著者
大久保 隆夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.630-631, 2016-06-15

乗り物のセキュリティを考える上で,重要なセーフティとセキュリティの概念について説明する.前者は乗り物の製品開発において従来から考慮されてきた概念であり,後者はIT分野を中心に考慮されてきたものである.両者は,共通点もあるが相違もあるため,双方を実現するためには,手法も含め課題が多く存在する.
著者
中嶋 英介
雑誌
国文学研究資料館特別コレクション――山鹿文庫目録――
巻号頁・発行日
pp.1-39, 2019-04-01

○本目録は、国文学研究資料館特別コレクション(平戸山鹿家旧蔵)の資料群を収めた。○目録は国文学研究資料館蔵『山鹿家積徳堂文庫目録稿』(Aリスト・Bリスト・別リスト第一分冊・第二分冊。以下、『目録稿』と表記。)及び『山鹿素行著述稿本類目録』( 重要文化財指定書・及び指定附書のリスト)・山鹿文庫受入リストをもとに作成した。原則として『目録稿』の表記順に基づいて作成したが、番号等明らかな誤記がある場合は適宜訂正した。○本目録は国文学研究資料館共同研究「山鹿素行関連文献の基礎的研究」(研究期間:2016~2017年度、研究代表者:中嶋英介)による成果の一部である。
著者
中野 由章 中山 泰一
雑誌
情報教育シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.1-7, 2017-08-10

大学入試センター試験において,数学 ② の選択科目として 「情報関係基礎」 が長く出題されている.これは,数学 Ⅱ ・ B を履修していない専門学科の生徒も大学入試で不利にならないよう配慮されたものである.高等学校 2003 年度入学生から学年進行で普通教科 (現 ・ 共通教科) 情報科が必履修となったが,専門学科の生徒は専門教科の学習でそれを代替する特例措置があり,殆どの専門学科ではその特例を利用して,共通教科情報科を開設していない.そこで,現行学習指導要領における専門教科の情報関係基礎科目の目標と内容について分析し,その類型化を試みる.
著者
細川 裕史
雑誌
阪南論集.人文自然科学編
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.91-90, 2018-03
著者
小澤 京子
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-11, 2019-03-31

In France, from the age of Enlightenment to the early 19th century, scientific-technical images and their graphical arrangements became a device for recognizing, describing, and thinking about the world. Along with the illustrated plates and image tableaux in scientific books, dictionaries, and encyclopedias, architectural imagery came to function as a means of classification, comparison, description of history, and designing buildings. It was during this period that a turn occurred in architectural theory: a shift from the neo-classical concept of architectural character to the rationalist or eclecticist notion of building types. Two architectural treatises by Jean-Nicolas-Louis Durand, Recueil et parallèle des édifices de tout genre … (1799–1801) and Précis des leçons d’architecture … (1802–1805), marked a characteristic point in this turn. In Recueil , a juxtaposition of the buildings from various ages and areas in a tableau enabled a typology based on the comparison of formal structures by freeing architecture from the historical and regional contexts and from aesthetic judgment. In Précis , arranging several architectural elements on a grid provides an algorithm of designing buildings for the architects as engineers, not as artists. This essay clarifies the peculiarity and the significance of Durand’s graphical system in the context of intellectual history.
著者
新野 大輔 木坂 綺花 平林 晃 井尻 敬
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.38-45, 2017-09-09

野球の打撃練習方法のひとつである素振りでは,ボールが飛んでくるコースや位置を常にイメージすることが重要であると言われている.しかし,実際に素振り練習を行っても,それがイメージと一致しているかは確認が困難である.そこで本研究では,高速度カメラにより,素振り練習の精度を可視化する手法を提案する.具体的には,バッティングティーを用いた素振り練習を高速度カメラで撮影し,得られた高速度動画からバットの軌道を追跡することで素振り精度とバットの軌跡を可視化する.提案手法の精度評価を行い,素振りの練習目的としては十分な推定精度が得られていることを確認した.
著者
小笠原 弘幸
出版者
東洋文庫
雑誌
東洋学報 = The Toyo Gakuho (ISSN:03869067)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.86-112, 2008-06

