著者
板倉聖宣著
出版者
仮説社
巻号頁・発行日
1988
著者
間形 文彦 藤村 明子 亀石 久美子 加藤 俊介 板倉 陽一郎
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:21888906)
巻号頁・発行日
vol.2019-DPS-180, no.3, pp.1-8, 2019-09-12

「パーソナルデータは新しい石油」 といわれ,その利活用がユーザや社会に利便性と新たな価値を提供している.その一方で,本人の意思に反する利活用をした事業者が法的制裁を受け,社会的な批判を浴びる事例も後を絶たない.事業者は個人情報の利用目的を特定し,通知又は公表若しくは同意を得てその目的の範囲内で取扱うことはもちろん,その目的と取扱いをユーザにより分かりやすく説明する責任がますます求められる傾向にある.同じユーザに対して複数のサービスを展開する事業者の場合,サービスごとに個人情報の利用目的を次々と定めることが多い.その場合,業務と利用目的の対応関係は複雑となりがちで,複数サービスの提供を受けるユーザは自分の個人情報が何の目的で利用されるのか把握するのは容易でない.他方,事業者にとっても複数の業務において利用目的を逸脱せずに個人情報を扱えるか正しく判断することは困難となる.そこで,数多くの外延を列挙して定義する従来の利用目的の特定方法に代わり,ユーザの意思決定に重要な契約履行上の必要性と利用行為の方向性の 2 つの軸による内包的枠組みを用いて利用目的を分類する方法を提案し,その枠組みを適用した事例を紹介する.
著者
三浦 於菟 河野 吉成 板倉 英俊 田中 耕一郎 植松 海雲 奈良 和彦 橋口 亮 吉田 和裕 桑名 一央 塚田 心平 土屋 喬 福島 厚 小菅 孝明 斉藤 輝夫
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.740-745, 2010 (Released:2010-10-30)
参考文献数
24
被引用文献数
1

盗汗治療代表的方剤の当帰六黄湯(李東垣『蘭室秘蔵』)の成立過程を構成生薬と各時代の盗汗病態理論より検討した。黄耆の配合は主に陽虚で出現という漢隋代盗汗理論,補血滋陰薬の生地黄・熟地黄・当帰の配合は陰虚という宋代盗汗理論,清熱薬の黄連・黄芩・黄柏の配合は陰虚の熱により津液が押し出されるという宋代盗汗理論に基く。後者は特に劉完素『黄帝素問宣明論方』中の盗汗治療方剤大金花丸の影響が大きい。本剤は各時代の盗汗学説の集大成のために高い有用性を備えたのであろう。医書の諸説より,本剤の適応病態や問題点を検討した。弱い熱証(『丹渓心法』),強い気虚証(『張氏医通』『丹渓心法』),強い陰虚証(『医学心悟』)を呈する盗汗病態には不適当との説。脾胃を損傷しやすい(『医方切用』)との指摘。自汗への応用も可能との説(『医学正伝』『景岳全書』)などがある。これらより本剤の適応は陰虚証と熱証がほぼ同様程度,気虚証はより軽度な病態であり,このような病態では自汗にも使用可能といえる。
著者
杉本 智哉 近藤 有 一木 万奈美 荒川 裕貴 間瀬 広樹 牛膓 沙織 佐久間 昌基 小山 佐知子 大島 有美子 宮崎 雅之 築山 郁人 佐藤 由美子 久田 達也 板倉 由縁 山田 清文
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.441-448, 2018-09-10 (Released:2019-09-10)
参考文献数
26
被引用文献数
1

