著者
近山 隆
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.599-604, 1983-09-15
被引用文献数
4

近年 プログラム言語Lispは その提供する高い会話的プログラム生産性のため 記号処理用言語としてのみならず 汎用のシステム記述言語として注目されている.筆者はシステム記述言語としての利用を目的として Lisp の方言Utilisp の処理系をHitac M シリーズVOS3上に開発した.Utilispはシステム記述用に必要な文字列や二進データの効率のよい処理機能や 操作系など外部との通信を行う機能をもつ.一方 Lisp本来の特質を生かし 多様な利用形態に対応するため 高い柔軟性と拡張性を有している.本論文では Utilisp システムの機能面での特徴を述べ その必然性と 実現に用いた手法を解説する.
著者
東北地方整備局
出版者
国土交通省
巻号頁・発行日
2011-04-01
著者
磯村 尚子 殿岡 裕樹
出版者
沖縄工業高等専門学校
雑誌
独立行政法人国立高等専門学校機構沖縄工業高等専門学校紀要 (ISSN:1881722X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.19-26, 2013-03

ネギ属植物のうちタマネギとネギはわが国の農業における主要な野菜品目であり、両者を合わせると年収133万トン、年商2,000億円の市場価値を有している。沖縄県でも伊平屋島や伊是名島でタマネギの産地化が試みられるなど、ネギ類に関する取り組みがなされているが、生産量は年間539トン、生産効率は全国平均比で半分程度とふるわず、この原因としては本州に適したタマネギやネギの栽培品種が沖縄の気候風土に合致していない可能性が考えられた。タマネギには従来栽培されているものの他に、主として熱帯〜亜熱帯域で栽培されているシャロットと呼ばれる分球性のグループが知られており、高温・多湿に強く土壌病害にも抵抗性を持つことから沖縄の気候風土に合致した新たな品目になりうると考えられた。本研究では、シャロット及びシャロットとネギの雑種を用いた栽培試験を行い、その特性を調査した。栽培の結果、シャロットは分球を形成し雑種はネギ様の成長を示すことなどを明らかにした。これらの結果は沖縄におけるシャロット栽培の可能性を示すものであった。
著者
李 咏梅 菅原 一孔 尾崎 知幸 小西 亮介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.167, pp.37-42, 2002-06-20

指数減衰信号の周波数推定手法としてR.Kumaresan及びW.Tufts(KT)によって提案されたKT手法がよく知られている.KT手法では線形後ろ向き予測法と特異値分解が重要な役割を果たしている。しかし,信号の中で雑音が増加した場合,KT手法では周波数の推定は困難である.本論文では、雑音が増加した場合においても,良好な周波数推定を行うための手法を提案する.提案手法では、前向きと後ろ向き線形予測法に基づいて,異なった時間信号区間を用いて信号に対する零点グループを抽出ことにより,信号に含まれる周波数を推定する.シミュレーション結果により,提案手法はKT法に比べ良好な推定結果が得られることを示した.
著者
山道 将人 満保 雅浩 静谷 啓樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.99, no.414, pp.51-58, 1999-11-08

有限体上の楕円曲線の位数は多項式時間で計算できることがSchoofにより示されたが,逆に,与えられた位数を持つ有限体上の楕円曲線を多項式時間で計算できるかどうかは1986年以来の未解決問題である.本論文ではこの未解決問題に関して,与えられた位数を持つ楕円曲線を求める多価部分関数fの難しさの特徴付けを行う.その結果,もしブール式を充足させる割り当てを一つ出力する多価部分関数satがfに多項式時間Turing帰着するならば,多項式時間階層がNPまで潰れることを示す.また拡張Riemann予想の仮定のもとで,この未解決問題と等価な問題を示す.
著者
石原 正恵 今西 亜友美 阪口 翔太 福澤 加里部 向 昌宏 吉岡 崇仁
出版者
京都大学大学院農学研究科附属演習林
雑誌
森林研究 = Forest research, Kyoto (ISSN:13444174)
巻号頁・発行日
no.78, pp.39-56, 2012-09

