著者
田中 直樹 清水 昌平 鷲尾 隆
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第27回 (2013)
巻号頁・発行日
pp.3D15, 2013 (Released:2018-07-30)

近年様々な分野で大量の観測データが蓄積されており,因果分析法に対するニーズは高まっている。最近の研究により,データの非ガウス性を利用することで変数間の因果的順序を同定できる場合があることがわかっている。本研究では未観測交絡変数がある場合にその値を離散化してベイズ推定を行い,二変数間の因果順序を同定する手法を提案する。これにより,潜在交絡変数が存在しても頑健な推定することが可能となる。
著者
伊達 平和 清水 昌平 竹村 彰通
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.1_7-1_12, 2022 (Released:2022-01-20)
参考文献数
6

Shiga University established the first faculty of data science in Japan in 2017 with the enrollment of 100 students each year. These students obtained their Bachelor′s degrees in March of this year. In 2019 it established the first graduate school of data science and the graduate students obtained the Master′s degree. We discuss educational goals of the undergraduate and the graduate programs and achievements of these programs.
著者
松野 栄雄 王 秀霞 宛 文涵 松井 健一郎 大川 尚子 杉山 徹 甲野 裕之 清水 昌寿 頼 精二 山口 昌夫 山口 宣夫
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.135-140, 1999 (Released:2010-08-06)
参考文献数
9
被引用文献数
2

We have simultaneously proved that cell populations taking charge of immunity in human peripheral blood can be regulated quantitatively by hot spring bathing. Now, we investigated the effect of hot spring bathing qualitatively on cytokine production by lymphocyte cell in human peripheral blood estimating by cytokine containing cell by FACScan. We found a significant increase in IFN-γ containing cells after hot spring bathing and an increase in IL-4 with no statistical significance after hot spring bathing. In addition, we found significant negative relationship between the level of IFN-γ, IL-4 and IL-1β before hot spring bathing and the ratio of cytokine that increased in variation after hot spring bathing. Namely, after hot spring bathing, there was a decrease of cytokine producing cells in subjects who had higher level before hot spring bathing. But an increase in subjects who had lower level before hot spring bathing, the trend was concentrated toward average levels in the cytokine production by lymphocyte in peripheral blood. So we suggest that hot spring bathing can promote acquired immunity to make it possible more suitable as immune reaction.
著者
清水 昌人
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.85-100, 2017 (Released:2017-07-27)
参考文献数
22
被引用文献数
5

本稿では2014年と2015年の住民基本台帳のデータを用い,外国人の社会増加が日本人の社会減少を量的にある程度以上補っている市区町村を観察した.筆者らは先の論稿で2014年の転出入を分析したが,集計値等を再検討すると,外国人の出国の多くが「その他」の職権消除に分類されていると推測されるため,本稿では転出入に「その他」の記載・消除(国籍変更等除く)を含めて社会増加・減少を分析した.その結果,外国人の社会増加が日本人の社会減少を完全に補う地域は,転出入のみで社会増加・減少を見た前稿に比べて大幅に減った.ただし完全にではないが,前者が後者を半分以上カバーし,かなりの程度補っている地域を加えた数は,2015年には少ないながら一定数にのぼる.2014年と2015年の比較では,これら市区町村の増加は三大都市圏から離れた地域等で小さいこと,かなりの程度以上補われている状態への移行やそこからの離脱は頻繁に起きること等を示した.
著者
清水 昌幸 石綿 陽一 尹 祐根 加賀美 聡
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp."1P1-P05(1)"-"1P1-P05(4)", 2012-05-27

This article discusses how to construct a realtime robot control system on RT-Middleware with ART-Linux, which supports AMP (Asymmetric Multi-Processing). As an example, a force feedback control system is implemented by means of multiple RT-Components that require realtime synchronous execution. There are some different system formations depending on the processor and process on which each component runs. The realtime performance of the system is evaluated based on experimental results for several formations.
著者
清水 昌 山田 秀明
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.1064-1075, 1983-11-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
62
被引用文献数
4 4

