著者
斉藤 勇璃 白石 智誠 太田 和宏 根本 さくら 石川 一稀 宇田 朗子 小川 卓也 友広 純々野 中村 祥吾 山内 拓真 西川 和真 宍戸 建元 長野 恭介 蓬畑 旺周 稲垣 武 村井 源 迎山 和司 田柳 恵美子 平田 圭二 角 薫 松原 仁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4C2GS1303, 2020 (Released:2020-06-19)

シナリオライターの負担軽減と物語多様性の担保という観点から,ゲーム自動生成システムの開発の必要性が指摘されてきている.これまでに固有名の組みあわせによるシナリオ自動生成やダンジョン自動生成など,いくつかの挑戦は行われてきたが,ゲーム全体において一貫した世界観やストーリー展開を実現するのは困難だった.そこで本研究ではロールプレイングゲームを対象として,シナリオ自動生成,ダンジョン自動生成,BGM自動選択を統合したシステムの開発を行った.シナリオ自動生成においては,既存のゲーム作品のシナリオ分析結果に基づき,クエスト単位でのシナリオ自動生成を行った.次に生成された複数のクエストを統合してストーリーの破綻がない複合的なシナリオの自動生成を実現した.また,ダンジョンは自動生成を実現し,マップやキャラクターは生成されたシナリオに沿ったものを作成した.さらに,シナリオの各場面の機能や登場人物の感情状態に合わせたBGMの自動選択を実現した.これらのゲームの各種要素を自動的に生成して統合することで,ロールプレイングゲーム自動生成システムの構築を行った.
著者
村井 源 松原 仁
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

本論文では将来的な人工知能による自動的な物語生成のために,機械可読な形式での物語構造のデータベース化のためのデータ構造とその活用法について検討する.データの構造化にあたっては,物語の展開の巧みさによって面白さを感じさせる,物語構造を活用したオチの記述とデータ化を中心とする.ケーススタディとして星新一のいくつかのショートショートの物語構造を記述し,アルゴリズムでのオチ抽出が可能か検討する.
著者
松原 仁 松原 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.685-691, 2010-06-15
参考文献数
5
著者
松原 仁
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.478-481, 1996-05-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1
著者
登坂紘介 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.70, pp.9-16, 2006-06-30
被引用文献数
1

本研究ではトップクラス棋士である羽生善治氏と他のプロ棋士とを棋譜を元に比較することにより、客観的な棋風の差異を見つけることを試みた。使用するデータは日本将棋連盟より発売されている「将棋年鑑」、「羽生善治実戦集」から約4000局のデータを抽出した。今回の研究では定跡や一般的に評価されているその人の棋風といったものは一切知識として含まず、実際に羽生氏がどのような手を実戦で指したかの統計を取り、他の棋士と統計学上どれほど信頼できる差がどのような項目にあるのかについて調べた。その結果、いくつかの興味深い知見が得られた。例えば、羽生氏は龍の使用頻度が他の棋士に比べて多い、などである。In this paper, we have investigated objective differences of playing style of Shogi by comparing Mr. Habu Yoshiharu`s game records with other players` game records. The data are 4000 games extracted from "Shogi Nenkan" and "Habu Yoshiharu Jissensyu". In our comparison, we don`t use any Shogi knowledge or any players` characteristics. We have got several interesting results. For example,mr.Habu plays more Ryu moves than other players.
著者
広瀬 孝三郎 江戸 孝昭 玉那覇 圭一 松原 仁 原 久夫
出版者
日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.20160007-20160007, 2016

The fracture morphologies of mud pastes show significantly complicated patterns in nature. The mud pastes have initially fluid-like properties, but gradually change from "fluid" to porous "solid" in their drying process. However, although it has been considered that this phenomena may be induced by the differences between shrinkage ratios of soil skeletons, the mechanical details remain unknown. In this work, we attempt to develop a novel numerical model based on three dimensional finite element method for crack propagation phenomena in bentonite pastes. In order to validate the proposed method, Hausdorff's fractal dimension of the numerical cracking patterns was compared with those of the experiments. As a result, the numerical results showed reasonable cracking patterns, and the fractal dimension of the patterns by numerical simulation was almost consistent with the experimental results.
著者
松原 仁 佐藤 理史 赤石 美奈 角 薫 迎山 和司 中島 秀之 瀬名 秀明 村井 源 大塚 裕子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

人工知能の新しいグランドチャレンジとしてコンピュータに星新一のようなショートショートを創作させるプロジェクトを開始した。知性を理性と感性とに分けるとこれまでの人工知能はもっぱら理性を対象としていたが、ある程度理性はコンピュータに扱えるようになってきた。芸術作品の創作ができればコンピュータにも感性が扱えると示せたことになると考える。ここでは本プロジェクトの概要について述べる。
著者
松原 仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.419, pp.43-46, 2012-01-19
参考文献数
6

