著者
柏野 和佳子 山口 昌也 桐生 りか 田中 牧郎
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.97-116, 2005-08-26 (Released:2011-03-01)
参考文献数
11

本研究は, 大規模な経年調査による語彙調査を行い, 外来語の使用状況を定量的に明らかにするものである.語の使用状況をとらえるために使用度数を調査する語彙調査はたいへん有効である.これまでに各種の語彙調査が行われてきたが, 多くは調査時の使用状況の把握を目的にしていたため, 対象年を1年以内に限定するものがほとんどであった.しかしながら, 語の使用状況の把握には, 時間的推移という視点もまた重要である.電子テキスト化された大量の各種の新聞記事データベースが研究に利用できるようになって以来, これを用いて時間的推移を大規模に分析する研究が行われている.ただし, 文字や語彙の全体的な変動を分析したものであり, 個々の語の使用推移に着目して各語の使用状況をとらえようとする分析はまだなかった.そこで, 我々は, 外来語を対象に, 新聞記事データベースを用いて, 語の使用推移, すなわち出現率の推移に着目して語の使用状況をとらえる研究を行った.対象語には, 国立国語研究所「外来語」委員会が第1回と第2回の言い換え提案の対象に選定し, その使用状況の調査が求められていた外来語, 109語を用いた.
著者
福永 陽 柚本 玲 今井 綾乃 田中 辰明
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.238, 2004 (Released:2005-04-02)

<目的>衣類保管時に、市販防カビ・防虫剤を使用するが、それらの中にはシックハウスの原因の一つとされるパラジクロロベンゼンなどの化学物質が含まれているものも少なくない。一方、防カビ作用があるとされる天然物についての報告はあるが、居住環境中に見られる真菌に対する抗菌性の報告例は少ない。そこで本研究では衣類保管を想定し、衣類から分離した2種の真菌について、香味野菜の揮発成分による真菌の発育抑制効果を明らかにした。<方法>試料は香味野菜15種(ナガネギ・ショウガ・タマネギ・ニラ・セロリ・ミツバ・エシャロット・ローレル・サンショウ・カラシ・ワサビ・トウガラシ・シソ・パセリ・ローズマリー)。PDA培地にCladosporiumを三点培養したシャーレの蓋に、細かく砕いた試料を、培地に触れないように各1、3、5gずつ設置した。25℃で7日_から_30日間培養後、発育抑制効果により試料を以下のように分類した。_丸1_効果大;7日以上発育抑制。_丸2_効果小:7日未満で発育確認。<結果>ナガネギ・タマネギ・エシャロット・ワサビ・カラシの5種が効果大であった。今回、ニラを除くすべてのユリ科の試料で効果大となった。ニラに関しては、試料の腐敗によるコンタミが見られたので、効果が見られなかったと考えられる。

1 0 0 0 OA 有馬温泉誌

著者
田中芳男 編
出版者
田中芳男
巻号頁・発行日
1891

1 0 0 0 OA 錦窠翁耋筵誌

著者
田中芳男 編
出版者
田中芳男
巻号頁・発行日
vol.巻2(本日寄贈ノ書並出品解説), 1890

1 0 0 0 OA 草木図説目録

著者
田中芳男, 小野職愨 選
出版者
博物館
巻号頁・発行日
vol.草部, 1874
著者
田中芳男 編
出版者
神苑会
巻号頁・発行日
1900
著者
田中 庸裕 宍戸 哲也 寺村 謙太郎
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

時間分解 XAFS 法と種々の分光法を組み合わせることによって溶液中ならびに無機酸化物上における各種ナノ粒子形成過程の「その場観察」を行い,ナノ粒子の形成過程と,形成過程に及ぼす各制御因子の解明を進めた.特に時間分解 XAFS 法と四重極質量分析を組み合わせることで有益な情報が得られることが分かった.本研究では以下の 4 種類の系について検討を進めた.1)液相還元法における金ナノ粒子の形成過程に及ぼす硫黄系配位子の影響2)ロジウムナノ粒子のモルフォロジーに対する配位子および塩の効果3)酸化チタン表面における電析過程、4)無機酸化物表面における白金あるいは白金-スズ合金ナノ粒子の形成過程

1 0 0 0 書店人国記

著者
田中治男著
出版者
東販商事
巻号頁・発行日
1977
著者
入道 優子 白石 紀江 中田 麻理菜 酒井 香名 紙名 祝子 熊谷 仁人 田中 英三郎
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.723-728, 2018-11-10 (Released:2019-01-01)
参考文献数
17

