著者
石黒 晃子
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2009-01-23

新制・課程博士
著者
丸山 悦子
出版者
調理科学研究会
雑誌
調理科学
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.75-79, 1977
被引用文献数
5

1牛すね肉より4種類の方法でスープストックを調製し,官能検査により,どのようにしてつくったスープストックが最もおいしいかを追求した結果,スープストックは予め浸水させ,水溶性の旨味成分を溶出させるとともに,あくを充分出す方法で調製したものが好まれた。2あくは大部分が粗脂肪からなり,このうち80%以上は中性脂肪で,ついでコレステロール,コレステロールエステルも多く,リン脂質は微量であった。3最も好まれた方法によりスープストックを調製し,生じたあくならびにストック中のたん白質,脂質の定量を行ったところ,試料肉の粗たん白質は6~7%ストック中に溶出するが,あくには約1.8%であった。一方,粗脂質はストック中には少なく,あくとして約37.5%除去されることを認めた。
著者
都築 和代 水野 一枝
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.212, 2004 (Released:2005-04-02)

目的自分で温度制御して快適な環境を作るという実験においては,高齢者と青年の快適だと感じる温度には差を認めていない。そこで安全面を考慮した温熱環境設計を行うには,高齢者の心理反応のみならず,生理的な加齢の変化に関してのデータ集積を行い検討していくことが必要である。そこで,中等度温熱環境においては,欧米人データが示すように日本人高齢者と青年で温冷感に差がないのかどうか,そして,体温調節反応についても同等とみなして良いのかどうかを検討する。方法60歳以上の健康な高齢者と若年者を対象として,冬期に人工気候室において,気温23℃,25℃,27℃,29℃,31℃の5条件を設定し,相対湿度60%,気流は0.15m/s,壁面はカーテンで蔽い,床にはカーペットをひいたので,平均放射温度=空気温とした。着衣はスエット上下と靴下を用意し,被験者はパンツ(青年女子はブラジャーも)の上に着用した(0.63clo)。被験者は椅子座で約180分間,ほぼ安静状態を保った。高齢者100名,青年100名(男女は同数)が参加し,各気温条件につき,各群10名ずつのデータを収集した。結果中立近傍では温冷感に年齢差を認めていないが,高齢者の方が青年に比べ23℃・31℃では中立側に申告していた。また,皮膚温や口腔温は,31℃では高齢者の方が高く,23℃では高齢者の方が低くかったが,体重減少量には差がなかった。年齢による温冷感の変化は,高齢者の皮膚温反応の変化と一致しており,温熱環境の影響を受けやすいことが示唆された。また,夏期データと比較したところ,青年に比べて高齢者は、冬期においては温感受性を低下させ、夏期においては冷感受性を低下させていることを示唆している。
著者
能登路 雅子 藤田 文子 シーラ ホンズ 吉見 俊哉 谷川 建司 土屋 由香 矢口 祐人 梅崎 透
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究は冷戦期を中心にアメリカの文化外交の実態を学際的に解明することを目的とし、特に1940年代から70年代にかけて米国国務省が民間人や民間機関、ハリウッド映画産業や航空機産業などの企業と緊密な連携を保ちつつ、日本を含むアジア地域で積極的な文化外交を展開した実態を3年間を通じて明らかにした。本研究が特に注目したのは文化外交の政策的内容よりも実践レベルにおける当事者の意識・行動とその調整・抵抗といった変容のプロセスである。第二次大戦後、戦略的重要性を高めたアラスカ・ハワイの州昇格の際にアメリカ政府が製作した広報映画の分析も研究成果のひとつであるが、太平洋地域における植民地統治と文化的影響に関する幅広い研究を進めたことも本プロジェクトの学術的貢献としてあげられる。特にサイパンとパラオ共和国における実地調査を通じて、スペイン・ドイツ・日本・アメリカによる統治が現地に残した文化とアイデンティティにおける多層な影響力をポストコロニアルの視点から理解し、文化外交が一国の国益を超えた文化混淆をもたらす実態を長い歴史的スパンで、またローカルな文化実践との関連で捉えることができた。
著者
尾崎 幸一
出版者
良書普及会
雑誌
警察研究 (ISSN:02876353)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.39-64, 1955-01
著者
小川 康明
出版者
警察時報社
雑誌
警察時報
巻号頁・発行日
vol.7, no.10, pp.26-29, 1952-10
著者
Shinya Suzuki Takeshi Yamashita Ken Okumura Hirotsugu Atarashi Masaharu Akao Hisashi Ogawa Hiroshi Inoue
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-14-1131, (Released:2014-12-11)
参考文献数
26
被引用文献数
16 97

