著者
西田 惇 松田 壮一郎 大木 美加 高鳥 光 佐藤 綱祐 鈴木 健嗣
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.149-158, 2018 (Released:2018-09-30)
参考文献数
23

We have been developing a set of wearable devices for providing an egocentric child experience to the wearer, named CHILDHOOD. The system is composed of two wearable devices: 1) a visual translator for mapping the wearer's eyesight level onto his/her waist position by using a head-mounted display and a wearable camera module, and 2) a pair of passive hand exoskeletons for miniaturizing hand gestures by using motion conversion mechanisms. In this paper, we revised the configuration of the visual translator to improve the usability, and implemented a new passive mechanism of the hand exoskeleton for achieving natural grabbing motion. We conducted a field study at a nursing school for evaluating how the visual system modulates the perception of interpersonal distance, and also performed a lab study to observe the changes in a user's hand function while using the exoskeleton with a peg test environment.
著者
箕輪 はるか 北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 二宮 和彦 稲井 優希 大槻 勤 木野 康志 小荒井 一真 齊藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 高宮 幸一 竹内 幸生 土井 妙子 上杉 正樹 遠藤 暁 奥村 真吾 小野 貴大 小野崎 晴佳 勝見 尚也 神田 晃充 グエン タットタン 久保 謙哉 金野 俊太郎 鈴木 杏菜 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 髙橋 賢臣 竹中 聡汰 張 子見 中井 泉 中村 駿介 南部 明弘 西山 雄大 西山 純平 福田 大輔 藤井 健悟 藤田 将史 宮澤 直希 村野井 友 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 山守 航平 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

【はじめに】日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした研究グループにより、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質の陸域での大規模な調査が2011年6月に実施された。事故より5年が経過した2016年、その調査結果をふまえ放射性物質の移行過程の解明および現在の汚染状況の把握を目的として本研究プロジェクトを実施した。2016年6月から9月にかけて、のべ9日間176名により、帰還困難区域を中心とする福島第一原子力発電所近傍105箇所において、空間線量率の測定および土壌の採取を行った。プロジェクトの概要については別の講演にて報告するが、本講演では福島県双葉郡大熊町・双葉町の土壌中の放射性セシウム134Csおよび137Csのインベントリ、土壌深部への移行、134Cs/137Cs濃度比、また空間線量率との相関についての評価を報告する。【試料と測定】2016年6・7月に福島県双葉郡大熊町・双葉町の帰還困難区域内で未除染の公共施設36地点から深さ5 cm表層土壌を各地点5試料ずつ採取した。試料は深さ0-2.5 cmと2.5-5 cmの二つに分割し、乾燥処理後U8容器に充填し、Ge半導体検出器を用いてγ線スペクトルを測定し、放射性物質を定量した。【結果と考察】137Csのインベントリを航空機による空間線量率の地図に重ねたプロットを図1に示す。最大濃度はインベントリで137Csが68400kBq/m2、比放射能で1180kBq/kg・dryであった。インベントリは空間線量率との明確な相関がみられた。深部土壌(深さ2.5-5.0 cm)放射能/浅部土壌(深さ0-2.5 cm)放射能の比はおおむね1以下で表層の値の高い試料が多かったが、試料ごとの差が大きかった。また原子力発電所より北北西方向に134Cs/137Cs濃度比が0.87-0.93と明確に低い値を持つ地点が存在した。
著者
二宮 和彦 北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 箕輪 はるか 藤田 将史 大槻 勤 高宮 幸一 木野 康志 小荒井 一真 齊藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 竹内 幸生 土井 妙子 千村 和彦 阿部 善也 稲井 優希 岩本 康弘 上杉 正樹 遠藤 暁 大河内 博 勝見 尚也 久保 謙哉 小池 裕也 末岡 晃紀 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 高瀬 つぎ子 高橋 賢臣 張 子見 中井 泉 長尾 誠也 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇 渡邊 明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした研究グループにより、福島第一原子力発電所事故により放出された放射性物質の陸域での大規模な調査が2011年6月に実施された。事故より5年が経過した2016年、その調査結果をふまえ放射性物質の移行過程の解明および現在の汚染状況の把握を目的として、福島県の帰還困難区域を中心として、100箇所で空間線量の測定と土壌の採取のフィールド実験を行い[1]、同時に計27箇所で土壌コア試料を採取した。本発表では、このコア土壌試料について分析を行ったので、その結果を報告する。土壌採取は円筒状の専用の採土器を用いて行い、ヘラを用いて採取地点で2.5 cmごとに土壌を切り取って個別にチャック付き袋に保管した。採取地点により、土壌は深さ20-30 cmのものが得られた。土壌を自然乾燥してからよく撹拌し、石や植物片を取り除いたのちにU8容器へ高さ3 cmに充填した。ゲルマニウム半導体検出器を用いてガンマ線測定し、土壌中の放射性セシウム濃度を定量した。なお、各場所で採取した試料のうち最低でも1試料は、採取地点ごとに放射性セシウム比(134Cs/137Cs)を決定するために、高統計の測定を行った。深度ごとの測定から、放射性セシウムは土壌深部への以降が見られているものの、その濃度は深度と共に指数関数的に減少していることが分かった。一方で土壌深部への以降の様子は土壌採取地点により大きく異なることが分かった。また、本研究の結果は同一地点で表層5 cmまでの土壌を採取して得た結果ともよく整合した[1]。[1] K. Ninomiya et. al., Proceedings of the 13th Workshop on Environmental Radioactivity 2017-6 (2017) 31-34.
著者
北 和之 篠原 厚 河津 賢澄 二宮 和彦 稲井 優希 箕輪 はるか 大槻 勤 木野 康志 小荒井 一真 斎藤 敬 佐藤 志彦 末木 啓介 高宮 幸一 竹内 幸生 土井 妙子 阿部 善也 岩本 康弘 上杉 正樹 遠藤 暁 大河内 博 勝見 尚也 神田 晃充 久保 謙哉 小池 裕也 末岡 晃紀 鈴木 杏菜 鈴木 正敏 鈴木 健嗣 高瀬 つぎ子 高橋 賢臣 張 子見 中井 泉 長尾 誠也 南部 明弘 藤田 将史 森口 祐一 谷田貝 亜紀代 横山 明彦 吉田 剛 吉村 崇 渡邊 明
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

