著者
Sara Jonasson Johan Eriksson Lotta Berntzon Ulla Rasmussen Birgitta Bergman
出版者
日本植物細胞分子生物学会
雑誌
Plant Biotechnology (ISSN:13424580)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.227-232, 2008-06-01 (Released:2008-06-25)
参考文献数
53
被引用文献数
5 13

The non-protein amino acid β-N-methyl-amino-L-alanine (BMAA) is a neurotoxin that was recently found to be produced by most cyanobacteria. The neurotoxin was discovered in 1967 in the seeds of the cycad Cycas micronesica, but this BMAA may originate from the symbiotic cyanobacterium Nostoc, which inhabits the roots of cycads. BMAA is thought to be the cause of the deadly neurodegenerative disease amyotrophic lateral sclerosis/parkinsonism dementia complex (ALS/PDC), common among the Chamorro people of Guam. It was demonstrated that the Chamorros, in all probability, have been exposed to high levels of BMAA through dietary consumption of flying foxes which fed mainly on cycads seeds. BMAA production may be a common conserved evolutionary feature among cyanobacteria and due to their wide global distribution, the toxin may be a common concern and potentially involved in provoking degenerative diseases worldwide. BMAA may likewise be bioaccumulated in other cyanobacterial based food webs within ecosystems outside Guam, and it is proposed that such webs may exist in the Baltic Sea, with its massive occurrence of cyanobacteria (blooms).
著者
花輪 千秋 高橋 芳子 高橋 和子
出版者
公益社団法人 日本女子体育連盟
雑誌
日本女子体育連盟学術研究 (ISSN:18820980)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.22, pp.17-28, 2005

本研究は山形大学附属小学校中学年39名を対象に, 魂をゆさぶる「表現」の学習を成立させるための2年間の試みである。<BR>魂をゆさぶるためには, 価値とエネルギーを持つ教材が必要であり, 筆者らは国語で取り扱う名作の物語にそれを求めた。3年生時は『つり橋わたれ』, 4年生時は『花さき山』(共に8時間扱い) を素材として「表現」の指導を行った。国語では心情の読み取りを平行して行った。<BR>その成果として (1) 表現課題の設定により, 児童たちは主人公に自分の心情を重ねて表現することができた。(2) 感性に働きかける「音・ことば・物」でイメージを豊かにしたことによって「表現」が多様になり, 深くなった。(3) 物語の主人公を媒体に指導者と児童, 児童と児童が互いの心情に触れ, 魂をゆさぶる表現を生み出すことができた。
著者
栗原 嘉一郎 冨江 伸治 植松 貞夫 門谷 眞一郎
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
vol.311, pp.93-100, 1982

本論文では, 研究者の研究活動における雑誌利用について, 雑誌1タイトル当りの利用者数, 研究者一人当りの和洋別利用種数, ならびに研究者の研究領域と雑誌の主題部門との関係などを, 設定したA, B 2種類の利用形態とともに明らかにした。もとより, 本調査研究は調査対象を筑波大学の教官に限定しているため, 研究領域別にみた場合, 調査母数およびその中でのさらに細かい研究内容という点で, 部分的には片寄りがあるものと思われ, ここに示した結果が, ただちに充分な一般性をもっているとは言えない。しかし, 同種調査をさらに多数の大学等で実施するにしても全研究領域について片寄りなく調査対象者を選定することはかなり困難であること, 研究者の研究情報に大きな比重を占める雑誌の利用の状況について, 今迄その実態が限定つきにせよ明らかになっていないことから, 本論文に示した結果は, 雑誌利用の面からみた研究領域相互の近接性の傾向を知る上で有効であり, 従ってキャンパス内ならびに図書館内での学術雑誌の配置のあり方や, 雑誌の共同購入の可能性などについて考究するための一つの検討資料として利用することには有効であろうと考える。なお, 本論文の骨子は文-3, 文-4において既に発表している。本論文はそれらを一つにまとめたものであるが, その際, 人文社会系の研究領域を細分化しすぎていた点等の研究者の研究領域・雑誌主題部門のグルーピングの方法や, 表の表現方法等について再検討を行ない, 一部を変更し, それにともなう再集計を行なった上でまとめたものである。
著者
東 禎二 梅村 俊彦 下川 和輝 山田 浩司
出版者
Japan Society for Health Care Management
雑誌
日本医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:18812503)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.350-355, 2007

