出版者
第一出版社
巻号頁・発行日
vol.第5, 1938
著者
高崎 智彦
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.199-206, 2007 (Released:2008-06-05)
参考文献数
21
被引用文献数
2

ウエストナイルウイルスはフラビウイルス科フラビウイルス属のウイルスで,蚊によって媒介される.1937年にアフリカ・ウガンダで発熱患者から発見され,1999年には米国で初めて患者が報告された.ヒトにおける病態は,非致死性の急性熱性疾患であるウエストナイル熱と脳炎,髄膜炎,脊髄炎などの中枢神経系の症状を呈するウエストナイル脳炎がある.北米での主たる媒介蚊は,アカイエカ(Culex. pallens),ネッタイイエカ(Cx. quiquefasciatus),Cx. restuans, Cx salnarius, Cx. talsalisなどイエカ属のカであるが,媒介可能なカは60種以上である.米国での患者数は,1999年以降2007年までに27000人以上であり,カナダでの患者数も2002年以降,4600人以上の患者が報告されている.日本においても2005年9月に米国渡航者によるWN熱の輸入症例が初めて確認された.北米のウエストナイルウイルスは,依然として強い病原性を示しているが,2003年のテキサスとメキシコでの分離株の中には,弱毒株が存在することが報告されている.ウエストナイルワクチンの開発状況はヒト用のワクチンは開発中でまだ実用段階にはない.ウマ用のワクチンは,不活化ワクチンが2001年から使用され,DNAワクチン,キメラ生ワクチン,レコンビナントワクチンも認可されている.
著者
倉根 一郎
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
ウイルス (ISSN:00426857)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.63-68, 2005 (Released:2005-11-22)
参考文献数
25

ウエストナイルウイルスは自然宿主であるトリと蚊の間で感染環が形成され維持されている.米国においては約200種のトリがウエストナイルウイルスに感染し,さらに,40種以上の蚊からウイルスが分離されている.このように,多種の蚊からウイルスが検出されることは,他のフラビウイルスに比し,ウエストナイルウイルスがより多くの種類の蚊によって媒介され,さらに多種類の動物に感染しうる性質を有したウイルスであること示唆する.ヒトにおいてはウエストナイルウイルス感染者の約20%が症状を示すと考えられている.急性熱性疾患であるウエストナイル熱が多数を占めるが,髄膜炎,脳炎(髄膜脳炎),さらに近年脊髄,末梢神経症状として弛緩性麻痺,多発性神経炎の報告もなされている.このようにウエストナイルウイルスは,ヒトにおいては多様な症状を引き起こす性質を有するウイルスであるといえる.近年,アメリカ大陸やロシアにおいて侵淫地域が拡大している.日本への侵入も危惧されており,今後一層注目すべきウイルスといえる.
著者
森田 公一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.93, no.11, pp.2328-2333, 2004-11-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

熱帯性の蚊媒介性ウイルスであるウエストナイルウイルス(西ナイルウイルス)が1999年,米国に侵入し現在,北米・中米へと拡大を続けて多くの患者が発生している.本年度はカリフォルニア州でもすでに多くの患者発生が見られ,日本へ侵入する可能性があり警戒が必要である.わが国へ侵入した場合には日本脳炎との鑑別が重要である.

1 0 0 0 OA 訓導論

著者
石田利作 著
出版者
教育研究会
巻号頁・発行日
1921
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.144-147, 2003-03

最近、若い女性が、優雅な曲線を描く竹の取っ手のバッグを持つ姿を見かけたことがないだろうか。 サマンサ タバサ ジャパン リミテッド(以下サマンサ、本社東京)が展開しているバッグ専門店「サマンサタバサ」で、一番人気の商品「オルラーレ」だ。価格も1万円台からと手ごろで、1998年の発売後、年間2万個売れるヒット商品となった。
著者
梅本 幸一郎
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.205-212, 2017 (Released:2017-10-06)
参考文献数
25

In this article, we review a series of first-principles studies of phase transitions in earth/planet-forming materials under ultrahigh pressure which corresponds to deep interiors of super-Earths and is difficult to be achieved by diamond-anvil-cell experiments. As examples, we discuss dissociations of MgSiO3 post-perovskite and novel crystalline phases of SiO2 and Al2O3 under ultrahigh pressures. The methods shown in this article are general and can be applied to any structural phase transitions.