著者
橋本 晃治 池田 完 志賀 智一 五十嵐 清 御子柴 茂生 高久 重剛 西山 清一 南村 雄一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.143, pp.25-30, 1999-06-24
参考文献数
4
被引用文献数
2

電界結合型放電を利用した高周波電界点灯ランプを8本用い、直下方式の18インチLCD用バックライトを開発した。高周波電界点灯ランプは、外部電極型であるため長寿命が期待でき、高周波駆動であるため高効率であると考えられる。また、外部電極の位置や数が任意であるため、より長い放電管に容易に対応できる。均一な放電を得るために、外部電極を分割して配置した。このバックライトを5.24MHz,790V_<p-p>で駆動した時、輝度3500cd/m^2,発光効率341m/Wが得られた。また、このバックライトは8本の放電管を1つのインバータで駆動できる。
著者
池田 久美子
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.82, pp.110-111, 2000-11-10 (Released:2010-01-22)

本書は、雑誌連載論文十篇から成る。保育における「指導」「生活」「環境」等の意味、幼稚園教育要領批判・「幼児文化的解釈の必要性」、「援助行為の身体論的考察」等が論じられている。具体的な保育事例に即して語っている所は示唆に富み、面白い。しかし、著者が志した「保育学の理論」 (p.267) の書としては、残念ながら不出来である。主たる原因は二つある。
著者
池田 全之
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.57, pp.54-67, 1988-05-10 (Released:2009-09-04)
参考文献数
40

In this paper I investigate the progress in Schelling's thought which started with a philosophy of identity (Identitätsphilosophie) and ended up in insisting on the difference between negative philosophy (negative Philosophie) and positive philosophy (positive Philosophie) paying special attention to the change of principles which thus occurred. From the beginning to the end, he continued trying to solve the problem 'How can we recognize the Absolute ?'. At first Schelling thought it was by intellectual intuition that we could recognize it. However as his thought deepened, the appropriateness of intellectual intuition became doubtful to him, and because of the failure of his middle philosophy, finally it was abandoned. Contrary to his early philosophy, in which he had maintained the possiblity of knowing the Absolute, his later philosophy insisted that it is impossible for us to know the Absolute directly. In his later philosophy he adopted ecstasy (Ekstase) as a new principle. Hence, Schelling changed his methodological principle completely during the development of his thought. Therefore, I examine the meaning of this change from an anthropological-pedagogical point of view to arrive at some valuable clues reflecting on the nature of encounter (Begegnung) in educational practice.
著者
池田 久美子
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1979, no.40, pp.50-64, 1979-11-30 (Released:2009-09-04)

Prof. Ueda says, “The dynamic A cannot be identified with an abstract generality, Ao, in the final analysis.” I admit it makes some sense to distinguish an object (A) from an abstract notion of it (Ao).But is he right when he asserts on the basis of this distinction that any actual cognition of an object is entirely uncertain and fluctuant? Is it right to deprive actual cognitions of certainty?I argue against his assertion for the following reasons.i) We should not treat “Certain” and “Uncertain” as an absolute dichotomy. Being certain to some degree necessarily implies being uncertain to some degree at the same time. The real question is to what degree a notion is certain. Many-valued thinking is necessary.ii) It is quite a nonsense to say that our actual cognitions can be uncertain altogether. To regard them uncertain, there must be some unquestionable viewpoint according to which we can measure the degree of uncertainty of the cognitions. Without such a viewpoint, we cannot regard them uncertain at all.iii) It is necessary to measure the degree of certainty of actual cognitions. What matters for this measurement is to analyze the content of individual cognitions. But in his book, Prof. Ueda ignores the content of cognitions in particular cases, so he fails to recognize how indispensable are the criteria to distinguish “Certain” from “Uncertain”.
著者
風戸 嘉幸 檜垣 泰彦 池田 宏明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.346, pp.43-48, 2007-11-15
参考文献数
10

ウェブアクセシビリティを確保する有効な手法の一つに,表示スタイルを文書構造と分離し,外部スタイルシートでレイアウトを制御する方法がある.読みやすさという言葉には,視覚的・理解的の2種類の意味が含まれているが,行間余白はこのうち前者に対して大きな影響を及ぼす.本研究では,外部スタイルシートから行の高さが制御されているHTML文書の読みやすさについて主観評価基礎実験を行うとともに,一定の観測条件のもとでの行間余白と日本語文章の読みやすさ評価値について試算を行い,行間余白と読みやすさの関連性について考察を加えた.
著者
安藤 雄一 池田 奈由 西 信雄 田野 ルミ 岩崎 正則 三浦 宏子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.33-41, 2021-01-15 (Released:2021-01-30)
参考文献数
18

