著者
蓮香 文絵 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.973-978, 2002-10-25 (Released:2017-11-07)
参考文献数
7
被引用文献数
1

本研究の目的は,山の見え方と校歌分布との関係を,学校からの山の見え方の数学的な分析により把握することである.校歌には,地域の自然環境が多く謳われ,特に,高い山や形容が特異な山は地域のシンボルとして地域の文化に根付いている.本研究では,山の見え方と山が最も高く見える範囲を示すモデルを設定する.そして近い山よりも,高く見える山を校歌に謳うことを示す.
著者
田代 泰史 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.45.3, pp.601-606, 2010-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
13

水面により倒景と呼ばれる対称な景色が生まれる。倒景の代表的な景観として逆さ富士が挙げられる。また倒景を意図してつくられた建物として金閣寺やタージマハルがある。倒景は私たちの身近な景観でもある。湖などの大きな水面は必要なく、公園などにある小さい池、水溜りでも倒景は見ることができる。春には桜のピンク、夏には緑、秋には紅葉が水面に映りこむことで、私たちの視界は鮮やかに彩られる。このような倒景はいつでも見られるわけではない。風がやみ、水面の波が消えたときのみ、水面は鏡として作用し、水面に奥行きや広がりのある景観が生まれる。非日常性も倒景の魅力であろう。しかし、著者が調べた限り、倒景の見え方に関する解析研究は見当たらない。本研究の目的は、視対象、視点場、水面との位置関係に注目し、倒景の見えの大きさに対応する見込角や立体角という幾何学的概念を通して倒景の基本構造を数理的に解析することにある。なお、倒景の本質を追求するために、極力状況を単純化する。
著者
林 利充 大澤 義明 小林 隆史
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.5-11, 2009-01-01
被引用文献数
1

日本は世界で最も多い30万種類の苗字を持つ国である.苗字は地域の歴史・風土の影響を受けているため,その世帯数には地域差が存在し地域性の一指標となりうる.本稿では,2005年電話帳データに基づいて,苗字の空間的偏在を把握し,その偏在と人口流動との関係性について報告する.なお,その地域の苗字構成比率と全国の苗字構成比率との比較を用いて偏在性を示し,人口移動データと地利値の概念を用いて人口流動を表した.
著者
清水 奈緒 大澤 義明 小山 泰代 小林 隆史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.74, no.639, pp.1059-1066, 2009-05-30 (Released:2009-11-30)
参考文献数
27

The balance of the sexes affects economic and social relationships within a community. The imbalances in the number of men and women may affect marriages and fertility patterns, labor force participation and the sex roles within the society. Therefore, many types of regional and urban planning such as community services requires sex ratios. First, we show the quantitative procedure to evaluate such imbalance based on a test of statistical hypothesis. Then, we measure such an imbalance of prefectures and cities in Japan.
著者
大澤 義明
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.85-88, 2001-11

Osawa, Yoshiaki私は、昭和52年、筑波大学社会工学類第一期生として入学した。多くの仲間と同じ、「社会工学」、「学際研究」、「問題解決型」という斬新な言葉に憧れ入学した。入学時から、都市計画専攻を選ぶことに決めていた。その理由の一つは原風景にある。私の実家が青森県三沢市米軍基地の傍にあり、 ...
著者
大澤 義明 鈴木 敦夫 白波瀬 佐和子 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 尾崎 尚也
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では, 高速道路や新幹線など空間的に線的に伸びる社会基盤施設整備に関して, 選挙民が投票で集団意志決定する場合, 施設がどこにどれだけ配置されるのかを空間的に導出し, どの程度経済的に効率的なのかあるいは公平なのか, を考察した. 投票ゲームによる配置と社会的な最適配置とを比較するなどを通して, 投票という集団意志決定がどの程度経済的に悪化させるのか, そして不公平にするかを理論的に評価した. さらには, 道路という社会基盤建設では, ステークホルダーは多様である. ゲーム理論のナッシュ均衡, 多目的計画問題でのパレート最適, 地理ネットワーク評価での地理値を用いて, 高速道路建設の影響を均衡という複眼的見地から理論的に論じた.
著者
阿部 くらん 藤巻 米隆 小西 弘樹 宇佐美 朋香 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.1109-1116, 2023-10-25 (Released:2023-10-25)
参考文献数
22

国土交通省の平成26年度調査によると,空き家の半数以上が相続によって発生しているという.深刻化する空き家問題に対処するため,本稿では相続データを体系的に整理し,日本国内で相続がどの程度空き家を発生させているかを空間的に分析することを目的とする.まず,潜在的な空き家の発生率と,全国の空き家調査で示される現在の空き家率の関係を明らかにする.次に,相続属性に関して,クロス分析やロジスティック回帰分析を行い,空き家を発生させやすい相続と建物の特性を把握する.
著者
髙原 勇 大澤 義明 湊 信乃介
出版者
一般社団法人 地理情報システム学会
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.105-114, 2016-12-30 (Released:2019-02-28)
参考文献数
14
被引用文献数
2

