著者
坂本 恵 佐野 孝治 村上 雄一
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

ベトナム人技能実習生の権利擁護に取り組む日本国内の労働組合、弁護士ネットワーク、国際交流協会からの聞き取りを行い、権利擁護施策の最新情報を得た。また、韓国・台湾・オーストラリアにおける外国人労働者受け入れ施策を調査し、最新の動向を得た。ベトナム調査を実施し、帰国した実習生、その家族、支援者らからの聞き取り調査を行い報告書にまとめることができた。
著者
石澤 恵美子 坂本 恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.167, 2006

【目的】女性の社会進出と核家族化により食の外部化が進み、家庭の味や食文化の伝承が難しくなっている。現代の食環境で成長してきた若者たちが、どのような料理を受け継ぎ、次世代へ伝えたいと考えているのかを目的として、大学生を対象に調査を行ったので報告する。<br>【方法】調査対象者は本学管理栄養士課程の1年生118名とし、平成18年4月から5月に実施した。内容は次世代に伝えたい料理2品を選び料理を作成し、材料・調理方法・出来上がりの盛り付け図(写真可)を提出してもらい、併せて作成時の様子や料理する時に大切なことなどについて自由に記入してもらった。<br>【結果】作成した料理では、肉じゃが8.5%、ハンバーグ3.8%、餃子3.0%、オムライス3.0%、ロールキャベツ2.1%の順であった。また、特徴としてエスカロップ、くるみ餅、ほうろく焼きなどの地域性に富んだ料理も作られていた。調理するときに指導を受けながら作ったの回答は72.0%であった。指導は母親から受けたが64.4%と圧倒的に多く、次いで祖母5.1%、父3.4%の順であった。指導を受けながら一緒に調理をしたのは35.6%、しなかったの回答は33.1%であった。一緒に調理をしなかった者は、TVで見たのを自分流にアレンジした、電話で指導を受けた、料理本を参考にした等の回答が多かった。今回作成した時に一番大変だったことについては、味の再現(味付け)、材料・調味料の計量、じゃがいもの皮剥き等が多かった。調理する時に大切なことは、食べる側のことを考えて作る、衛生面に気をつける、心を込め丁寧に作るの回答が多かった。料理を作成した感想は、母が簡単に作っている味と同じにするのは難しいと思った。母と一緒に料理ができて楽しかった。大変ではあったが、少しでも母の味を覚えられてよかったなどであった。
著者
伊木 亜子 菊地 和美 田中 ゆかり 土屋 律子 木下 教子 坂本 恵 佐藤 恵 菅原 久美子 畑井 朝子 藤本 真奈美 宮崎 早花 村上 知子 山口 敦子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017

【目的】日本調理科学会特別研究(平成24~25年度「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」)の資料とすることを目的として,昭和30~40年頃までに北海道に定着した家庭・郷土料理に関する書誌情報の調査および聞き書き調査を実施した。これらの調査から得られたおやつ・間食について,主材料や調理操作を分析し地域性を検討したので報告する。<br />【方法】調査は,北海道を道央・道南・道北・道東の4地域に区分し,平成25年4月~26年12月に実施した。<br />【結果】北海道全域で特産のじゃがいもを使った「いも団子」「いも餅」が多く,調理法や食べ方も多様である。また各地にデンプン工場があったため,「でんぷん焼き」や煮豆を加えた「でんぷん団子」もみられる。かぼちゃも各地でつくられ,「かぼちゃ団子」など利用が多い。穀類の利用も各地にみられるが,道南には特に古くから伝わる伝統の菓子が多く,米粉を利用した「こうれん」や「べこ餅」がある。その他では,雑穀のそば・キビなども,まんじゅうや餅に利用されている。全般的に,いもやかぼちゃ・豆類などの農産物,穀類の利用が多く,調理法は,煮る・蒸す・焼くなどが多い。<br />また北海道らしく,干した鱈・鮭(トバ)・かすべ・鰊・数の子など海産物が道北海岸やその他内陸においてもおやつになっている。自家栽培の果物ばかりでなく自生していた桑・野イチゴ・こくわ,胆振地方特産のハスカップも生や加工して利用している。牛乳を用いたおやつは,酪農が盛んな帯広を中心とする道東で,自家製の「牛乳豆腐」や「ヨーグルト」などあるが他での利用は少なく,酪農品を早くからとりいれた札幌で若干みられる。以上より,北海道のおやつ・間食は,各地の産物をうまく利用した地域性があることを確認した。
著者
蒲谷 宏 坂本 恵
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.23-44, 1991-03-25