Recent advances in the synthesis of optically active amino acids by enzymatic method are described. L-Lysine, L-cysteine, L-tryptophan and D-forms of various amino acids, including D-p-hydroxyphenylglycine, are synthesized from chemically synthesized substrates by asymmetric ringopening hydrolysis. Multifunctional pyridoxal enzymes are useful for synthesis of various aromatic amino acids and sulfur-containing amino acids. Several enzymatic reactions being useful for production of amino acids are also described.The described enzymatic methods are simple and the most economical process to date for the industrial production of these amino acids.
著者
清水 昌幸 角谷 啓 尹 祐根 北垣 高成 小菅 一弘
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.606-617, 2007-05-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
22
被引用文献数
3 1

This paper addresses the inverse kinematic problem for 7 DOF anthropomorphic manipulators with joint limits. Specifically, the paper analyzes how the joint limits restrict the redundancy to develop practical inverse kinematic resolutions under the joint limits. First, the manipulator model considered in this paper is provided. Second, how to solve the inverse kinematics of the redundant manipulator is described. Third, how joint limits affect the inverse kinematic solutions is investigated. Forth, several suggestions for resolving redundancy under the joint limits are presented. Lastly, the effectiveness of the redundancy resolutions is illustrated by simulation results.
著者
清水 昌人 中川 雅貴 小池 司朗
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.375-389, 2016 (Released:2016-11-16)
参考文献数
18

本研究では全国の自治体における日本人と外国人の転入超過の状況を観察した.特に外国人の転入超過が日本人の転出超過の絶対値と同じか上回っている自治体を中心に,自治体の地域分布や人口学的特徴を検討した.総務省の2014年のデータを用い,総人口の転入超過を日本人分と外国人分に分けて分析した結果,外国人分の転入超過が日本人分の転出超過の絶対値と同じか上回っている自治体は分析対象全体の7%だった.それらの自治体は相対的に北関東や名古屋圏などで多く,北海道や東北で少なかった.また単純平均によれば,相対的に国外からの外国人分の転入が多いほか,総人口が多い,日本人の65歳以上人口割合が低い,外国人割合が高いなどの特徴があった.今回の分析による限りでは,全体として外国人の転入超過が自治体人口の転出超過に対して十分な量的効果をもたらしているとはいえず,またこのことは特に小規模自治体で顕著だった.
著者
清水 昌人
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.59-71, 1997-03-31
被引用文献数
2

本稿では, 近年注目されている来日外国人の居住の問題を, 生活空間の観点から把握するため, 外国人就学生の日常行動についてその空間的側面を検討した. アンケート調査の結果から, 以下の点が明らかになった. (1)彼らの主要活動場所である学校・アルバイト先・住居は, 平均して各々30分程度の時間距離にある. これらの位置関係は彼らの日常生活の時間配分・空間行動を規定する. (2)住居周辺で過ごす時間が長くても, 居住地域に対する積極的な関心が生まれるとは限らない. (3)彼らの交遊関係は, その主要な部分が学校の友人との付き合いで占められる. (4)友人関係が住居周辺で形成される場合でも, そのことが地域に対する興味・関心に結びつくわけではない. また「セグリゲーション」の状態について予察を行い, 中国籍者と韓国籍者では活動空間が異なること, 中国籍者が社会関係の面で日本人からより「凝離」しているのは時空間収支が不利なためであること, などの可能性を示唆した.
著者
大浦 由香子 田中 基 清水 昌宏 武井 秀樹 照井 克生 小山 薫
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.90-94, 2014
被引用文献数
1

