著者
大橋 聖和 大坪 誠 松本 聡 小林 健太 佐藤 活志 西村 卓也
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.129, no.4, pp.565-589, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
108
被引用文献数
4 5

The 2016 Kumamoto earthquake occurred in the tectonically complex central Kyushu area where several forcing factors such as the subducting Philippine Sea plate, the Median Tectonic Line and the Nankai forearc sliver, the spreading Okinawa trough, and the migrating volcanic front are involved. Neogene–Quaternary tectonics of central Kyushu are revisited by integrating geological, seismological, and geodetical approaches. Deformation histories of the Futagawa and Hinagu fault zones, the source faults of the Kumamoto earthquake, are also established in an attempt to explain the relationship between geologic structures and rupture processes of the earthquake. The results show that present-day tectonics surrounding central Kyushu are considered to have originated in the last 1 Ma or younger, as a transtensional tectonic zone (Central Kyushu Shear Zone) characterized by combined dextral faults and rift zones (or volcanoes). Reflecting spatiotemporal variations of the crustal stress field and rift activity, the Futagawa and Hinagu fault zones show multi-stage deformation throughout the Neogene–Quaternary periods: normal faulting to dextral faulting for the Futagawa fault zone and sinistral to dextral faulting for the Hinagu fault zone. Those diverse histories of stress and strain fields in central Kyushu possibly led to the complexities of fault geometry and rupture process of the Kumamoto earthquake.
著者
石川 正弘 谷 健一郎 桑谷 立 金丸 龍夫 小林 健太
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.122, no.7, pp.291-304, 2016-07-15 (Released:2016-08-02)
参考文献数
71
被引用文献数
1

丹沢層群および丹沢複合深成岩体は,かつての伊豆小笠原弧の火成活動に伴うものと考えられ,丹沢層群と深成岩体は,伊豆小笠原弧の上部地殻と中部地殻が島弧衝突に伴って隆起・露出したと解釈されてきた.しかし近年,丹沢複合深成岩体について岩石学,地球年代学,地球化学,岩石磁気学的な手法を使った再検討が行われ,深成岩体は中部地殻断面ではなく,衝突マグマ活動によって形成されたことが明らかにされた.さらに,丹沢変成岩から組成累帯構造を持つ角閃石が見つかり,従来説の接触変成作用だけではなく,非常に暖かいスラブの沈み込みとそれに続く急上昇プロセスが明らかにされつつある.このように丹沢山地の深成岩と変成岩の形成プロセスに関する視点は今まさに大きく転換しつつある.今回の地質巡検では,伊豆衝突帯のジオダイナミクスという視点から丹沢山地に分布する丹沢層群,丹沢変成岩,丹沢複合深成岩体,足柄層群,神縄断層を案内する.
著者
太田 健太郎 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.378, pp.137-142, 2011-01-13

太陽エネルギーの取得を行う無線センサネットワークにおけるノード稼働率の向上を目指している.ネットワーク全体の消費エネルギーを低減できる方法として,データ送信時にノードがデータの中継を行う協力伝送方式がある.しかし,取得エネルギーの変動を考慮しない場合,夜間にノード稼働率が低下する問題が生じる.本稿では,電池切れにより停止したノードの再稼働条件を導入することで昼夜のノード稼働率の平滑化を行い,要求される高いノード稼働率を達成する.
著者
小澤 弘幸 渡邊 愛記 石井 杏樹 川上 祥 小林 健太郎
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.663-669, 2023-10-15 (Released:2023-10-15)
参考文献数
12