人工知能は人間のような知能を持った人工物を実現すること,あるいはコンピュータを道具として知能に関する知見を得ることを目標としている.人工知能における最初のグランドチャレンジはチェスであった.1950年頃から研究が始まって1997年にコンピュータチェスのディープブルーが世界チャンピオンのカスパロフに勝利した.チェスは探索や並列化など人工知能の数多くの技術的な発展に貢献した.チェスの次に来るゲームのグランドチャレンジは将棋と囲碁である.コンピュータ将棋は2010年に女流プロ棋士に勝利し,トッププロ棋士に勝つのももうすぐである.囲碁はチェスや将棋とルールが異なる特殊なルールなのでコンピュータはずっと弱かったが最近モンテカルロ法を使うことでアマ高段者のレベルに達している.ロボカップはチェスに代わる人工知能のグランドチャレンジとしてサッカーを選んだ.2050年までにワールドカップ優勝チームに勝つ人間型ロボットチームを開発することを目指している.アメリカで長い間楽しまれているクイズ番組に2011年にワトソンというコンピュータが出場して人間のチャンピオンに勝利した.日本では東大入試に合格する人工頭脳のプロジェクトも2011年に始まった(目標は2021年の合格である).ここでは人工知能におけるグランドチャレンジを概観してその意義について論じたい。
著者
林越正紀 清水 徹 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.661-667, 2013-06-15
被引用文献数
1

インターネット上のサーバやクラウドによる大規模データ処理と,センサやアクチュエータを制御するセンサ端末をネットワークで結合したいわゆるサイバーフィジカルシステムが,次世代の組込みシステムが目指す姿である.このようなシステムの開発では,センサからインターネットに実時間で流し込まれる社会環境や自然環境のデータを処理することで,いかに高度なサービスを実現するかが1つの課題である.あわせて,センサネットワークの構成要素であるセンサ端末においては,年100億台規模の生産量を有しており,これらをいかに低電力化して,システム全体をグリーン化するかがもう1つの課題である.本稿では,センサ端末の低電力化に向けて,センサでの環境データ取得の特徴を活かしたノーマリーオフコンピューティング制御による低電力化の実現性を示すとともに,このようなセンサ端末の応用例としてオンデマンド型バスのバス停への適用検討とそのシステムレベルでの低電力化の可能性について議論する.
著者
川村 秀憲 鈴木 恵二 山本 雅人 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.642-648, 2010-06-15
被引用文献数
4

近年,観光はさまざまな分野で注目を集めている.団塊の世代が退職し余暇として観光に出かけているのはもちろん,日本の重要産業としても観光は存在感を増している.経済規模や関連産業も大きく広がっている.学術的な観点から見ると,観光の文化的側面や歴史についての研究はなされているが,工学的な研究対象としてはどこか避けられてきた感があった.しかし,インターネットやモバイルの普及が一巡し,情報技術がどうやって人々の幸せをプロデュースするかが重要な課題の1つとなっている今,観光について情報技術の観点から研究することの意義は深い.本稿では,観光情報学を概説するとともに国内外の研究動向について解説する.
著者
五木 宏 竹内 飛鳥 藤田 篤 松原 仁
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2010-EC-17, no.12, pp.1-6, 2010-08-16

我々は,安全なオンラインゲームを確立するための技術開発の一環として,多人数同時参加型オンラインロールプレイングゲーム (MMORPG) における現実世界の貨幣による取引 (RMT) の問題の解決に取り組んでいる.本稿では,RMT 実施者の検出の効率の向上を目的として,MMORPG のプレイログデータおよびチャットログデータに基づく統計的な属性情報について述べる.我々は実際の商用 MMORPG のログデータおよび,ゲーム運営者によって発見済みの RMT 実施者のリストに基づいて,実際の RMT 実施者の行動の特徴を同定した.そして,ユーザ集合から,RMT 被疑者を抽出するクローズドテストによって,各特徴の有効性を確認した.今回の調査により,RMT 実施者の役割ごとに,行動やチャットの量に大きな違いがあることが明らかになった.
著者
松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.814-816, 2005-07-15

今年のコンピュータ将棋選手権で優勝した激指はアマ5段の実力に達した.2002年にはアマ4段だった(1)ので,それからの数年で1段分強くなったことになる.アマでふつうに取ることのできる最高位は5段であるが,アマのタイトルなどを獲得すると6段が認められる.激指の実力は短い持ち時間では6段に近いものと思われる.将棋ファンは少なく見積もって一千万人程度は存在すると思われるが,現時点で激指に勝つことのできる人間は(プロ棋士を含めて)千人程度と考えられる(筆者もアマ5段であるが,正直に言って短い持ち時間では勝つ自信がない).上位の0.01%にはいったことになり,トップになるのも時間の問題になってきた.ここではここに到る経緯について振り返って将来を展望したい.
著者
伊藤 毅志 斎藤 大 高橋 克吉 村松 正和 松原 仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.23, pp.17-24, 2006-03-07