27歳,一絨毛膜二羊膜性双胎の初産婦.妊娠31週より切迫早産および妊娠高血圧腎症のため当院に入院中であった.妊娠32週に肺水腫による呼吸不全および低酸素血症が出現し,緊急帝王切開術が予定された.手術台に移動させた直後に心肺停止となり,直ちに心肺蘇生を開始するとともに産科医に帝王切開を開始するよう促した.心停止4分後に手術開始し,同時に心拍再開を確認,1分後に2児とも娩出した.児娩出後の母体呼吸循環状態は安定し,母・2児とも後遺症なく退院した.妊婦の心肺蘇生法とともに「死戦期帝王切開術(perimortem cesarean section:PCS)」の知識の普及およびトレーニングが望まれる.
著者
門脇 健人 清水 昌平 鷲尾 隆
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年,膨大な観測データに潜む因果構造を推定するための統計的手法が必要とされている.本研究では経時データと呼ばれる,時間の推移とともに観測されたデータを用いた因果構造の推定法を提案する.経時データの性質とデータの非ガウス性を利用することで、従来よりも緩い仮定の下で因果構造推定が可能である.更に推定された因果構造に対して時間の経過とともに有意な変化をしている部分を統計的に検出する方法も提案する.
著者
飯嶋 寿江 加瀬 正人 相良 匡昭 加藤 嘉奈子 清水 昌紀 西田 舞 友常 孝則 田中 精一 青木 千枝 城島 輝雄 鈴木 國弘 黒田 久元 麻生 好正
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.707-714, 2015-09-30 (Released:2015-09-30)
参考文献数
30
被引用文献数
1

症例は70歳,女性.1型糖尿病,うつ病にて加療中,自殺企図のためインスリンデグルデク300単位,インスリンリスプロ300単位を皮下注射し,注射3時間後に意識障害で家族に発見され,当院救急外来に搬送となり,入院となる.簡易血糖測定では,測定感度以下(30 mg/dl未満)を示し,血清インスリン値は2972.1 μU/mlと極めて高値を示した.直ちに,ブドウ糖の静脈投与を開始した.低血糖は大量注射30時間後を最後に認めなかったものの,大量投与36時間後の血清インスリン値は1327.0 μU/mlと依然として高く,低血糖の予防のため,第6病日まで経静脈的ブドウ糖投与を継続した.本症例の経過より,インスリンデグルデクの大量投与症例では他のインスリン製剤以上に長時間にわたる注意深い観察と対応が必要であると思われた.インスリンデグルデク大量投与による遷延性低血糖の症例は極めて稀であり,文献的考察を加え報告する.
著者
下平 英寿 清水 昌平
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

画像,タグ,文書等の様々な種類(ドメインと呼ぶ)の情報源から得られるデータベクトルと,データベクトル間の関連性の強さに関する情報が得られているデータを,多ドメイン関連性データと呼ぶ.従来の多変量解析ではベクトルが1対1対応するものを扱っていたため,柔軟なデータ構造を表すことができなかった.本研究ではベクトルの関連性をグラフ(ネットワーク)で表現して,そのグラフ構造をなるべく保存するように次元削減を行う情報統合の方法を提案・発展させた.
著者
清水 昌 山田 秀明
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.467-476, 1981-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
21

Recent advances in the synthesis of useful organic compounds by enzymatic method are described. Various L-amino acids were synthesized by multifunctional pyridoxal enzymes; D-amino acids, especiall D-phenylglycine derivatives, by dihydropyrimidinase, purine arabinosides by nucleoside phosphorylases, insulin by proteases, steroid hormons by oxygenases, semisynthetic penicillins by penicillin acylase, and coenzyme A through biosynthetic pathway with pantothenic acid and L-cysteine under the coupling with ATP-generating system.The described enzymatic methods are simple and the most economical processes to date for the industrial production of these useful compounds.
著者
清水 昌人
出版者
日本人口学会
雑誌
人口学研究 (ISSN:03868311)
巻号頁・発行日
2019

<p>東京都の住民登録(基本台帳)人口移動報告により,他の道府県から東京都区部に転入した人の地域分布を出発地別,到着区別に検討した。1960年代後半と2010年代前半の転入数を1㎢あたりの転入数や立地係数など4つの指標で分析したところ,東北・北関東からの転入者と西日本からの転入者の間で,到着地の違いが比較的大きかった。また,埼玉,千葉,神奈川からの転入では,各県に隣接する区およびその周辺部への集中が顕著だった。ただし,出発地ごとの分布のかたよりは2010年代には全体に縮小し,多くの出発地集団で以前よりも似通った分布が観察されるようになった。</p>