著者
蔭山 雅洋 田中 成典 山本 雄平 鳴尾 丈司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.87, no.902, pp.21-00158, 2021 (Released:2021-10-25)
参考文献数
33

In recent years, as measurement devices have advanced due to sensor and information technology, we have been able to measure bat swing data just after baseball impact. Therefore, the purpose of this study was to examine the characteristics of a batter’s swing using batting skill assessments from baseball coaches with significant experience. Finally, the practicality and effectiveness of baseball coaching methods, particularly for batting, were verified through this study. The subjects were 25 male university baseball players (age: 19.8 ± 1.0 yrs, body height: 174.5 ± 5.4 cm; body weight: 72.8 ± 5.1 kg). The participants were instructed to hit the ball placed on a tee stand. Nine types of tee-batting positions (course / height) were set for each participant depending on the upper and lower limits of the strike zone according to the baseball rules. Our main findings were as follows: 1) The swing characteristics (Depth: swing time and vertical bat angle, Height: head speed, rolling angular velocity, bat radius of rotation, horizontal bat angle, and vertical bat angle, Course: rolling angular velocity) varied with respect to ball positions, 2) Through batting skill assessment by two baseball coaches with significant experience, a good batter’s swing can be characterized as high bat speed, short swing time, and high efficiency of rotational movement around the vertical axis. Additionally, the coaches suggested that for a good batter’s swing, the vertical bat angle should be stable and smaller than 9°. These results provide useful information on assessment of bat swing training methods and exercises to hit the ball to different positions. Furthermore, this study can aid baseball coaches and/or players to objectively analyze a bat swing of a player.
著者
林 翔太 山本 雄平 中村 健二 田中 成典
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.781-782, 2015-03-17

過去の交際相手の写真等のコンテンツを嫌がらせ目的でSNSや画像投稿サイトに公開するリベンジポルノが問題視されている.これらのコンテンツは,削除申請があった場合,法律にしたがって削除されるが,適切に削除されたかの確認は申請者側で行う必要がある.しかし,これらのWebサイトでは,新しい投稿によりページの表示内容が更新されるため,削除申請したコンテンツが別のページへ移動している場合があり確認が困難である.そこで,本研究では,Webサイト中の動的な変化に着目し,削除対象と同一のコンテンツ探索手法を提案する.実証実験では,動的なWebサイトと同様の環境を再現し,コンテンツの探索可否を検証する.
著者
今井 龍一 神谷 大介 井上 晴可 田中 成典 藤井 琢哉 三村 健太郎 伊藤 誠
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.I_58-I_66, 2021

<p> 建設現場における労働災害をゼロにするには,効果的な安全管理の対策の徹底が肝要である.安全管理の一方策として,ビデオカメラを用いて危険箇所への侵入や建機と接触する恐れのある作業者をリアルタイムに警告することが考えられるが,この場合,作業者の自動識別が必要となる.深層学習を用いた人物識別の既存研究では,顔認証,歩容認証や人物同定などで従来よりも高精度な成果を得ることが報告されているが,服装などが類似する作業者が往来する建設現場への適用は困難である.</p><p> 本研究は,建設現場の作業者が常に装着するヘルメットに着目し,深層学習の畳み込みニューラルネットワークに基づく人物の識別手法を提案した.そして,模様と符号の学習モデルに同手法の評価実験を実施し,建設現場における人物識別に適用できる可能性のある知見を得た.</p>
著者
井上 晴可 窪田 諭 今井 龍一 田中 成典 重高 浩一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_152-I_168, 2015 (Released:2016-03-30)
参考文献数
20

スマートフォンを利用すると高精度な位置情報を容易に取得できるため,災害対応や交通などの分野で位置情報の利活用が期待されている.特に,災害時には,利用者がリアルタイムに正確な位置情報を知る必要がある.しかし,個々のスマートフォンのGPSセンサから取得される位置情報は,周囲の環境や機種で異なるため,精度にばらつきが生じ多くのノイズが含まれる.大規模なプローブパーソンデータを解析することにより,前述の課題に対処することが可能であるが,緊急を要する場合においてはリアルタイム性に欠ける.本研究では,スマートフォンで取得したパーソントリップデータからリアルタイムに信頼性の高いGPSデータを取得するために,3次元の位置情報を対象にノイズを除去する手法を提案する.
著者
島村 孝平 下條 冬樹 田中 成典
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.145-155, 2019

