著者
石田 高康 深堀 雄蔵 緒方 公介 張 敬範 野見山 宏
出版者
West-Japanese Society of Orthopedics & Traumatology
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.1375-1378, 1993-09-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
7

Length patterns of the posterior cruciate ligament (PCL) were measured with magnetic resonance imaging of five normal human knees. All were male right knees. The average age was 25.6 years. The sagittal view showed the PCL clearly as a low signal intensity in T1 weighted imaging. We evaluated the changes in length during knee flexion from 0 to 120 degree (0, 30, 60, 90, 120 degrees). The maximum length of the PCL was at the 60 degree flexion and its minimun length at 0 and 120 degrees. This suggested that 0 degree flexion of the knee joint avoided the hyper tensile stress of the PCL and that it was a suitable position for the treatments of PCL injuries.
著者
伊佐,夏実
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究
巻号頁・発行日
vol.86, 2010-06-30

本研究の目的は,異なる社会経済的背景をもつ2つの公立中学校を対象にした分析から,「現場の教授学」を形作る要因としての階層文化の影響に焦点をあて,それらと「学校のコンサマトリー化」の関係性について検討することである。対象となった北中と南中ではそれぞれ,生徒や保護者が異なる特徴をもつものとして理解され,こうした教師の解釈によって「現場の教授学」は構築されている。教師と生徒は互いにあまり立ち入らず一定の距離を保ちながら,教師による生徒への強制や命令的コントロールは極力避けられるべきものとして捉えられている北中に対して,南中では,教師が主導権を握り,生徒に対して体当たりで勝負することが求められる。ここから,北中では,「コンサマトリー化」と呼ばれる現象が進行しつつあるようにも見えるが,南中では,そうした図式は当てはまらないことがわかる。このような両校の違いについては,次のように理解することができる。まず,市場化や現代的な人間関係上の規範といったポストモダンな変容を学校にもたらしている社会的要因は,特に中産階級層において浸透してきており,そうした価値が学校に持ち込まれる際に生じる階層差によって,「学校のコンサマトリー化」の進行には違いが生じるということ。さらには,生徒の文化に歩み寄る形で構築される「現場の教授学」の性質が,「コンサマトリー化」を促進する働きをもっているということである。

1 0 0 0 OA 南洋庁職員録

著者
南洋庁長官官房秘書課 編
出版者
南洋庁長官官房秘書課
巻号頁・発行日
vol.昭和18年10月1日現在, 1943
著者
板谷 厚 増澤 拓也 吉田 雄大
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第67回(2016) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.151_1, 2016 (Released:2017-02-24)

【目的】本研究は、三人で行う簡単な組体操を実施し、その前後に開眼条件(EO)と閉眼条件(EC)における静止立位動揺を調査することで、立位制御における視覚入力に対する依存性が低下することを検証した。【方法】若年成人女性15名を対象とした。対象者は3人一組で実験に参加した。まず各参加者はEOとECで30秒間の静止立位をそれぞれ2回ずつ実施し、足圧中心(COP)軌跡を記録した(pre)。その後、3人組で行う組体操(ピラミッド、サボテンおよび扇)を、各対象者がすべての役割を経験するよう3回ずつ実施した。休憩の後、再び静止立位を実施した(post)。COPの動揺速度を算出し、これらからロンベルグ率(EC / EO)を求めた。【結果】反復測定分散分析の結果、動揺速度において視覚条件×測定時間の交互作用に有意性が認められ、ECのみpostで低下した(p = .009)。対応のあるt検定の結果、ロンベルグ率はpostでpreより低下した(p = .018)。【結論】組体操は立位制御における視覚入力に対する依存性を低下させ、その他の感覚入力に対する依存性を高めることが示唆される。
著者
今井 健太 北村 光司 西田 佳史 竹村 裕 杉本 裕
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2015 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._1A1-W02_1-_1A1-W02_4, 2015-05-17 (Released:2017-06-19)

A large number of injuries were occurred in Japanese school environments. To prevent school injuries, it is important to understand accident situations and prioritize intervention targets. However, it is difficult for a risk manager of each school to do this since each school does not have data enough for statistical analysis. In this study, we developed the system that allows to grasp serious accident situations by integratively utilizing data distributed in multiple schools. The developed system finds serious accident situations that a school risk manager should know as follows. First, the system registers situational feature vectors for accident situations data by using a textmining technology. Second using the database, it searches accidents situations similar to the actually occurred situations. Finally it shows most expensive accidents using medical cost data. The effectiveness of the system was confirmed using 5,817 school injury data.
著者
喜久村 智子 貴島 圭介
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.71-74, 2019-11-30 (Released:2020-06-10)
参考文献数
14

