著者
長谷川 翔平 安住 壮紀 橋本 修 風間 保裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.77, pp.19-23, 2009-06-04
参考文献数
13
被引用文献数
8

本研究では直線偏波を利用する衛星通信移動局用アンテナとして,コニカル状ビームをもつ反射板付きダイポールアンテナを互いに直交させたクロスダイポールアンテナを提案する.そして,これを用いた19素子配列アンテナのビーム走査特性に関して,電磁界シミュレータを用いた解析的検討を行う.具体的には,まず素子アンテナの検討を行い,本アンテナが半球面状に互いに直交する偏波をもち,かつコニカル状の放射パターンを有することを示す.次に,この素子アンテナを用いて19素子アンテナを構成し,ビーム走査特性に関して検討を行う.
著者
橋本 修 松本 哲也
出版者
筑波大学大学院博士課程文芸・言語研究科日本語学研究室
雑誌
筑波日本語研究 (ISSN:13424793)
巻号頁・発行日
no.5, pp.1-17, 2000-08-31

現代日本語の「てしまう」が、否定形式(主として「ない」、加えて「ず」)と共起しにくいことを明らかにした。主節・従属節の区別においては、主節中の場合、特に「ない」が命題内否定として働く用例が極端に少ないことが目立つ。比較のため調査した「ている」と「ない」との共起に比べ、「てしまう」と「ない」との共起は、「てしまう」と「ている」との総用例数の違いを勘案しても、(主節においても従属節においても)かなり少ないと言える。一般に否定対極表現にくらべ肯定対極表現は数も少なく、それを対象にした研究も少ないが、本研究はある種の環境における補助動詞の一部が肯定対極表現に近い分布を持つことを示し、他の補助動詞にもこのような性格をもつもののある可能性を示した。
著者
橋本 修 上野 隆登
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

メチル化カテキンは肝癌細胞株Huh7に対し、in vitroにおいて強いPI3K/Aktシグナル系抑制作用、抗酸化作用をしめすことを示した。さらに、in vivoにおいても、癌移植マウスにおいて腹腔内投与、さらには経口投与(一日7.5mg/Kg)にても腫瘍増殖抑制効果を示した。このことは、メチル化カテキンが抗癌剤への応用につながる可能性を得ることができるという成果を得た。カテキン540mg含有のお茶の飲料品があることを考えるとその副作用はかなり少ないと考えられる。さらに、ある飲料会社がメチル化カテキン高濃度(20%)含有べにふうき茶抽出パウダーを開発していた。それを、当初は無料で条件なしで供与していただけるようになった。現在、カプセル化して一日500mgのメチル化カテキン(250mgのカプセル、10錠を一日)をのんでいただく準備を終了した(3人分30日分)。これら、具体的な製剤の作製は臨床研究へすすむことへの大きな成果である。
著者
渡邊 慎也 橋本 修 牧田 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.1103-1106, 2001-06-01
被引用文献数
23

本論文では, FDTD-HTE法を用い, 量産型電子レンジ庫内の被加熱物質の温度分布を解析し, その結果と実測値を比較した結果, 両者が良好に一致することを確認した.
著者
亀井 秀策 寺本 龍生 渡邊 昌彦 石井 良幸 遠藤 高志 橋本 修 北島 政樹 向井 万起男
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.725-729, 1999-08
被引用文献数
6 5

症例は37歳女性で, 1997年より強迫神経症にて他院入院中であった.1998年2月中旬より間欠的に腹痛を認めていたが, 3月5日疼痛著明となり腹部CT検査を施行され, 内ヘルニアまたは腸軸捻転症の疑いで翌6日当院を紹介され受診した.右回盲部に有痛性で弾性軟の手拳大の腫瘤を触知し, 腹部CTにて境界明瞭で数層の壁構造よりなる腫瘤を認め, 腸重積の診断にて緊急手術を施行した.開腹すると重積のため著明に肥厚した上行結腸を認め, 整復不能と判断し結腸右半切除術を施行した.切除標本では潰瘍形成を伴う盲腸腫瘍を認め重積の先進部となっていた.病理組織学的診断はneuroendocrine carcinomaであった.
著者
松本 好太 草間 裕介 橋本 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.544-550, 2001-03-01
参考文献数
12
被引用文献数
5