<p>分子動力学(MD)法は,原子毎に立てられたNewtonの運動方程式を逐次的に解くことで系全体の原子ダイナミクスを追跡できる計算機シミュレーション手法であり,ミクロな現象の解明に役立つことから材料分野や生物分野では標準的な手法として認識されている.近年,人工ニューラルネットワーク(ANN)の万能近似性を活用して,従来のMD法が抱えていた精度と計算コストの難点を克服するANN原子間相互作用ポテンシャル(ANN potential)の開発が活発に行われ新局面を迎えている.本稿では,ANN potentialの基本的なアルゴリズムについて,応用例を交えながら,現在直面している回帰学習のデータ不均衡問題などの解決すべき課題について述べる.</p>
著者
西田 義人 田中 成典 和泉 紘介 上野 友里恵
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.983-993, 2011-07-01 (Released:2011-10-01)
参考文献数
25

Recently, the government of Japan has been working on creating a society in which people enjoy participating in sports whenever, wherever, and at any age. To create such a society, there needs to be more players of all kinds of games. However, at present, more than half the public and private gyms in Japan lack instructors. In this research, we focused on the game of tennis doubles and have developed a system for improving tactics using a digital video camera even when no instructors are available. The position of each player when stroking the ball is obtained to track the player and the ball in a dynamic image. A tactic that is right for the situation and based on the positional relations of each player is presented to both the offensive and defensive side. This system can be used to encourage more people to learn to play tennis even when they cannot learn from an instructor and to build a lifelong sports society.
著者
今井 龍一 神谷 大介 井上 晴可 田中 成典 櫻井 淳
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.407-408, 2018

<p>建設現場では多くの労働災害が発生する.また,エンジニアの高齢化や後継者の不足により労働者の雇用負担が増加しており,労働災害の増加が懸念される.特に,疲労による集中力低下に伴う人為的ミスの確率が増加すると考えられる.したがって,労働者の状態を常に把握できる安全対策の徹底が極めて重要である.既存研究では,血液や心電波による疲労やストレスの度合いを把握する取り組みがいくつか存在する.しかしながら,これらの方法は労働者の状態をリアルタイムに把握するのには適さない.一方,近年のセンサ技術の発展に伴い,心拍を簡単かつ安価に測定できるスマートウォッチが注目されている.スマートウォッチで疲労を検出できると効果的な安全管理が期待できる.そこで,本研究では,スマートウォッチの心拍データを用いて疲労度を検出し,その適用性を確認する.</p>
著者
山本 雄平 田中 成典 姜 文渊 中村 健二 田中 ちひろ 清尾 直輝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.1334-1350, 2018-05-15

我が国では,2020年の東京オリンピックに向けて,スポーツに関わる政策が積極的に推し進められている.その施策の1つである「スポーツ × ICT」では,スポーツ分野における計測機器の開発やデータ計測と可視化手法の高度化,そして新サービスの提案など,最新ICTの効果的な利活用が進められている.しかし,スポーツ分野にICTを適用する試みは始まったばかりの黎明期であり,教育現場や地域クラブの指導者のみならず,高度な専門知識を保有したスタッフにおいても,自在に操ることは難しい.そこで,本研究では,「スポーツ × ICT」に関わる既存研究を調査し,現状把握と効果的な活用方法を模索するとともに,アメリカンフットボールのプレーデータの可視化システムを開発する.そして,選手にセンシング機器を適用し,統計的手法と組み合わせてプレー分析を行い,カレッジフットボールの監督・コーチなどの指導者に新たな気づきを提供できるかの観点に基づき,実用の可能性を検証する.In our country, policies regarding sports are actively advanced towards the Tokyo 2020 Olympic Games. One of those policies, "Sports × ICT" considers effective methods of utilizing ICT (Information and Communication Technology), such as development of measurement instruments, measurement and visualization of data, and proposals for new services in the field of sports. However, since attempts to apply ICT to sports have just started these days, it is difficult not only for the leaders in schools and local sports clubs but also for the staff who possess advanced expert knowledge about sports to make full use of ICT as desired. In this research, an investigation is made into the trend of studies related to "Sports × ICT" with a focus on field sports, and a visualization system for a positional play analysis is developed to grasp the present state of team and to grope the methods of practical use. Then, its practicality is verified through motion analysis of American football players using the measuring terminal device to be combined the statistical methods, based on whether it is capable allowing the college football leaders such as managers and coaches to perceive something new.
著者
小泉陽子 北野光一 寺口敏生 田中成典 大谷和史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.543-545, 2011-03-02

