著者
長田 典子 北村 紗衣 湯澤 優美 斉藤 賢爾 門林 岳史 折田 明子 横山 太郎 木下 知威 森山 至貴 松田 英子
出版者
北村紗衣
巻号頁・発行日
2012-04-12

表象文化論学会第4回大会パネル「共感覚の地平 : 共感覚は『共有』できるか?」, 2009年7月5日, 京都造形大学, 京都
著者
折田 明子 湯淺 墾道
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本年度は、昨年度実施した文献調査を継続したことに加え、現行の法制度および2018年5月より発効するGDPR、また個々のサービスのポリシーについて調査を行った。その結果、まず死者の権利に関する原則は、英米法系と大陸法系とで異なっていることがわかった。前者では死者の権利については一般に否定的であるが、大陸法系においては死後も一定の範囲で権利性を認める傾向にあった。また、GDPRでは、各加盟国が独自に死者の個人情報の取扱について規制することを妨げないこととなっていた。米国ではアカウントやデータを「デジタル資産」として一体的に法的に保護しようとする動きが比較的早くからあり、パブリシティの権利等の枠組みを活用して当該本人の死亡後も法的に保護しようとする動きもある。どのような制度設計が現実に即し、かつ多様な死生観を包含するものとなるのか、今後検討を進める、次に、個々のサービスを調査したところ、利用者の死亡時のアカウントの扱いを規定しているサービスの多くは、利用者死亡時に故人本人あるいは親族の身分証明を必要とする規定を定めている。そのため、仮名での利用や法律上の氏名・性別を非開示とする利用においては当人の確認ができなくなる。結婚その他のライフイベントで改姓し、法律上の名前と日常生活の名前が違う場合、例えばFacebookでは両者の併記を求めているが、実際の利用者は一方の名前のみを記載している。本人確認につながる個人情報や、見せたくない面を見せないといったプライバシーを保護した上での利用と当人確認を両立させる設計の必要性が見えてきた。
著者
折田 明子 湯淺 墾道
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2019-DPS-180, no.22, pp.1-6, 2019-09-12

グローバルに利用されているソーシャルメディアやメッセージングサービスについて,その一部は利用者の死後のデータの扱いを明記している.サービスの利用者はどのように考えているのか,サービスの利用頻度や目的と,自分の死後そのデータをどのように扱いたいかの意向について日本 ・米国 ・フランスの比較調査を実施した.その結果,FB と Instagram については,日本は削除が大半を占めた一方で,米国では 「追悼モード」 での保存が多数を占めた.また,Twitter については,日本では情報収集が利用目的であり,死後も大半は削除を希望しているが,米国 ・フランスでは日常的なコミュニケーション手段として使われており,削除を希望する割合も少ないなど,国による違いが見えた.
著者
折田 明子
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2009-EIP-44, no.4, pp.1-6, 2009-05-29

ブログや SNS、掲示板などのソーシャルメディアにおける匿名性の高いコミュニケーションにおいては、会員登録や仮名利用によって利用者の識別性が確保されている。だが、第三者が、ID そのものを乗っ取るまでにいかないものの、趣味や嗜好を真似て特定のユーザに「なりすます」という問題が発生している。長らく使っていた仮名を他者が意図的に名乗り出してコミュニケーションに混乱を招いたり、個人のブログやサイトの管理者であるかのようにふるまうといった行為だ。本稿では、ネット上の匿名性と識別性の整理を踏まえた上で、こうしたなりすまし問題についての考察を試みる。
著者
折田 明子 三浦 麻子
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2011年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.85, 2011 (Released:2011-12-01)

日本国内において、インターネット上の電子掲示板等ネットコミュニティの利用に際して、利用者は実名を秘匿し、ニックネームなどの仮名を名乗る傾向がある。ただし、その仮名が継続して用いられるのか、その場限りなのかは明らかではなく、利用者が意識せずに仮名によって名寄せされた情報から本人が特定されるリスクもある。本稿では、読売新聞社による大型電子掲示板「発言小町」の利用者を対象にした調査結果をもとに、サイト利用者の「名乗り」の意識について考察する。回答者の約6割がネット上のみで通じるニックネームを名乗っており、実生活にひもづけられる名前はほとんど使われていない。また、積極的な書き込みをする利用者ほど、名乗る名前をその都度変化させていることが分かった。
著者
折田 明子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.70-75, 2011-02-01
被引用文献数
3

現実世界の人間関係を, インターネット上に再構築するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は, 参加者がそれぞれ自分に関する情報を提示しつつ, 現実に存在する人間同士がつながりを広げていくものとして始まったが, いまや人間関係にとどまらず様々な行動や情報が集約されるプラットフォームになりつつある。本稿では, 国内外のSNSを紹介しながら, 実名志向や匿名志向という違いとIDの構造, 利用者の意図の有無による情報の種類について考察し, 安全を確保しつつ可能性を広げる利用について考える。
著者
折田 明子
出版者
中央大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、インターネット上で発生している相互扶助において匿名性が果たす役割に着目し、匿名性を是非ではなく構造的に理解することによってメリットを活用しデメリットを低減するための設計可能性を提示するものである。先行研究調査、事例調査、ユーザへのアンケート調査の結果から、匿名性を決定する要素である「リンク可能性」およびそれを扱う「レイヤ」に対する設計可能性が示唆された。
著者
内田 瑛 折田 明子 國上 真章 寺野 隆雄 吉川 厚
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

実践的な知識の使い方を学ばせる学習の一つに、登場人物の立場に強く引き込む教材学習があるが、学習者によって学びが異なったり、教授者のねらい通りでないことが多い。また学習者の気づきの変化を検出する手法は確立されていない。そこで、教材の登場人物の立場から他の登場人物を評価させ、その評価視点の変化を統計的手法を用いて容易に測る手法を提唱する。今回は本手法を用いた測定分析結果と、従来の手法とを比較する。
著者
岡本 真 折田 明子 加藤 学 松野 将宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

神奈川県横浜の関内地域で行われている顧客主導で店舗間に紹介文化を醸成する取り組みを紹介する。この取り組みでは、経営学の事例分析に基づき、店舗同士が紹介しあうという「仕掛け」を導入することで、地域の活性化を図っている。
著者
折田 明子 吉川 厚 山本 秀男
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2010-EIP-50, no.30, pp.1-7, 2010-11-18

本稿は,Web サイト炎上事件を題材に,筆者らが教育目的で作成したマンガ教材を用いたプライバシ教育の実施と評価について報告する.マンガ教材は,文章と絵の組み合わせによる読みやすさから,初学者向けの教材として用いられてきたが,本稿で報告する事例は,描画に読み取られるべき教育主題を埋め込み,気づきを以て問題を発見し,問いと組み合わせたクラス設計によって意志決定のシミュレーションの実現を目的としている.教材を用いたクラス運営では,教材・問い・ファシリテーションの組み合わせにより,背景の異なる社会人学生および大学院生から多様な観点を引き出すことが出来た.