著者
内田 千代子 高橋 由光 杉村 仁美 UCHIDA M KING R OSTROFF R FINN-STEVENSON M
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本自殺予防教育により、多くの学生が「自殺の危険のある友人に、効果的に支援を申し出ることが自分にできる、自殺したいと思っているか聞ける、それにより友人を救う可能性がある」「死別による悲しみで苦しんでいる人に、カウンセリングや精神科受診を進めることがあると思う」と感じるようになった。友人の危険に際し適切な援助を勧めることができることによる自己効力感(self-efficacy)、遺された人をサポートできる力をもち、ピアサポーティブな行動をとれる学生を養成するという本研究の目的に叶った効果が認められた.
著者
宇陀 則彦
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.150-154, 2006-04-01
参考文献数
19
被引用文献数
2

図書館システムは図書館員のための業務用システムから利用者のためのアクセス支援システムへと大きく位置づけを変えた。アクセス支援システムとは,サービス機能が有機的に連携した統合型ソフトウェア環境を指す。このようなシステムを実現するためには,新しい図書館サービスを発想できる人材が求められる。システムライブラリアンはサービスと技術の両方の視点を持って新しいアイディアを生み出す創造的職業であり,役割は違ってもライブラリアンであることに変わりない。システムライブラリアン育成には,網羅的,横断的,複眼的カリキュラムが必要であり,そのうち最も重要なのは複眼的な視野を持たせることである。
著者
松下 達彦
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.8-9, 2014-03-15

Text modification is essential to adjust the lexical level of texts for various purposes. This study describes how an online lexical analyzer of Japanese texts named J-LEX was developed. After putting a target Japanese text in the input window, J-LEX returns the lexical frequency profile (a table for the proportion of text coverage by vocabulary frequency level) and the analysis result window where words beyond the designated frequency level are highlighted in red. J-LEX is expected to facilitate and simplify the analysis of the lexical level and the lexical adjustment of texts.
出版者
国立国会図書館
巻号頁・発行日
vol.2013年, 2013-03-20
著者
磯山直也 ウォーリー木下 出田怜 寺田努 塚本昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.168-179, 2014-09-12

本稿は,参加型演劇YOUPLAYの概要,システム構成,公演を通じての考察について報告する.YOUPLAYとは,一般の参加者が演者となり,決められた物語の中で役を演じる舞台となっている.舞台は床一面壁一面に映像が投影されており,舞台の天井にカメラを仕込んだり,参加者がセンサを身に着けることによって,映像や音声がインタラクティブに変化し,参加者は物語の中に没入して演じることができる.YOUPLAYはこれまでにYOUPLAY Vol.0(03/20–24,2013)とYOUPLAY Vol.1(11/16–24,2013)の2度,大阪梅田のHEP HALLにてそれぞれ全40公演ずつ行なっており,参加者の様々な反応を見ることができた.参加者からは自由記述のアンケートも得ており,「楽しかった」「またやりたい」などといった感想が多く見られた.
著者
遠藤 愛
出版者
筑波学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

平成22年度は,エリートテニス選手の生育史に関する調査結果にもとづいて,世界レベルの選手になるために必要な発育発達過程における運動遊びと,テニスの技術・体力トレーニング方法,および指導方法を提示することを目的として研究を進めた.運動遊びについては,調査対象者全員が,かくれんぼ,鬼ごっこ,竹馬,野球,サッカー,木登りなどに親しんでいた.選手らは,日常の運動遊びを通して,「相手の裏をかく,相手をだます(松岡修造氏)」,「年上の相手にいかに勝つか(井上悦子氏)」といった知恵を働かせる習慣を養っていた.幼少時の運動遊びにおける工夫は,テニスプレーヤーとしての勝負の駆け引きや,独自の技術・戦術の開発にも貢献したと述べている.また,テニストレーニングにおいては,「自分の性格に適したプレースタイル(沢松奈生子氏,錦織圭氏)」の習得を重視していた.選手,指導者らは,自らの特徴を認識し,「なぜその練習をするのかを納得してから(沢松氏)」,トレーニングを行っていた.トレーニング方法としては,「テニス中継のラジオを聞きながら素振りをする(坂井利郎氏)」,「スピンをかけて壁を越える練習(長塚京子氏)」など独創的なものも認められた.本調査の結果から,一流選手は,幼少時から運動に親しみ,その中で体を使った遊びの楽しさだけではなく,勝負の駆け引きや知恵を働かせる楽しさも学んでいたこと,テニストレーニングにおいては,自らの性格とそれに適したプレースタイルを追求していたこと,独自のトレーニング方法を開発,実践していたことなどが明らかになった.また,指導方法においては,指導者が,選手の精神面,肉体面における特徴を理解し,その選手独自のプレースタイルを開発,習得させることが重要であろう.

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出版者
東京人類學會事務所
巻号頁・発行日
1911
著者
橋本 明 中村 治 板原 和子
出版者
愛知県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

わが国の近代精神医療史資料の保存と利用は危機的な状況ある。本研究は、精神医学史学会でのシンポジウムおよび資料展示、さらに研究期間中に数度開催したワークショップでの研究発表と討議をとおして、精神医療史資料の保存と利用に関する研究基盤を整備することに貢献した。また、本研究の一環として西欧の精神医学ミュージアムの現地調査を行い、その歴史と現状を比較検討しながら、今後のわが国における精神医療史資料の利用や展示のありかたを検討した。