著者
木原 直哉
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.136-137, 2020-01-15
著者
塩原 直美
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.139-143, 2003-03

精神科における長期入院患者には, 精神症状を呈する知的障害者のいることがある。報告する症例は32歳で統合失調症の症状として時折, 不穏・興奮状態を呈し, 対人行動において適切な行動がとれない知的障害を有する女性であった。当該長期入院患者に対し適応の援助として遊び的な手芸活動と園芸, レクリエーションの集団活動を作業療法介入とした。その結果, 症例は行動随伴性の制御により, 衝動的な行為が改善し退院に至った。しかし, 数年後に再入院をした。本症例に対する作業療法の経験は, 統合失調症に知的障害をあわせもつ場合には, より詳細な評価と治療プログラムの継続ならびに社会資源の活用が必要であることを示唆するものである。
著者
乾 正幸 大和田 進 近藤 裕子 蘇原 直人 乾 純和
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.57-60, 2011-06-10 (Released:2013-07-19)
参考文献数
5

大腸内視鏡検査に送気は不可欠であるが,空気による送気では残留空気による腹満感が出現することがある。そこで,今回スクリーニングを含む大腸内視鏡検査における炭酸ガス送気の有用性と経済性を評価することを目的とし臨床研究を行った。対象は2009年9月10日から2009年12月1日までに乾内科クリニックで施行された大腸内視鏡検査(軽処置を含む)101症例にアンケート調査を行った。この間,全例に炭酸ガス送気を用いた。また,大腸内視鏡検査1件あたりの炭酸ガスのランニングコストを,6.6kg一本の炭酸ガスボンベのコストを総検査数で除して算出した。症例の内訳は,男性49名,女性52名,年代の最頻値は60代であった。検査中及び検査後の腹満感については,楽であったと答えた群が大幅に上回った。空気送気による大腸内視鏡検査歴のある被験者で前回の検査と今回の炭酸ガス送気の検査の腹満感の比較でも楽であったとの回答が大幅に上回った。また検査中及び検査後の腹満感について統計学的検討を行ったが腹部手術歴の有無や大腸内視鏡検査歴の有無によらず腹満感は軽減されたことが示された。今回の検討期間内における大腸内視鏡検査1件あたりの炭酸ガス使用量は0.16kgであった。炭酸ガスボンベ一本6.6kgの単価は9,000円であり,1件あたりのランニングコストは227円であった。
著者
篠原 直秀 二俣 みな子 蒲生 昌志
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.115-124, 2009 (Released:2012-06-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

2006年の冬に,インターネットを通じて家具や家電製品等の各室内における保有量の調査を行った(回答数1035世帯)。将来的に放散量データと合わせて曝露評価を行うことを念頭に,世帯単位の保有数ではなく,用途(行為)別の部屋ごとの滞在時間や家具/家電製品の保有数を回答してもらった。保有数は,ある行為(“食べる”,“くつろぐ”,“寝る”,“趣味/勉強をする”)を行う部屋における保有率/保有数の整理を行った。“寝る”行為は,寝る時のみに使用する部屋で行われることが多かったが(65%),“くつろぐ”行為は,その他の行為も同じ部屋で行われることが多く(77%),特に“食べる”行為と同じ部屋で行われることが多かった(66%)。“食べる”時のみに使用する部屋で保有率が高いものは,テーブル(91%),いす・座いす(89%),食器棚(89%),換気扇(53%),冷蔵庫(78%),調理機器(47%~77%)があり,“くつろぐ”時のみに使用する部屋で高いものには,ソファー(58%),テレビ(89%),エアコン(80%),じゅうたん・ラグ・カーペット(68%)が挙げられる。また,“寝る”時のみに使用する部屋ではベッド(49%),洋服ダンス(68%),衣装ケース(61%)が高く,“趣味/勉強をする”時のみに使用する部屋では机(74%)といす・座いす(78%),本棚(76%),パソコン(65%)の保有率が高い。また,いくつかの家具/家電製品では,保有率に有意な地域差もみられた。これらの情報は,家具等からの放散量データと組み合わせることにより,ある家具/家電製品による化学物質への曝露濃度を推計することができ,化学物質の代替や使用量の低減効果が推定可能となる。
著者
杉本 隆成 澤本 彰三 福井 篤 岡田 喜裕 萩原 直樹 仁木 将人 郭 新宇 金子 新 郭 新宇 金子 新 田所 和明
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

駿河湾の急潮およびサクラエビの再生産環境に注目した流況と生態系の観測網を構築した。駿河湾を東西に横断するフェリーに搭載した音響ドップラー式流速鉛直プロ ファイラーADCPと、湾口および湾奥部における係留型の流速計による連続観測と、調 査船による水質およびプランクトンの隔週反復観測を中核としている。これらによって、後述するような成果が着々と得られつつある
著者
正高 杜夫 釘原 直樹 Masataka Morio Kugihara Naoki マサタカ モリオ クギハラ ナオキ
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科対人社会心理学研究室
雑誌
対人社会心理学研究 = Japanese journal of interpersonal and social psychology (ISSN:13462857)
巻号頁・発行日
no.15, pp.95-99, 2015-03