【目的】2008年度から特定保健指導を実施し、その効果を示してきた。しかし、担当する保健師に関わらず同様の指導効果が認められるか否かは明らかでない。本研究の目的は、保健師間の指導効果差の有無を検証することとした。【対象】2012~2015年度に初めて特定保健指導の積極的支援を受けたA事業所の男性職員で次年度の健康診断を受診している233名(経験年数6~15年の保健師5名が担当)。【方法】全体並びに保健師別の腹囲・体重・BMIを特定保健指導受診年度と次年度の健康診断結果で比較した(Wilcoxon符合付順位和検定)。次に、保健師間で腹囲・体重・BMIの変化量を比較した(Kruskal-Wallis検定)。【結果】保健師別対象者の背景因子に差はなかった。対象者全体の次年度の健康診断結果は、腹囲・体重・BMIのすべてに有意な減少が認められた。次に、保健師別の次年度の健康診断結果は、腹囲・体重・BMIのすべてに有意な減少が認められた。一方、腹囲(p=0.622)・体重(p=0.511)・BMI(p=0.378)の変化量に保健師間で差はなかった。【考察】保健指導の手順書の作成や指導資料の統一、職場内OJTの実施などにより、指導内容の標準化を図っていることは大きな要因であると思われる。また、保健師の経験年数が6~15年であり、これまでの職務経験により得られた結果であるとも考えられ、経験年数が短い保健師や他職種においても同等の結果が得られるか検証する必要がある。保健指導効果を上げるために、今後も技術向上と質の確保に取り組みたい。【結論】今回の結果により、保健師に関わらず同等の指導効果が認められていると示唆された。
著者
上井 雅史 伊藤 昭 田中 隆晴 平野 弘之
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.73, 2008

【目的】<BR> プライマリケア診療ではうつ病患者の80% に頭痛、腹痛、腰部・関節・首など骨格筋系の疼痛のような身体症状がみられる。気象各要素と痛みの度合いの関係に関する報告が多い。能力障害、VAS(Visual alanogue scale)および抑うつの相関関係をみる報告もある。しかし、VAS増減値から比較した報告は少ない。今回、我々は当クリニックを受診した患者に対しアンケートを行い、VASの増減、うつ傾向の度合いおよび天候に注目して検討した。これらの結果につき文献的考察を交え報告する。<BR>【対象】<BR> 対象者は運動器疾患を有し運動療法を実施している患者52名(男3名、女49名)であった。アンケート調査の実施に合意を得られたのは30名(男1名 女29名)、平均年齢は72.8±8.1歳であった。データ欠損、回答の拒否などを対象から除外した。<BR>【調査の方法と内容】<BR> 調査期間を2008/2/4より2/10の一週間とした。VAS測定時間を全例午前9時頃に行った。うつの評価にSDS(Self-rating Depression Scale)を用いSDS40未満を正常群、40点以上を抑うつ群とした。疼痛の評価にVASを使用した。疼痛の期間内でのVAS最大値から最小値を引いたものを疼痛の増減値とした。気象データは東京管区気象台の午前9時のデータを用いた。期間内での最大、最小VAS値を測定した。検討項目がVAS増減値とSDS、および天候それぞれのデータの、最大および最小の日時のVAS変化とした。統計学解析にMann-whitney U testを用いた。<BR>【結果】<BR> SDS40点未満の正常群が15例であった。40点以上の抑うつ傾向群15例であった。SDSとVAS増減値(p<0.05)の間には関連性が認められた。SDS40点未満の正常群ではVAS増減値の平均が1.34±0.89であった。一方SDS40点以上の抑うつ傾向群VAS増減値平均が3.80±2.86であった。期間内での気圧、温度および湿度とVAS値の間に相関関係を認めなかった。<BR>【考察】<BR> 今回の調査でVAS測定を9時としたのは、運動量による変動を極力除外するためであった。抑うつ群にVAS値の増減が有意に高かった。気象条件よりもうつ因子の方が疼痛の増悪に影響していた。現在セロトニン系とノルアドレナリンの下行経路に異常が発生すると機械的な感覚刺激が、不快なまたは痛みを伴う身体症状へと転換されることがわかっている。よって運動器疾患であっても、身体と心理面の疼痛原因の判別が重要で、精神心理面を考慮した評価、治療が必要である。
著者
田中 励儀
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.60, no.11, pp.26-37, 2011-11-10 (Released:2017-05-19)

昭和十四年、陸軍の要請を受けて著された、菊池寛『昭和の軍神 西住戦車長伝』は、通俗小説に堕すことを避けて、〈事実〉を資料に語らせる〈伝記小説〉の形を採った。それが歌舞伎や映画といった〈演劇〉的空間に移された時、それぞれのジャンルの特質から変貌を遂げる。〈小説〉的空間に属する原作と、菊池寛自身が書いた舞台脚本、他のライターが執筆したシナリオとを比較し、作家と戦争との関わりや、作品受容の実態を明らかにする。