著者
蒲生 恒一郎 小川 孝 衛藤 真理子
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.557-560, 2008-07-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
7
被引用文献数
1 4

平成15年度から17年度に提出された動物用狂犬病ワクチンの副作用報告をもとに, その傾向, 特徴等を分析した結果, 狂犬病ワクチンは市販の犬用混合ワクチンよりも副作用発現率が有意に低く, より安全なワクチンであることが確認された. また, 副作用の発現は1歳未満と10歳以上12歳以下に副作用が多いこと, 接種当日に副作用が発現しやすいこと, 特に重篤な副作用は6時間以内に発現しやすいことが明らかになった. さらに, アナフィラキシー症状は副作用報告件数の約半数を占めることが示された. これらのことから, 使用説明書の記載のとおり, ワクチン注射後当日は注意深く観察することの重要性が確認された.
著者
蒲生 恒一郎 小川 孝 衛藤 真理子
出版者
日本獸医師会
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.557-560, 2008 (Released:2011-01-19)

平成15年度から17年度に提出された動物用狂犬病ワクチンの副作用報告をもとに、その傾向、特徴等を分析した結果、狂犬病ワクチンは市販の犬用混合ワクチンよりも副作用発現率が有意に低く、より安全なワクチンであることが確認された。また、副作用の発現は1歳未満と10歳以上12歳以下に副作用が多いこと、接種当日に副作用が発現しやすいこと、特に重篤な副作用は6時間以内に発現しやすいことが明らかになった。さらに、アナフィラキシー症状は副作用報告件数の約半数を占めることが示された。これらのことから、使用説明書の記載のとおり、ワクチン注射後当日は注意深く観察することの重要性が確認された。
著者
成嶋 理恵 笛吹 達史 小川 孝 嶋崎 智章
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.63, no.8, pp.630-633, 2010-08-20 (Released:2016-09-07)
参考文献数
8
被引用文献数
5 5

猫内在性レトロウイルス(RD114ウイルス)はすべての猫の体細胞と生殖細胞内に内在化していることから,猫由来培養細胞を用いて製造される猫用混合生ワクチンに混入することが懸念される. 最近,Miyazawaらはいくつかの猫用弱毒生ワクチンにRD114ウイルスが混入していることを報告した[Journal of Virology]. そこで,国内既承認ワクチンにおけるその混入状況をLacZ マーカーレスキュー法によって調査した結果,供試ワクチン(4製剤,計30製品)の30%から感染性RD114ウイルスが検出された. 今回の報告はわれわれがワクチン中に感染性RD114ウイルスが存在することを実証したものである. これまでRD114ウイルスの猫に対する病原性およびRD114ウイルスの混入する当該ワクチンの接種による副作用については,いまだ明確ではない. また,同一のワクチンが製造販売されている欧米においても特段の規制措置は講じられていないことから,われわれは,現段階ではこれらのワクチンに対して緊急的な措置を講じる必要はないと結論付け,今後とも有用情報収集に努めることとした.
著者
畠沢 政保 杉田 洋 小川 孝廣 瀬尾 宜時
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.70, no.689, pp.292-299, 2004-01-25 (Released:2011-03-03)
参考文献数
9
被引用文献数
15 31

A new type of thermoacoustic sound wave generator driven with the waste heat of a 4 cycle automobile gasoline engine is described. The exhaust-pipe connected sound wave generator, in which the hot heat exchanger is set in the exhaust pipe in order to recover the waste heat of exhaust gas, is proposed. A temperature of 780°C of exhaust gas in the exhaust is observed. In a conventional thermoacoustic sound wave generator, sound waves originate at a temperature of the hot heat exchanger, TH, of 200-300°C and become sufficient at 700°C. It is confirmed that the new generator generates sufficient sound waves and its performance is almost equal to that of the electric heater driven generator at a thermal input of 300 W, which corresponds to slightly more than 1% of the heat quantity of exhaust gas provided under the condition that the number of engine revolutions is 2 600 r.p.m. and that the throttle opening is 35%.
著者
河岸 重則 小川 孝雄 中村 修一 田中 敏子 安部 一紀 深井 穫博
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会雑誌 (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.258-263, 2000
参考文献数
9
被引用文献数
1