視空間認知障害を呈した左片麻痺症例に対し,単一事例実験研究による応用行動分析学に基づいた上衣の着衣練習の有効性を検証した.着衣動作を6つの工程に分割し,それぞれに対して介助量によって点数付けをし,その得点と着衣動作の遂行時間を計測した.ベースライン期では試行錯誤による着衣練習,介入期では時間遅延法と視覚的プロンプト・フェイディング法による着衣練習を行った.その結果,介入期ではベースライン期に比べて着衣の遂行時間と得点が有意に改善し,その後も着衣動作が継続的に可能となった.これらより,応用行動分析学に基づいた着衣練習は,視空間認知障害を呈した片麻痺患者に対する有効な訓練方法であると示唆された.
著者
小林 健太 土屋 卓也
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.18-25, 2018-03-23 (Released:2018-06-30)
参考文献数
14

We describe recent development of finite element error analysis. In finite element error analysis, estimating errors of Lagrange interpolation on triangles is very important. To obtain error estimations of Lagrange interpolation, it is believed that triangles or triangulations must satisfy a certain geometric conditions such as minimum or maximum angle conditions. The authors have found that the circumradius condition of triangles or triangulations is more essential than the minimum and maximum angle conditions. To show our claim, the authors extended techniques presented by Babuška-Aziz and Liu-Kikuchi. Our method can be applied to the case of Lagrange interpolation on tetrahedrons and Crouzeix-Raviart interpolation on triangles.
著者
鈴木 俊 小林 健太
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

南部フォッサマグナは,フィリピン海・ユーラシア・北アメリカプレートの会合部にあたり,日本でも屈指の変動帯である.また,フィリピン海プレート上の伊豆-小笠原弧の本州弧への多重衝突・付加の場としても注目を集めている.本研究地域に広く分布する富士川層群浜石岳層(上部中新統~鮮新統)は,衝突現象に伴って形成されたトラフを充填した堆積物で,礫岩や火山砕屑物を主体とした地層である.これらの分布東限には活断層である富士川河口断層帯入山断層・芝川断層(総延長26km以上)がほぼNSトレンドで延び,さらに東側の庵原層群(更新統)とを境する.これらの断層群の南方延長はそのまま駿河トラフに接続するとされる(杉山・下川,1982など).よって,直近のトラフ充填堆積物中には,プレート境界部における複雑な構造運動の痕跡が記録されていることが期待される.さらに近年,浜石岳層中の礫岩層において外形が流動を伴いつつ脆性変形を受けた面状カタクレーサイトの露頭が報告された(丸山,2008).これまで浜石岳層からの面状カタクレーサイトの産出は知られていないことから,連続性や成因に関しても不明なままである.そこで本研究では,衝突帯におけるテクトニクスの解明を目的として,先述した面状カタクレーサイト露頭の基本的な記載およびそれらを軸とした各種解析を行った.面状カタクレーサイト(富士川剪断帯)は,静岡県富士宮市南西部の富士川にかかる新内房橋付近の河床に,東西30m・南北300mにわたって広く露出する.変形は一様ではなく何条かの変形集中帯が観察される.地層の走向と剪断帯のトレンドはほぼ平行である.それらの基本トレンドはN45°~60°Wであるが,一部EWトレンドも認められる.礫の変形様式は,非変形の礫から剪断変形が卓越する礫・外形が流動するような礫(Cataclastic flow)まで多種多様であり,これらが共存して産する.礫のファブリックから求められる剪断センスは左横ずれを示すものが多い.剪断帯の連続性については今回の調査では認められず.周辺地質ではNS系の褶曲構造や断層ガウジを伴うような脆性変形が卓越的であることが明らかになった.また,各所にて断層面の構造測定を行い,多重逆解法(山路,2000)を用いて古応力の復元を試みた.その結果,剪断帯においてはNNE-SSWσ1の横ずれ応力場,周辺の断層ガウジからはEWσ1の逆断層応力場,入山断層直近の破砕帯からはWNW-ESEσ1の左横ずれ応力場が卓越的に検出された.以上のような記載・解析の結果,剪断帯は周辺地質のNS系の基本構造とは明らかに斜交するNW-SE方向の基本構造を持って,局所的な分布で産出することが明らかになった.また,断層岩の形成レジューム深度の観点から考えると,剪断帯とその周辺地質の変形様式には明らかなギャップが存在する.仮に剪断帯が断層ガウジ形成レジューム深度よりもより深部で形成されたものと考えるならば,剪断帯のNW-SE方向の構造は周辺のNS系の褶曲構造を切断しているため,褶曲形成後に局所的な地質体の上昇イベントがあったことが考えられる.応力解析結果より,本研究地域にはまず剪断帯を形成するようなNNE-SSW圧縮の横ずれ応力場が働いていた.地質体の上昇と共にそれらはNS系の褶曲構造形成に寄与したEW圧縮に転化し, NS系の断層群は逆断層として活動した.その後,WNW-ESE圧縮の横ずれ応力場で入山断層は左横ずれ運動を開始し,トレース付近において幅広い破砕帯を形成したと考えられる.本発表では,このような記載・解析結果からプレート境界部における地質構造発達史について議論する.
著者
小林 健太郎 金田 章裕
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
Geographical review of Japan, Series B (ISSN:02896001)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.78-98, 1988-05-31 (Released:2008-12-25)
参考文献数
143
被引用文献数
1 1

