著者
三浦 信幸 横路 誠司 井上 香織 高橋 克巳 高橋 健司 島 健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.39-44, 1999-11-25

本稿では,インターネット上に存在する雑多な形式の情報を,位置に応じて適切に提供するための情報構造化や情報フィルタリングを行う手法を検討する.このような情報を適切に提供するためには,雑多な形式の情報に対して構造化を行い,構造化された結果を利用して,位置を含めた様々な観点から情報を分類・フィルタリングする必要がある.検討した手法では,情報構造化に際してパターンマッチや特定分野の辞書を用いた形態素解析などを行う.また,情報フィルタリングに際しては,構造化された情報と構造化されなかったHTMLファイル中の名詞や固有名詞の中からtfidf値を参考に頻出する情報を抽出する.さらに,検討した手法のプロトタイプである,モーバイルインフォサーチ3実験(MIS3)について紹介する.
著者
三浦 信明
出版者
日本プロテオーム学会
雑誌
日本プロテオーム学会誌 (ISSN:24322776)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.17-27, 2021 (Released:2021-07-28)
参考文献数
74

質量分析(MS)を用いたメタプロテオミクスは,海洋水,土壌,糞便,唾液などのサンプルに含まれる非常に複雑な微生物の分類と全ての微生物が発現する全てのタンパク質をプロファイリングするための強力な手法である.メタゲノミクスでは,サンプル中の微生物の分類と遺伝子のプロファイルを行えるが,メタプロテオミクスで実際に発現するタンパク質をプロファイルすることで機能的な知見が得られ微生物群が「何をしているのか」がわかる.ヒトの腸内細菌は1,000種39兆個と言われ,個人ごとの種のバラエティも非常に大きい.当然その解析は大規模にならざるを得ない.本総説では,腸内細菌のメタプロテオミクスを中心にその概要と,解析ソフトウェア,腸内細菌データベース,大規模解析に関する課題などについて最近の動向を概説する.
著者
鷲巣 力 加國 尚志 小関 素明 中川 成美 樋口 陽一 三浦 信孝 桜井 均 湯浅 俊彦 渡辺 公三
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究の課題は戦後日本を代表する国際的知識人加藤周一の思想を戦後思想史のなかに位置づけることである。本研究の基礎作業が加藤の「手稿ノート」の研究とその成果としてデジタルアーカイブ化して公表することである。本年度は《Journal Intime 1948-1949》《Journal Intime 1950-1951》の二冊について、デジタルアーカイブ化して公開した。昨年公開した8冊の「青春ノート」の抄録を刊行するべく、編集校閲作業を進めた。さらに『加藤周一 その青春と戦争』(共著)の編集執筆も進めた。加藤と丸山眞男との比較研究は、東京女子大学の丸山眞男記念比較思想研究センターと本研究を支える加藤周一現代思想研究センターとの間で研究提携の協定書を締結した。丸山研究センターの川口雄一氏は加藤研究センターの客員協力研究員についてもらい、研究会にて丸山眞男研究の推移について報告した。また『丸山記念研究センター報告』(第13号)に「加藤周一文庫と加藤周一の方法」を寄稿した。さらに山口昌男文庫をもつ札幌大学の公開講座に、本研究の研究者代表である鷲巣と川口雄一氏が参加して、研究報告を行なった。加藤と林達夫との比較研究では、鷲巣が中心となり林達夫研究を進め、成果として『イタリア図書』に「林達夫への精神史的逍遥」の連載を続けた。加藤は生涯を通して反戦を貫き、反戦小説も著わしたが、研究分担者の中川成美は他の戦争文学との比較のために『戦争を読む』(岩波新書)を刊行した。加藤周一記念講演会には、フランス哲学の浅田彰氏を招聘して「普遍的知識人の時代は終わったのか」と題した講演を行なって、加藤がもつ現代的意義について論じてもらった。研究会では、上記の川口氏の報告のほか、猪原透協力研究員の「科学し研究と加藤周一」と題した報告、石塚純一協力研究員の「網野善彦、山口昌男、加藤周一」と題した報告を受けた。
著者
三浦 信幸 高橋 克巳 島 健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1523-1535, 1998-05-15
被引用文献数
10

