著者
中西 秀 市川 正敏 坂上 貴洋
出版者
九州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

コーヒーの上に観察される白い膜状の湯気と、それに現れる亀裂の観察と理論的考察を行った。白い膜状の湯気は、空中で凝集した微小水滴が水面直上に浮遊しているもので、亀裂はその集団消滅であることが、顕微鏡による高速ビデオ観察で分かった。微小水滴の粒径はほぼそろっており、直径が10μmから30μm程度で温度とともに大きくなり、50℃以上の熱水表面で観察される。集団消滅は、一つの水滴の消滅により誘発され、水の表面波を伴って伝播する。その伝播速度は1~2m/sで波長1mm程度の表面張力波の伝播速度程度である。この現象は、熱水の表面状態に対して敏感ではなく、界面活性剤を加えても大きな変化は見られなかった。
著者
徐 勝 赤澤 史郎 生田 勝義 市川 正人 大久保 史郎 松本 克美
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

07年度は、本研究課題にかかわり、2回の日韓共同研究会および過去3年間にわたる共同研究の成果刊行を行った。まず、07年6月22、23日に第5回日韓共同研究会「現代日本と韓国の情報化・情報通信技術(IT)の発展と法的問題」(立命館大学BKCエポック21)を開催した。本共同研究は、1990年代半ば以後の日韓の情報化の到達点と法的諸問題を総合的に検討することを目的に、以下のような日韓の研究者が報告・討論を行った.第一部「インターネットにおける表現の自由と制限」(22日)では、(1)市川正人(立命館大学)「ネットワーク社会における表現の自由」、(2)黄ソンギ(東国大学校)「韓国のIT発展と民主主義」など、第二部では杉村豊誠(日本電信電話株式会社)「日本のIT企業の法的対応」、朴ソンホ((株)nhn)「韓国社会のIT発展と企業の対応」など、第三部では、(2)園田寿(甲南大学)「わが国におけるサイバー犯罪と刑事法制」、(3)黄承欽(誠信女子大学校)「インターネットポータルサービスによる名誉毀損の被害救済システム」など、2日間で計11本の報告を行い、資料集を作成・配布した。08年2月14日には第6回日韓共同研究「現代韓国の民主主義の新展開」(韓国・ソウル大学校湖厳会館)を開催した。本共同研究では「現代韓国の民主主義の評価」として李国運(ハンドン大学校)「盧武鉉政権下の民主改革の法的評価」、丁海亀(聖公会大学校)「盧武鉉政権下の民主改革の政治的評価」などの報告を行い、また05年〜07年度までの本共同研究の総合的評価を行うとともに、継続研究の今後の展望および計画について議論・検討を行った。また『立命館国際地域研究』26号(08年2月)に特集として第4回日韓共同研究の報告論文4本などが掲載された。成果刊行としては、過去5回の日韓共同研究会で報告された45本の論文から15本を加筆・修正した上で編集し、『現代韓国民主主義の新展開』(御茶の水書房、08年3月)として出版した。第5回共同研究会の成果刊行は、08年秋に刊行予定である。
著者
市川 正人
出版者
三重大学
雑誌
三重大学法経論叢 (ISSN:02897156)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.1-21, 1992-12
著者
丸一 威雄 市川 正紀 所 真理雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.1768-1779, 1990-12-15
被引用文献数
6

魚の群れ スポーツのチームプレイ 会社組織など 主体的に活動する複数の個体が協調しながら問題解決を行うシステムを表現する組織計算モデルを提案する組織計算モデルは 個体の自律性を向上させるメッセージ・インタプリタ および不特定多数との通信を実現する環境の概念を導入した並行オブジェクト計算モデルであるこの計算モデルでは 各個体(自律的エージェントと呼ぶ)は自分の判断で主体的に仕事を処理し 個体間で生じた問題の解決は各個体の意志決定を中心に行うという特徴がある本論文では この組織計算モデルの分散協調問題解決への応用例と分散環境での実現方法についても述べる
著者
市川 正孝 高木 康 一番ケ瀬 尚
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.768-771, 1961-05-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
4

Nitration of ethyl 8-hydroxycoumarin-3-carboxylate (I) in glacial acetic acid solution affords ethyl 5-nitro-8-hydroxycoumari-3-carboxylate (III), m.p. 203.5-204°, and ethyl 7-nitro-8-hydroxycoumarin-3-carboxylate (IV), m.p. 201-202°. Methylation of (III) and (IV) with methyl iodide respectively gives 8-methoxy compounds, (VII) of m.p. 184-186°, and (VIII) of m.p. 152°, respectively. On the other hand, nitration of 3-methoxy-salicylaldehyde acetate (XVI) affords 4-nitro (IX), m.p. 92-93°, 5-nitro (X), m.p. 142°, and 6-nitro (XI), m.p. 104°, compounds. By condensation of (IX) and (XI) with ethyl malonate, in the presence of piperidine, the position of the nitro group in the foregoing (III) and (IV) was determined.Hydrolysis of (I), (III), and (IV) with hydrochloric acid respectively afforded 8-hydroxycoumarin-3-carboxylic acid, m.p. 292-293° (decomp.), 5-nitro-8-hydroxycoumarin-3-carboxylic acid, m.p. 292-293° (decomp.), 5-nitro-8-hydroxycoumarin-3-carboxylic acid (V), 257-258°, and 7-nitro-8-hydroxycoumarin-3-carboxylic acid (VI), m.p. 246-248°.
著者
市川 正人 大久保 史郎 倉田 原志 倉田 玲 北村 和生 渡辺 千原 和田 真一 吉村 良一 松宮 孝明 山田 希 毛利 透 木下 智史 渡辺 康行 田村 陽子 須藤 陽子 斎藤 浩 森下 弘 佐上 善和 渕野 貴生 村田 敏一 多田 一路 水野 武夫
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