医療現場におけるIT化の進展に伴って、電子カルテを始めとして関連する部門システムおよびそのデータベースであるマスタの数も増加している。特に医薬品に関わるマスタ (以下薬品マスタ) はオーダリングシステム、医事システムはもとよりほぼすべての部門システムに関連しており、その不整合は在庫管理だけでなく、安全管理面でも問題となり得る。<BR>当院では1999年11月物流システムの導入によりそのマスタ管理ツールを用いて物流、医事、オーダリングの3システムについて一元管理を実施してきた。しかし2003年9月の電子カルテおよび関連する部門システムの導入により薬品マスタも増加し、またマスタ情報がタイムリーに各部門に伝わらないことによるマスタメンテナンスの作業遅延が実務医療に支障をきたすことも想定された。さらに当院では電子カルテに連携した薬品在庫管理を目指しており、管理精度の向上が必須課題となっていることからも運用を含めたさらなる改善が必要となった。<BR>そこで同時期に更新される物流システムのマスタ管理ツールを全面改良し、同時に従来の伝票運用から院内Eメールおよび院内イントラネットの共有ファイルを活用した運用に変更した。結果トータル作業時間と登録完了までの所要日数の実質的な短縮が可能となった。<BR>本稿では、当時は未解決であった調剤システムとの連携部分が完了したので、その報告をする。

2 0 0 0 OA 史記会注考証

著者
滝川亀太郎 著
出版者
東方文化学院
巻号頁・発行日
vol.項羽本紀・留侯世家・伯夷列伝・魏公子列伝・淮陰侯列伝, 1939
著者
佐藤 寛子 高岡 宏行 福田 昌子
出版者
The Japan Society of Medical Entomology and Zoology
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.201-210, 2004-09-15 (Released:2016-08-07)
参考文献数
12
被引用文献数
6 6

A new black-fly species, Simulium (Nevermannia) uemotoi sp. nov., is described based on female, male, pupal and mature larval specimens collected from Oita, Japan. This new species is assigned to the vernum species-group and is distin-guished from other known related species by a combination of the following characters: katepisternum with several hairs on each side and 1st and 2nd segments of maxillary palp ocherous in both sexes of adults; frons with two long and one short trichomes on each side, gill with four slender thread-like filaments and simple wall-pocket-shaped cocoon in the pupa; and small, M-shaped or rounded postgenal cleft and simple rectal organ in the larva. A new name S. (TV.) onoi is given for the species which was collected from Hokkaido and erroneously identified as Cnetha konoi by Ono.
著者
高橋 祐多 中野 圭介
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.52-71, 2018-10-25 (Released:2018-12-26)

一般に関数の等価性判定問題は決定不能であるが,関数の定義に構文的な制約を加えることで決定可能にすることができる. そのような制約の 1 つとして,木から文字列への決定性トップダウン変換(deterministic top-down tree-to-string transducer,yDT)が存在し, 等価性判定が決定可能な関数としては,比較的広い範囲のものを扱うことができる. この yDT の等価性判定の決定可能性は 2015 年に Seidl らによって示されたが,2 つの半アルゴリズムを組み合わせることによって証明されており, 計算量が特定できず,実用性が確認されていない. そこで,本論文では yDT の等価性判定を行うプログラムを実装し,Seidl らの等価性判定アルゴリズムが実用に堪えうるものか検証する.
著者
高岡 宏行
出版者
The Japan Society of Medical Entomology and Zoology
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.163-180, 1976-04-15 (Released:2016-09-05)
被引用文献数
12 10

