著者
竹田 博信 Hironobu TAKEDA
雑誌
大阪樟蔭女子大学人間科学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.261-269, 2010-01-31

「遅刻は当たり前」「タメ口(目上の者に対する友だち言葉)は当たり前」「周りに流されやすい」「うまくいかないと,みんな他人のせいにする」「自分の考えや主張が無い」「プライドは高いが学力は 低い」「 競争が不得意」等々。これらは,採用担当者が情報交換をする研修会で,最近の学生の印象を語りあったものである。2000 年以前は「マニュアルに頼ってばかりで面白みに欠ける」「個性と自分勝手をはき違えている」など行動には移すが,マニュアルに頼る学生が多い。という評価が多かった。しかし, 2000 年以降,とりわけ 2005 年以降最初に書いたような自己主張が無い,もしくは最初から「戦い」を避けるような学生が多くなってきたという声が多くなってきた。 しかし,彼らを採用し,企業戦士として育成していくのは企業の使命であるから,企業はこのような学生を吟味して採用していく必要がある。そこで,今の学生が置かれている環境を把握するとともに,採用担当者は学生たちをどう見て,何を憂慮されているのかの視点から,大学に出来ることを探った。
著者
永井 秀利
雑誌
夏のプログラミング・シンポジウム2011報告集
巻号頁・発行日
pp.27-34, 2012-01-06

ThreadGroupクラスはRubyの標準組み込みクラスの一つであり,実行中のRubyインタープリタは常に一つ以上のThreadGroupオブジェクトを持つ.そのような存在であるにもかかわらず,ThreadGroupクラスは十分に活用されているとは言い難い.その原因の一つは,ThreadGroupクラスの機能不足にあると言えよう.そこで本稿では,ThreadGroupという存在に想定しうる役割として「スレッド群のコンテナ」,「スレッド群の管理母体」,「スレッド群の共通実行環境」という3つを考え,それらの観点に基づいてRubyのThreadGroupクラスの現状と強化案を述べる.
著者
長慎也 甲斐 宗徳 川合 晶 日野 孝昭 前島真一 筧 捷彦
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.103(2003-CE-071), pp.13-20, 2003-10-17

大学のプログラミングの授業では,Javaなどの既存のプログラミング言語を題材とすることが多い.それらは習得が難しく,プログラミング嫌いを生む原因となる.初学者には,興味を惹く例題がすぐに書け,それでいて既存言語へ容易に移行できるプログラミング言語と環境を用いるのが適切である.そこで,オブジェクト指向のプログラミングにすぐ入れて,なおJavaへの移行も容易な%このような性質を持った言語Nigariとそのプログラミング環境を実際に開発して,授業に用いてみた.本発表では早稲田大学コンピュータ・ネットワーク工学科での,その試行結果を報告する.
著者
佐藤 勢紀子 サトウ セキコ Sekiko Sato
雑誌
放送教育開発センター研究紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.193-207, 1996

This report shows a model of Nihonjijo course in which foreign students can learn how to solve the problems of cross-cultural contact, particularly those caused by the Uchi-soto consciousness of Japanese. Nihonjijo is not a part of the Japanese language teaching. It has its own purposes, one of which is to develop the students' ability to adapt themselves to Japanese society. In order to accomplish this purpose the teacher should avoid one-way teaching and let the students investigate and think over matters of the social custom independently, which doesn't, however, mean that the students don't need any knowledge about the matters in advance. Combination of various methods : lecture, watching videos, and discussion leads to a fruitful result of Nihonjijo teaching.
著者
芦田 亮 高橋 光輝
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:21888744)
巻号頁・発行日
vol.2016-GN-97, no.8, pp.1-7, 2016-01-14

2015 年 12 月現在,国内のパチンコ遊技機市場は規制のあおりを受け遊技者人口が減少している現状である.しかし今後国内のカジノ関連法案が成立し,新しい市場が開放され,カジノ遊技機の開発,販売が起こるだろう.その中でもカジノ遊技機を製造しようと目指す企業は従来のパチンコ・スロット遊技機の開発企業である.現在パチンコ遊技機は版権が多数使用されており,カジノの分野では盛んに使われていない.本研究では,カジノの産業発展の歴史を考察しながら日本における文化的要素も鑑みて,日本におけるカジノで版権利用のビジネスの可能性を模索する.
著者
瓜生 大輔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.600-601, 2018-06-15
著者
足立 長彦 Nagahiko Adachi
雑誌
武庫川女子大学紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:09163115)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.57-63, 2000-03-31