近年,日本各地でシカの採食による草地の植生改変が生じている。芦生研究林長治谷作業小屋の開地ではススキを主とする草本群落が見られたが,2007年以降シカの採食により衰退した。防鹿柵によるススキ群落の種多様性および現存量の回復過程を把握するため,柵設置1~3年後に柵内外で植生調査および刈り取り調査を行った。柵設置1年後から柵内は柵外に比べ種多様性が高く,機能形質を元に種を分類した機能群の多様性も高くなり,種組成にも明瞭な違いが見られた。調査地近辺で2003年に見られなくなったと報告されていた種を含む77種が柵内で見られた。群落高,植被率および現存量も2年後には一般的なススキ草地と同程度まで増加した。このようにススキ群落の多様性と現存量が早期に回復したのは,ススキ群落の衰退直後に柵を設置したためと考えられた。柵内では背丈の高いススキ,オカトラノオや小高木・低木種が優占し,一部の背丈の低い分枝型広葉草本は競争排除され,高木種の定着も見られなかったため,今後もしばらくはススキ群落が続き,多様性が低下すると予想された。柵外では不嗜好性のイグサと分枝型一年生広葉草本のトキンソウの被度が増加し,植生の単純化が進行した。
著者
上野千鶴子著
出版者
法研
巻号頁・発行日
2007
著者
中原 孝信 前川 浩基 羽室 行信
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.442-448, 2013-08-01

本研究は,特定のテレビ番組を視聴しながら投稿されたツイートの内容を解析することで,急激に投稿数が増加したときの内容などを検出し,それらを要約する手法を提案する.提案手法では,まず単語の共起関係に基づいたクラスタリングから概念を生成する.そして,バースト時の投稿と番組の台詞に一致した投稿を興味対象のツイートとして考え,それらのツイートをできる限り多く被覆するような少数のクラスタをナップサック制約付き最大被覆問題を用いて抽出する.抽出されたクラスタは,興味対象のツイートから得られたトピックを表していると考え,膨大なツイートから特定の目的に関係する投稿内容を要約することが可能である.計算実験では,テレビアニメーション番組「宇宙兄弟」を対象にして提案手法の有効性を示す.
著者
江頭 伸昭 堤 国章 山本 将大
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では、うつおよび糖尿病を考慮して、抗がん薬による末梢神経障害に対して予防および治療薬として有望な候補薬剤の探索を行った。その結果、抗うつ薬であるデュロキセチンや抗糖尿病薬であるエキセナチドが、抗がん薬であるオキサリプラチンによる末梢神経障害を改善することを見出した。さらに、胃潰瘍治療薬であるポラプレジンクが、抗がん薬であるパクリタキセルの抗腫瘍効果に影響せずに、パクリタキセルによる末梢神経障害を抑制することも明らかにした。
著者
川竹 基弘 西村 剛 志村 清 石田 良作
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.161-162, 1960-09-01

The methods of fertilizer application tested were as follows: 1) Subsoiling, 2) Broadcasting, 3) Drilling beside planting rows, 4) Drilling between planting rows. With corn and oats, the method of drilling beside planting rows brought the best top growth. With immature soybean and common vetch, it was superior by subsoiling. The yield in each crop was similar in tendency to the top growth, except that of common vetch which decreased owing to lodging caused by excessive growth by the subsoiling method. Drilling between rows brought about the most inferior growth and yields in all the crops. Effects of the difference of the method on the root development were recognized with common vetch and oats as differences in distribution of roots around and beneath the fertilizer placed. Subsoiling application promoted the penetration of roots in common vetch only. It was observed that the roots which distributed around the fertilizer were white and fresh. Though no data about the relation between top growth and root weight were obtained in this investigation, the authors assumed detailed studies of quality or viability of root should be important to elucidate such a relation.