著者
井野 千代徳 稲村 達哉 木下 卓也 加藤 真子 柳田 亜由子 井野 素子
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.759-764, 1994-09-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
19

唾液腺型の高アミラーゼ血症を主訴とした2症例を報告した. 1例目は, 20歳の女性で, 嘔吐などがあり, 20kgを越す体重の減少があり, anorexia nervosaが疑われた. 両側の顎下腺腫脹があり, 穿刺組織診で唾液腺症と診断された. 2例目は, 40歳の女性で, 既往歴として高尿酸血症と甲状腺機能亢進症がある. 後者の方は, 現在コントロールされているが, 前者は, 依然として高値のままである. 両側の耳下腺の腫脹があり, 穿刺組織診で唾液腺症と診断された. 唾液腺症に高アミラーゼ血症を伴う例は, anorexia neruosaに合併した唾液腺症以外は報告されていない. 唾液腺症の腺房細胞の顆粒は, clear, dark, mixedに分類されるが, clearな顆粒を有した腺房からは, 唾液中にアミラーゼが多く分泌されるという. 今回報告した2症例の分泌顆粒はclearなものが優位なため, 高アミラーゼ血症を呈したものと考えた.
著者
野村 俊之 杉岡 健一 徳本 勇人 木下 卓也
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、バイオフィルム形成メカニズムの解明と、磁場を利用したバイオフィルムの形成制御技術の開発を行った。その結果、バイオフィルムの形成パターンは、微生物が固体界面に付着するときの自由エネルギー変化の値により異なることを明らかにした。また、流れ場においてバイオフィルムが形成されやすい場所に、予め分解酵素を吸着させた磁性粒子を磁場により固定化しておくと、バイオフィルム形成を抑制できることを明らかにした。
著者
木下 卓巳 瀬川 浩司
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.627-632, 2014-11-10 (Released:2014-11-22)
参考文献数
9

Tandem-type solar cell is a multiple-layered solar cell to decrease thermal- and optical-energy losses. However, typical organic photovoltaics has been difficult to apply tandem photovoltaics because of the lack of organic photovoltaic cells with high open-circuit voltage (VOC) and/or near-infrared (NIR) photoelectric conversion. In this study, we constructed tandem-type organic photovoltaics using high VOC organometal halide perovskite solar cell and NIR dye-sensitized solar cell. Consequently, over 16% power conversion efficiency which is highest record among tandem-type organic photovoltaics has been accomplished.
著者
野添 恒幹 和田 安弘 木下 卓也 熊沢 忠躬 浜田 栄幹
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.1041-1049, 1985
被引用文献数
1 1 3

30才男性の両側性他覚的耳鳴を経験し, 耳鳴の発生に関与する筋および機序について検討した. その結果, 口蓋帆張筋間代性痙攣で耳管軟骨部内壁の急激な離開あるいは耳管周囲軟骨の変形が生じ, これが他覚的に click 音として聴取されたものと推定した. また本症例では口蓋帆張筋のみならず鼓膜張筋の間代性痙攣も確認された. 耳鳴時の鼓膜コンプライアンスの増大は鼓膜内陥運動と外耳道容積の増大とによるものと考えられた.
著者
内田 九州男 竹川 郁雄 寺内 浩 山川 広司 加藤 好文 川岡 勉 加藤 国安 小嶋 博巳 河合 真澄 関 哲行 弘末 雅士 稲田 道彦 大稔 哲也 野崎 賢也 伊地知 紀子 松原 弘宣 西 耕生 田村 憲治 神楽岡 幼子 黒木 幹夫 菅谷 成子 若江 賢三 藤田 勝久 高橋 弘臣 吉田 正広 木下 卓 矢澤 知行 岡村 茂 石川 重雄
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

シンポジウム・研究集会を3年開き31本の報告を実現、各発表は報告書に掲載した。巡礼の諸相の解明では、日本の四国遍路、熊野参詣、西国巡礼、海外では10巡礼地を調査し、キリスト教世界(古代東部地中海、中世ヨーロッパ、スペイン中近世、イギリス中世・現代)、古代ギリシア、アジア(中国中世、韓国現代、モンゴル中世、エジプト中世、ジャワ中世)の巡礼で実施。国際比較では、日本の巡礼とキリスト教巡礼での共通性は中近世では来世での霊的救済と現世利益の実現を願うことであることを示した。
著者
野田 研一 山里 勝己 木下 卓 高田 賢一 中村 邦生 窪田 憲子 笹田 直人 中川 僚子 久守 和子
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

英米文学および英米文化の研究を通じて、英米圏における〈日本幻想〉の胚胎・生成とインパクトの諸相を総合的かつ具体的に検証することをめざした。(ただし、課題の性格上、日本文学に関する研究も含まれる。)理論的には表象論を基底に据え、コロニアリズム/ポストコロニアリズムにおける「接触界域」(contact zone)論を踏まえつつ、日本表象に内在する複雑なダイナミズムを明らかにした。具体的には、言説としての〈日本幻想〉生成のプロセスを複数のテーマ設定によって分析した。これらのテーマは、連続的な生成プロセスであり、明瞭な区分を与えることは困難であるが、このプロセス全体を通じて、所定の個別化された〈日本幻想〉が産出・消費されてきたものと考える。