Officials send information over the tournament's official web page for the four major tennis tournament. The match results are just one of the items reported. Statistical number are displayed for fifteen fields all together, including First Serve %, Double Faults, Unforced Errors, and Serve Speed for each match. For singles matches are numerous factors determining whether a match is won or lost, among them the serve being extremely important. The purpose of this research is to analyze this statistical data displayed over the internet, primarily that regarding the serve, and aims to further clarify the factors that led to a win singles matches. The following points were clarified by the results of this analysis; 1. When serving fast, tall players were most effective at keeping their first serve in the court. 2. Players with a fast first serve also had a fast second serve. 3. The fast serve speed of players who moved on the next round stayed consistent throughout the tournament. 4. A high percentage of players who had a fast serve scored on their first serve. 5. The percentage of net points was higher for those who won the match that those that lost. 6. In women's matches to win the match it was more important to have less un forced errors than to have previously won matches.
著者
太田 智美
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.710-711, 2018-07-15

I have a family of robots. One day, a program to exchange its head was proposed for updating the CPU. Will you accept it?
著者
長慎也 甲斐 宗徳 川合 晶 日野 孝昭 前島真一 筧 捷彦
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.45, no.SIG09(PRO22), pp.25-46, 2004-07-15

初学者がプログラミングを学習する場合,一般に,最初は簡単な概念を学び,次第に高度な概念を習得するという順序を踏む.学習環境も,その進行に沿ったものが用意できるとよい.最初は,難しい概念を知らなくても使える取っ付きやすい言語や環境を与え,学習が進むに従って,高度な概念も扱えるJavaなどの実用的な言語へ移行させるとよい.これによって,初学者にプログラミングに対する興味を持たせ,学習意欲を継続させることが可能であると考えられる.そこで,プログラミング学習の導入部において用いるのに適した言語Nigariとその環境を開発した.Nigariの言語仕様は,Javaのそれを簡素化したものになっており,クラスやメソッドの宣言など,初学者にとって理解が難しいものを書く必要がない.一方,基本的な制御構造などは,Javaとほとんど同じ仕様である.Nigariの実行環境は,オブジェクトを自動的に可視化する機能を持つ.これによって,学習者のプログラミングへの意欲を向上させるだけでなく,オブジェクトの概念をも理解させることができる.早稲田大学コンピュータ・ネットワーク工学科1年前期のプログラミングの授業を実験の場とした.この授業は本来Javaを用いて実習を行うが,導入部にNigariを用いた.実験では,オブジェクトの可視化機能について学生から高い評価を得られた.また,言語を簡素にすることについても,ある程度の評価を得られた.
著者
野澤 直樹 桑原 大樹 森島 繁生
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.525-526, 2015-03-17

本研究では監視カメラなどから得られる斜め向きの顔画像からの3次元形状復元手法を提案する.従来手法として動画を入力とするものが多く提案されているが,フレームレートの低いカメラの場合,顔の写ったフレームが非常に少ないため,動画を入力とする手法には適用限界がある.また画像一枚を入力とする手法は顔の特徴点情報を用いているが,斜めを向いた際に生じる特有の情報を活用しきれていなかった. そこで本研究では入力を単一の斜め向きの顔画像とする.その上で入力顔画像の顔特徴点と頬のシルエット情報,更に形状の顔らしさというものを考慮し,既存研究では課題の残る条件下での3次元顔形状復元を試みる.
著者
バリタ マシリアー Balita Masyri’ah
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
no.15, pp.317-335, 2016-03