比較的実りの多かったこの10年間の日本歴史地理学の成果のうち,以下の6つのテーマについて,その動向を紹介した。 作物栽培の起源は縄文早期に,水田稲作は縄文晩期に湖るようであり,水田分布は弥生中期に本州北端にまで達し,弥生・古墳期の水田のほとんどが極めて小区画であるという従来とは大きく異なった考古学的知見が得られた。 2) 古代都市の復原研究が進み,中国と日本の都城の比較研究も行なわれて,類似点と相違点についての知見が加わった。日本における都市計画の起源にかかわる議論も行なわれた。交通路の研究も活発であり,律令期における整然とした直線状の道路計画の展開の実状が知られるに至った。これらの都市や主要施設の立地・配置とその計画における同時代の人々の空間認識についての議論も始められた。 3) 条里地割と条里呼称法とからなる条里プランが,従来の通説とは異なって, 8世紀の中頃に完成したものであることが判明し,それが古代・中世において果した役割や,広範囲に分布する条里地割をめぐる議論・分析が進んだ。古代・中世の条里地割内部やそれ以外の部分の土地利用についての研究も主要な研究テーマの一つとなった。村落の領域や形態についても研究が進展し,広範な集村化現象や散村の展開の事実も知られるに至った。 4) 中世の市場集落の分布や景観についての研究が進展したが,商品流通からみると当時は市場の有機的な階層構造が成立していなかったとの主張も行なわれた。日本歴史地理学の主要なテーマである城下町研究も進展し,特に,先駆的な戦国城下町や城下町の構造をめぐる議論が展開した。 5) 近世の藩政村と村落共同体との関係や,村落の構造に関する研究が蓄積され,労働・結婚をめぐる人口移動についての研究も発表された。従来からの新田開発研究に加え,近世農書を資料とする分析も加わった。 6) 中・近世の日本では,様々な絵図が数多く作成されたが,これらの絵図の従来からの分析に加え,これらを用いて当時の空間認識にせまろうとする研究が始められた。又,中世の説話から生活空間の深層構造にせまろうという研究も展開した。
著者
大橋 聖和 小林 健太 間嶋 寛紀
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.114, no.8, pp.426-431, 2008-08-15 (Released:2009-03-25)
参考文献数
8
被引用文献数
3 1

To make thin sections or polished slubs of the brittle fault rocks like fault gouge and fault breccia without volume loss, is pretty difficult because of its fragility and softness. In general, the reinforcement by resin is performed in such specimens, but it's not so effective for the brittle fault rocks that contain swelling clay minerals. Additionally, detailed and through instructions about how to make thin sections of these rocks have not been published. Therefore, we introduce the grinding method which does not use the water for brittle fault rocks and altered rocks containing swelling clay minerals. With this method, we can make the thin sections, polished slubs, even sections specially prepared for SEM, TEM, EPMA analyses of noncohesive fault rocks containing swelling clay minerals without volume loss.
著者
小林 健太 土屋 卓也 渡部 善隆 劉 雪峰 高安 亮紀
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