【研究背景】 2011年3月に起こった、東京電力福島第一原子力発電所の事故により、福島県を中心とする陸域に大規模な放射能汚染が起こった。事故後の2011年6月には、日本地球惑星科学連合および日本放射化学会を中心とした有志の研究グループが、汚染状況の把握のための土壌採取のフィールド実験を実施した。これにより初期の汚染状況が明らかとなったが、航空機サーベイ等による汚染状況の把握は継続して行われているものの、実際に土壌を採取して汚染状況の詳細を把握する大規模な調査はそれ以降行われていない。事故から5年以上が経過し、土壌に沈着した放射性核種(主に放射性セシウム:134Csおよび137Cs)は環境中でその化学形態等を変化させ、土壌の深部への浸透や流出により、初期とは異なる分布状況に変化していることが予想される。帰還困難区域の除染作業が開始されようという状況で、土壌の放射性核種の汚染状況を把握するのはきわめて重要である。そこで本研究では、福島県内の帰還困難区域を中心として土壌採取のフィールド実験を行い、その分析により現在の汚染状況の把握することを目的に実施した。【調査概要】 本研究プロジェクトは、2016年6月から9月にかけての9日間、のべ176名で実施した。福島県内の帰還困難区域を中心として、公共施設等を選定したうえで、各自治体との情報交換を行い、除染が行われていない地点全105か所を土壌採取場所として選択した。まずはNaIシンチレーターもしくは電離箱を用いて地面から1 mおよび5 cmの空間線量の測定を行い、専用の採土器を用いて表層より5 cmの土壌を採取した。試料採取場所におけるばらつきを評価するために、1地点ごとに5試料の採取を実施し、5年間の環境中での放射性核種の移動状況を評価するために、土壌は表層部の0.0-2.5 cmと、深部の2.5-5.0 cmに分けて採取した。また放射性核種の移行過程をより詳しく調べるために、4地点につき1地点程度、深さ30 cmのコア試料の採取も行った。本講演では、この調査について概要を説明し、事故直後と5年後の比較などいくつかの初期結果について簡単に紹介する。より詳細な結果については、別の講演にて報告が行われる。
著者
鈴木 健嗣
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