Background:The incidence rate of ischemic stroke in Japanese non-valvular atrial fibrillation (NVAF) patients without anticoagulation therapy remains unclear.Methods and Results:We performed a pooled analysis of 3,588 patients from the Shinken Database (n=1,099), J-RHYTHM Registry (n=1,002), and Fushimi AF Registry (n=1,487) to determine the incidence rate of ischemic stroke in Japanese NVAF patients without anticoagulation therapy. Average patient age was 68.1 years. During the follow-up period (total, 5,188 person-years; average, 1.4 years), 69 patients suffered from ischemic stroke (13.3 per 1,000 person-years; 95% confidence intervals [CI]: 10.5–16.8). The incidence rates of ischemic stroke were 5.4, 9.3, and 24.7 per 1,000 person-years and 5.3, 5.5, and 18.4 per 1,000 person-years in patients with low (0), intermediate (1), and high (≥2) CHADS2 and CHA2DS2-VASc scores, respectively. History of ischemic stroke or transient ischemic attack (hazard ratio [HR], 3.25; 95% CI: 1.86–5.67), age ≥75 years (HR, 2.31; 95% CI: 1.18–4.52), and hypertension (HR, 1.69; 95% CI: 1.01–2.86) were independent risk factors for ischemic stroke.Conclusions:A low incidence rate of ischemic stroke was observed in Japanese NVAF patients except for those with CHADS2 score ≥2. In this pooled analysis, history of ischemic stroke or transient ischemic attack, advanced age, and hypertension were identified as independent risk factors for ischemic stroke.
著者
伊藤禄亭 著
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1898
著者
伊藤禄亭 著
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.中, 1898
著者
伊藤禄亭 著
出版者
嵩山堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1898
著者
旗手 瞳
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012

当初、計画していた通り、英国図書館蔵敦煌チベット語文献IOL Tib J 1253の訳注を行った。この文書は敦煌が吐蕃支配下にあった時期に作成されたもので、吐谷渾人で組織された二つの千戸(新旧のカルツァチン千戸)の千戸長をめぐり、ある一族内で発生した争いを記録している。この文書はこれまで五人の研究者(F. W. Thomas, 山口瑞鳳, S. Coblin, 周偉洲, 陳践践)によって取り上げられてきたが、いずれも部分的な分析にとどまるか、あるいは吐蕃について研究が進展したことで、今日では訂正されるべき箇所が少なくない。申請者は、五人の研究を踏まえた上で、あらたな日本語訳注を作成した。と同時に、文中で問題となっている千戸がどういう過程を経て設置されたものか、また千戸長の任命が行われたかを、詳細に検討した。その結果、千戸設置は必ず宮廷ないし中央の大臣の主催する議会で決定されていたことを示した。また千戸長任命の過程で行われる推薦に、「吐谷渾王」とチベット中央から派遣されたと考えられる「吐谷渾の担当大臣」が関与していたこと、任命者は「デの大臣」であるが、その任命は中央の認可を得た上で行っていたことを示した。加えて、本文書から明らかにされた千戸長任命の過程を、吐蕃中央で行われた千戸長任命と比較することを試みた。その際、使用したのは現在もラサに残るショル碑文である。そして、両者から吐蕃の千戸長の特徴として、①千戸長は、ある人物の貢献に対する恩賞として与えられる②千戸長は世襲が保証され、実際に親子間で世襲されていた③有為な人材を得るために、千戸長の候補者は時として貢献を捧げた人物の子孫だけでなく、祖父の世代にまで遡って、その子孫も含むよう設定されたという三点を示した。
著者
江原 つむぎ
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.218-222, 2014-06-01

本稿では,米国での図書館情報学大学院留学が帰国後の業務にどのような影響をおよぼしているのか,留学で得られたものとあわせて筆者の経験をもとに述べる。前半は,学位取得までの課題への具体的な取り組み姿勢と図書館員として働く原動力となる意識,また,留学と研修の違いについて述べ,留学によって筆者がどのように成長したかを得た知見と共に記す。後半では,業務全般での英語の使用状況と学習支援業務における提案型の働き方について,筆者の留学経験が業務にどのように活かされているのか,あるいは今後どのように活かす方向性で考えているのか抱負を交えて紹介する。