日本語教育における待遇表現教育について, その現状と問題点, 「待遇表現」の捉え方, 待遇表現教育のあり方の点から考察した.本稿では「待遇表現」を「表現主体」が, ある「表現意図」を, 「自分」・「相手」・「話題の人物」相互間の関係, 「表現場」の状況・雰囲気, 「表現形態」等を考慮し, それらに応じた「表現題材」, 「表現内容」, 「表現方法」を用いて, 表現する言語行為であると捉えた.このような観点から待遇表現行為の教育のために, 待遇表現に段階性を考え, 表現意図と言葉を繋ぐものとして「表現機能」を考え, さらに具体的な表現を選ぶまでの「方略」を示すという教育方針を提案した.
著者
清水 昌 森川 忠則 新田 一誠 坂本 恵司 和田 浩一
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.1, pp.1-9, 2002 (Released:2004-03-03)
参考文献数
34
被引用文献数
1

D-パントラクトン(D-PL)は,B群ビタミンのD-パントテン酸やD-パンテノール,D-パンテテイン,コエンザイムAの合成に重要なキラルビルディングブロックである.D-PLの製造は,これまで,化学的合成法により得たラセミ体混合物をキラルアミンによるジアステレオマー塩生成を含む複雑な光学分割法により行われてきた.D-パントテン酸製造におけるこの光学分割プロセスを回避あるいは改良するため,立体選択的な酵素反応の導入を検討した.すなわち,この目的に利用できる幾つかの反応を微生物に探索し,ラクトン環の2位OH基の立体を認識して分子内エステル結合を不斉加水分解し,DL-PLをD-パント酸とL-PLに分割できる反応がFusarium属および類縁糸状菌に広く分布することを発見した.本反応に関与する新規酵素“ラクトナーゼ”の諸性質を解明するとともに,本酵素を高活性で含むFusarium oxysporumの菌体をアルギン酸カルシウムで包括固定化することによって酵素の安定化と再利用を図り,180回以上の繰り返し使用を可能にした.これにより,常温,中性付近の温和な条件下に,副生物をほとんど伴わず,30–35%のDL-PLをほぼ定量的に分割できる実用的方法が確立された.本酵素的光学分割法は,1999年より3000 t/y規模(D-パントテン酸カルシウム換算)で工業化され,従来法に比し,経済性のみならず環境調和型の点でも優れた生産法であることが明らかとなっている.
著者
鈴木 美枝 坂本 恵
出版者
釧路短期大学
雑誌
釧路短期大学紀要 (ISSN:03858456)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.29-38, 1997-02

釧路の女子フィギュアスケーターについて,栄養素等摂取状況・身体状況・生活リズム調査を行った。これらの調査から以下に示すような結果を得た。1)栄養素等摂取状況は,休暇中に比べ学期中の方が所要量を充たしている者が多かった。特に昼食での摂取量について多くの項目に両期間での差がみられた。両期間とも鉄・食物繊維・食品数が不足傾向にあり,脂肪エネルギー比が高く,穀類エネルギー比が低かった。2)食品群別摂取状況は,両期間を比較すると休暇中で菓子類・嗜好飲料・加工食品,学期中でいも・種実・豆・魚介・肉・乳・野菜・果実類が多く摂取されていた。特に昼食での摂取量について多くの項目に両期間での差がみられた。3)身体状況は,ローレル指数での評価が両期間ともに普通であり,学期中の体脂肪率は24.3±2.9%と女子スポーツ選手としては高めの値であった。4)生活リズムは,トレーニング時間,睡眠時間ともに休暇中の方が有意に高かった。夕食摂取時刻がトレーニング時刻に左右され,16時台〜22時台とかなりばらつきがみられた。
著者
土屋 律子 坂本 恵 鐘ヶ江 あゆ美 菊地 和美 木下 教子 坂本 佳菜子 佐藤 恵 菅原 久美子 田中 ゆかり 庭 亜子 畑井 朝子 藤本 真奈美 宮崎 早花 村上 知子 村田 まり子 山口 敦子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.26, 2014