Ottoman historians often claimed the existence of a close relationship between the Ottoman Empire and the Seljuk Dynasty, although no reliable contemporary source can show this relationship to be based on historical fact. Nevertheless, these accounts of such a relationship were of value because they provided legitimacy for Ottoman empire rule. The purpose of this article is to investigate how the Ottoman historians of the 15th and 16th centuries went about narrating this pseudo-genealogical relationship.During the 15th century, Ottoman historians stressed the Oğuz origins common to the Ottoman Empire and Seljuk Dynasty (see Yazıcıoğlu, Kemâl and Neşrî), and even invented a marriage between the Ottoman ancestor and the Seljuk royal family (see Enverî, Râdvûn and Ebû’l-heyr). These accounts worked as a means of legitimizing Ottoman rule in 15th century Anatolia, where many Turkish emirates claimed to be successors of the Seljuks.However, the narrative concerning the Seljuks drastically changed during the 16th century, with no Ottoman historian writing about the above-mentioned marriage and only a few (Bitlîsî, Nasûh and Lokmân) regarding the Seljuk Dynasty as Oğuz in origin. The most popularly supported non-Oğuz origin was Afrasiyab, the legendary Turkish king of Shāhnāme (see Bitlîsî, Küçük Nişancı and Lokmân), who was generally favored among such Persian historians as Mustawfī. Another possible ancestor was the Prophet Abraham (see Zaʻîm, Abû’l-ʻAbbâs), although no non-Ottoman historian ever mentioned any Abrahamic origins regarding the Seljuks. Some of the sources argued that the Turks originated from Abraham, however(see Jāhiz, Ibn ʻInaba).The author concludes from this examination that the change of narrative between the two centuries in question was caused by two factors: the political situation and historiographical trends. During the 16th century, the legitimizing force of the Seljuks was deemphasized, as the Ottoman Empire developed beyond the former territories of the Rum Seljuks and came under the stronger influence of Persian historiography.
著者
坂野 雄二 東條 光彦
出版者
日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 = Japanese journal of behavior therapy (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.73-82, 1986

本研究の目的は,日常生活のさまざまな状況における個人の一般性セルフ・エフィカシーの強さを測定する尺度を作成し,その信頼性と妥当性について検証することである。知覚されたセルフ・エフィカシーの強さを表わしていると思われる項目の選択と,それらの因子分析の結果にもとづいて,16項目から成る「一般性セルフ・エフィカシー尺度(GSES)」が作成された。再検査法,折半法,平行検査法等による検討の結果,GSESは内的整合性も高く,信頼性,妥当性も十分に高いことが示された。また,抑うつ状態にある患者と,中程度ないしは高程度のセルフ・エフィカシーを示す健常者との聞でGSES得点の比較を行ったところ,抑うつ状態にある者は,そうでない者に比べて得点が有意に低いという結果が示された。その結果,GSESは弁別力という点でも妥当性は高く,臨床的応用あるいは研究への応用に十分に耐えうることが示唆された。
著者
三塩 武徳 小谷 善行
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2014-GI-31, no.4, pp.1-6, 2014-03-10

ゲームの不完全情報の推定を行うアルゴリズム Using Past Playout(UPP) を提案する.UPP はモンテカルロ法において過去のシミュレーション結果のうち現在局面に至るものを取り出し,仮定した情報の間の勝率を比較する.相手側の勝率が高い部分は実際の局面と等しい可能性が高い.これを使って不完全情報の推定を行う.アレックス・ランドルフ (Alex Randolph) [1] によって発表された二人零和確定不完全情報ゲームである 「ガイスター」 において UPP を用いたプログラムと既存手法の猪突戦法,および通常のモンテカルロ法とで対局を行った.結果,猪突戦法に対しては思考時間 0.25 秒で 94%の勝率,モンテカルロ法との対局ではお互いの思考時間 1 秒で 55%の勝率を挙げた.これらの結果より,ガイスターにおける UPP の有効性を示した.
著者
齋藤 雄太 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.196-200, 2016-10-28

事前知識を用いない多人数不完全情報ゲームのAIの学習は、人工知能を現実世界の問題に応用する上で非常に重要な課題の一つである。本研究では、多人数不完全情報ゲームの一種であるトリックテイキングゲームの行動価値観数を線形関数で近似し、Q学習を行った。その結果、トリックテイキングゲームにQ学習を適用することで単純なルールベースのプレイヤに勝る結果が得られること、自己対戦による学習を行うことで、ランダムプレイヤによる学習を行った時よりも学習結果が向上することを示した。
著者
宇津木 成介 野口 智草
出版者
奈良学園大学
雑誌
奈良学園大学紀要 = Bulletin of Naragakuen University (ISSN:2188918X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.187-195, 2016-09-30

文系の学部における初等統計学の教育では、標本から母集団の分散を推定する際、標本の偏差平方和をnで割るかわりにn-1で割るべきことを教えるが、なぜそうであるのかを説明することは簡単ではない。本研究では、複数の内外の教科書がこの問題についてどのように対処しているかを概観した。結論として、いずれの教科書においても、わかりやすい説明は見当たらなかった。初学者向けの説明としては、実例を多く挙げて説得を試みること、また、n個の標本に基づく標本平均値の分散の期待値が母分散をnで割ったものに等しいことをわかりやすく説明することが必要であろう。
著者
中村 樹之 今給黎 隆
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.56-59, 2018-12-15

CEDEC(コンピュータエンターテインメントデベロッパーズカンファレンス)は,今年で20周年となりました.これもひとえに情報処理学会・情報処理研究者の皆様にご協力いただいた賜物でございます.本報告では,これまでのCEDECを振り替えって,20年間に変化したことや,情報処理学会との関係についてまとめさせていただきました.今後もこのカンファレンスを益々発展させていきたいと思っておりますので,皆様からのなお一層のご協力をお願いできれば幸いと存じます.