昨年度より構築している全身18自由度の人間型ロボットにおいて,初年度,第二年度の結果に基づき実験を行った.これは,ロボットのアクチュエータ部位において生じる過電流検知および逆起電力検知による物理的な作用の計測を詳細に行うものである.各モータドライバを通じてアクチュエータに供給される電流をセンシングすることにより,動作時のアクチュエータへの電流・電圧値データを収集し解析を行うと同時に,当初計画通りロボットの自己キャリブレーションに関する研究を行った.ロボットに初期状態から自身の各部位を自由に動作させ,最終的に,ロボットが自身で能動的に行動範囲を定める機構を持っことが出来ることを示した.特に,人間型ロボットの腕部を対象とし,ロボット動作時における各関節部モータに流れる電流とその時間変動に基づいて,稼働範囲を定める閾値をロボット自身の能動的な動作により獲得する手法を提案し,口頭発表を行っている.また,(1)無負荷状態,(2)腕の先端に一定荷重を付与,(3)動作中の想定外の衝突などにおいても,適切に自身の稼動範囲を能動的に獲得することが可能となることを示した.このように,機能としての「痛み」を人型ロボットに実装することで,ロボット自身が自身の姿勢と環境の変動に応じて適切な動作範囲を能動的に獲得できることを示した.本研究の成果を国際会議論文として投稿する準備を進めている.さらに,学習理論に関する論文をまとめ,学術論文として発表した.これは,事象の関連性から学習を行うモデルであり,ロボットが自身の稼動範囲マップを構築・更新するにあたり重要となる今後,本手法を稼動範囲獲得へ応用するとともに,車輪型移動ロボットなどの異常検知への応用を検討したい.
著者
橋田 光代 片寄 晴弘 平田 圭二 北原 鉄朗 鈴木 健嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.127, pp.67-72, 2008-12-12
参考文献数
5
被引用文献数
6

演奏表情付け研究における評価研究プロジェクトとして 2002 年よりスタートした Rencon プロジェクトでは,2008 年 8 月 25~27 日,音楽の知覚と認知に関する国際会議 ICMPC との共催で,第 7 回演奏表情付けコンテスト ICMPC-Rencon を開催した.今回,初めての試みとして,今回は,人間による手作業の修正を極力排除した自律システム部門と,人間による演奏表情付けを主目的としたシステムのための打ち込み部門とを設け,当日発表の新曲に制限時間つきで演奏生成させるという条件のもとでコンテストを実施した.また,エンターテイメントイベントとして 「観客に見せる」 ことに重点を置き,演奏生成処理の様子や制作者らへのインタビュー,自動ピアノでの再生といった,会場での演出に対する工夫も行った.本稿では, ICMPC-Rencon 実施概要について報告するとともに,実施内容に対する検討について述べる.Rencon (Performance Rendering Contest) is an annual international competition at which entrants present the computer systems they have developed for generating expressive musical performances and audience members and organizers judge the performances. At the ICMPC10, the competition consisted of an autonomous section (for evaluating the ability of the entered systems to generate performances autonomously) and a system-supported section (for evaluating human performances done using computer systems). In this paper, we report the overview of the competition and discuss some of our innovation such as stage-managing as an entertainment and developing an Internet voting system.
著者
花枝 英樹 胥 鵬 鈴木 健嗣
出版者
日本ファイナンス学会 MPTフォーラム
雑誌
現代ファイナンス (ISSN:24334464)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.69-100, 2010-09-30 (Released:2018-12-07)
参考文献数
58
被引用文献数
2

わが国全上場企業を対象にM&Aに関するサーベイ調査を行い,回答企業526社の分析からつぎのような結果を得た.第1に,近年の日本におけるM&Aの主目的は市場シェア拡大の水平的なM&Aが中心で,実際に成果があったと意識されている.しかし,ブランドカや研究開発力といった見えざる経営資源の有効活用については成果が少ない.第2に,M&Aに際しての人員,給与体系,事業部門の調整の仕方の違いがM&Aの効果に大きな影響を及ぼしている.第3に,70%近い企業が成熟衰退事業を現在・今後抱えると答えており,雇用維持を配慮した対処に腐心している.第4に,敵対的買収に対して否定的な考え方が強いが,敵対的買収に対する備えとしては,業績改善,IRの充実,株主への利益還元を重視している.また,防衛策として株式持合いも重視しており,事前警告型買収防衛策を導入すれば株式持合いは必要ないと考えるのではなく,両者をむしろ補完的に考えている.
著者
浅田 真央 高橋 一誠 鈴木 健嗣
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.667-668, 2017-03-16

