著者
山根 繁
出版者
関西大学外国語学部
雑誌
関西大学外国語学部紀要 (ISSN:18839355)
巻号頁・発行日
no.17, pp.17-33, 2017-10

テレビニュース英語は,その言語表現の丁寧さの観点から,パブリック・スピーチなどと同様,一般的に,フォーマル (formal) なスピーチスタイル (speech style) の範疇に分類される。特に,政治に関するニュースでは,より丁寧な言語表現が使用される(井上, 2017, p. 67)。テレビニュース英語は,原稿の段階では「書きことば」で,ニューズライターが推敲を重ねてニュース原稿として出来上がる。それをプロのニューズキャスターが読み上げた瞬間から「話しことば」へと変換される。また,ニュース内容は正確に視聴者に伝達されなければならないため,ニューズキャスターには発音の明瞭性が要求されるが,フォーマルなニュース英語の中にも,会話などカジュアルな英語に見られる発音と共通した特徴が現れる。本論では,アメリカテレビニュース英語の音声特性を,一般的な会話などの話しことばに現れる音声現象に言及しながら,音響音声学の手法を用いて分析する。また,本論ではニュース英語の音声特性を 1) 分節音素と,2) プロソディーおよびその他の二つに大別して検討する。
著者
柏木 隆雄 Takao KASHIWAGI
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.15, pp.43-65, 2014

昭和初期から30年代後半にいたるまで、抒情詩人として活躍した三好達治の詩業は多くの詩集に窺われるが、詩作の根底に彼が学んだフランス語詩の影響がある。人口に膾炙する彼の『測量船』中、取り分けて有名な「雪」と「甃のうへ」の両詩について分析を試み、「甃のうへ」については、フランス詩とのかかわりで新たな視点を得ようとする。またジュール・ルナールやフランシス・ジャムの詩の読書体験から、三好の詩作に与えた影響を探る。さらにその詩的生涯において特記すべき、福井県三国町での戦中・戦後の生活についても考察を加える。
著者
阿久津 洋巳 AKUTSU Hiromi
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
no.13, pp.245-252, 2014

岩手大学教育学部は学期末に授業評価を実施するが,実施された結果を詳細に検討した報告書はまだ公表されていない。筆者は授業評価が測定している構成概念と測定される概念間の関連,および評価が高い授業の特性を調べるために,2013年度前期に集められた実際の評価データー(1680ケース) に多変量解析を適用して分析した。「教員の授業の技量と学生の満足度」「授業に対する学生の興味と意欲」「授業外の活動」「シラバスの評価」の4つの要因が見出された。技量・満足度と興味・関心の間に関連があり,また技量・満足度とシラバス評価の間にも関連があった。評価の高い授業は,話し方が明瞭で聞き取り易く,よく準備されていて,学生の理解に配慮して適度な分量と速さで進むという特性をもっていた。一方測定尺度としての欠陥も見つかった。評価アンケートは回答が特定の値に集中し、分布は偏っていた。尺度の信頼性は検討されていなかった。信頼できる評価尺度の開発が必要である。
著者
小石 ナカ
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
栄養と食糧 (ISSN:18838863)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.420-437, 1962-01-30 (Released:2010-11-29)
参考文献数
34

年齢4~10才の養護施設児童ならびに一般家庭児童392名(男子のみ)の全対象を一群20ないし50名を単位として, DL-トリプトファン, L-リジンあるいはDL-スレォニン各05~0.69/日を1958年10月1日より14ガ月間にわたり連日内服させ, その日常食餌への補足が児童の成長におよぼす効果について検討し, つぎの成績をえた。1.まず6~9才学童にトリプトファンを補足した場傷その補足による14カ月間の体重増加量は, これを実験開始時体重に対する成長比率としてみた場合, 対照群に比べて平均約20%大となり, 有意な補足効果がみとめられた一しかし身長における補足効果は体重の場合ぼど明らかではなかった。2.つぎに8~10才学童にリジンを補足した場合, その14カ月間における体重増加比率は対照に比べて平均約13~19%大であり, これもまた有意な補足効果であったただし身長における効果はトリプトファンの場合同様体重におけるほど明らかな差としてみとめられなかった。なおスレオニンをリジンに追加補足した場合の効果については本試験条件では認められなかった。3.以上トリプトファンあるいはリジン補足の効果は成長速度, ことに体重増加として証明できたが体力検査成績あるいは血液蛋白性状などに影響を与えなかった。4.学童の日常摂取食餌をみると摂取栄養素量はほぼ十分であるが, その必須アミノ酸組成はこれをFAO規。準配合対比としてみると, トリプトファン76~78%, 含硫アミノ酸75~83%でともに蛋白価の制限因子となる。またリジン対比は117~128%となったが, 質的に良好な蛋白摂取にあっては, リジン摂取は約154mg/kg, FAO規準対比約150%であり, この点からはまだ不十分な摂取量であるとみなされた。5. 以上の成績から, トリプトファンあるいはリジン補足はわが国学童の成長促進に役立つものであり, その理由が日常摂取食餌中のトリプトファンあるいはリジンの相対的不足に帰因するものであろうと推論した。

1 0 0 0 日蓮宗読本

著者
立正大学日蓮教学研究所編
出版者
平楽寺書店
巻号頁・発行日
1985
著者
成川文雅著
出版者
共栄書房
巻号頁・発行日
1980
著者
日蓮宗編
出版者
日蓮宗新聞社
巻号頁・発行日
2001
著者
川道 美枝子
出版者
研成社
雑誌
プランタ (ISSN:09152059)
巻号頁・発行日
no.106, pp.19-24, 2006-07