Sun glare may be a major hazard for car drivers in the winter. This is because the sun is low in the sky during the morning and evening where the roads are at their busiest with people driving to work and to home. The purpose of this article is to analyze what to extend the sun glare disability arises in rectangular area. We derive the probability of sun glare by use of computing the number of trips driving toward the sun. In addition, we examine how the shape, the direction, the latitude of the rectangular study area affect such probability.
著者
髙瀬 陸 小林 隆史 大澤 義明
出版者
応用地域学会
雑誌
応用地域学研究 (ISSN:1880960X)
巻号頁・発行日
vol.2021, no.25, pp.15-26, 2022-03-01 (Released:2022-03-03)
参考文献数
15

我が国では各地で「地域医療構想」が策定され病院の集約が検討されている。一方で、5Gなどの最新技術によるデジタル化の進歩で、病院間の連携はスムーズになり、そして住民は自宅で医療サービスを享受できるようになる。この二種類のデジタル化は病院の集約化にどのような影響を与えるのか、線分都市モデルを通して、投票と費用最小化との間に生じる齟齬、多数決のパラドックスに及ぼす影響を抽出する。さらに、集約化が進む医療高度化時代の費用構造に限定すると、投票ではハコモノ行政と揶揄される非効率な選択がされること、自宅病院間のデジタル化が改善、病院間デジタル化が改悪になることを明らかにする。
著者
大澤 義明 城所 幸弘 栗野 盛光 小林 佑輔 櫻井 一宏 小林 隆史 和田 健太郎 高野 祐一
出版者
筑波大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2020-04-01

EVシフトが進めば、大幅な税収減となり新たな財源の確保が必要となる。一方で、インフラ維持管理費用が深刻な問題となる。走行距離など移動経路に応じて課税する受益者負担の考え方はわかりやすく身の丈にあったインフラ量を誘導する。道路修繕更新費用の一部が走行税で賄われる受益者負担課金を想定し、地方自治体まちづくりに与える影響を分析し、社会最適化などの理論モデルを構築する。
著者
田村 一軌 腰塚 武志 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 第38回学術研究論文発表会 (ISSN:1348284X)
巻号頁・発行日
pp.25, 2003 (Released:2003-12-11)

本研究の目的は,移動効率および通過量から一方通行規制を評価することである.一般に,一方通行規制によって移動の平均距離は大きくなるものの,都心部の交通量を減らす効果もある.そこで本論文ではに目的空間を用いて一方通行規制を評価する.はじめに格子状道路網での距離分布および通過量分布を解析的に導出し,次に交互通行規制が時計回り規制に比べ効率的であることを示す.最後に,新宿一丁目の道路網において,平均距離と通過量の標準偏差との間のトレードオフを分析する.
著者
髙原 勇 大澤 義明 湊 信乃介
出版者
一般社団法人 地理情報システム学会
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.105-114, 2016

<p>Sun glare may be a major hazard for car drivers in the winter. This is because the sun is low in the sky during the morning and evening where the roads are at their busiest with people driving to work and to home. The purpose of this article is to analyze what to extend the sun glare disability arises in rectangular area. We derive the probability of sun glare by use of computing the number of trips driving toward the sun. In addition, we examine how the shape, the direction, the latitude of the rectangular study area affect such probability.</p>
著者
下津 大輔 石井 儀光 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.400-406, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

物流分野における労働力不足が懸念される中,ドローン配送は離島や山間部などの過疎地を中心に有効な輸送手段として期待されている.ドローン配送普及のためには,民法により土地所有者の権利が及ぶ個人敷地上の空域における通行許可が不可欠であり,土地所有者に支払われる上空利用料に焦点を当てている.本研究の目的は,ドローンが個人の敷地上空を通過する回数と距離に着目し,ドローン配送のための上空利用料の基本システムを確立することである.積分幾何学のランダムラインの知見を用い,ドローンの飛行ルートが格子状敷地を通過する回数及び通過長の予測に,対象敷地の面積比と敷地形状が与える影響を調べた.特に,通過数と通過長間の相関係数の解析解を求めることで,都心部・地方部における固定料金と可変料金の使い分けの有用性を提案した.
著者
渡司 悠人 佐野 雅人 鈴木 勉 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.393-399, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