近年,知人間でコミュニティを構築するSNSが広く普及している.しかし,SNSでは,知人間のコミュニティであるという安心感から,個人情報に関する配慮が疎かになってしまい,無意識のうちに自他の個人情報を漏洩しがちな点が問題となっている.そこで,SNSの日記から無意識に記載された個人情報を抽出する研究が行われているが,単体の投稿内容にだけに着目しており,過去にコミュニティ上に投稿された全ての日記の内容を統合的に取り扱っていないため,複数の日記を考慮することで特定できる個人情報に対応できない.そこで,本研究では,あるコミュニティの全ての日記を解析し,公開されている情報を組み合わせて自他を含む個人情報の漏洩状況を分析する手法を提案し,個人情報の流出を警告することを目指す.
著者
田中 成典 窪田 諭 北川 悦司 物部 寛太郎 中村 健二
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.II_41-II_50, 2011 (Released:2012-03-26)
参考文献数
26

我が国の建設事業においては,CALS/ECや情報化施工,生産性向上のために3次元データを利用する環境を構築することは重要な課題であるが,その要求を満たす3次元CADが存在しない.そのため,国産の3次元CADの開発を支援することを目的とした,汎用3次元CADエンジンの開発が求められている. そこで本研究では,建設事業において3次元CADを迅速かつ低コストに導入し,これを活用できる環境を構築するために,汎用3次元CADエンジンを設計するための調査研究を行った.ここでは,3次元CADの利用場面,標準化動向,汎用3次元CADエンジンに付随するシーズ,既存製品,IT要素技術について調査し,汎用3次元CADエンジンに対する要求を明らかにした.
著者
上谷弘平 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.921-922, 2012-03-06

今日,SNSやアミューズメント分野において,デフォルメ顔画像が幅広く利用されている.しかし,既存のデフォルメ顔画像生成技術は,顔のパーツ作成や顔の特徴点を取得するのに手間とコストがかかる問題などがあるため,簡単にデフォルメ顔画像を生成することができない.そこで,本研究では,顔領域内の特徴点を自動取得することで,誰もが簡単にデフォルメ顔画像を生成できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,デコメや名刺といった様々な用途での利用を想定し,デフォルメ顔画像に表情変化やアニメーションなどの効果を追加する機能も作成する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.
著者
山本 雄平 中村 健二 田中 成典 藤本 雄紀
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_139-I_146, 2013

CGMには,地域住民に役立つ情報が多く投稿されている.例えば,地域の防犯に関する情報や災害時の緊急対応に関する情報などが含まれており,あらゆる地域の様々な情報が集約され公開されている.しかし,CGMは誰でも投稿可能なメディアであるため,1つのWebページに複数の地域に関する情報が混在することや同一地域でも異なるトピックの情報が含まれることが多くあり,特定の地域やその内容に関連した情報のみを抽出することが困難である.そこで,本研究では,CGMに流通する情報を投稿単位に分割し,各投稿が対象としている地域や内容に基づいてグループ化することで,CGMから有害な地域情報を抽出する手法を提案する.さらに,グループ化した投稿に含まれる位置情報を解析してGIS上に表示することで,地域情報マップの構築の可能性を検討する.
著者
田口諒 田中成典 北川悦司 吉田博哉 中村健二
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.917-918, 2012-03-06

近年,工事現場や自宅などの様々な場所で距離計測が行われている.このような状況の中,コンピュータとデジタルカメラの発展に伴い,写真を撮影するだけで距離計測が可能な写真測量が注目されている.しかし,写真測量は,研究者や測量会社などの専門機関以外ではあまり利用されていない.そこで,本研究では,撮影方法の工夫やスマートフォンの特性を利用することで,専門知識がない人でも容易に距離計測できるアプリケーションの開発を目指す.さらに,計測用途に応じて,単写真とステレオ写真を使い分ける機能も開発する.なお,開発には,手軽に素早くゲーム感覚で利用できるWindowsPhoneを用いた.
著者
中村 健二 田中 成典 北野 光一 寺口 敏生 大谷 和史
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.90-104, 2012-01-15