過去6年間の南西諸島全域におけるブユ相調査の結果, これまで6亜属18種類が認められた。この第1報では, ツノマユブユ亜属に属するS. (E.) uchidai, S. (E.) subcostatum koshikiense, S. (E.) aureohirtum, S. (E.) satsumense, S. (E.) mieおよびS. (E.) morisonoiの6種について報告した。新種および新亜種として記載されたS. (E.) satsumense, ならびS. (E.) subcostatum koshikienseには共に下甑島より見出された。このうちS. (E.) satsumenseはaureumグループの種類として我国より初めて記録された。また, S. (E.) uchiclaiおよびS. (E.) mieの2種は本諸島初記録でおのおの屋久島以北, 沖繩以北域での分布が明らかにされた。
著者
中村三近子 校
出版者
菊屋喜兵衛
巻号頁・発行日
1734
著者
高田 利武
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.339-348, 1993-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
29
被引用文献数
3 14

In order to clarify the dominant mode of self-knowledge formation of Japanese college students, their favorite self-evaluative standards were compared with those of Japanese middle ages (Study I) and with American students (Study II). Thier individual difference were also examined (Study III). Respondents were asked to evaluate twelve aspects of their self-concept. They were then required to indicate what standards they used to evaluate themselves: (a) social comparison with similar others,(b) social comparison with dissimilar others, and (c) temporal comparison. In Study III, respondents also evaluated to what extent they agreed with an independent or interdependent construal of self (Markus & Kitayama, 1991). It was found that Japanese students used social comparison with similar others as standards more than middle ages (Study I) or American students (Study II), especially on the social and physical aspects of self-concept. The tendency that these aspects formed an undifferentiated cluster regarding the self-evaluative standard was dominant in Japanese students. Furthermore, these characteristics were found remarkably higher among those who strongly agreed with the interdependent construal of self (Study III).
著者
平井上総編著
出版者
戎光祥出版
巻号頁・発行日
2014
著者
西村兼文
出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],
著者
岩﨑 真一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.121, no.1, pp.14-21, 2018-01-20 (Released:2018-02-07)
参考文献数
18
被引用文献数
1

一側の前庭障害であれば, いわゆる前庭代償によりめまい感や平衡障害は徐々に軽快するが, 両側の前庭障害では前庭代償が働かず, 慢性のふらつきや動揺視が持続する. この両側前庭障害に対する治療を目指して, さまざまな基礎研究や臨床研究が進められている. 本稿では, 両側前庭障害に対して現在進められている研究のうち, 1) 人工前庭, 2) ノイズ前庭電気刺激, 3) 内耳再生の研究について概説する. 両側前庭障害に対する治療の一つとして, 人工前庭の開発が進められている. 人工前庭は, 3つの半規管の膨大部に電極を埋込み, 頭部に装着した加速度計によって解析した頭部の動きを基に, 各々の半規管の刺激を行うものである. 2000年頃より開発が開始され, 現在はヒトを対象とした臨床試験が欧米で進められるところまで来ている. 残存する前庭機能を底上げする治療の一つとして経皮的ノイズ前庭電気刺激 (ノイズ GVS) を利用した治療の開発を進めている. ノイズ GVS は, 耳後部に貼付した電極より微弱なノイズ様の電流を流すことで前庭神経を刺激する方法である. これまでの研究で, ノイズ GVS の短期刺激 (30秒間) では, 両側前庭障害患者の約9割において体平衡機能の改善を認めており, 長期刺激 (30分間, 3時間) では, 刺激終了後少なくとも数時間は体平衡機能改善効果が持続することが判明している. 内耳の再生医療を目指した研究では, 既に ES 細胞, iPS 細胞から有毛細胞の作成が可能となっており, 再生医療研究は目覚ましく進展しているが, 臨床応用にあたっては, 内耳への到達手段が問題となっている. 前庭上皮の特徴としては, 蝸牛有毛細胞とは異なり, 成熟した哺乳類の動物においてもある程度の再生能を有することが挙げられる. この自発再生を促進する目的で, さまざまな薬剤の投与が試みられており, 複数の栄養因子が再生を促進する効果があることが判明している.