著者
櫻井 準也
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.103-122, 2018-09

現代のポピュラー・カルチャー(大衆文化)の一つであるわが国の漫画には、多くの作品に考古学者が登場する。その作品数は2000年代になるとさらに増加し、そのジャンルも多岐にわたる。また、わが国で起こった旧石器捏造事件の影響を受けた作品がみられることや大学の考古学研究室が舞台となった作品が登場することも2000年代の特徴である。この時期の考古学者キャラクターについては、サファリ・ルックやインディ・ジョーンズ風の服装の男性、さらにはトレジャーハンターのような風貌や服装の考古学者、少女漫画における美形の若い男性考古学者など実際とは明らかに異なるキャラクターもみられる。その一方で、様々なジャンルで考古学者が登場する漫画作品が増加し、実際の考古学者に近い風貌に描かれたキャラクターが多くみられ、大学の考古学研究室が舞台となる作品が登場しているなどの傾向から、わが国の漫画界において考古学者がより身近な存在になったことが窺える。
著者
櫻井 準也
出版者
尚美学園大学総合政策学部総合政策学会
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 = Shobi journal of policy studies, Shobi University (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.1-36, 2019-06

本稿では、考古学の立場からわが国の日本史学習漫画の歴史とその特徴について検討した。その結果、子ども向けの日本史学習漫画シリーズは1960年代後半に登場し1980年代になってわが国に普及したこと、それらは1980年代頃までは説明・解説型が中心であったが1990年代頃からストーリー重視の作品が増え、1990年代中頃からは人気の漫画キャラクターを起用したシリーズが現れたことがわかった。その後、1980年代末頃から考古学者が原案を作成したり考古学者が監修するシリーズが増加し、新発見の遺跡や考古学の研究成果が学習漫画に取り入れられるようになった。しかし、その結果「旧石器捏造事件」の遺跡や遺物が紹介されるという弊害を生むことになった。
著者
外岡 慎一郎
出版者
中央大学大学院事務室
巻号頁・発行日
2018-03-15

【学位授与の要件】中央大学学位規則第4条第2項【論文審査委員主査】坂田 聡(中央大学文学部教授)【論文審査委員副査】西川 広平(中央大学文学部准教授),近藤 成一(東京大学名誉教授/放送大学教養学部教授)
著者
南出 隆久 畑 明美 TAKAHISA MINAMIDE AKEMI HATA
雑誌
京都府立大学学術報告. 理学・生活科学 = The scientific reports of the Kyoto Prefectural University. Natural science and living science (ISSN:0075739X)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.23-28, 1990-11-19

大豆の利用拡大を図る目的で, 極大粒種のオオツル, 普通黄大豆タマホマレ, 緑大豆井手町在来の3品種を用い, 枝豆としての収穫時期の判定と, 収穫後の品質変化について検討した。本実験で用いた大豆3品種とも一莢当りの種子数が1,2粒と枝豆用の品種に比べ少なく, また収穫までの生育日数も長くかかることがわかった。大豆の風味や品質に関与する還元糖, アミノ酸, アスコルビン酸は種子の成熟にしたがい減少した。しかし, 全糖は増加傾向にあった。大豆の莢の外観による収穫適期の判定には, CIEのa値が化学成分の変化と高い相関関係にあることがわかった。収穫後の品質保持には, 低温貯蔵が有効であるが, 井手町在来のように, 20℃貯蔵でも全糖, アミノ酸含量の減少が少ない品種のあることがわかった。
著者
富田 輝博
出版者
文教大学
雑誌
情報研究 = Information and Communication Studies (ISSN:03893367)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.129-141, 1993-01-01

This paper analyses productivity and competitive starategy of the telecommunication industry in Japan and U. S. In section 1, I analyse and compare the productivity of NTT, TEPCO, SONY, and NINTENDO. I adopt labor, capital and total factor productivity analysis for that purpose using NIKKEI financial data. Further, I show the outline of divisional income statement of NTT in 1992, as NTT has showed it separately between long term distance and local phone division for the first time. In section 2, I consider the competitive strategy of the telecommunication industry of U. S. , because it has passed almost 10 years after the breakup of ATT and the evaluation on success or failure of the breakup is discussed actively both on theoretical and empirical basis in U. S. I think this analysis is usefull to consider the breakup problems of NTT in 1995.
著者
直野 健 猪貝光祥 木立 啓之
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.87(2006-HPC-107), pp.181-186, 2006-07-31

高性能計算機のアーキテクチャが複雑になったため,高性能計算機向けに行列計算をチューニングするコストが多大なものになっている.そのコストを緩和するため,1990年代から自動チューニング方法が行列計算向けに研究されている.本稿の目的は,代表的な自動チューニング方法について動向をまとめることである.自動チューニング方法を分類し,動向を分析するために,行列ソフトウェア階層とソフトウェア開発サイクルの視点を用いた分析を行った.その結果,自動チューニング方法はより抽象度の高いソフトウェア階層へと進展しつつあることが分かった.また,今後の課題として,ソフトウェア開発サイクルにおける性能評価データがより多く必要であることが分かった.
著者
坂崎 坦
雑誌
美術研究 = The bijutsu kenkyu : the journal of art studies
巻号頁・発行日
no.154, pp.7-17, 1949-05-30