【目的】日本調理科学会特別研究(平成24~25年度)「次世代に伝え継ぐ 日本の家庭料理」の先行研究・資料とすることを目的に昭和30~40年頃までに北海道に定着してきた家庭・郷土料理に関する書誌情報を収集した。地域を道央、道南、道北、道東に分け、北海道のみの記載、地域の特定のないものは、「北海道」としてまとめた。今回は、これらの資料に記載されている料理の地域性、主材料、調理操作について検討したので報告する。【方法】書誌収集は、平成25年3月~12月に実施した。収集された資料は62冊、料理数は1066件であった。料理の主材料を日本食品標準成分表2010年に基づき分類、調理操作は調理方法の記載、および明らかに推定できる操作を加え分類し検討した。【結果】料理数は、道東が多く全体の30.2%(322件)、道南23.5%、道央13.3%、道北10.2%であった。「北海道」は242件で、地域の記載がない28件を含めた。主材料を見ると、魚介類が37.9%と魚種、調理法も多く、中では鮭、鰊、いかの利用が多い。鯨、ごっこ、サメの利用もみられた。次いで野菜類(14.6%)、穀類(13.4%)、いも類(12.6%)と北海道の特産物の利用が多い。地域別では道南、道央は魚介類、道北は野菜類、道東はいも、野菜類の利用が多い。穀類は道央(29.6%)が多く道南、道北と続き、道東は6.4%と少ない。調理操作では、「煮る」が31.4%と最も多く、次いで「漬ける」(18.0%)、「焼く」(10.9%)、「和える」(7.2%)の順であった。「煮る」では、鰊の三平汁、鮭の石狩鍋、「漬ける」では、鰊、ほっけの飯ずし、いかの粕漬け、松前漬けなど、「焼く」では、いか焼きやいももち、ジンギスカンなどがあげられていた。地元の食材を多種多様に調理・加工し、利用している様子を窺い知ることができた。
著者
菊地 和美 菅原 久美子 木下 教子 酒向 史代 坂本 恵 高橋 セツ子 土屋 律子 芳賀 みづえ 藤本 真奈美 村上 知子 村田 まり子 山口 敦子 山塙 圭子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.24, 2012