We evaluated the effects of seven granular insecticides on the population density of Thrips nigropilosus Uzel occurred on chrysanthemum cultivated in a greenhouse. In our study, acephate, carbosulfan(organophosphate), benfuracarb(carbamate), acetamiprid, clothianidin, imidacloprid, and nitenpyram(neonicotinoid) were applied to the soil at the recommended dose(0.3 g, 1.0 g, or 2.0 g / plant) immediately after planting. The number of the thrips on chrysanthemum was investigated on 0, 6, 13, 20, 27, 33, and 41 days after applications. Our results indicated that all the seven insecticides were effective against T. nigropilosus though efficacy and its duration were significantly different among insecticides. Benfuracarb was shown to be the most effective insecticide for suppressing the density of the thrips.
著者
高橋 保 Tamotsu Takahashi
出版者
創価大学法学会
雑誌
創価法学 (ISSN:03883019)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1/2, pp.3-24, 2011-12-20
著者
柿澤 寿信
巻号頁・発行日
2017-05

生徒と教員の性別の組み合わせ(Gender matching)が、生徒の学習成果に何らかの影響を及ぼす可能性が、多くの先行研究によって指摘されている。また、学習成果に対する生徒の質問行動の影響や、その質問行動に対する性別の組み合わせの影響などについても、多くの先行研究がすでに様々な検討を行っている。そこで本研究では、日本の中学1年生から3年生までの各学年につき、「平成15年度教育課程実施状況調査」の個票データを用いて、これらの関係を計量的に分析した。その結果、①教員が同性である場合に成績が多少向上する傾向が見られ、それは女子においてより顕著であること、②性別の組み合わせの効果が最も顕著に表れるのは英語であり、次いで数学・理科であること、③性別の組み合わせは生徒の質問行動に影響を与えていること、④女子の成績に対する女性教員の効果の一部は、質問行動に起因している可能性があること、および⑤質問行動の効果をコントロールしても、女子の成績に対する女性教員の正の効果は残ること、などが明らかになった。
著者
新潟高等学校 編
出版者
新潟高等学校
巻号頁・発行日
vol.乙 自昭和10年至昭和11年, 1935
著者
新潟高等学校 編
出版者
新潟高等学校
巻号頁・発行日
vol.乙號 自昭和13年至昭和14年, 1938
著者
田中 雅一
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.107-134, 2019

<p>本稿の目的は、セクシュアリティ・ジェンダー体制と呼ぶ社会システムと宗教との関係を考察することである。具体的な事例としてインドのデーヴァダーシーと呼ばれる女性たちと、その中核に位置するエッラッマ女神への実践と信仰を取り上げる。そこに認められる吉と不吉という女性を分断する宗教的観念が女性への差別を正当化していると同時に、宗教が既存のセクシュアリティ・ジェンダー体制を撹乱する要因にもなっていることを指摘する。差別をめぐる女性の分断は日本の文化や社会体制に馴染んでいる者にとっても他人事ではないという観点から、日本においては女性を分断する支配的な言説として貞淑な女性とふしだらな女性という対立が重要であると指摘する。そして、子宮委員長はるの著書を取り上げて、その撹乱的意義を論じる。</p>
著者
川合 謙介
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.331-346, 2011-04-01

はじめに 迷走神経刺激療法(vagus nerve stimulation:VNS)は,てんかんに対する非薬剤治療の1つであり,抗てんかん薬に抵抗する難治性てんかん発作を減少,軽減する緩和的治療である。植込型の電気刺激装置により,左迷走神経を間歇的かつ慢性的に刺激する(Fig.1)。難治性てんかんに対する緩和的な電気刺激療法としては最初に臨床応用されたもので,欧米へ導入されてからおよそ15年が経過した。難治性てんかん発作に対する抑制効果は根治的ではないものの,無作為化二重盲検試験で確認された信頼度の高いものであり1,2),1999年の米国神経学会指針でクラス1エビデンス認定を受けている3)。欧米では,既に長らく薬剤抵抗性で開頭手術の適応もない難治性てんかん発作に対する緩和的治療の重要な選択肢となっている4)。 したがってVNSは,必ずしも新しい治療と呼ぶにはふさわしくないのだが,日本でも2010年1月に薬事承認,7月に保険適応が得られ,ようやく臨床場面での通常使用が可能となった。本稿では,わが国でのこのようなタイミングを踏まえて,VNSの歴史,関連する解剖および生理学的知識,作用機序,治療適応と臨床効果,安全性と副作用,実際に治療を行う場合の注意点などについて概説する。