オフグリッド(独立電源)を導入するにあたり,配電網維持管理コストと,切り離された住民へ電力を供給する独立電源コストとの間にトレードオフが生じる.ここでのオフグリッドとは,電力会社の配電網から完全に分離した電力システムを意味している.本研究の目的は,このトレードオフを二目的最適化問題として定式化し,配電網の電源位置の影響も含めオフグリッド政策を分析することである.第一に,単純な地理条件を想定し,直線モデルを用いて,電源と建物の位置関係からオフグリッドの基本的構造を分析した.第二に,ネットワークモデルを用いて,高速処理の算法を提案するとともに,最適なオフグリッド領域は入れ子構造になることを明らかにした.さらに,現実の電柱と建物データを使用し,この算法をつくば市へ適用して,モデルで得られた知見を解釈した.
著者
萩行 さとみ 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-13, 2021-04-25 (Released:2021-04-25)
参考文献数
23

地方創生の主たる施策の一つである「地方創生関係交付金」は、今から30年程前に各自治体に1億円ずつ配分された「ふるさと創生事業」以来の大胆な自治体向けの交付金事業であるが、この30年でどのように変わったのだろうか。本研究では、両交付金を対象に歴史的背景の考察、人口規模や面積等によるジニ係数の比較、テキストマイニングによる事業名の比較によりそれぞれ比較考証した。結論として、次の3つが得られた。第1に両交付金は配分方法が異なるにも関わらず、住民1人あたりの交付金額の偏在度の差異は僅差である。第2に地方創生関係交付金の獲得の有無には、「財政力指数」、「周辺自治体の平均獲得件数」が統計的に有意であること示めした。第3に両交付金の事業タイトルをテキストマイニングを用いて分析したところ、事業テーマはハード事業からソフト事業へ移行していることが分かった。さらに対応分析から、ふるさと創生のような国主導の方が、より自由度の増した地方創生より地域性をより反映していることを可視化した。
著者
小林 隆史 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
no.37, pp.1-6, 2002-10-15
参考文献数
7
被引用文献数
3

本論文の目的はアロンゾモデルを拡張して,太陽光発電がどの地域に導入されるかを理論的に分析することにある.第一に,距離・地代関数を用いて太陽光発電と中心市街地からの距離との関係を論じる.第二に,常磐線における実際の地代データを用いて,太陽光発電導入が進むための条件を,実証的に論じる.
著者
飯田 マリ 大澤 義明 小林 隆史
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 = Papers on city planning (ISSN:1348284X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.385-390, 2011-10-25
参考文献数
10

世界の観光地で活躍している2階建てオープンバスは、屋根がなく、視点が高い場所に位置する特徴から、歩行や自動車とは異なった景色を楽しむことができる。本研究では、様々な都市で適用できるように、数理的モデルを用いて、2階建てオープンバスからの景観評価を次の二つの観点を用いて行った:(1)街並み全体を「面」で眺め、その構成要素を徒歩の場合と比較することで、どれだけ「非日常的な景色」が見られるか。(2)東京スカイツリーなど街並みの中の「点」に注目し、バス移動に伴い変化する視線方向を分析することで、首振りによる「視対象の見やすさ」がどう変化するか。主要な分析結果は以下の2つである:(1)高い視点場を持つ2階建てオープンバスは走行車線を工夫することで、効果的な非日常的な景色を演出できる。(2)進行方向の決まっているシークエンス景観であることから、カーブでの首振りが観光スポットへの注目の妨げになる。以上より、複数車線を持つ、カーブの少ない観光都市は2階建てオープンバスの導入に適しているといえる。
著者
四衢 深 小林 隆史 石井 儀光 大澤 義明
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.1483-1489, 2019-10-25 (Released:2019-11-06)
参考文献数
19

日本国内の仏教寺院数は7万を超え,極めてありふれた施設である.しかし,地方を中心に寺院を支えてきた檀家数が減少し,かつ葬儀形態の変容によって,寺院経営は困難な状況となっており,ストックの未利用化すら進行している.本研究の目的は,僧侶による檀家の見守り機能と,寺院を地域の拠点として利用することによって,寺院維持とストック活用を検討することである.先ず,僧侶による檀家の見守りサービスについて,岐阜県の不遠寺を事例に分析した.寺院と檀家の距離は年々増加しているものの,寺院と同一市内の檀家については概ね2km以下の距離となっていること.また,1日あたり3,4軒程度の檀家を巡回して読経を行っており,移動時間を含めて概ね午前中には巡回が終了することより,僧侶にとって過大な負担とはならずに,僧侶による見守り機能が実現可能であることを示した.次に,寺院の地域拠点化について,埼玉県において,面積と施設のジニ係数,及び施設と人口との距離分布の分析を行った.面積あたりで寺院が小学校やコンビニエンスストアよりも均一に分布していること,宗派による協力で小さくなる距離分布を数量的に表し,地域拠点としての活用可能性を示した.