昔話というのは地域の人々に流行している話ということである。昔話の始めは、「昔むかし、あるところに・・」という文言が一般に書いてある。筆者にとっては、この文言に強い感想を持っている。インドネシアでも同じように言い、子供のころを思い出すからだ。各国でも面白い昔話があると思う。昔話から学べることが多くあることに気がついた。例えば精神のこと、仕来りのこと、哲学などである。その昔話の意味を深く理解しようとする場合は、言葉だけではなく、昔話を生み出した文化の影響を考えることが必要である。言葉と文化の両方を視野に入れるとき、両者の深い関係の領域には、どのようなことが関わってくることになるだろうか。言葉の意味から文化までを学問分野とすることが可能である。まれには多く話が類似点を持っているが、多くは別の方面に成長している。一般的に昔話は、深い意味を持っているので、そこから、生活様式、感情、人生、自然環境などを簡単に学ぶことができると思う。日本では、昔話に関して柳田国男の著作が非常に人気である。例えば『遠野物語』、『日本の昔話』などである。昔話の主人公には、一般的に良い性格と悪い性格がある。主人公は、必ずしも人間ではなく、動物とか魂の場合もある。動物なら、狐とサルはよく出てくる。その二つの動物は、悪い性格を持っている。いつも他の動物を化かしていて、狡い。インドネシアの昔話にも、そのような動物がいる。カンチルとサルは、一般的に悪い性格を持っている動物である。カンチルという動物はネズミ鹿である。頭が良いが、友だちをよくバカにしている。さらに、インドネシアと日本は遠く離れていても、いくつかの類似点を持っているので、インドネシアと日本昔話を比較研究することができる。実際に、インドネシアと日本の昔話の比較研究がいくつか行われている。例えば、セマラン・ディポネゴロ大学のユリアニ・ラフマーの修士論文、‘Timun Emas (Indonesian Folktale) and Sanmai no Ofuda(Japan Folktale) (Comparative Study of Narrative Structure and Cultural Background)’ である。その先行研究は、インドネシア昔話「ティムン・マス」と日本昔話「三枚のお札」を比較する研究であった。ユリアニ・ラフマーは日本の伝説に関して、非常に興味を持っており、特に日本の昔話を研究していた。様々な日本の昔話を読んだり聞いたりするためには、関連知識として古代の言語の多様性だけでなく、日本社会、日本文化に関する知識を増やすことも必要だと言われている。その上で、日本の昔話にインドネシアの昔話と同じようなテーマがいくつかあることを見つけている。その様々な類似の話の中から、日本昔話『三枚のお札』という話とインドネシア昔話『ティムン・マス』という話を選択している。この研究の中で、三つの課題が指摘されていた。すなわち、1)両国の昔話中の物語構造を明らかにすること、2)両国の昔話中の文化的要素を明らかにすること、3)両国の昔話中では類似点と相違点があることを明らかにすることであった。両国の文化作品は異なる言語なので、その三つ課題を解決するため、比較文学アプローチ、文化的アプローチ、A.J.グレマスのモデルによる構造主義アプローチが使われていた。研究結果においては、物語の構成と文化的要素のいくつかの部分が同じことが見出されたが、両国の昔話の筋書きの特徴と話の生まれた社会生活の違いを見ると、互いに影響を与えてはいないと結論されている。本研究においても、日本昔話とインドネシア昔話を対照研究することを目的としている。ユリアニ・ラフマーと同じように、筆者も昔話に関して強い興味を持っている。しかし、筆者が様々な話を読んだり学んだりするときに、昔話の主人公として様々な動物があることが気になっている。やはり昔話は、読者に影響を与えることができると思うので、主人公の動物がどのように読者に想像されているのかを一つ目の課題とする。そして、異なる文化作品なので、どのような比較分析ができるかを二つ目の課題とする。その上で、その主人公の行動は、分析表の中で良い行動と悪い行動の二つに分けて分類し、その分布から分析して結論を導く。併せて、この研究は、インドネシアの日本語学習者が両国文化の違いを理解する実践的学習に役に立つと筆者は考える。インドネシアと日本は遠く離れていても、いくつかの類似点のある昔話をもっている。研究課題を整理すると、以下の通りである。①昔話の中で、悪い性格と良い性格は、どのように想像されているか。②インドネシアの昔話と日本の昔話の類似点と相違点は、どのような比較分析できるだろうか。具体的な研究方法として、まず日本昔話とインドネシア昔話の情報源を探す。次に、様々な両国の昔話を整理する。そして、両国の昔話から、動物の主人公として人気の高い、カンチル、狐、田螺、猿を取り上げ、主人公の行動を分析表で良い行動と悪い行動に分類・分析し、結論を導く。本研究では、様々なメディアソース(日本昔話の図書、インターネット)等を使っているが、重要なソースは柳田国男の著作、東京外国語大学のウェブサイト、世界神話伝説大系第15巻である。