最近の最高裁判決を分析した結果、法分野ごとに最高裁の役割が異なり、また、最高裁の人的構成の影響が異なることが、明らかになった。最高裁裁判官の選任のありようについて、下級裁判所裁判官人事(「司法官僚」の形成)と関連させながら検討する必要性が明らかになったため、最高裁裁判官データベースの作成を進めた。アメリカ、カナダ、ドイツ、韓国、フランス、オーストラリア、イギリスに対する実地調査を行った結果、日本の最高裁・司法制度の特質と、他方、現代国家の司法・裁判所の共通点が明らかになった。以上を踏まえ、最高裁について人的、制度的な改革案をまとめた。
著者
市川 正敏
出版者
京都大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は、細胞膜に代表される脂質二分子膜に於ける局所的な変形形状に働く力を、主に細胞サイズの小胞を実験系として用いて解明するのが目的である。脂質膜上に局所構造を作る一つの手段は相分離現象を利用する事である。相分離した膜面は条件によってはマイクロメーターサイズの凸凹を作る。相分離現象は一般に2成分以上の混合系で観察される。この膜面の相分離現象は生命現象に関わるラフトと関係が深いと言われており、基礎的な膜の物理を理解する事で生命現象の理解に貢献できると期待できる。本研究では、膜をレーザートラップによって直接的に力を測定する実験も実施し、直接的に測った力とベシクルの形態や局所構造の観察の両面から、局所構造が生む力を解明した。平成21年度は、前年度に構築した実験系を用いて行った混合脂質脂質ベシクルの伸張実験に続いて、相分離する混合脂質の伸張実験を行い両者を比較した。荷電混合脂質においては荷電密度が上昇すると共に表面張力係数が上昇し、曲げ剛性率はほとんど変化が無かった。一方で、相分離混合脂質系では、伸張時に相分離が誘起、進行させられる事が観察された。相分離が進行中に測定された力学プロファイルは荷電混合脂質でも得られた通常のプロファイルとは大きく異なり、相分離の進行や誘起を力学測定から検知する事が可能である事が明らかになった。これは、蛍光プローブ等を用いた観察的手法だけでなく、力計測からも相分離を測定できることを示すものである。この結果を論文として報告した。また、構築した装置を用いて脂質分子以外のソフトマテリアルの力学測定を行い、特徴的な力学的性質を明らかにした。
著者
花村 剛 市川 正浩 伊藤 朝香 福山 江里子 太田 啓路 朴芝皓
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.65, pp.35-40, 2004-06-18
被引用文献数
2

現在のコンテンツ制作は、大画面から携帯端末の画面にいたるまで多様な受信端末にあわせて個別に行っており、非効率的であるといえる。そこで筆者らは、高精細コンテンツを、多様な受信端末に合わせスケーラブル変換するアーキテクチャを開発した。さらに受信端末やカテゴリに適したコンテンツの変換(クロップ、縮小)方法について人間工学的検討を行ったので報告する。This research aims to establish a scalable conversion method of video contents according to the video contents or the display capacity of the receiving termihal. We examined the three crop (cut) methods when converting HD videos to QVGA and SQVGA size. The appropriate crop methods for display size were discussed from the results of the user evaluation experiments.
著者
市川 正和
出版者
Waseda University
巻号頁・発行日
2005-02-02

e-learning とは情報技術によるコミュニケーション・ネットワーク等を使った主体的な学習であり、web を利用したWBT(Web Based Training)、テレビ電話を利用したものなどが実現され実用化されている。WBTでは多くのコンテンツがhtml,PDF,PowerPoint,Flash,JAVA Appletなどで作成されているが、これらの大部分は非双方向性のコンテンツであり、学習をしている際に質問をする等のコミュニケーションが困難である。本論の目的はこのような非双方向性の教材を利用して簡単に双方向性のコンテンツを作成する研究である。本研究ではコンテンツコントローラーを構築する事でイベントを共有し、同期を取る方法で非双方向性のコンテンツを双方向性のコンテンツに変換することを実現した。本システムを実現するにあたり、解決すべき問題を提起し、その解決策について述べる。そして、既存のシステムとの比較を行い、本システムの有効性を示す。