平成29年度において得られた成果は以下の通りになります。小林健太(代表者)および土屋卓也(分担者)は非適合有限要素法の誤差評価について研究を進め、必ずしも正則性条件を満たさないような三角形分割上でのCrouzeix-Raviart有限要素法およびRaviart-Thomas有限要素法について誤差評価を得ることに成功しました。非適合有限要素法は、実際に広く用いられているにも関わらず、三角形分割に制限を課さない誤差評価は今まで得られていませんでしたので、この結果は実用上も重要です。渡部善隆(分担者)は、重調和型非線形方程式の解に対する精度保証付き数値計算の枠組みを理論面・実用面から整備しました。これは今後、流体方程式の精度保証を考える上で基礎となる重要な結果です。また、Poisson方程式の有限要素近似解に対する精度保証付き高精度誤差評価に成功しました。この成果は、他の方程式に対する精度保証の高精度化にも応用できる可能性が高いと考えられます。劉雪峰(分担者)は、Stokes方程式の事前誤差評価とStokes微分作用素の固有値評価を中心に研究を行い、特に、3次元領域におけるStokes微分作用素の固有値の厳密な下界と上界を得ることに成功しました。また、Stokes境界値問題の有限要素法解について、Hypercircle法を用いることで事前誤差評価に成功しました。さらに高安亮紀(分担者)は、半群理論を利用した放物型方程式に対する解の精度保証付き数値計算方法を応用し、非線形放物型方程式の時間変数を複素数に拡張した方程式の解について精度保証付き数値計算を試みました。また、双曲型方程式の一種である移流方程式に対する解の精度保証付き数値計算に成功しました。劉および高安の結果は、流体問題やその他、複雑な構造を持つ方程式への精度保証付き数値計算の応用に向けて重要であるといえます。
著者
三家 祥平 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.153, pp.19-24, 2010-07-22

協調スペクトルセンシングシステムでは,複数のノードがスペクトルセンシングを同時に行い,判定結果をコントロールチャネルを通してフュージョンセンターに報告する.本稿では,このコントロールチャネルの周波数帯域幅の利用効率の改善を目指す.帯域幅の有効利用のため,各ノードにおける判定条件に逐次検定を適用した.逐次検定により,ノードからの報告のタイミングがずれるため,同時報告数の最大値が減り,コントロールチャネルに必要な帯域幅を削減することができる.また逐次検定は,同時報告数を減らすだけではなく,一次システム信号の検出精度も改善できることを,数値例により示す.さらに,報告数の偏りを考慮したフュージョンセンターの最終判定規準を提案し,さらなる検出精度の改善が実現できることを示す.
著者
小林 健太 加藤 有己 谷口 丈晃 丸山 徹 伊藤 通浩 五斗 進 竹山 春子 藤渕 航
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:21888590)
巻号頁・発行日
vol.2015-BIO-42, no.58, pp.1-2, 2015-06-16

多数の難培養微生物で構成される海洋環境の理解を促進するために,メタゲノム解析に注目が集まっている.しかしながら,メタゲノムのリード群を完全にアセンブルすることは困難を極めることが知られている.近年,次世代シークエンシング技術の発展とともに,1 細胞ゲノムデータが利用できるようになってきた.本稿では,近年の利用可能な技術の動向を踏まえ,メタゲノムおよび 1 細胞配列データが与えれたとき,アセンブリ,遺伝子の構造および機能推定を行うパイプラインを発表する.具体的に,リードの前処理,アセンブリとアノテーションに特化したパイプラインを提供し,遺伝子アノテーションのマップの可視化を可能とするものである.
著者
桜井 都衣 山根 順子 小林 健太 山根木 康嗣 谷口 丈晃 加藤 有己 藤渕 航
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-2, 2014-09-12