目的 歯科疾患実態調査(以下,歯調)では,協力者数の減少傾向が懸念されている。2016(平成28)年調査では従来の口腔診査に質問紙調査が加わり,口腔診査への協力の有無を問わず質問紙調査に回答すれば協力者とみなされることになった。本研究は,平成28年歯調の協力状況を把握し,歯調への協力に関連する生活習慣要因を明らかにすることを目的とした。方法 平成28年歯調と親標本である平成28年国民健康・栄養調査(以下,栄調)のレコードリンケージを行い,分析に用いた。分析対象は,歯調対象地区における20歳以上の栄調協力者7,997人とした。歯調の質問紙調査および口腔診査ならびに栄調の身体状況調査(うち血圧測定および血液検査),栄養摂取状況調査(うち歩数測定)および生活習慣調査の協力者割合を,性・年齢階級(20~59歳,60歳以上)別に算出した。協力者割合は,栄養摂取状況調査,身体状況調査および生活習慣調査のいずれかに協力した人数を分母とし,各調査および調査項目に協力した人数を分子とした。歯調への協力と生活習慣要因(喫煙習慣の有無[基準値:あり],歯の本数[28歯以上],歯科検診受診の有無[なし],睡眠による休養[とれていない])との関連について,性・年齢階級別に多重ロジスティック回帰分析を行い,オッズ比を求めた。結果 歯調対象地区における栄調協力者7,997人の協力者割合は,身体状況調査89%(血圧測定44%,血液検査41%),栄養摂取状況調査83%(歩数測定78%),生活習慣調査98%,歯調質問紙調査65%,口腔診査41%であった。血圧測定と血液検査の協力者の95%以上が,歯調の質問紙調査および口腔診査に協力した。歯調への協力と有意な正の相関が見られた生活習慣要因は,喫煙習慣なし(20~59歳男性の口腔診査,20~59歳女性の質問紙調査と口腔診査),歯科検診受診あり(60歳以上女性の質問紙調査),睡眠による休養がとれている(20~59歳男性の口腔診査)であった。20~59歳男性を除き,歯数20未満と口腔診査への協力との間に有意な負の相関が見られた。結論 栄調協力者の約3分の2が歯調の質問紙調査に協力し,口腔診査の協力者割合は血圧測定および血液検査の協力者割合とほぼ一致した。女性を中心に,歯の本数,喫煙,歯科検診受診といった口腔に関する生活習慣要因と歯調への協力との間に相関がみられた。
著者
安藤 雄一 池田 奈由 西 信雄 田野 ルミ 岩崎 正則 三浦 宏子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.20-085, (Released:2020-12-19)
参考文献数
18

目的 歯科疾患実態調査(以下,歯調)では,協力者数の減少傾向が懸念されている。2016(平成28)年調査では従来の口腔診査に質問紙調査が加わり,口腔診査への協力の有無を問わず質問紙調査に回答すれば協力者とみなされることになった。本研究は,平成28年歯調の協力状況を把握し,歯調への協力に関連する生活習慣要因を明らかにすることを目的とした。方法 平成28年歯調と親標本である平成28年国民健康・栄養調査(以下,栄調)のレコードリンケージを行い,分析に用いた。分析対象は,歯調対象地区における20歳以上の栄調協力者7,997人とした。歯調の質問紙調査および口腔診査ならびに栄調の身体状況調査(うち血圧測定および血液検査),栄養摂取状況調査(うち歩数測定)および生活習慣調査の協力者割合を,性・年齢階級(20~59歳,60歳以上)別に算出した。協力者割合は,栄養摂取状況調査,身体状況調査および生活習慣調査のいずれかに協力した人数を分母とし,各調査および調査項目に協力した人数を分子とした。歯調への協力と生活習慣要因(喫煙習慣の有無[基準値:あり],歯の本数[28歯以上],歯科検診受診の有無[なし],睡眠による休養[とれていない])との関連について,性・年齢階級別に多重ロジスティック回帰分析を行い,オッズ比を求めた。結果 歯調対象地区における栄調協力者7,997人の協力者割合は,身体状況調査89%(血圧測定44%,血液検査41%),栄養摂取状況調査83%(歩数測定78%),生活習慣調査98%,歯調質問紙調査65%,口腔診査41%であった。血圧測定と血液検査の協力者の95%以上が,歯調の質問紙調査および口腔診査に協力した。歯調への協力と有意な正の相関が見られた生活習慣要因は,喫煙習慣なし(20~59歳男性の口腔診査,20~59歳女性の質問紙調査と口腔診査),歯科検診受診あり(60歳以上女性の質問紙調査),睡眠による休養がとれている(20~59歳男性の口腔診査)であった。20~59歳男性を除き,歯数20未満と口腔診査への協力との間に有意な負の相関が見られた。結論 栄調協力者の約3分の2が歯調の質問紙調査に協力し,口腔診査の協力者割合は血圧測定および血液検査の協力者割合とほぼ一致した。女性を中心に,歯の本数,喫煙,歯科検診受診といった口腔に関する生活習慣要因と歯調への協力との間に相関がみられた。
著者
池田 真利子
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.224-247, 2014-05-01 (Released:2019-10-05)
参考文献数
27
被引用文献数
4 4

本研究は,ベルリンの特殊な歴史を背景とし旧東ドイツのインナーシティ地区においてベルリンの壁崩壊以降大規模に発生した占拠運動の一事例である文化施設タヘレスに着目し,文化的占拠としての場所の変容を,アーティスト・施設運営側への聞取り調査と,タヘレスを巡る外的状況の変遷から明らかにした.占拠運動は分断期に忘却されていた地区の歴史・文化的価値を再発見する役割を担い,ジェントリフィケーションの過程において文化シーン創生を誘発したが,それは経済的価値へと置換されていった.タヘレスは文化的占拠として観光地化し,芸術空間としての真正性において内部批判を生み出したが,一方ではそれにより施設存続が可能になるという葛藤を抱えた.タヘレスは,土地を巡る資本との対立構造において自由空間として意識され,ジェントリフィケーションなどの資本主導の都市変容に直面する文化施設としてシンボリックな意味を担っている.