著者
北原 直人 水本 哲弥
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.86, no.7, pp.700-706, 2003-07-01

高誘電率磁性体セラミックス材料の応用例として,その特長を生かした電磁波ノイズ対策用低域型EMIフィルタを設計・試作した結果,急しゅんな減衰係数と広帯域な減衰帯域の優れた特性を有するフィルタが可能であることが判明したので以下に報告する.
著者
巻島 美幸 荻原 直道
出版者
日本人類学会
雑誌
Anthropological Science (Japanese Series) (ISSN:13443992)
巻号頁・発行日
vol.117, no.1, pp.11-21, 2009 (Released:2009-06-20)
参考文献数
31
被引用文献数
2 3

津雲,吉胡貝塚出土の縄文時代人計19個体と現代日本人計22個体の頭蓋骨の形態変異を,3次元幾何学的形態測定学に基づいて分析し,従来の頭蓋計測値に基づく多変量解析の結果を再現するか,また今まで報告されていない新たな形態変異を検出するか検証を試みた。まず,CTスキャナを用いて頭蓋骨の精密3次元立体形状モデルを構築し,計35点の解剖学的標識点の3次元座標を取得した。そして縄文時代人と現代日本人の頭蓋形状の変異傾向を,幾何学的測定形態学に基づいて分析した。分析は,35標識点すべてを用いるが縄文時代人の個体数が少ない分析Iと,個体数は多いが遺存の悪い部位を除いた計23標識点のみを用いる分析IIに分けて行った。その結果,現代日本人は,津雲貝塚人と比較して相対的に上顔高と鼻高が高く,脳頭蓋幅と頬骨弓幅が狭く,口蓋と頭蓋底が下方に位置し,顔面が立体的で歯槽性突顎の傾向があることが示され,幾何学的形態測定学に基づく分析結果は,従来手法に基づく先行研究の結果と基本的には一致することが明らかとなった。また,現代日本人の頭蓋骨では,津雲貝塚人と比較してラムダが相対的に前方にイニオンが後方に位置し,後頭鱗が相対的により垂直になる傾向があることが新たに検出された。幾何学的形態測定学に基づく古人骨の分析は,破損・欠損のため解析に含められる標本が必然的に限られてしまう問題があるが,形態の変異傾向を統計学的に抽出し,また視覚的に表示する上で有効であることが確認された。
著者
小笠原 直人 佐藤 究 布川 博士 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.88, pp.1-6, 2000-09-22

近年,電話,FAX等の現実世界でのコミュニケーションメディアに加え,インターネットの普及により,電子メール,メッセージングサービス,VoIP等の様々なコミュニケーションサービスが新たに誕生し,多数のメディアを利用することが出来るようになって来ている.しかし,ユーザはこれらを効率的に使い分けるためにはユーザはそれぞれのメディアに関する情報や相手ユーザの情報を意識しなければならない.この傾向は将来新しいメディアが誕生し,コミュニケーション環境がより大きなものとなっていくにつれ,さらに顕著になっていくことが予想される.本研究では,これらの問題を解決するためにコミュニケーションに係わる様々な情報をユーザに代わり管理,交換するエージェントMIA(Media Integration Agent)を提案する.このMIAによるコミュニケーション環境により,ユーザはメディアに依存する固有アドレスや相手ユーザの情報を意識せずに,コミュニケーションメディアを効果的に利用することができる.By spread of Internet, we become to use several of communication such as email, ICQ, VoIP etc. But as become convenient to user must be aware of variety of information regarding the media and partner use, user. The forecast is that this problem grows larger and larger as new media are brought in the expanding communications network. In this research, we suggest an agent MIA (Media Integration Agent) that manages the information instead of user. The MIA is an agent that obtains situation of user, and dynamically exchanges addresses and tendency of using medias. By use of this, user can choose better communication media. Accordingly seamless communication environment that user doesn't have to be aware of various information is formed.
著者
前田 太佳夫 鎌田 泰成 酒井 雄作 高原 直樹
出版者
日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 = Transactions of the Japan Society of Mechanical Engineers. B (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.71, no.701, pp.171-176, 2005-01-25
参考文献数
5
被引用文献数
5

This paper describes the measurement of the flow field around rotor blade. Three-bladed upwind rotor was tested in an open jet type wind tunnel. The rotor has a diameter of 2.4m. Flow field around rotor blade was measured with the use of two-dimensional LDV. The flow field was measured in x-y plane and z-y plane. The circulation around the blade sections were calculated by flow vectors around the rotor blade. The velocity vectors at optimum operation show a smooth flow around the blade and the bound vortex around blade cross-section seems to be persistent. On the other hand, the velocity vectors at stall condition demonstrate significant fluctuations in the near wake and separation on the blade suction side was observed. The circulation around blade span-wise section was calculated at the certain control volume. By the observation of flow field and calculated results of circulation, it seems that the flow is separated at the blade from middle-span region to tip region at stall condition. No separation was observed at the blade root region.
著者
白勢 彩子 原 直 藤村 浩司 伊藤克亘 武田 一哉 板倉 文忠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.124, pp.253-258, 2003-12-19

本研究は,音声対話システムの利用に必要な知識,技術の学習過程および問題点を明らかとし,これらがシステム評価に与える影響を検討するため,実システムを用いた観察実験を行ない,それによって得られた結果に基づいて,ユーザの達成度とアンケートによるシステム評価との関連性に関する基礎的な議論を行なった.分析の結果,発話認識率と発話数とに相関がある評価項目はほとんどなく,むしろ,会話満足度,システム理解度と多く関連することが明らかとなった.従来,認識率とシステム評価とがよく一致することが知られているが,他の観点からの評価も考慮する必要があることが示唆された.今後は,被験者数を増大させて条件を統制した実験を行ない,より詳細な議論をしていきたい.This study aims to describe user problems and process of learning skill in using spoken dialogue systems and to reveal how these impact on the evaluation of the system usefulness. For this aim, we designed a new dialogue system and carried out a field test for a large number of subjects and asked them to evaluate the usefulness of the system. The results showed that the evaluation of the system did not correlate a recognition rate but user satisfaction and comprehension. This suggested that the spoken dialogue systems should be evaluated in terms of user factors. Controlled experiments are needed to discuss in detail.
著者
吉原 直毅
出版者
北海道大学大学院経済学研究科
雑誌
經濟學研究 (ISSN:04516265)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.63-98, 2006-11-29

アナリティカル・マルクシズムの,数理的マルクス経済学の分野における労働搾取論に関する主要な貢献について概観する。第一に,1970年代に置塩信雄や森嶋通夫等を中心に展開してきたマルクスの基本定理についての批判的総括の展開である。第二に,ジョン・E・ローマーの貢献による「搾取と階級の一般理論」に関する研究の展開である。本稿はこれら二点のトピックに関して,その主要な諸定理の紹介及び意義付け,並びにそれらを通じて明らかになった,マルクス的労働搾取概念の資本主義社会体制批判としての意義と限界について論じる。
著者
漆原 直行
出版者
実業之日本社
雑誌
JN
巻号頁・発行日
vol.104, no.2, pp.132-135, 2001-02