著者
大島 純 大島 律子
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.390-414, 2009 (Released:2010-09-10)
参考文献数
55
被引用文献数
1

The paper is aimed at discussing the contribution of cognitive science and the learning sciences to Japanese education. First, the authors describe the emergence of a new educational discipline, the learning sciences, and its methodological approach to educational practice called the design-based research. In particular, the emphasis is placed on how unique the methodology is by explaining the progressive refinement of classroom practices based on design principles. Secondary, the author's design-based research project is given as an example of how the learning sciences contributes to the classroom practice in Japan. Furthermore, the design-based research is discussed as a new systemic program for teacher education. Finally, the authors propose an approach to new educational reform based on evidence from the learning sciences research.
著者
大島 純 新原 勇介 太田 健介 大島 律子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.333-342, 2010
参考文献数
23
被引用文献数
2

本研究の目的は,協調学習活動の分析にネットワーク分析の手法を応用し,分散認知の観点からグループの知識進展や学習者個人の貢献の様相を俯瞰的に明らかにすることであった.対象とした協調学習グループは,大学の教職必修講義において,学習理論と実践の関連性を学習した5名であった.各学習者の発言のネットワーク分析から,学習内容に関わる重要発言は他の発言を媒介する傾向が強いが,時間の推移とともにその媒介性が低下することがわかった.こうした全体傾向と学習者個人の重要発言の推移を比較することで,各学習者の学習プロフィールを作成しその特徴を明らかにした.その結果,小集団で長期的に行われる協調学習を評価する際に,俯瞰的にその対話全体の特徴を明らかにし,より詳細な分析を必要とする学習者や対話の箇所を選定してく分析として有益であることが示唆された.
著者
坂本 美紀 稲垣 成哲 竹中 真希子 山口 悦司 藤本 雅司 山本 智一 大島 純 大島 律子 村山 功 中山 迅 近江戸 伸子 竹下 裕子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集
巻号頁・発行日
vol.28, pp.425-426, 2004

筆者らは,遺伝子組み換え食品(GMF)を題材にした科学教育のためのCSCL環境を開発し,小学生を対象にデザイン実験を行っている.本研究では,このデザイン実験の評価の一環として, GMFに対する理解とイメージが,単元の学習を通して変容したかどうかを検討した.分析の結果,概念的理解については. GMFの基礎知識や論争性についての理解が進んだことが明らかになった。また,イメージの変容も確認された.
著者
竹中 真希子 稲垣 成哲 山口 悦司 大島 純 大島 律子 村山 功 中山 迅
出版者
日本教育工学
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.193-204, 2005
被引用文献数
8

本研究は,CSCLシステムを小学校の理科授業へ導入し,その利用が子どもたちの理科学習をいかに支援できるのかについて実践的に検討したものである.CSCLシステムを利用した授業は,5年生の単元「物の溶け方」で実施された.オンライン上の相互作用に関する分析を通して,CSCLシステムで提供される情報共有環境を利用した情報探索ならびにその探索に基づいた理解深化を概ね実現できるようになったことがわかった.オフライン上の相互作用に関する分析を通して,CSCLシステムを利用した他者のノート閲覧が契機となり学習活動が活性化されていた,つまり,オンライン上の相互作用はオフライン上の相互作用を促進するリソースになり得ていたことがわかった.