ネパール王国テチョー村における国際保健医療協力の一環として, 1997年に村人の健康に直結する生活用水の水質調査を実施した.村では水道水不足のため, 溜め池の水や湧き水も生活用水として利用されていた.このため, 水道の水源, 水道施設, 溜め池, 湧き水などから採取した試料について, 一般細菌など健康に関わる基本的な12項目について検査を実施した.この調査で明らかになった問題点の一つは, 全ての試料で砒素が検出され, 特に湧き水と溜め池の水ではかなり高い値を示したことである.しかし, この調査では簡易測定法で実施されたため正確な砒素濃度は不明であった.そこでこの度, 原子吸光法を用いて砒素の精密測定を実施した.試料は水道施設, 溜め池, 湧き水について前回と同じ場所で採取した.砒素の精密分析は現地では不可能なため, 帰国直前に採水し, 九州歯科大学で行った.その結果簡易法と異なり, 原子吸光法ではいずれの試料にも砒素は検出されなかった.砒素の簡易測定法は, 他の測定項目に比して適用範囲が狭く, 測定は慎重に行うべきことが示唆される.いずれにせよ, この結果は村の水は砒素に関しては安全であることを示す.また, 前回検査しなかった残留塩素についても, 簡易法により測定した.水道水は一応さらし粉処理されていたが, 残留塩素は検出されなかった.これはこの水には容易に細菌が繁殖しやすい可能性がある事を示し, 早急な対策が必要である.さらに, 我々は以前フッ素洗口の実施に先立ち簡易法でフッ素の測定を行っていたが, 今回精密測定を実施した.全ての試料でフッ素濃度は0.2 mg/l以下であった.これは以前の結果を確証し, フッ素洗口の意義の根拠を与えるものである.
著者
古賀 愼 和田 猛郎 北山 淑江 下坂 康哉 竹内 義弥 小川 孝雄 高橋 昭三
出版者
一般社団法人日本粘土学会
雑誌
粘土科学討論会講演要旨集 (ISSN:24330566)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.31, 2004

平成10年に鉱物本館、平成13年に粘土新館が建設され、村立の小さな博物館として牛歩的に活動が続行されている。経済社会が停滞し、国民の間には閉塞感が漂い、未来に希望を失っている状況下、人に重点を置いた温もりのある社会派の博物館運営が渇望されている。これまでの活動内容、現況(特に粘土鉱物試料の収集整理保管・データーベース化、生活と密着した粘土製品の展示)、マネージメントミュージアム、将来ビジョンなどに関してご報告したい。
著者
相良 優太 乾 泰大 小川 孝 西川 仁史 池田 均
出版者
一般社団法人 日本臨床整形外科学会
雑誌
日本臨床整形外科学会雑誌 (ISSN:18817149)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.39-47, 2017

<p>目的:投球障害肩にみられる投球側の肩甲骨位置異常と,肩関節90°外転位での内旋,外旋(第2肢位すなわち2nd planeでの内旋,外旋;以下2nd内旋,2nd外旋)可動域の変化との関連性について検討した.</p><p>方法:対象は,投球障害肩を加療した37人の小学生と中学生である.理学療法開始前には,全例に肩甲骨位置異常が認められた.肩甲骨の位置が左右対称となるように理学療法を行い,理学療法開始前と肩甲骨の位置が左右対称となった時点での2nd内旋,2nd外旋および全回旋可動域を投球側と非投球側とで比較した.</p><p>結果:理学療法開始前には,投球側の2nd内旋可動域の有意な制限と2nd外旋可動域の有意な拡大が認められた.全回旋可動域には有意差はなかった.一方,肩甲骨の位置が左右対称となった時点では,すべての項目で投球側と非投球側との間の有意差はなかった.</p><p>考察:骨性の要因や軟部組織性の要因以外に肩甲骨位置異常が,2nd内旋可動域と2nd外旋可動域の変化に関連していると考える.</p><p>結論:肩甲骨位置異常は,2nd内旋可動域の制限と2nd外旋可動域の拡大を引き起こす一因である.</p>
著者
畠沢 政保 杉田 洋 小川 孝廣 瀬尾 宜時
出版者
The Japan Society of Mechanical Engineers
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.70, no.689, pp.292-299, 2004
被引用文献数
31