【目的】年中行事や通過儀礼を行うハレの日には、食事も日常とは区別され、各家庭や地域で独自の習慣がみられている。食生活が多様化する中、地域における年中行事や伝統食を大切にし、次の世代への継承にむけた取り組みが推進されるようになってきた。そこで、本研究は北海道の行事食と儀礼食について、親子間(学生とその親)からみた認知状況や摂食状況などの実態把握を行い、地域性を明らかにすることを目的として検討した。【方法】調査は日本調理科学会特別研究(平成21~23年度)に基づき、北海道に居住する親181名と子181名(計362名)を対象として、調査時期は平成21年12月~22年8月に実施した。データは単純集計および親子間によってクロス集計を行い、χ2検定により分析した。【結果】親子間で認知・経験が一致する回答は、行事食が74.0%、儀礼食は49.8%であった。行事食と儀礼食を認知している割合は親が子よりも多く、親子間で有意差がみられたのは盂蘭盆、お七夜、百日祝い、初誕生、厄払いであった(p<0.01)。行事食と儀礼食の経験がある割合も親が子よりも多く、有意差がみられたのは春分の日、端午の節句、盂蘭盆、土用の丑、お月見、秋分の日、出産祝い、お七夜、百日祝い、初誕生、成人式、結納、婚礼、厄払い、長寿であった(p<0.01)。北海道の正月料理のうち、親子間で「現在、家庭で作る」という回答が一致していたのは、たこ刺身が7組(親子間一致なし12組)、くじら汁が2組(親子間一致なし3組)、いずしが2組(親子間一致なし2組)であった。今後はさらに、北海道における特徴的な行事食・儀礼食の親子間による伝承を検討する必要性が示唆された。
著者
坂本 恵
出版者
国語学研究と資料の会
雑誌
国語学研究と資料 (ISSN:03855546)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.15-22, 1984-12-25
著者
坂本 恵
出版者
国語学研究と資料の会
雑誌
国語学研究と資料 (ISSN:03855546)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.11-21, 1992-12-31
著者
鈴木 典夫 守山 正樹 福島 哲人 坂本 恵 永幡 幸司 丹波 史紀 山川 充夫
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1.月1~2回の研究会及び学習会活動を行ってきた。2.中越地震被災地及び他地域の被災地(福岡市・神戸市など)でのヒアリングを行った。3.調査活動として、仮設住宅100世帯の面接による2年継続の「避難所及び仮設住宅における生活調査」、「生活のストレス調査」、「住宅再建に関する調査」、小学生を対象とした「震災体験・認識調査」及びワークショップを実施した。4.「被災住民の生活再建と災害復興に向けた課題」と題したシンポジウム、「もとめられる医療通訳者養成研修プログラムとは何か」の研究交流集会、「災害ボランティアシンポジウム」、他各調査の現地報告会を開催した。5.成果については、「日本音響学会」「国際騒音学会:Inter-Noise」「日本居住福祉学会」等において発表。論文としては、『厚生の指標』に「新潟県中越地震で被災した児童による避難生活で体験した出来事の評価」等を発表。その他、関連会合にて講演その他で公表した。6.中越沖地震が発生したため、再度ボランティアの調整、ニーズの拾い上げ等での情報収集をするとともに、研究成果を活かし、児童支援並びに地域復興支援にあたった。7.研究成果報告書(全159頁:80冊)を作成した。8.福島大学において、「災害と復興支援」という授業を開講した。
著者
坂本 恵美子 菅原 準二 梅森 美嘉子 三谷 英夫
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:0021454X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.372-386, 1996-10
被引用文献数
14

思春期性成長期における骨格性下顎前突症(Class III)の下顎骨は, 良好な顎間関係を有する者(Class I)に比べて過成長を示すか否かなど, Class IIIの顎顔面頭蓋の成長様相についていまだ解明されていないことが多い.そこで本研究では, 外科的矯正治療を要すると診断され, 成長観察下におかれていた男子・未治療Class III 16例を研究対象にして, 思春期性成長期における顎顔面頭蓋の成長変化様相を解析した.対照群としては, 男子・Class I 20例を選択した.研究資料は, 10&acd;15歳までの5年間にわたって経年的に収集した側面頭部X線規格写真である.両群の成長変化様相については, 顔面骨格図形分析, 座標分析, 角度および距離分析によって多面的に検討した.本研究の結果は以下の通りであった.1. Class III群の上・下顎骨は, Class I群と類似した成長量を示し, 劣成長あるいは過成長は認められなかった.2. Class III群の後頭蓋底の成長量はClass I群よりも有意に小さかった.3. Class III群の咬合平面は思春期性成長期間中に変化しなかったが, Class I群では平坦化していた.4. Wits appraisal値はClass I群では安定していたのに対して, Class III群では著しく悪化していた.結論として, 思春期性成長期におけるClass IIIの基本的骨格構成(skeletal framework)には変化が見られず, それによって前後的上下顎間関係が悪化することはなかったが, 咬合平面に対する上・下顎歯槽基底部の前後的位置関係は著しく悪化することが判明した.
著者
蒲谷 宏 坂本 恵
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田大学日本語研究教育センター紀要 (ISSN:0915440X)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.23-44, 1991-03-25

日本語教育における待遇表現教育について, その現状と問題点, 「待遇表現」の捉え方, 待遇表現教育のあり方の点から考察した.本稿では「待遇表現」を「表現主体」が, ある「表現意図」を, 「自分」・「相手」・「話題の人物」相互間の関係, 「表現場」の状況・雰囲気, 「表現形態」等を考慮し, それらに応じた「表現題材」, 「表現内容」, 「表現方法」を用いて, 表現する言語行為であると捉えた.このような観点から待遇表現行為の教育のために, 待遇表現に段階性を考え, 表現意図と言葉を繋ぐものとして「表現機能」を考え, さらに具体的な表現を選ぶまでの「方略」を示すという教育方針を提案した.