本論文では, 電子レンジ本体とドアとの間隙(げき)から漏洩(えい)する電波を抑制する方法として, 現在一般的に用いられているチョーク構造の代わりに, 間隙内にシート状の損失材を挿入した場合のシールド効果の検討を, 3次元のFDTD法を用いて行った.具体的には, 種々の高次モードのうち漏洩電波の形状に最も近いTE_<40>モードを用いて, 間隙及び損失材の挿入長の変化に対するシールド効果の計算を行った.この結果, 損失材の材質によっては, すきまなく充てんされた場合, 30dB以上のシールド効果を示すことや, 1mmのすきまが空いた場合, 30dB以上のシールド効果を得るためには損失材の挿入長が50mm以上必要であること等がわかり, 実用性をふまえたシールド効果を定量的に確認することができた.
著者
橋本 修 高橋 英則 本田 敏志 田口 光 衣笠 健三
出版者
群馬県立ぐんま天文台
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

恒星進化末期の漸近巨星枝(AGB)にある炭素星の形成とその進化シナリオを検討するため、炭素星の可視高分散分光観測を行い、炭素の同位体比^<12>C/^<13>Cを測定する。ぐんま天文台のGAOES分光器を用いることによって、高い波長分解能でありながら、かつ広い波長領域を網羅した高精度の可視分光データを大量のサンプルに対して取得した。この様な大型サンプルに対する高精度の炭素同位体比の測定はこれまでに類をみないものである。
著者
矢澤 真人 橋本 修 和氣 愛仁 川野 靖子 福嶋 健伸 石田 尊
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

代表者、分担者、協力者の協力も得て、以下のことを行い明らかにした。国文法理論に関しては、形態論重視の文法理論と、それに対抗する意味論重視の文法理論とを検討し、包括性・初学者への分かりやすさでは前者に、認知論との関連・直感的な興味深さでは後者にメリットが多いことを明らかにした。これと相関して学習指導要領における文法教育・言語事項の位置づけや、教育現場での実際の取り扱い等を検討し、現況にあった有益な文法教育の目標としては、言語感覚の養成・母語への愛着の涵養等がより中心的になるべきであることを示した。他の文法理論については、それぞれ、存在動詞構文・ハイパレージ現象に対して構文文法的アプローチ、中世日本語述部(特にテンス.アスペクト)に対して形態・機能論的アプローチ、非分末の「ですね」に対して談話文法論・情報管理理論的アプローチ、自他の形態(の少なくとも一部)に対して認知・計算意味論的アプローチ、テイル文に対して(生成)統語論的アプローチが、有生性の心的実在性に対しては実験心理学(脳科学)的アプローチが有効であることが、それぞれの具体的分析・実験等により示された。また、教育文法に関しては、枠組みとして、身体活動も含めた言語行動ルールとしての文法の必要性、国語教材の選択・使用法について具体的手順(活用の既定の一部修正・教授順序の変更)を経たカスタマイズのありかた、生徒が作成する要約文の特徴と字数との関連等が示された。
著者
橋本 修 渡邊 慎也 松本 好太 KUMAR Pokharel Ramesh
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

