著者
片谷 教孝 重岡 久美子
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:13459597)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.179-188, 2003-10-24 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5

悪臭公害に対する行政の対応は、住民からの苦情発生を起点としているため、苦情発生要因を把握することが的確な行政遂行上不可欠である。本研究では、悪臭苦情がどのような要因に基づいて発生しているのかを把握することを目的として、毎年行政によって集計されている悪臭苦情件数データを社会統計学的にさまざまな角度から分析した。その結果、苦情件数の地域による違いや時間的変化は、悪臭発生施設の分布だけでなく、県民気質などの多くの要因によっていることが示された。
著者
西岡 久美子
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.125-132, 1992-05-18 (Released:2008-12-25)
参考文献数
39
著者
増田 成美 吉岡 久美子 石田 弓
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属心理臨床教育研究センター
雑誌
広島大学大学院心理臨床教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.15, pp.87-102, 2017-03-21

In this study, a literature research related to junior high school students' help-seekingbehavior and consulting behavior was conducted to clarify the factors inhibiting their consultingbehaviors. The junior high school student's troubles or consultations and the factors ofinhibiting consulting behavior indicated in past research were classified into three categories:1) junior high school student's troubles; 2) junior high school students' consultations; and 3)something to inhibit consulting behavior. After examining something to inhibit consultingbehavior, the troubles or consultations that inhibit consulting behavior and the factors andreasons that influence it were compiled. Results revealed that junior high school students inhibitconsulting behavior depending on the level of their troubles or consultations and that consultingbehavior can differ according to gender. In addition, the findings indicated that for somethingto inhibit consulting behavior, multiple factors of inhibiting consulting behavior exist, includingthe formation of friendly relationships and parent–child relationships, both of which areinfluenced by other inhibitory factors such as the sense of self-affirmation and self-esteem.
著者
藤岡 久美子
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.9-23, 2013-02-15

本稿は、幼児期・児童期の引っ込み思案に関する最近の研究を概観した。まず、研究で用いられているsocial withdrawal, solitude, shyness, inhibitionなどの用語及び具体的な測定方法から引っ込み思案のとらえ方を整理した。次に、乳児・幼児期の縦断的研究を中心に、乳児期の抑制が幼児期の遊び場面での一人行動に至る道筋に関与する、気質や養育スタイルに関する知見をまとめた。また、幼児期から児童期にわたる長期縦断研究を含む児童期の研究から、引っ込み思案が学校での不適応へとつながる軌跡及びそのつながりに関与する要因について検討した。最後に教育への示唆を述べた。
著者
井上 祥史 田畑 由美子 飯岡 久美子 遠山 正宏 高橋 慶子 INOUE Shoshi TABATA Yumiko IIOKA Kumiko TOOYAMA Masahiro TAKAHASHI Keiko
巻号頁・発行日
2009-05-30 (Released:2016-05-17)

大学生になると、レポートを頻繁に作成しなければなりません。また、卒業時には卒業論文作成という大きな仕事が待っています。このようなレポートや論文を書くためには、なにを書くか、どのような構成でつくるか、どんな資料を参考にするか、まえもって計画する必要があります。中・高校生の読書感想文のようなわけにはいかないのです。きちんと論理的に考える必要があります。 情報化時代のなか、いろいろな情報が飛び交っています。そのなかから自分で欲しいものを手に入れるためには、かなりの時間と労力を必要とします。確かにインターネットでも情報を得ることができますが、それは使いやすいように整理されたものではありません。書店でも本という情報がありますが、ただ並べられているだけに過ぎません。 本を借りて閲覧することだけが図書館の機能ではありません。図書館にはいろいろな情報という宝があります。この宝は印刷体、CD-ROM、データベースなどさまざまな形態をしています。しかしある程度整理されているため、容易に近づくことができるはずです。この宝を積極的に利用すべきです。みなさんが情報を手に入れるためのお手伝いとなることが、この本の目的です。 レポートなどの内容や構成が決まると、いよいよ資料を探すことになります。構想の段階で、この情報が欲しい、これに関連する情報は?などの要求が起こり、作成の途中でも発生するはずです。ここで本書の出番です。知りたい、探したい情報の種類を大別し、そのなかで情報源を何点か挙げ、解説を加えるという内容になっています。この本を理解し、情報をできるだけ、的確・迅速に手にする方法を覚えてください。そして多いに図書館を利用してください。
著者
根立 研介 中村 俊春 平川 佳世 安田 篤生 稲本 泰生 深谷 訓子 劔持 あずさ 松岡 久美子 宮崎 もも 中尾 優衣 田中 健一
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

