- 著者
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大槻 勤
菊永 英寿
- 出版者
- 京都大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011-04-28
軌道電子捕獲崩壊[EC崩壊]は,核位置に存在する軌道電子を核内核子に取り込んで崩壊する現象で,その確率は核位置での電子密度に比例する.本研究の目的は加速器による量子ビーム(陽子や電子)を用いてBe-7を製造し,温度・化学形・結晶形等の因子を変えて,半減期を大きく変化させることである.Be-7@C60の温度変化(室温と5K)で半減期変化をみる実験をおこなった.その結果,室温のベリリウム金属中Be-7と5Kに冷却されたC60 内のBe-7の半減期を比較すると1.5%以上も短くなることを見出した.C60,C70を特殊な環境下でのBe-7の半減期測定を行い,大きな半減期変化を実現させるに至った.