- 著者
-
安藤 正志
- 出版者
- The Society of Physical Therapy Science
- 雑誌
- 理学療法科学 (ISSN:13411667)
- 巻号頁・発行日
- vol.15, no.3, pp.63-72, 2000 (Released:2007-03-29)
- 参考文献数
- 50
痛みの評価(測定法と検査法)に関する研究報告に基づき,特に理学療法分野で応用可能であるものを紹介した。痛みを評価する目的は,患者の訴えを客観的に把握すること,痛みを引き起こしている原因を探察すること,そして痛覚機能の障害の程度を測定する(痛覚閾値の測定)ことの3つである。訴えを把握するには,痛みの強さ,性質,時間的変化,領域における4次元的に捉えておく必要がある。痛みの原因を探索するには,圧痛点の探索,姿勢の矯正,関節運動による痛みの誘発などの方法が用いられる。また,痛覚閾値の測定法には,機械的刺激法,温度刺激法,化学刺激法,電気刺激法があることを論じた。