著者
鵜殿 治彦 勝野 広宣 田中 昭 助川 徳三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.93, no.45, pp.19-24, 1993-05-20
被引用文献数
2

所望の組成のGaAsP混晶層をGaP基板上に形成する新しい液相技術を開した。まず、ステップクーリング法によってGaP基板上にGaAs層を成長させ、続いてそれをGa-As-P飽和溶液と接触させ、795℃に保った。この熱処理によってGaAs成長層の組成がGaAsPに変換された。この変換が約5分で完了すること、変換後の混晶組成が熱処理に用いるGa-As-P溶液の組成を調整することによって制御できること等が判った。熱処理に引き続いて徐冷することによって、変換されてできちGaAsP層上に良好なGaAsP混晶層を成長させることができた。
著者
西川 哲成 富永 和也 尹 聖澤 上村 学 好川 正孝 戸田 忠夫 田中 昭男
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.272-281, 1996-09-28
被引用文献数
7 2

共焦点レーザ走査顕微鏡(CLSM)でラット硬組織を観察する条件を得るため,硬組織の各種ラベリング剤を用いて,その染色方法を検討し,立体的に観察した。生後4週の雄性ラットの背部皮下,大腿部の筋肉,腹腔そして頸部の静脈にcalceinを投与し,その2日後灌流固定を行った。下顎骨を摘出しエポキシ樹脂に包埋して厚さ500μmの非脱灰切片とした。これらの切片を励起波長488nmで,波長535nm (CH1)と610nm (CH2)のバリアーフィルターを用いてCLSMで観察した。また,ラットにcalcein, tetracyclineおよびalizarin redの種々な濃度のラベリング剤を単独あるいは複数組合せて投与し,同様の方法にて切片を作製し,CLSMで観察した。その結果,体重100gにつきcalceinの量が1または2mgのときにCH1およびCH2を,alizarin redは4または8mgのときにCH2を,tetracyclineは4または8mgのときにCH1およびCH2をそれぞれ使用することによって最も明瞭に観察できた。Calceinを静脈に投与した場合には,皮下組織への投与と比較して,ラベリング線は細く,染色程度も強かった。さらに,筋肉あるいは腹腔に投与した場合は静脈内と皮下投与の中間の結果であった。2重ラベリングでは体重100gにつきcalcein 2mgとalizarin red 4mgの投与がCLSMの観察に適していた。この染色条件では,象牙質の基質および支持歯槽骨の外側は規則正しく,そして歯根膜に接する固有歯槽骨は不規則にそれぞれラベルされていた。また,骨小腔および骨細管が立体的に観察された。
著者
武田 利浩 田中 昭吉 丹野 州宣
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.399-409, 1995-12-15

Various types of neural networks have been proposed, and many applications of the technology have also been vigorously promoted in the wide range of the fields. However, simulations of large scale neural networks require quite high speed computation ability because of an enormous of time in learning. Then, many studies have been reported on efficient parallel simulation of neural networks. This paper proposes parallel computing algorithm allowing the back-propagation model to be simulated upon an 8-neighbor processor array. Taking account of the parallelism intrinsically imbedded in the neural networks, the algorithm realizes high speed neural network computation. The time complexities of the algorithm are only O(NLp/P)for communications and O(N^2L/P)for computation in one step learning processing, where N is the number of the neurons in a layer, P(pxp)is the number of processors, and L is the number of the layers.
著者
酒井 潔 水元 修治 田中 昭一 荒木 重雄
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.63-68, 1969-01-01

従来,卵巣の内分泌能をみるのに,尿中に排泄される性ホルモンを定量する方法が広く行われてきた.しかし,より直接的に卵巣の内分泌能をみるには,血中のホルモン動態をしらべるのがよい,我々は,^3H-estradiolを人間に静注し.その血中よりの経時的減少から.Taitのtwo-compartment modelに従つてestra-diolのmetaboloc clearance rateを測定した.対象は月経整順な成熟婦人6名であり,いずれも黄体期と考えられた.^3H-estradiol(20.3μCi/μg)ethanol溶液10μCiを生理食塩水で稀釈し,対象に静注した.その後経時的に採決し,血漿10mlをとつて放射能測定の材料とした.これをetherで抽出し,非結合型^3H-estradiolのみをcolumn cgromatographyで分離し.liquid scintillation spectrophotometerにより放射能を測定した.^3H-estradiolの血中濃度を時間の経過に従つて片対数グラフ上にとると.注射直後より約30分までの急激な減少とそれ以後の比較的なだらかな減少との2相性の直線をなすことがわかつた.従つて.これに対してTaitのtwo-compartment modelを適用してestradiolmetabolic clearance rateや生体poolの大きさなどの計算を行つた.その結果,estradiolのmetabolic clearance rateは697-1065l/日,平均856l/日であり,inner poolの大きさは17.9-35.7l,平均25.2l,またinner pool outer poolをあわせた生体内poolの大きさは41.8-69.0l,平均56.5lという値が得られた
著者
岸野 元彰 古谷 研 田口 哲 平譯 享 鈴木 光次 田中 昭彦
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.537-559, 2001-11-01

海水の光吸収係数は, 海洋の基礎生産や海色リモートセンシングの研究において重要なパラメータの1つである。今まで, その測定法について多くの提案がなされてきた。本稿は, まず吸収係数の定義を明確に定義し, その海洋学における意義を述べた。引き続き, オパールグラス法, グラスファイバー法, 光音響法, 積分球法の原理を述べると共に問題点を挙げた。また, 採水処理しなくて済む現場法についてその原理と問題点をまとめた。引き続き吸収係数の組成分離法について直接分離法と実測値から求めた半理論的分離法を紹介した。最後に人工衛星によるリモートセンシングによる推定法に言及した。