著者
水野 真実
出版者
日本原価計算研究学会
雑誌
原価計算研究 (ISSN:13496530)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.1-13, 2021 (Released:2022-03-31)
参考文献数
24

本稿では,医療機関に時間主導型活動基準原価計算を適用するため,手術麻酔人件費を対象とし,DPC データから経済的に抽出が可能である患者別麻酔時間を配賦基準とする TDABCモデルを開発した。このモデルが,患者別に異なる医療資源の消費実態を反映し,患者別収益性や医師別業務実績の分析に有益な情報を提供できる可能性について,アーカイバルデータ分析やインタビューにもとづいて考察した。
著者
津田 朗子 木村 留美子 水野 真希 喜多 亜希子
出版者
金沢大学つるま保健学会 = Tsuruma Health Science Society, Kanazawa University
雑誌
金沢大学つるま保健学会誌 (ISSN:13468502)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.73-79, 2015

本研究は、小中学生のインターネット使用状況とそれに対する親の把握状況、親子間の使 用に対する認識の違いを調査した。対象は1 自治体の全小中学校に通う小学4 ~ 6 年生849 名、 中学1 ~ 3 年生896 名とその保護者であり、自記式質問紙調査を実施した。 その結果、インターネット使用率は小学生70.8%、中学生84.4%で、使用時間は学年が上 がるほど長くなっていた。使用機器は家族のパソコンが最も多かったが、中学生ではiPod touch、自分のパソコン、自分のスマートフォンを使う者、複数の機器を用いている者が多く、 使用目的も多様であった。また、その傾向は女子の方が強くSNS の利用も多かった。SNS 利用者の約半数は、SNS を通じて他者と個人的に関わった経験があり、不快な体験をした者 もいた。しかし、小学生と中学1 年生では、子どものオンラインゲーム使用の有無において 親と子どもの回答割合に差がみられ、親は子どものインターネットの使用目的を正確に把握 できていなかった。また、使用ルールに関しても親子間で認識の相違がみられ、その傾向は 子どもの学年が上がるほど顕著であった。 また、インターネットのフィルタリング機能の利用率は、携帯電話に比べ低かった。
著者
水野 真理子
出版者
富山大学ヘルン(小泉八雲)研究会
雑誌
ヘルン研究
巻号頁・発行日
vol.4, pp.28-40, 2019-03-31

アメリカにおける日本表象の系譜について考察する際には、ハーンの日本関連著作の検討は避けられないだろう。それと同時に、近年注目を集めている女性作家エツ・スギモト(杉本鉞子)による『武士の娘』(A Daughter of the Samurai)(1925)を代表作とした彼女の数々の作品も、分析対象にする必要があると思われる。そこで、両者の作品を日本表象の観点から比較し、類似点、および相違点などを確認したい。さらにハーンとスギモトがアメリカの作家や後に続く日本文化論者に、どのように評価されたのかを探ってみたいと思う。そして、そこで得られた結論を、今後の日本表象の系譜考察の一助としたい。
著者
藤田 雅也 後藤 浩太朗 水野 真盛 土田 明子 森 昌子
出版者
公益財団法人野口研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、ピロリ菌の増殖抑制効果を持つαGlcNAc(αグリコシル型でN-アセチルグルコサミン(GlcNAc)が結合しているもの)含有ムチンを、糖結合モジュール(CBM)により、天然から効率的に得る方法を検討する。具体的には、遺伝子情報を基に、αGlcNAc含有ムチンの糖蛋白質糖鎖に結合すると考えられるリコンビナントCBMを作成・固定化する。該CBMを用いて、天然の粗抽出物からαGlcNAc含有ムチンを分離精製し、その抗ピロリ菌活性を検討する。これにより、抗ピロリ菌活性の高いムチンが得られれば、機能性食品添加物として、もしくは抗菌物質の補助剤としての役割が期待できる。今回の検討により、1、当該CBMは、ウェルシュ菌だけでなく、ビフィズス菌その他の常在菌にも存在する可能性が高く、その遺伝子を取得後、蛋白質発現用ベクターを構築し、一部はその発現が確認できた。また、2、CBMのαGlcNAc含有ムチン特異的に結合すると考えられる領域の分泌発現を検討し、ブレビバシラス菌を宿主とする発現方法により、効率よく分泌発現されることが示された。これにより、CBMの工業的な利用可能性が示された。一方、3、αGlcNAc含有ムチンを天然から効率的に抽出できない場合を考え、CBMを活用した酵素的合成法によってもαGlcNAc含有ムチンが調製できないかを同時に検討した。その結果、ウェルシュ菌の当該CBM領域を導入したバクテロイデス菌由来のリンコンビナント酵素(αGlcNAcの加水分解酵素(Agn)とのキメラ型酵素)が、合成基質(GlcNAc-DMT)に作用し、αGlcNAc非含有ムチンをαGlcNAc含有ムチンへと変換することがわかった。これにより、工業的な応用可能性も高まった。さらに、効率的な糖鎖導入等を考え、他の菌体由来のAgn調製のための遺伝子も取得することができた。
著者
丸井 文男 蔭山 英順 神野 秀雄 生越 達美 佐藤 勝利 水野 真由美 園田 紀子
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大學教育學部紀要. 教育心理学科 (ISSN:03874796)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.165-184, 1973-03-18
被引用文献数
1

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。