本研究は、集団形成の過程の違いが、内集団バイアスに与える効果について吟味する。具体的には、実験室において形成された最小条件集団から、同様の手続きを用いてさらに集団を分割する事により、集団の形成過程を再現した。実験の結果、内集団バイアスにおける否定的認知傾向(外集団蔑視)が集団形成の過程で生起することは示されなかった。一方、集団形成の過程において、内集団への好意的行動傾向(内集団ひいき)が変化することが明らかになった。以上の結果より、集団間の境界の明確さが内集団ひいき行動に影響を与えることが示唆された。
著者
上原 直人 UEHARA Naoto
出版者
名古屋大学大学院教育発達科学研究科附属生涯学習・キャリア教育研究センター
雑誌
生涯学習・キャリア教育研究 (ISSN:18803148)
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-10, 2015-03

Looking at Yoshiharu Tazawa (1885-1944) who is known as a prominent youth organization leader before the war and said to have influenced the development of adult and community education in Japan during the post-war reform period, this paper aims to analyze his behavior during the wartime in order to explain how he faced the wartime regime. While his major interest was youth education, Tazawa had also shown interest in political education and workers education even before the wartime regime began growing and developed various practices. Behind these educational practices was the educational philosophy to develop self-directed and creative individuals through cooperative life in local society. It is true that there was a side of Tazawa gradually involving himself in the wartime regime during the wartime while preserving the national polity and cooperating with the mobilization of the whole country. At the same time, we can clearly see the side of Tazawa resisting the wartime regime: while freedom of speech was strictly regulated and many advocates were forced to abandon their thoughts, Tazawa kept his distance from various organizations, launched criticisms toward the state of things that were being militarized, and continued exploring his own educational thought and practices. Going forward, it is necessary to further examine in depth both sides of Tazawa-involvement in and resistance to the wartime regime-by analyzing the development of his educational practices in detail.
著者
山本 勝広 大江 透 相原 直彦 鎌倉 史郎 松久 茂久雄 下村 克朗
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.679-685, 1988-06-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
16

迷走神経刺激は心室頻拍には影響を与えないと言われているが,迷走神経の緊張を高める手技や自律神経作働薬にて心室頻拍の停止する例がわずかながら報告されている.我々は,心室頻拍の停止に副交感神経刺激が有効であった3例について検討した.2例は非持続型の心室頻拍,1例は持続型の心室頻拍である.種々の副交感神経刺激手技や副交惑神経刺激薬剤にて心室頻拍は停止した.しかし副交感神経刺激の有効性の機序は迷走神経緊張作用によるものか,交感神経抑制作用によるものか,あるいはこれらの相乗作用によるものか明らかではなかった.また,その心室頻拍の特徴や機序についても検討した.
著者
柏原 直樹 長洲 一 佐藤 稔
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.7, pp.1473-1480, 2017-07-10 (Released:2018-07-10)
参考文献数
10

慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)の病態形成には,防御機構を凌駕する活性酸素種産生,すなわち「酸化ストレス」が深く関与している.また,酸化ストレスの亢進には鏡像的変化として,一酸化窒素の生物学的利用能(bioavailability)低下が付随している.このROS/NOの不均衡は,腎臓病の進展のみならず,心血管病の発症機序にも関与している.一方,虚血と酸化ストレスは共存するのが通例であり,また,病因的にも双方向性の関係を有している.虚血の解除は酸化ストレス軽減をもたらし,病態改善につながる.
著者
岡部 幸子 森本 泰宏 田中 達朗 安細 敏弘 高田 豊 竹原 直道 大庭 健
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会総会抄録プログラム
巻号頁・発行日
vol.66, pp.9, 2006

高齢者のパノラマX線写真上で検出された茎状突起の長さ及び形状の臨床的意義を検討する。8020データバンク構築の疫学調査で集められた659名の80歳のパノラマX線写真を対象に茎状突起の長さの計測及び形状のパターン分類を行った。被検者の全身状態に関する各種データ(骨密度、血圧、心電図の異常の存在、心拍数、血清カルシウム値及び身体的スタミナ)に関して、茎状突起の長さとの間で関連性の有無を検討した。80歳における茎状突起の長さはパノラマX線写真上0.0 mm から153.0 mmで左右には有意差はなく、男女間では有意差を示した。形状のパターンは、MacDonald-Jankowskiの分類中、パターンEに属するものが、次いでパターンDに属するものが多く認められたが、男女間に有意差はなかった。茎状突起の長さと各種データに関する関連性は、血清カルシウム値と骨密度に関連性を示し、他には明らかな関連性はなかった。高齢者のパノラマX線写真を読影する上で我々歯科医は茎突舌骨靱帯の骨化に伴う茎状突起の変化について把握しておく必要がある。同時に、顕著な骨化を来している症例は血清カルシウム値の上昇を意味する可能性があることを考慮しておくべきである。