美術史の転換期の問題は、何を強調するかで、美術史の語り方が大きく変わってくることもある。本研究は、従来美術史で語られてきた枠組みを再検討するための試みである。特に、大きな成果は、通常日本の古代末期に登場したとされてきた彫刻の和様の問題である。近年の日本史学の成果を取り入れると和様の成立は、中世初期とすることが可能かと思われ、和様は日本の中世期を貫く重要な様式であったことなどを明らかにした。また、この和様の成立には、中国の唐から宋への転換期の問題も深く関わることを明らかにした。
著者
藤岡 久美子 フジオカ クミコ Fujioka Kumiko
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science (ISSN:05134668)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.9-23, 2013-02-15

本稿は、幼児期・児童期の引っ込み思案に関する最近の研究を概観した。まず、研究で用いられているsocial withdrawal, solitude, shyness, inhibitionなどの用語及び具体的な測定方法から引っ込み思案のとらえ方を整理した。次に、乳児・幼児期の縦断的研究を中心に、乳児期の抑制が幼児期の遊び場面での一人行動に至る道筋に関与する、気質や養育スタイルに関する知見をまとめた。また、幼児期から児童期にわたる長期縦断研究を含む児童期の研究から、引っ込み思案が学校での不適応へとつながる軌跡及びそのつながりに関与する要因について検討した。最後に教育への示唆を述べた。
著者
安武 繁 蔵本 美代子 松浦 幸重 森岡 久美子 平井 ひとみ 武田 由美子 桐山 美紀子
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 : 県立広島大学保健福祉学部誌 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.83-90, 2006-03

近年,10代の性感染症や人工妊娠中絶の増加が思春期保健の緊急課題となっている。そこで,学校保健と地域保健が連携した「生と性の健康教育」推進システムを構築した。まず,学校を対象として「生と性の健康教育」に関する実態調査を行い,関係機関から成る検討委員会を開催した。次に,保健所管内3地域で年齢段階に応じた「生と性の健康教育」のモデル事業を実施した。尾道地域では,保育所で保育士による健康教育と保護者との座談会を行った。三原・世羅地域では,小学校で養護教諭による健康教育や,高等学校で大学生のピアエデュケーションの手法による健康教育を行った。このようなモデル事業の成果をもとに,効果的な健康教育を推進するためのマニュアルを作成し,関係機関に配布した。「生と性の健康教育」を推進するためには,学校保健と地域保健が連携し,ライフサイクルの発達段階に応じた教育内容を工夫することが重要であり,さらに関係機関が協働し,健康教育の企画・実施・評価機能を持つことが必要である。
著者
吉岡 久美子 三沢 良
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.93-103, 2012
被引用文献数
3

A hypothetical model of the process by which the causal attribution of depression is mediated by stigma of mental illness was developed, and its effect on social distance was investigated. We conducted household interviews with respondents (<i>n</i>= 1000, aged 20-69 years, 500 men and 500 women) in 25 nationwide locations that were extracted by area sampling. A path analysis was conducted by using a structural equation modeling. Results indicated the following. (a) There were positive effects of &ldquo;causal attribution to external events&rdquo; on &ldquo;dangerousness&rdquo; , &ldquo;possibility of control&rdquo; and &ldquo;social distance.&rdquo; (b) &ldquo;Causal attribution to internal characteristics&rdquo; had negative effects on &ldquo;dangerousness&rdquo; and &ldquo;possibility of control.&rdquo; (c) The &ldquo;dangerousness&rdquo; had a positive effect on &ldquo;social distance.&rdquo; The implications of these findings to knowledge and understanding about mental illness and for raising public awareness are discussed.
著者
藤岡 久美子 渡辺 梢
出版者
山形大学
雑誌
山形大学教職・教育実践研究 (ISSN:18819176)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.19-26, 2011-03-15

本研究は引っ込み思案行動に対する幼児の受容度について,引っ込み思案行動の場面および種類の点で検討した。90名の幼児を対象に,七つの場面における3種類の引っ込み思案行動の合計21個の仮想場面を提示し,登場人物への受容度を尋ねた。七つの場面は仲間入り・あいさつ・会話・要求に対する応答2場面・援助2場面であり,引っ込み思案行動は,働きかけに対して消極的に反応するもの・躊躇するもの・無反応なものであった。消極的な反応に対する幼児の受容度は,すべての場面において高かったものの,年齢が上がるにつれて受容度は減少する傾向が示された。躊躇や無反応に対する受容度は,場面や年齢および性により異なっていた。要求に対する応答場面や援助場面で示される躊躇や無反応は,受容されにくく,また,年中より年長,男児より女児の受容度が低い場合があった。これらの結果から,自分から集団参加しない他者に対する幼児の評価は,利害のないやりとりの場面での消極的反応に対しては否定的ではないが,明確な応答や自発的な行動が期待される場面においてそれを示さない場合に否定的になることが示唆された。キーワード:引っ込み思案, 幼児, 対人認知