2006 年に iPS 細胞が発見されて以降,実際に幹細胞由来の人工組織が医療の現場で活用されるという時代の到来が現実味を帯びて来た.それと同時にこれまで以上に細胞というものを熟知し,個々の細胞の性質の判断基準を明らかにする必要性も著しく高まっている.当研究室では,以前公開された SHOGoiN というヒト細胞解析データのためのデータベースの延長として,細胞というシステムを科学的な解析結果と知識に基づき明確に定義するためのデータベース (Stem Cell Informatics Database) の構築を行っている.現在の Stem Cell Informatics Database は,近年盛んに行われ始めているシングルセル技術を用いたトランスクリプトーム解析やメチローム解析データ及び実験条件などのメタデータ,ヒト組織画像とそこから抽出された細胞形態解析データ,そして解剖学的な位置情報に対応させたヒト細胞の分類表などを格納している.また今後は,細胞という複雑な概念のモデル化,語彙・知識の統合管理を可能にするためのオントロジーの構築や細胞情報解析のためのツールなども行い,搭載する予定である.Researchers have actively investigated potential applications of the induced pluripotent stem cell (iPS cell) for disease modeling, drug screening, and regenerative medicine since its discovery in 2006, and now it is about to start one of the projects for clinical trials. In parallel with the medical practice, there has been arising a need of more precise knowledge of the cell of its disposition, while facing a lack of the information system that enables us to store such complex biomedical knowledge regarding cells in well-organized way. Here we introduce our cell knowledge repository called "Stem Cell Informatics Database" that is an extended work of the previous SHOGoiN database. It has been designed to integrate information comprehensively for defining cells with diverse knowledge and scientific data from biomedical research. In the Stem Cell Informatics Database, there are several indispensable contents, such as gene expression profiles and images of cells, curated assay metadata, and the cell taxonomy associated with anatomical location information. Stem Cell Informatics Database is now under development, and we are currently working on i) creating our own ontology to formally describe/model knowledge about the cells, and ii) developing analysis tools for gene expression data produced in single cell experiments. Depositing all of those in one database, this will provide a framework of integrative system for cell knowledge dictionary.
著者
小林 健太
出版者
金沢大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

非凸領域において有限要素法を用いて数値計算を行う場合,領域の非凸性によって厳密解の滑らかさが失われ,精度の良い数値計算が困難になるケースが多い.このような場合については,解の特異性を表現するような特異関数を有限要素基底に用いたり,非凸な角でメッシュを細かく切るメッシュリファインメントを用いたりすることによって精度を改善できることが知られている.これらの手法について,今までは数値実験結果からの経験則や収束のオーダーしか知られていなかったが,我々はいくつかの手法について厳密な誤差評価を与えることに成功した.これらの結果は精度保証付き数値計算への応用上も重要である.
著者
太田 健太郎 小林 健太郎 山里 敬也 片山 正昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.246-256, 2012-02-01
被引用文献数
1

大陽エネルギーの取得を行う無線センサネットワークにおけるデータ伝送成功率の向上を目指している.ネットワーク全体の消費エネルギーを低減する方法として,データ送信時にノードがデータの中継を行う協力伝送方式の適用を考える.本論文では,まずノードの電池残量,消費エネルギーを考慮した中継ノード選択手法を提案し,全体的なデータ伝送成功率の向上を行う.しかし,取得エネルギーの変動を考慮しない場合,夜間にデータ伝送成功率が低下する問題が生じる.そこで,協力伝送に電池切れにより停止したノードの再稼動条件を導入することで昼夜のデータ伝送成功率の平滑化を行い,要求される高いデータ伝送成功率を達成する.