The objective of this study was to evaluate the cost-effectiveness of pegfilgrastim (Peg-G) and daily filgrastim (Fil-G) for the primary prophylaxis against febrile neutropenia (FN) in patients with non-Hodgkin lymphoma (NHL) who received cyclophosphamide, vincristine, doxorubicin and prednisolone (CHOP) therapy. We developed a decision analytical model reflecting the clinical processes of NHL patients who received first CHOP therapy. The probabilities at each clinical endpoint were obtained from published sources. To estimate the costs and duration of FN treatment, we analyzed the medical records of NHL patients in hospitals participating in this study. The costs of Peg-G and Fil-G were calculated according to the National Health Insurance drug price list. We assessed an incremental cost-effectiveness ratio (ICER) for a single dose of Peg-G versus 11-days of Fil-G from the perspective of health insurance payers. The sensitivity and robustness of this model were validated by the tornado-diagram and Monte Carlo Method. The costs associated with primary prophylaxis with a single dose of Peg-G and 11-days of Fil-G were 109,628 JPY and 109,243 JPY, respectively. The quality adjusted life years (QALYs) associated with the two strategies were 0.0339 QALYs and 0.0337 QALYs, respectively. The ICER for the Peg-G versus Fil-G was 2,788,571 JPY per QALY. The tornado-diagram revealed that the main influential factors included the cost of Peg-G, number of Fil-G doses, and cost of Fil-G. Monte Carlo simulation revealed an 18.3% probability that Peg-G was cost-effective compared with Fil-G. A single dose of Peg-G was cost-effective compared with 11-days of Fil-G.
著者
板倉 朋世 光田 恵 棚村 壽三
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.73, no.625, pp.335-341, 2008-03-30 (Released:2008-10-31)
参考文献数
14
被引用文献数
3 10

In this study, we focus attention on odor of at the time of adult diaper exchange that was the factor to raise odor level in the patient room. An object of this study is to clarify main odor components and odor emission rate from excrement. In addition, we showed clearly the diffusion of the odors at the time of adult diaper exchange with the odor sensor installed in the patient room. The findings obtained are summarized as follows.(1) Odor concentration of excrement changed with the amount of excrement, the treatment contents of the medication, the intake method of the meal and the kinds of the meal, etc. The highest odor concentration was 23000.(2) The highest odor emission rate of at the adult diaper exchange was 460m3/min, and ventilation requirement was 57.5m3/min.(3) We clarified the main components of excrement were “hydrogen sulfide”, “methyl mercaptan”, “isovaleric acid”, “n-valeric acid”, “butyric acid” and “aldehydes”.(4) The odor generated at the time of adult diaper exchange diffused from the odor emission source, and the air current to occur by the work of the nurse influenced the diffusion of odor.
著者
奥野 孝 宮本 昌彦 板倉 徹 上野 雅己 清水 美奈 南出 晃人 駒井 則彦
出版者
医学書院
雑誌
Neurological Surgery 脳神経外科 (ISSN:03012603)
巻号頁・発行日
vol.21, no.12, pp.1137-1141, 1993-12-10

I.はじめに 分娩,娩出時の骨盤胎児不均衡,遷延分娩の際に用いられる吸引分娩は,1957年にMalmstrom14,15)により導入されて以来その有用性ならびに安全性が報告されてきた11,19,20).しかしながら頭血腫等の分娩時頭部外傷の合併症が少なからず報告されている1,2,8,12,20,23,24).今回われわれは,頭血腫に頭蓋骨骨折を伴わない硬膜外血腫を合併した症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
著者
板倉 昭二
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

経験は、知覚システムの発達に大きな影響を与える。発達初期には、知覚情報の弁別は、広くチューニングされているが、経験とともに選択的に狭小化されることがわかっている。これを知覚狭小化(perceptual narrowing)といい、初期知覚発達の重要な特徴である。この現象は、顔の知覚や言語の知覚の発達においてよく知られている。本研究課題では、1)このような知覚狭小化が領域に関わらず、共通なものであるか(領域一般性:domain general)、または、領域に固有なものであるか(領域固有:domain specific)を実験的に検証すること、また、2)知覚狭小化の可塑性を、幼児、児童、成人を対象に検討することを主要な目的とする。本年度は、これまで取りためていた、乳児における知覚狭小化のデータを再分析し、まとめた。異なる領域における狭小化が、相互に関係するのか否かを、被験者間デザイン(N=72)を用いて、自人種の顔と他人種の顔の弁別、および、母語と非母語の弁別が可能かどうかを調べた。対象となったのは、3カ月児、6カ月児、9ヵ月児、そして12カ月児であったその結果、3カ月児は、自人種顔と他人種顔の弁別および母語と非母語の弁別ができたが、6,9,12カ月児ではその限りではなかった。2つの領域の関係は、12カ月齢までに変化するらしいことが示された。分析は、弁別スコアと2つの変数(顔と言語)の相関を再分析したもにおである。本結果をまとめ、国際学術誌のJournal of Experimental Child Psychologyの投稿し、近々に採択されると思われる。また、乳児、成人、サルのフィールドワーカーを対象として、チアック狭小化の観点から、サルの顔認知テストを開始した。