A new type of thermoacoustic sound wave generator driven with the waste heat of a 4 cycle automobile gasoline engine is described. The exhaust-pipe connected sound wave generator, in which the hot heat exchanger is set in the exhaust pipe in order to recover the waste heat of exhaust gas, is proposed. A temperature of 780°C of exhaust gas in the exhaust is observed. In a conventional thermoacoustic sound wave generator, sound waves originate at a temperature of the hot heat exchanger, <I>T<SUB>H</SUB></I>, of 200-300°C and become sufficient at 700°C. It is confirmed that the new generator generates sufficient sound waves and its performance is almost equal to that of the electric heater driven generator at a thermal input of 300 W, which corresponds to slightly more than 1% of the heat quantity of exhaust gas provided under the condition that the number of engine revolutions is 2 600 r.p.m. and that the throttle opening is 35%.
著者
小川 孝宏 平野 裕三 辻 俊明 常松 豪 阪口 理
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学研究発表会 発表講演集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.249-250, 2004

建築構造物の基礎設計においては、機械的に支持層を確認した調査結果に基づいた方法を採るのが一般的で、本来、地盤が有している強さを正しく把握しないまま設計が行われ、不経済な基礎工法が選定されていることが多い。本論は、9~14階建の集合住宅建設予定地において通常のボーリング調査に加えて、調査の初期段階で地表近くに分布する大阪層群Ma3層のブッロクサンプリング試料の室内力学試験と平板載荷試験を行い、Ma3層がもつ本来の強さを把握したことで、長尺の杭基礎が多用されてきた地盤条件の地域において直接基礎の採用を可能にし、工期の短縮と建設コストを削減することができた事例をまとめたものである。
著者
晴佐久 悟 筒井 昭仁 境 憲治 劉 中憲 金崎 信夫 埴岡 隆 柏木 伸一郎 三島 公彦 鎮守 信弘 小川 孝二
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.122-131, 2004-04-30
被引用文献数
9

産業歯科健診に,口腔健康教育の効果および歯科保健意識と行動変容因子との関連性を検討した.事業所従業員208名に対し,口腔内診査後,歯肉辺縁部清掃技術,歯間部清掃用器其の使用法の指導,定期管理受診の説明を行い,介入前,直後,1ヵ月後,1年後に質問紙による調査を行った.歯肉近縁部を磨く認識のある者の割合は,介入1ヵ月後,1年後は,それぞれ,55,62%であり,介入前の35%と比較して有意に増加した.歯間部清掃用器其の使用割合は,介入1ヵ月後,1年後は,それぞれ,40,31%であり,介人前の24%と比較して,1ヵ月後には有意に増加したが,1年後では有意差は認められなかった.介入直後,歯科医院での定期管理受診希望者は87%であったが,1ヵ月後,定期管理受診者は15%であった.ロジスティック解析の結果,歯肉近縁部を磨く行動と歯肉近縁部を磨くという行動変容の定着には汁その部位を確実に磨く」という自信の因子が単独で関連した.歯間部清掃用器具を用いる行動では,「むし歯を予防できると思う」,「爽快感が感じられる」,「歯間ブラシ人手容易」が単独で関連した.口腔保健教育の目的とする行動変容の程度,それぞれの行動に影響を及ぼす要因について違いがみられた.このことから,変容を期待するそれぞれの行動に対する効果的な教育・指導内容を用いて,介入を行う必要性が示唆された.