著者
横畑 泰志 横田 昌嗣 太田 英利
出版者
広島大学平和科学研究センター
雑誌
IPSHU研究報告シリ-ズ (ISSN:13425935)
巻号頁・発行日
no.42, pp.307-326, 2009-03
被引用文献数
1

松尾雅嗣教授退職記念論文集 平和学を拓く
著者
横畑 泰志
出版者
日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.87-96, 2003-08-30

尖閣諸島魚釣島では,1978年に日本人の手によって意図的に放逐された1つがいのヤギCapra hircusが爆発的に増加し,300頭以上に達している.その結果,この島では現在数ケ所にパッチ状の裸地が形成されるなど,ヤギによる植生への影響が観察されている.魚釣島には固有種や生物地理学的に重要な種が多数生息するが,現状を放置すれば島の生態系全体への重大な影響によって,それらの多くは絶滅することが懸念される.この問題の解決は,尖閣諸島の領有権に関する日本,中国,台湾間の対立によって困難になっている.日本生態学会はこの問題に対し.2003年3月の第50回大会において「尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギの排除を求める要望書」を決議し,環境省,外務省などに提出した.同様の要望書は2002年に日本哺乳類学会において.2003年に沖縄生物学会においても決議されている.現在は国内の研究者による上陸調査の実施の可否について,日本政府の判断が注目されている.
著者
横畑 泰志 横田 昌嗣
出版者
「野生生物と社会」学会
雑誌
野生生物保護 : Wildlife conservation Japan (ISSN:13418777)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-12, 2000-07-19

Uotsuri-jima Island in the Senkaku Islands, southwestern Japan is a small island characterized by very valuable biota with high endemicity which has formed over a long period of isolation. The ecosystem on this island is under the risk of total destruction because of the presence of domestic goats, Capra aegarus, were introduced in 1978 by a private political party in Japan and increased to more than 300 individuals. This problem is made more difficult due to the territorial conflicts over the Islands by Japan, China and Taiwan.
著者
横畑 泰志
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, 2003-06-30
被引用文献数
1
著者
横畑 泰志
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会大会講演要旨集 第52回日本生態学会大会 大阪大会
巻号頁・発行日
pp.43, 2005 (Released:2005-03-17)

哺乳類、鳥類の寄生虫には人間や家畜、家禽に有害なものが見られるため、それらの宿主の日本国内への持ち込みには法的規制(感染症法、家畜伝染病予防法など)や検疫による対応が行われており、結果的に寄生虫の自然界への逸出もある程度防がれていると考えられる。しかし、有史以来のヒトや家畜などの移動によって、寄生虫を含む多くの寄生生物が自然分布の範囲外に分布を広げてきたであろう。野生動物の寄生虫でも、シカ類の第4胃に寄生する数種の毛様線虫が養鹿業に伴い大陸間で互いに、あるいは日本から大陸へと宿主ごと持ち込まれ、野外に定着している例が比較的よく知られている。演者は 24 種 2 亜種の日本の外来哺乳類について文献情報を収集し、飼育下での情報も含めて宿主 8 種から 28 種の外来寄生蠕虫類の報告を得た(横畑、2002)。また、日本産陸生脊椎動物に見られる外来寄生虫として、「外来種ハンドブック」(改訂版、2003)の巻末リストに吸虫類 1 種、条虫類 5種(2 種は国内移動)、線虫類 19 種(1 種は国内移動)、昆虫類 1 種を挙げたが、その多くは住家性ネズミ類に寄生しており、国内の野ネズミには見られないものである。その後、鳥類などで該当する事例が散見されており、今後も調査の進展に伴い種数が増加してゆくであろう。また、野生動物とヒトや家畜などに同種の寄生虫が見られる場合は、家畜などに寄生する外来のものが野外に逸出することによって野生動物に見られる土着のものとの交雑が進んでいるであろうが、検証はほとんど行われていない。 国内では、エキノコックスのように人間に重篤な患害を及ぼすもの以外では十分な研究は行われていない。日本の陸生脊椎動物は、しばしば島嶼隔離や人為的な生息地の縮小・分断化によって個体群が小規模化しており、そうした状況下では寄生虫群集も単純化しているものが多い。したがって外来寄生虫の侵入も容易であると考えられる。
著者
横畑 泰志
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.87-96, 2003-08-30 (Released:2018-02-09)
参考文献数
47

尖閣諸島魚釣島では,1978年に日本人の手によって意図的に放逐された1つがいのヤギCapra hircusが爆発的に増加し,300頭以上に達している.その結果,この島では現在数ケ所にパッチ状の裸地が形成されるなど,ヤギによる植生への影響が観察されている.魚釣島には固有種や生物地理学的に重要な種が多数生息するが,現状を放置すれば島の生態系全体への重大な影響によって,それらの多くは絶滅することが懸念される.この問題の解決は,尖閣諸島の領有権に関する日本,中国,台湾間の対立によって困難になっている.日本生態学会はこの問題に対し.2003年3月の第50回大会において「尖閣諸島魚釣島の野生化ヤギの排除を求める要望書」を決議し,環境省,外務省などに提出した.同様の要望書は2002年に日本哺乳類学会において.2003年に沖縄生物学会においても決議されている.現在は国内の研究者による上陸調査の実施の可否について,日本政府の判断が注目されている.
著者
遠藤 秀紀 横畑 泰志 本川 雅治 川田 伸一郎 篠原 明男 甲能 直樹 佐々木 基樹
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

旧食虫類における多系統的な形質を機能形態学的に検討した。筋骨格系、消化器系、泌尿生殖器系、感覚器系、皮膚・表皮系などを旧食虫類の諸目間で形態学的に比較検討を行った。その結果、それぞれの器官において、形態学的類似や差異を確認することができ、真無盲腸目、皮翼目、登攀目、アフリカトガリネズミ目などの旧食虫類諸群間の多系統的進化史理論を確立することができた。
著者
横畑 泰志 杉村 誠 鈴木 義孝 中村 孝雄 阿閉 泰郎
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.185-191, 1985-12-15

放香腺として知られるニホンカモシカ眼窩下洞腺の脂腺について,組織学的倹素と脂質分析を行った。脂腺にはI型とII型が区別される。I型脂腺は外皮の脂腺と同様の形態であるが,II型脂腺はヘパトイド様の大型脂腺で雄0歳と雌にのみ出現し,その腺胎内の嚢胞形成は大卵胞や黄体をもった雌及び雌0歳子において著明であった。硅酸カラムクロマトグラフィーによる脂質分画の重量比では,脂腺域では汗腺域より炭化水素及びステロールエステル分画が多かった。特に後者は他動物で既知の性誘引物質が多いとされるステロイド化合物に相当する分画で,ガスクロマトグラム上でもこの分画から脂腺域に特有のピーク群が検出された。このピーク群は性成熟・妊娠などの性的状態に関連して変化することが示された。以上の所見はII型脂腺が一種の性誘引物質を分泌することを示唆するものと考えられる。
著者
横畑 泰志
出版者
The Mammal Society of Japan
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.127-134, 2003-12-30
被引用文献数
1

これまで批判の多かった「文部省式カタカナ目名」の問題に対処し,同時に最近新たに提唱されている哺乳類の高次分類群および分類階級の国内での使用上の混乱を防ぐ目的で,それらに推奨できる日本語名称を提案する.検討対象として McKenna and Bell(1997)の分類体系を用い,和訳にあたってはラテン語学名の本来の意味を尊重することなどを原則とした.