携帯電話利用者の低年齢化にともない,インターネットを介して子ども同士がコミュニケーションを図ることによって,有害な影響を受けたり事件に巻き込まれたりする事案の増加が問題となっている.しかし,現実世界とは異なり,インターネット上では保護者が子供の振舞いや交友関係を把握することは難しいため,十分な見守りが行えないという課題がある.そのため,人手によるネットパトロールなどの活動が実施されているが,膨大な人的コストが必要となるうえに,監視漏れが発生してしまうため,Webマイニング技術を活用した支援が検討されている.しかし,インターネットでは,各ユーザが複数のWebページを用いてコミュニケーションを図るという特性があるため,一般的なWebクローラでは十分な情報収集が行えない.さらに,インターネット上には膨大な量のWebページが開設されているため,解析対象をランダムに選択する手法では,解析効率が悪いという問題がある.そこで,本研究では,インターネット上から非行逸脱傾向が高い有害ユーザを効率的に発見するマルチエージェントクローラを開発し,ネットパトロールの効率化の実現に取り組んだ.The use of mobile phones is increasingly spreading among younger people. This phenomenon leads to a concern that more children are susceptible to harmful information on the Internet or are even involved in criminal cases. It is rather difficult for parents or guardians to constantly watch their children's behavior and know everything about their interactions on the Internet. This is why activities such as "Net Patrol" have been implemented. However, such activities require an enormous labor cost and can't observe whole children's behavior without omission, and thus, web mining tools are needed to support. Ordinary web crawlers are incapable of collecting sufficient information because of the characteristic of the Internet that communication happens with a multiple services combined. In addition, random analyses using crawlers are inefficient. For these reasons, a new approach is needed to identify an individual on the Internet and collect that person's information efficiently. This study aims to develop a multi-agent crawler that can identify harmful users who tend to indulge in misconduct efficiently, and thus, improve the efficiency of Net Patrol.
著者
渡邉 博文 田中 成典 沖本 憲明 長谷川 亜樹 泰地 真弘人 谷田 義明 三井 崇志 勝山 マリコ 藤谷 秀章
出版者
情報計算化学生物学会(CBI学会)
雑誌
Chem-Bio Informatics Journal (ISSN:13476297)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.32-45, 2010 (Released:2010-04-20)
参考文献数
46
被引用文献数
5 9

先端的な4つの計算法、FMO法、QM/MM法、MM-PB/SA法、MP-CAFEE法を用いてFKBPと10種類のリガンドの結合能を評価し、実験値との相関を比較した。結果として、4つの方法の内、どの方法を用いても実験値と比較的よい相関が得られることを確認した。またこの結果をもとに、どの効果を取り入れることが実験値との高い相関を得るのに重要であるかを議論した。さらに、これらの方法における溶媒効果の取り入れやエントロピーの寄与の重要性について詳しく議論した。計算時間についても検討を行い、最後にタンパク質リガンド結合能計算法の発展について今後の展望を述べた。
著者
中村 健二 田中 成典 古田 均 吉村 智史 北野 光一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.2480-2492, 2008-07-15

近年,インターネットを利用した日常的な情報収集活動において,即時性と信頼性に優れたWebニュースは人々の情報源として広く活用されている.しかし,日々時々刻々と増加する膨大な数のWebニュースから特定のトピックだけを抽出することは困難である.そのため,文書間の類似度を利用してトピックを分類する研究や時系列的な特性に基づきトピックを抽出する研究が活発に行われている.しかし,これら既存研究では,文書中に出現する単語群に依存した分類しかできず,また任意の期間に発生するトピックに適切な単語を関連付けできないという課題がある.そこで,本研究では,時系列的な特性に基づいて抽出したバースト語を用いて,バースト語間の関連を考慮した最新のトピックを抽出する手法を提案する.そして,既研究の従来手法と比較実験を行い,本提案手法の有用性を実証する.