本研究では、囲碁を題材にして2つの認知科学的実験を行った。1つ目の実験では、アマチュア初心者(ルールを覚えたて)の被験者に対して、初心者向けの囲碁プログラムを用いて学習させ、その視線と発話データを分析した。その結果、初心者は相手の打った場所周辺に視線が集まっているのに対して、上達するにつれて相手の手につられずに広く盤面を見られるようになることがわかった。2つ目の実験では、アマチュア中級者(級位程度)の被験者から上級者(五段程度)の被験者に対して次の一手課題を与え、どのように思考するのかを視線と発話データを分析した。この結果から、上級者ほど盤面を広く見る傾向が見られた。一方、先行研究から、将棋では局面認識の過程では上級者ほどあまり広く盤面を見ずに思考していることがわかっている。このことは、囲碁と将棋のゲームとしての違いを表わしていると考えられる。In this research, we performed two cognitive science experiments on the topic of the game of Go. In the 1st experiment, amateur beginners' subject learned using Go-software for beginner, and analyzed the eye tracking data and verbal protocol data in the learning process. As a result, it turned out that player can see widely the board, as who made progress. In the 2nd experiment, the next move problems are given for subjects from amateur intermediate level player to amateur expert player and the eye tracking data and verbal protocol data were analyzed. This result also showed that the players see the board widely, so that they became an expert. On the other hand, the related researches show that the expert player of Shogi thought without seeing the board not much widely. This results are considered to express the difference as a game of Go and Shogi.
著者
松原 仁 橋田 浩一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.695-703, 1989-11-20 (Released:2020-09-29)

The frame problem is very important in the context of knowledge representation of both humans and computers. The present paper discusses the frame problem for humans from a viewpoint of artificial intelligence. A major claim here is that the frame problem is unsolvable for humans as well. This claim is supported by several examples. Another major claim is that from a viewpoint of partiality of information, the frame problem must be discussed generally in a wide sense of the term, instead of being subdivided into the problem of description and the problem of processing. The unsolvability of the frame problem for humans should not be regarded as a limitation of human intelligence. Contrariwise, the flexibility of human intelligence is possible thanks to the fact that they cannot solve the frame problem; i. e., the fact that they make mistakes from time to time.
著者
佐藤 佑哉 松原 仁
雑誌
第84回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, no.1, pp.519-520, 2022-02-17

近年,VTuber(Virtual-YouTuber)業界が急成長している.VTuberとは二次元の姿を用いた動画投稿者のことである.VTuberは事務所所属の企業Vと呼ばれるVTuberと,個人活動の個人Vと呼ばれるVTuberに大きく分けられる.各々のチャンネル登録者を見ると,企業Vが上位で個人Vが下位に多い傾向にある.そこで,個人Vと企業Vが平等にお勧めされるようなシステムを模索していく.その手法として,まずVTuberの動画等のコメント欄からコメントを抽出し,形態素解析して単語に分解する.その後,その割合の類似などをもとにお勧めする手法を考えた.本研究では,この手法が同じ事務所内の企業Vに縛られないかの検証として,複数の事務所の企業Vを対象に試行し,検証した.
著者
屋比久 雄斗 松原 仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.23-00020, 2023 (Released:2023-08-20)
参考文献数
29

微生物の代謝反応によって誘発されて析出する炭酸塩鉱物は,離散状態にある土粒子を結合し,土の強度や剛性を高める.微生物を実環境に添加する際には,周辺生態系への影響を考慮すれば,土着の微生物を利用することが好ましい.しかしながら,地盤固化に有用な土着微生物を微生物資源としてストックするための研究はあまり進んでいない現状がある.本研究では,この技術の沖縄地域での適用を指向し,当該地域の沿岸域における有用微生物を同定し,その菌叢を明らかにするために16S rRNA遺伝子解析を行った.分析の結果,試料を採取したすべての地点で有用微生物の存在が確認されたものの,固化の程度は採取地に依存することが明らかとなった.また,分子系統樹解析の結果から,地盤固化に有用な微生物は比較的近縁なDNA配列を有することが分かった.
著者
西村 伊吹 松原 仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00292, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
24

護岸背後盛土の外部流出を防止するために盛土表面を防砂シートで被う工法がある一方で,防砂シート劣化に伴う土砂の吸い出し現象が少なからず報告されている.また,埋設されたシートを施工後に視認することは困難であることから,シートの劣化状態を共用時であっても評価できるツールの開発が求められる.本研究では,防砂シートの劣化を予測・評価しうる数理モデルを反応拡散理論に基づいて定式化し,実験値との比較解析を通じて本モデルの妥当性を検証した.結果として,本モデルによる解は実験結果に近い値を示すことが分かり,実環境を想定した解析例では,防砂シートが加水分解反応によって劣化する可能性を見出した.これらのことから,本手法は防砂シートの経年劣化を予測・評価するためのツールとして有効である可能性がある.