本論文では,個人適応型WWWにおけるユーザモデル構築法を提案する.個人適応型WWWとは,従来の一般的なWWWが,基本的には,すべてのユーザに対して同一の情報内容を同一の情報提示方式で提供してきたのに対し,ユーザモデルとコンテンツモデルの擦合せにより,ユーザ1人1人の特性に応じて提供する情報内容・情報提示方式をユーザごとに動的に変更しながら動作するWWWである.本提案手法の特徴を以下に示す.1)ユーザに余計な負荷となる事前アンケートは用いず,WWWへのアクセス履歴のみからユーザの特性を把握する.2)ユーザモデルをグラフで表現することにより,ユーザのアクセス行動の遷移をモデルに反映できる.3)WWWコンテンツ自身のハイパーリンク構造やコンテンツの意味的な関係を表現したコンテンツモデルとユーザのアクセス履歴を組み合わせてユーザモデルを構築することにより,より多様な個人適応が可能なモデルを構築できる.本論文ではユーザモデルとして,状態モデル・行動モデル・学習モデル・メタモデルの4つを提案し,主に状態モデルについて,実際に外部に公開中の2つのWWWサイトのアクセス履歴に適用し,約4万人分のユーザモデル構築を行い,構築結果の評価実験を行った結果,ユーザ間の相違点・共通点を適度に表現できること,従来法では見つかりにくいユーザ特性を見つけられること等を確認し,提案手法の有効性を示した.This paper proposes a user-models construction method for personal-adaptive WWW.Though Web system has provided same information in same layout to all users,personal-adaptive WWW adapts contents of information and how to users'preferences.Features of our proposal method is as follows.1) User-models are constructed from access histories,not using questionnaires.Questionnaires are excessive works for users.2) User-models are represented as graphs in order to express users'activities.3) User-models are constructed from access histories and WWW contents-models.As WWW contents-models express hyperlink structures of contents and semantic relationships among contents.These user-models enable more various personal-adaptations.We define four user-models,user-status model user-activity model,user-learning model and user-meta model.We show experimental results of constructing user-models,especially user-status model,from access histories of real two public WWW sites.We constructed fourty thousand users'models and the results show effectiveness of our method in the viewpoints that we can get more various and more interesting users'profiles than what are produced by usual construction methods and that constructed user-models have both different points and common points.
著者
三浦 信行
出版者
国士舘大学
巻号頁・発行日
1972

博士論文
著者
小川 宏高 松岡 聡 佐藤 仁 高野 了成 滝澤 真一朗 谷村 勇輔 三浦 信一 関口 智嗣
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2017-HPC-160, no.28, pp.1-7, 2017-07-19

国立研究開発法人産業技術総合研究所 (以降,産総研) では,平成 28 年度二次補正 「人工知能に関するグローバル研究拠点整備事業」 の一環として,平成 29 年度末に,東京大学柏 II キャンパスに,「AI 橋渡しクラウド (AI Bridging Cloud Infrastructure)」 (以降,ABCI という) の導入を計画している.ABCI は,我が国の人工知能技術開発のためのオープンなリーディングインフラストラクチャの実現を目指し,アルゴリズム (Algorithm),ビッグデータ (Big Data),計算能力 (Computing Power) の協調による,高度な人工知能処理を可能にする大規模かつ省電力なクラウド基盤である.本稿では,ABCI のサーバシステムにフォーカスしつつ,ABCI の概要と,システム設計上の論点と我々が採った方策について紹介する.
著者
横路 誠司 高橋 克巳 三浦 信幸 島 健一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.1987-1998, 2000-07-15
参考文献数
17
被引用文献数
13