無線通信環境の問題点を解決する設置環境側の対策手法の一つとして電波吸収体の適用が注目され、これまでにレイトレーシング法による解析や実験用ブースなどを使った実験的研究が広く行われ、種々の吸収体が提案されてきた。しかし、このような吸収体の提案に対して、1.無線LANを想定した環境で実際に無線LAN対応の電波吸収体を設置し、その通信環境の改善効果を実験で検討した例は極めて少ない。2.オフィス内の中央などで使用されるパーティションにおいても、電波が乱反射して影響を及ぼすといった恐れがあるが、パーティションなど室内に設置されたものに電波吸収機能を付加し、無線LANに対応した電波吸収体を検討した例は少ない。そこで、無線LAN環境改善をメインとし、下記の検討をそれぞれ行った。1.一般的な建物への適用を想定し、取り扱いが容易な一般内装建材を組み合わせた無線LAN対応の三層型電波吸収体を、小規模オフィスを模擬した空間に設置し、無線LAN実機を用いた伝搬実験を行った。この結果、まず壁1面への一般建材を用いた三層型吸収体の設置により、通信速度は設置前後で全ての測定点で向上し(平均40%)、吸収体設置による無線LAN通信速度の改善を確認した。2.パーティションに電波吸収機能を付加することで、無線LANで使用される周波数帯域に対応したパーティションタイプ電波吸収体について検討した。この結果、無線LANの使用周波数帯域である2.45GHzおよび5.2GHzにおいて、垂直入射で20dB以上、TE・TM両偏波および円偏波において、入射角度が5度から20度まで、15dB以上の吸収量が得られることを確認した。以上のことから、無線LAN用のパーティションタイプ電波吸収体の実現性を理論的かつ実験的に確認することができた。
著者
井上 勝夫 福島 寛和 冨田 隆太 橋本 修 吉村 純一
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究は,集合住宅を対象として,以下に示す4項目について検討を行ったものである。(1)住宅購入予定者が住宅に要求する性能の調査(2)住宅広告に記載されている住宅性能項目と内容に関する調査(3)住宅販売に携わる営業担当者の住宅性能に関する知識及び説明方法に関する調査(4)消費者が理解し易い音環境性能(遮音性能)の表現方法に関する検討その結果,(1)については,1都3県の23物件,315人を対象とし、直接面接方式による調査を行なったところ,1位:音環境性能,2位:光環境性能,3位:耐震性能の結果を得,音環境性能に関する要求が最も高いことが判った。(2)については,732枚の集合住宅に関する広告を調査した結果,住宅性能に関する記載は全ての広告においてあるが,その記述方法・内容は定性的または建築仕様による表現が多く,性能を定量的かつ具体的に消費者が捕らえることができない状況にあることが判った。(3)については,マンション販売に携わる営業担当者の住宅性能に関する知識はかなり低く,消費者が彼らの説明によって性能を理解するのは難しい状況にあることが判った。よって,今後,営業担当者に対して住宅性能に関する徹底した教育を行う必要性を示した。(4)については,集合住宅の居住者に対し,遮音性能に関するアンケート調査結果(311票)から,遮音性能を消費者が理解しやすい生活実感として表現する方法・内容を検討し,その具体的内容を提案した。
著者
草間 裕介 橋本 修 牧田 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.190, pp.67-74, 1999-07-16
被引用文献数
1

本研究では, 現状の溝寸法に対して深さが約半分のチョーク溝について, FD-TD法を用いて検討した. 検討においては, まずTEMモードに対して, 損失材をチョーク溝と併用した場合も含めて, その配置位置や材質に対する検討を行った. そしてこの最適構造をもとに周期構造を設けた3次元モデルを作成し, 実際の漏洩電波により近い高次モードを含んだ漏洩波に対するシールド効果の計算を行った. この結果, 溝の深さを従来の半分にした構造においても, 30dB以上のシールド効果が得られることや, 損失材を併用して周期配置した場合では, さらに良好なシールド効果が得られることを確認した. また, 一例として試作したチョークのシールド効果は約31dBであり, 解析結果の妥当性も実験的に確認できた.
著者
須賀 良介 橋本 修 伊集院 太一 高富 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.504, pp.11-16, 2008-02-22

近年,品質劣化を抑え栄養価の高い食品を生産するために,短時間での加熱殺菌処理が望まれており,マイクロ波加熱による短時間加熱処理が期待されている.しかし,マイクロ波により食品の加熱殺菌を行う場合,加熱庫内に配置した食品に加熱ムラが生じ,加熱不足における殺菌不良や過加熱による食品の劣化が問題となっている.本研究では,マイクロ波を用い高粘度・固形食品の均一な加熱を目的とし,食品を水膜で覆う手法,蒸気とマイクロ波の併用加熱手法,円偏波を用いた手法の3つの均一加熱手法を提案するとともにその有効性について検討した.