する現象である。本研究では歩行時に人体を中心に準静電界(quasi-electrostatic field)が形成され周囲で遠隔計測できることが見出された。また、左右の足のゆらぎを排除するため片足の電位の分離計測法を開発し、これにより歩行時に人体から発生する準静電界が個人固有の歩行運動の微細な特徴を正確に反映することを見出した。
著者
廣 惠華 邵 来聖 沈 雲虎 方 林虎
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.120-132, 1998-03-01

十数年前から、我々は46名ほどの軽作業労働をする若い男女を対象に、特異能力(ESP/PK)の誘発訓練を行ってきた。訓練によって、それまでESPやPKをまったく知らなかった人たちが、透視によって文字を認識したり、意念で物体を移動したりできるようになる。これをベースに、我々は、思惟伝達や特異能力による計算機の使用などに関する一連の実験を行ってきた。そして、すでによく知られている学習・記憶などの能力以外の脳機能を分析・探索する上で、有益な結果が得られた。