インターネット上に分散するWWW文書を位置指向に検索するシステムを開発した.本システムでは,任意の地理的領域に属するWWW文書を検索することが可能である.本検索システムの実現のために,3つの手法を開発した.まず,位置指向検索に必要なWWW文書を選択的に収集する手法,次に,WWW文書から住所を抽出し,抽出住所を緯度経度と対応づけることによる構造化手法,そして,構造化された文書の緯度経度を用いた,地理的検索手法である.選択的収集手法は,WWW文書の内容を予測し,位置に関連した情報を高い割合で収集することができる.構造化手法では,住所辞書を持った形態素解析と,住所表記の正規化を用いて,WWW文書からの住所抽出を行った.その結果,正しい住所の抽出を保証したうえで,出現住所文字列の92%の抽出を丁目レベルで実現した.地理的検索手法では,構造化で付与された緯度経度情報と検索領域の重なりに存在するWWW文書の情報を提示する.この手法の評価実験を行った結果,提案手法は,検索領域として住所文字列を使用する従来のキーワード検索で少なくとも約25%存在していた検索もれを解消することができた."We developed a location-oriented search system for WWW documents on the Internet.This system can search WWW documents related to any geographical area.The system has three modules.(1) ``Location oriented selective information collecting robot''that collects documents from the Internet,(2) ``Location oriented structuring parser''that extracts address strings from the WWW documents andputs longitude-latitude information to the original document,(3) ``Location oriented structured search'' that performs geographical search.Our ``robot'' collects documents related to the location selectivelyby estimating the target document has the location information or not.Our ``parser'' extracts address strings using the morphological analysis andnormalization of address variants.It extracts 92% of detailed address strings while guaranteeingthe precision of the extraction.And our ``location oriented search'' method searches the documents whichits longitude-latitude overlaps to the polygon of the search request.This method can search all documentsthat conventional keyword search overlooks at least 25% of documents.
著者
川島 司郎 仲野 領二郎 船橋 直樹 水野 雅夫 三浦 信彦 三戸部 京子 金田 朋子 池亀 守
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR ARTIFICIAL ORGANS
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.1271-1274, 1982

少ない血流量で、効率のよい膜血漿分離をおこなうことを目的として前希釈血漿分離法(Pre-diluted Plasma Pheresis, 以下PDPP)を考案し、臨床応用を試みた。悪性関節リウマチの56才男子症例にPDPPを計6回施行した。いずれの場合も、左、右前腕皮静脈をそれぞれ動、静脈側として血流を得た。<br>毎分70mlの血流量に毎分30mlのハルトマン液を注入して血液を希釈し、希釈血流量の100ml/分によりPFO-02を使用して血漿分離をおこなった。第3回のPDPP前後における血液検査成績では、IgG, A, Mはいずれも前値の50%以下に低下し、RAHAは10240倍から2560倍へ、ANAも16倍から4倍へと低下し、臨床的にも自、他覚所見が改善した。また、IgMの篩分け効率、濾過効率は60分後でも低下せず、膜の分離能がよく保たれていた。
著者
三浦 信冶 大西 重行 渡辺 創 嵩 忠雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ
巻号頁・発行日
vol.97, no.252, pp.75-85, 1997-09-12
被引用文献数
2

コンピュータネットワークを通じて入手できるディジタルデータの中には有料のものなど, データのコピーが制限されているものが存在する. しかしユーザに配布されたディジタルデータは容易にコピーすることが可能である. 現在, 不正コピーの対策として電子透かしの技術を利用した様々な手法が提案されている. ただしそれらの手法ではサーバの不正行為により無実のユーザに罪を着せることが可能である. 解決案として配布時にサーバだけでなくユーザも電子透かし法に参加することでサーバの不正防止を考えた手法が提案されたが, 不正者を特定できない場合が存在するという欠点を持っていた. 本論文ではサーバの役割を分散させることでこの問題を解決し, 最小限の通信量でサーバやユーザの不正行為を特定可能な手法を提案する.

1 0 0 0 OA 改正現行法典

著者
三浦信 編
出版者
三浦信
巻号頁・発行日
1909
著者
三浦 信孝 CHI LEE Pei-Wha SUNENDAR Dadang NGUYEN XUAN Tu Huyen
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

三浦が2004年7月に国際フランス語教授連合FIPFアジア太平洋委員会委員長になったのを契機に申請した研究課題である。台湾、インドネシア、ヴェトナムの同僚を研究協力者に、日本、タイ、台湾、パリ,などで開かれる国際学会で研究交流を積み重ねた。かつてフランスの植民地だったヴェトナムやインド洋のレユニオン、モーリシャス、南太平洋のニューカレドニアを旅行しフランス語の使用状況について調査した。研究成果は研究課題に直接間接にかかわる多くの論文にまとめて発表した。