本研究は,プロジェクタを用いて実世界へ視覚教示を重畳する新しい教育支援システムの開発を目的とする.提案システムは,教示する内容を紙や黒板に描くように、実世界の平面や物体にリアルタイムに描画を重畳させることで、視覚情報を生徒へ提供することを可能にするシステムを目指す.本発表では,机上で使用するモバイル型と、体育館など大空間で使用する固定型の2つの手法を提案する.
著者
大木 美加 秋月 秀一 ブロー バティスト 青木 義満 鈴木 健嗣
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.206-215, 2020-09-30 (Released:2020-09-30)
参考文献数
33

By leveraging the large-scale interactive floor projection system installed in a special-needs school gymnasium (FUTUREGYM), we aim to support youths with special needs in the acquisition of proper working procedures when cleaning the floor. The trajectory of a mop can be visualized by floor projection after or during the cleaning session. In order to manipulate tools for cleaning, the ability of spatial perception and coordinated movement is necessary, which is sometimes difficult for people with Neurodevelopmental disorders (ND). Here, we verified three different kinds of floor projection methods to give feedback of the trajectory of the mop, which is generated according to the position of both the person and the mop.
著者
佐藤 綱祐 西田 惇 髙鳥 光 鈴木 健嗣
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.71-80, 2017 (Released:2017-03-31)
参考文献数
17
被引用文献数
2

In this research we propose a wearable suit for embodiment transformation, which virtually realizes a child's experience while preserving the user's interactions and perceptions. The embodiment transformation suit consists of a viewpoint translator and passive hand exoskeletons. The viewpoint translator simulates a child's point of view (POV) by using a pan-tilt stereo camera attached at the waist position and a head mounted display (HMD). The pan-tilt mechanism follows the user's head behavior. The passive hand exoskeletons simulate a child's tiny grasping motion by using multiple quadric crank mechanisms and a child-size rubber hand. Virtualized child's embodiment through our own body will provide opportunities to feel and understand a child's perception and recognition, to evaluate products and spaces such as hospitals, public facilities and homes from the aspect of universal design. This paper describes the system design and implementation of the viewpoint translator and the exoskeletons, and assessment of them based on user's feedback in exhibitions.
著者
西田 惇 鈴木 健嗣
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.51-60, 2017 (Released:2017-03-31)
参考文献数
25

This paper presents a novel wearable kinesthetic I/O device that achieves blending kinesthetic interaction among people. The users are able to perceive muscle activity bi-directionally, such as muscle contraction or rigidity of joints, by connecting users' body. The kinesthetic information is exchanged between users through somatosensory channels by biosignal measurement and stimulation. We have developed a wearable haptic I/O device, called bioSync, that equips a developed electrode system for enabling the same electrodes to perform biosignal measurement and stimulation at 100Hz. Potential scenarios using kinesthetic synchronization include interactive rehabilitation and sports training. It is essential for both the trainers and the learners to perceive not only the physical bodily motions but also the muscle activity. The methodology, performance evaluations, user studies and potential scenarios are described in this paper.
著者
鈴木 健嗣
出版者
神戸大学大学院経営学研究科
雑誌
神戸大学経営学研究科 Discussion paper
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013-07

近年,第三者割当増資が急増した背景には,さまざまなタイプの投資家の引受けや中小規模企業による発行の増加がある.本稿は,こうした背景に注目し,発表時の株式市場の反応,引受投資家の要求するディスカウント率,発行後の長期パフォーマンス,引受先の売却行動について検証した.本稿の主な結果から,①ディスカウント率は正であるが,経営者や関連企業,銀行が引受ける場合はより低く,ヘッジファンドが引受ける場合にはより高いこと.また,ヘッジファンドの割当比率と逆U字関係にあること.②発表時の株価リターンは正であるが,ヘッジファンド,株式持合い先が引受ける場合は低く,事業関連会社が引受ける場合はより高いこと.また,ヘッジファンドの割当比率とU字関係にあること,③長期パフォーマンスについては,ヘッジファンドが引受先の場合には有意に負であるのに対し,経営者,既存株主,取引先,事業関連企業,株式持合い,銀行が引受ける場合には有意な株価下落はみられないこと,また,ヘッジファンドのパフォーマンスは役員派遣が行われ割当比率が高い時には負の長期パフォーマンスはみられなかった.④割当後の株式売却について,ヘッジファンドが最も多く売却していることがわかった.これらの結果から,ヘッジファンドは,過大評価された株価のときに第三者割当増資を引き受け,高いディスカウントを要求し,発表時の株価リターンの正の反応は弱く,過大な株価のうちに売却するというラストリゾート仮説及び,多くの割当を引受けたのち役員を派遣し企業価値を上げるモニタリング仮説が支持している.また,部分的にではあるが経営陣や事業関連企業,銀行における保証仮説や持合いによるエントレンチメント仮説が支持された.
著者
加藤 雄斗 鈴木 健嗣
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.55Annual, no.Proc, pp.508-509, 2017-05-03 (Released:2017-09-13)
参考文献数
4

Myoelectric upper limb prosthesis has some problems such as its stability of contact condition or determination of the optimum position of electrodes. This study reports the Development of a socket integrated with array electrode for myoelectric upper limb prosthesis. This array electrode, which was made of conductive cloth, can cope with various shapes of stumps of amputees. The advanced socket integrated with the developed array electrodes has capabilities to determine the appropriate positions of electrodes without much considering the location. The prototype is valid for detecting EMG signals for the control of myoelectric upper limb prosthesis.
著者
高野 裕士 鈴木 健嗣
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J99-D, no.1, pp.67-75, 2016-01-01

本研究では,他者と表情を共有するための新しい装着型インタフェースを開発し,表情によるコミュニケーションが困難な方々への支援機器の実現を目指す.開発したインタフェースは顔面上を伝播する表面筋電位から得られる生体信号のパターンに基づき表情を識別し,LEDや振動デバイスを通じて実時間で表情識別結果を提示することで,自身や他者の表情を知覚することを支援し,共有することを可能にする.ここでは,表情の中でも特にコミュニケーションに重要だと考えられる笑顔に着目し,笑顔の識別及び共有が可能であるかを明らかにする.また,取得する表面筋電位は乾式電極により前頭部及び側頭部上の領域から複数チャネルを通じて計測する手法を提案する.これを頭部装着型インタフェースとして実装することで,使用者の自由な動作が可能な空間的制約の小さい計測を実現する.開発したインタフェースの性能を検証するため,複数の評価実験を行い,提案した表情識別手法が頭部の動きや発話,頭部姿勢に対して頑健であることを明らかにした.更に実証実験を行い,振動提示による表情の共有が視覚障害者の支援に有効であるという結果が示唆された.
著者
内山 俊朗 鎌谷 崇広 京谷 実穂 鈴木 彩乃 鈴木 健嗣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.16, no.16, pp.30-33, 2011-03-30

beacon(ビーコン)はパーソナル化の傾向にある従来のデジタル楽器とは違い、人が集まり体を動かしながら音を奏でることができる空間を生み出す新しいプロダクトです。誰でも気軽に楽しめるという性質と、練習と創意工夫によって新たな芸術表現へとつながる性質を併せ持っています。音楽によって、人と関わりを持つ場を提供することを目的とし、学校教育、レクリエーション、フィットネス、リハビリテーション、新しいゲーム、競技、新しい芸術表現などのシーンで利用されることを想定しています。
著者
鈴木 健嗣 橋本 周司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.115, pp.123-130, 2004-11-12
参考文献数
12

本稿は,人間同士のコミュニケーションは,「何らかの意図」の送信と受信であると考え,単純な情報の交信を繰り返し行うことによるコミュニケーションの手段を提案する.開発した携帯端末サイズの光コミュニケーションデバイスFeelLightは,ボタンを押すという利用者の単純な行為を1bit情報として伝送し,光の点滅を用いた双方向コミュニケーションを実現する.1bitの通信を規範とする本デバイスの開発とともに,単純な情報の交信を繰り返し行うことに基づくコミュニケーション手法について論じる.This paper describes the methodology of interactive I/O device design and introduces a unique light communication interface, namely FeelLight. This is the 1-button interface that enables people to communicate with each other in a simple manner. The authors focused on the following key issues: (i) Simplicity: a simple communication method (ii) Affordability: affordance and embodiment of the interface, (iii) Synchronicity: intuitiveness and immediacy, and (iv) Creativity: emergence of communication. By using this interface, people can not only feel the communication partner closer by an intuitive communication, but also to feel a sense of connectedness by a user's active action.